すずの創作物語 -10ページ目

誰よりもあなたが… 38

大学を卒業して、春休みも終わりお互い社会人になった。

弘人と付き合って二年になる。

でも、最近は少しずつすれ違いになっていた。
休日が合わない。
私は仕事が忙しくて、残業続き。弘人が休みの日、迎えに行くから会おうと言っても、もうヘトヘトでデートどころじゃなかった。

私が休みの日、弘人は仕事終わりに迎えに来てという。でも、店が閉店してからの仕事が多々あるらしくて、いつ終わるか分からない。ずっと車で待って、ちょっと会って夜遅く帰る。次の日は仕事。

本当は会えたら嬉しいはずなのに、自分の毎日でいっぱいいっぱいだった私には、この繰り返しがどんどんしんどくなっていった。

弘人も自分の仕事が大変で余裕がなくなっていたんだろう。イライラしていることが多くなった。
あまりケンカをしなかった私たちだったけど、些細なことで言い合いになったりした。

限界…そんなことが頭をよぎるようになった。

ある日、またケンカになってしまったとき、弘人が電話で言った。
「お前、オレと仕事どっちが大事なんだよ!?」ケンカになった中の売り言葉に買い言葉かもしれない。でも私はブチ切れてしまった。
「そんなこと比べないでよ!」

誰よりもあなたが… 37

4年制大学に行きたいという希望が叶わなかった私は、就職するとき、4年制大学に行った周りの友達にひけをとらないところに就職したかった。変な意地だけど…。
とにかく頑張って就活していたけど、弘人はなるようになると楽観的。
将来がかかってるのに、そんな適当でいいの?
と少し呆れていた。
結局、弘人は電機量販店に就職を決めた。
私は、念願の上場企業に内定をもらうことができた。どれだけ受けたことか…。

季節はもう夏。冬からは就活に明け暮れて、一緒にいる時間も減ったけど、気付けば付き合い始めて一年以上が経っていた。
私は友達と卒業旅行に行く軍資金を貯めるためにバイト掛け持ちしてフル稼働。
弘人は遊園地のバイトをずっと続けていた。

冬になって、私は成人式を迎えた。
弘人は記念に大きい花束をプレゼントしてくれた。
成人式では、昔付き合ってた中学の同級生と再会したり、久しぶりに会う友達もいて、大はしゃぎだった。

卒業旅行にヨーロッパに行ったり、残りの学生生活を満喫していった。

卒業論文も無事に通り、私たちはそれぞれの大学を卒業した。

誰よりもあなたが… 36

「はるか?手紙、ビックリしたけど、めちゃくちゃ嬉しい!ありがとな」「もう見つかったんだ」「ベース片付けようとして見つけたんだ。いつ書いてたんだよ?全然気付かなかった。」
「弘人が寝てる間にね」「そっか~。なんか嬉しくて電話したんだ。じゃあ、おやすみ」
おやすみ。と電話を切った。喜んでくれてよかった。

弘人はアメリカに出発して、いっぱいのお土産と共に帰ってきた。
アメリカにいる間も私のこといっぱい考えて買い物してくれたんだなぁと思うと嬉しかった。
なんだか笑えるお土産もあったけど。

2人で過ごす時間はどんどん過ぎていった。
クリスマス。私は内緒で編んでいたセーターをプレゼントした。
弘人は指輪をプレゼントしてくれた。

バレンタイン。甘いもの好きな弘人のために、チョコレートケーキを作った。見てるほうが胸焼けするくらいに、箱を開けたとたんにいっぱい食べてくれた。

そんな時間を過ごしながら、就職活動という難関に立ち向かう時期がきた。

私は短大だから、今三回生の弘人と同時期に就職活動だった。
私には絶対に一部上場企業に就職したいという願望があった。
自分の勝手な意地。
就職活動はとにかく頑張った。