誰よりもあなたが… 44
壮介が口を開いた
「オレ、高校の時のこと、ずっと後悔してた。なんであんな別れ方したのかって…。でもさ、もう仕方ないって思ってたんだ。はるかと別れて、何人かと付き合った。でも…はるかと比べてしまうんだよ。あの時は、はるかの方がオレを好きだ、と思ってて…だから調子に乗ってたのかもな。気持ちが重いとか、ひどいこと言ってさ…。ホントごめん。」
私は静かに首を降った。「はるか…今さらかもしれない。もう一度、やり直せないかな?はるかがやっぱり好きだ…」
耳を疑った。やり直そうって言った?同じこと考えてたの?
涙が溢れて、言葉にならない。
「すぐに返事しなくていいよ。いつまでも待つから。」
私の腕をつかんで立たせる壮介。
「寒くなってきたし、車戻るか?」
駐車場に戻って、車に乗る。壮介がつけた音楽。「これ…」
よく2人でウォークマンのイヤホン片一方ずつつけて聞いていた曲。
私はまた涙が浮かんできたのを拭って、カバンからあるものを取り出した。
「壮介…これ、覚えてる?」
手のひらに乗せたのは小さな巾着袋。
「開けていいか?」
私が頷くと、壮介はそっと巾着袋を開けて、中身を出した。
「これ…」
壮介は、自分の手のひらを見つめた
「オレ、高校の時のこと、ずっと後悔してた。なんであんな別れ方したのかって…。でもさ、もう仕方ないって思ってたんだ。はるかと別れて、何人かと付き合った。でも…はるかと比べてしまうんだよ。あの時は、はるかの方がオレを好きだ、と思ってて…だから調子に乗ってたのかもな。気持ちが重いとか、ひどいこと言ってさ…。ホントごめん。」
私は静かに首を降った。「はるか…今さらかもしれない。もう一度、やり直せないかな?はるかがやっぱり好きだ…」
耳を疑った。やり直そうって言った?同じこと考えてたの?
涙が溢れて、言葉にならない。
「すぐに返事しなくていいよ。いつまでも待つから。」
私の腕をつかんで立たせる壮介。
「寒くなってきたし、車戻るか?」
駐車場に戻って、車に乗る。壮介がつけた音楽。「これ…」
よく2人でウォークマンのイヤホン片一方ずつつけて聞いていた曲。
私はまた涙が浮かんできたのを拭って、カバンからあるものを取り出した。
「壮介…これ、覚えてる?」
手のひらに乗せたのは小さな巾着袋。
「開けていいか?」
私が頷くと、壮介はそっと巾着袋を開けて、中身を出した。
「これ…」
壮介は、自分の手のひらを見つめた
誰よりもあなたが… 43
「いいよ」
その時思った。
壮介が好き…。やっぱり好き。どうしようもなく好き。
この気持ちをきっちり整理するために、もう一度キチンと気持ちを伝えよう。
明日会えるならその時。
「待ち合わせどこにする?」
私は思わず
「高校の駅!」
と言った。
笑いながらオッケーと言った壮介。
「じゃあ、オレ車で行くから、駅でな。」
そう約束して、一緒に電車に乗って帰った。
先に降りる私は、今度は笑って壮介を見送った。
明日、全部の整理をつける。キチンと壮介の顔を見て今までの気持ちを伝えたら、今度こそ何か変われる…そんな気がしていた。
翌日、待ち合わせの駅に行くと、壮介はすでに待っていた。
「どこ行く?」
私が聞くと、
「海でも行くか?」
季節外れの海。ゆっくり話せていいかも。
ハンドルを握る壮介。
高校の頃の壮介しか知らないから、横顔が妙に大人っぽく感じる。
なんだか変に緊張する。車を運転する壮介の隣に自分がいる。なんて幸せなんだろう。それが今日だけでも、私は充分幸せだ。
なんでこんなに好きなんだろう…。
海に着いた。
サーフィンをする人がちらほらいるだけの静かな海。
