皆さま
先日よく行くお蕎麦屋さんが
まさかのお休みでした。
でも、どうしても蕎麦を食べたくて
歩き続けると、一軒のお蕎麦屋さんを
見つけます。これまた美味しかったのです。
諦めずに動いてみると良いことがありますね。
それでは本日もよろしくお願いします。
初めましての方は、こちらから自己紹介を兼ねた
僕の物語をお読みいただくことができます。
では、書いていきます。
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「人間不信のオウムが使命を生きる物語⑪」
前回までのお話しはこちらからご覧ください。
オウムのちゃまみつがいなくなって
随分と月日が経ちました。
白いおじいさんは寂しさと
心配で生きた心地がしていません。
そして、白いおじいさんの元に
最近坊主頭のおじいさんの
看板屋さんの売り上げがとても
上がっていると
同じ看板屋仲間から聞きました。
白いおじいさんはなんだか
それを言われて気になりました。
白いおじいさんの脳裏に
フワッとオウムのちゃまみつの
姿が浮かんだのです。
白いおじいさんは看板屋仲間に、
坊主頭のおじいさんのところで
書いた看板を教えてほしいと
言いました。
そして、白いおじいさんは実際に
看板を見ることになりました。
それは街中に飾られていました。
どうやら居酒屋さんの看板のようでした。
「居酒屋ほのか」
そして、その文字はやはりとても
躍動感があって立派なものでした。
オウムのちゃまみつが書いたものと
言ってもおかしくはありませんでした。
しかし、証拠はありません。
しばらく白いおじいさんは
その看板を見つめていました。
ますます気になります。
脳裏にはオウムのちゃまみつの姿と
懐かしい鳴き声も聞こえてきているように
感じています。
そうして、白いおじいさんは
オウムのちゃまみつが
自分の看板屋で初めて
看板を書いた時のことを
思い出していました。
それを思い出して白いおじいさんは
涙を浮かべています。
「あの時、足跡がついていたなあ」
白いおじいさんは溢れ出てきた
涙を拭います。
そうです、オウムのちゃまみつが
白いおじいさんに隠れて
初めて看板を書いた時、
うっかり墨を踏んでしまい
足跡をつけてしまったことから
白いおじいさんは、看板を
オウムのちゃまみつが
書いたとわかったのです。
そんなことを思い出しながら
懐かしみながら看板を見ていると
なんと、この看板にも
オウムのちゃまみつらしき
足跡が見えたのです。
それは躍動感の文字に隠れていて
一見するとどこにあるか
わかりませんでしたが、
白いおじいさんにはなぜだか
わかりました。
白いおじいさんは確信しました。
オウムのちゃまみつは
坊主頭の看板屋にいて
看板を書かされていると。
「ちゃまみつ、迎えに行くからな」
白いおじいさんは涙を浮かべながら
オウムのちゃまみつが書いたであろう
看板を見ながらハッキリと
そう言いました。
一方その時、坊主頭のおじいさんの
看板屋で看板を書いていた
オウムのちゃまみつは
一つ大きく鳴きました。
【~続く~】
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。