浜辺を散歩して、砂浜に腰を降ろした。
その時思った。
壮介が好き…。やっぱり好き。どうしようもなく好き。
この気持ちをきっちり整理するために、もう一度キチンと気持ちを伝えよう。
明日会えるならその時。
「待ち合わせどこにする?」
私は思わず
「高校の駅!」
と言った。
笑いながらオッケーと言った壮介。
「じゃあ、オレ車で行くから、駅でな。」
そう約束して、一緒に電車に乗って帰った。
先に降りる私は、今度は笑って壮介を見送った。
明日、全部の整理をつける。キチンと壮介の顔を見て今までの気持ちを伝えたら、今度こそ何か変われる…そんな気がしていた。
翌日、待ち合わせの駅に行くと、壮介はすでに待っていた。
「どこ行く?」
私が聞くと、
「海でも行くか?」
季節外れの海。ゆっくり話せていいかも。
ハンドルを握る壮介。
高校の頃の壮介しか知らないから、横顔が妙に大人っぽく感じる。
なんだか変に緊張する。車を運転する壮介の隣に自分がいる。なんて幸せなんだろう。それが今日だけでも、私は充分幸せだ。
なんでこんなに好きなんだろう…。
海に着いた。
サーフィンをする人がちらほらいるだけの静かな海。
浜辺を散歩して、砂浜に腰を降ろした。
誰よりもあなたが… 42
「はるか?」
壮介が乗っていた。いつもこの電車に乗っているらしい。この前の再会があったから、まだ冷静を保てていた。
「せっかく再会したんだから、仕事帰りに食事でもしないか?」
壮介の誘い。私はもちろん頷いた。満員の車内で連絡先を交換して、壮介は電車を降りていった。
約束はあさって。
約束の日。仕事を片っ端から片付けて、定時に会社を出た。
待ち合わせの駅の改札で壮介を待つ。
壮介と待ち合わせをするって…何年ぶりだろう?4年くらい?
そんなことを考えていたら、壮介が来た。
「ゴメン、待った?」
「全然、大丈夫。」
壮介が連れて行ってくれたのは、ちょっとお洒落な居酒屋。
「まさか2人で酒飲む時が来るなんてなぁ」
壮介が乾杯しながら言う。
「ホントだよ。」
私たちは色んな話をした。卒業してからのこと。でも、付き合ってた頃の話は不思議とお互いしなかった。
お互い、卒業してから恋愛もしてきたこと。今は付き合ってる人はいないこと。そんな話もした。そろそろ帰ろうか…そんな時間になったとき、壮介が
「明日、休み?」
と聞いてきた。
「休みだよ。」
と答えると、
「明日、どっか行かないか? 」
壮介が言った。
壮介が乗っていた。いつもこの電車に乗っているらしい。この前の再会があったから、まだ冷静を保てていた。
「せっかく再会したんだから、仕事帰りに食事でもしないか?」
壮介の誘い。私はもちろん頷いた。満員の車内で連絡先を交換して、壮介は電車を降りていった。
約束はあさって。
約束の日。仕事を片っ端から片付けて、定時に会社を出た。
待ち合わせの駅の改札で壮介を待つ。
壮介と待ち合わせをするって…何年ぶりだろう?4年くらい?
そんなことを考えていたら、壮介が来た。
「ゴメン、待った?」
「全然、大丈夫。」
壮介が連れて行ってくれたのは、ちょっとお洒落な居酒屋。
「まさか2人で酒飲む時が来るなんてなぁ」
壮介が乾杯しながら言う。
「ホントだよ。」
私たちは色んな話をした。卒業してからのこと。でも、付き合ってた頃の話は不思議とお互いしなかった。
お互い、卒業してから恋愛もしてきたこと。今は付き合ってる人はいないこと。そんな話もした。そろそろ帰ろうか…そんな時間になったとき、壮介が
「明日、休み?」
と聞いてきた。
「休みだよ。」
と答えると、
「明日、どっか行かないか? 」
壮介が言った。