すずの創作物語 -6ページ目

誰よりもあなたが… 50

年が明け、私たちは仲良く日々を過ごしていた。
3月。私の誕生日。

その日はちょうど土曜日で、お互い仕事が休みだった。
土日を使って旅行に行こう。
壮介が全部計画をたてたうえで誘ってくれた。
行き先は…沖縄。
凄く強行だけど、金曜日会社終わって飛行機飛び乗って、日曜日の最終便で帰れば2日遊べるし、という計画だった。

空港行きのリムジンバス乗り場で壮介と待ち合わせ、二人空港に向かい、飛行機に乗った。

沖縄到着・・・。その日はホテルにチェックインして、食事して、ゆっくり休んだ。

翌日、レンタカーを借りて、色々回った。

「壮介・・・なんで沖縄だったの?」

「ん~。俺たちの高校さ、修学旅行、沖縄だっただろ?自由時間もあって、カップルは一緒に回ったりしてたけど、俺たちその前に別れちゃったから、それも出来なかった。でもさ・・・オレから別れるっていったけど、修学旅行のとき、はるかと一緒に居たかったな・・・って思ってしまう自分がいてさ。勝手だけど。で、はるか誕生日だなあと思ったときに、二人で沖縄行きたいなって思ったんだ」

「ふ~ん。そんなこと、あのとき思ってたんだ?私は・・・修学旅行のときは、壮介に会うのが辛くて、鉢合わせしないように、かなり回りに気を使ってたよ。」

「それも悲しい話だなあ・・・」

「そうやって笑って話せる日がくるなんて思わなかったね。」

「本当だな。あの電車の偶然の再会がなかったら、俺たち今一緒にいることなんてないもんな。」

「ホントだよ。」


夜、食事をして、散歩しようということになって、ホテルのプライベートビーチを二人でゆっくり歩いていた。

月明かりがとてもキレイだった。

「この辺座るか」

壮介が言う。 二人砂浜に並んで座る。

「はるか、誕生日おめでとう。」

優しい笑顔でそう言ってくれた。

「ありがとう。」

壮介がポケットから小さな箱を取り出した。

「はい。プレゼント」

手のひらにポンと置かれたきれいにラッピングされた箱。

「開けていい?」

頷く壮介。

ラッピングを取り、箱を開ける。

「え・・・」

壮介の顔を見つめる


「はるか・・・結婚しよう」


箱の中には、ダイヤモンドのエンゲージリングが輝いていた。


「壮介・・・」

涙があふれる。

「私で・・・いいの・・・?」

「はるかじゃないと、ダメなんだ・・・」

私は何度も頷いた。

壮介が思い切り私を抱きしめる。

「はるか、幸せになろうな。」

壮介の胸の中で何度も何度も頷いた。


~5年後~

「謙介~康介~パパお仕事行くってよ!」

「パパ~いってらっしゃ~い!!」

「行ってくるな!」

「壮介、行ってらっしゃい。気をつけてね。」

「行ってきます。」


壮介と結婚した私は、謙介・康介という双子の男の子を三年前に出産した。

幸せな4人家族。


色々なことがあったけれど、今こうして幸せに家族として暮らしている。

恋愛って、苦しいことも切ないこともいっぱいあるけれど、それを乗り越えて今がある。


これからも色んなことがあるだろう。でも、壮介と一緒に歩き続けていきたい。

壮介と出会ってもう何年が経つだろう。


私は、誰よりもあなたが、壮介が大好きです。


                                                  完

誰よりもあなたが… 49

そう言いながらも嬉しそうに受け取ってくれた。
「はるか、後ろ向いて。」
突然壮介が言った。
「何?」
「いいから、いいから」
言われるままに後ろを向く。
首筋にヒヤリと冷たい感触が触れる。
「いいよ。」
首を触ると、何かが触れた。
鏡を見に鏡台へ行く。

首には、キレイに輝くネックレス。
「これ…」
2連のネックレスには、アクアマリンとダイヤモンドが一粒づつ輝いていた…。

「昔のよりバージョンアップだな。」
「壮介…ありがとう…大事にするね。」
涙が浮かぶ。

そっと抱き合う2人。

幸せなクリスマス。

離れていた時間があったからこそ、尚更幸せを感じるのかもしれない。
きっと離れていた時間も無駄じゃなかった。
そんな気がした。

壮介がくれたネックレス。昔のネックレスは、ずっと付けることが出来なかったけど、このネックレスは…ずっとずっと、付けていたい。
壮介にもそう言うと、
笑って私を抱き寄せた。
クリスマスも過ぎ、年が明けた。

誰よりもあなたが… 48

翌朝、駅で待ち合わせて電車に乗る。
今まではもう少し遅い電車で座って行ってたけど、壮介の時間に合わせて電車に乗った。
満員電車では、壮介が人混みから守ってくれる。先に降りる壮介を見送る。
朝から幸せな一時。
お互い仕事が忙しかったので、帰りにいつも会うことはなかったけれど、待ち合わせをする日は、連絡を取り合って、時間を調節していた。

休みがお互い土日だったので、休みの日は大抵一緒にいた。
地域チームでバレーを続けている壮介を応援しに行ったり、あちこち出かけたり、離れていた時間を取り戻すように一緒にいた。

壮介の誕生日。プレゼントを散々悩んで、時計を贈った。
すごく喜んでくれた。

クリスマス…壮介に何欲しい?と聞くと、
「はるかと一緒にいれたらそれでいいよ。」
と言って、リクエストしてくれない。
結局、財布をプレゼントすることにした。

その日は、普通に仕事の日。帰りに待ち合わせて、一緒に食事をして、ホテルに泊まる約束だった。部屋に入って、買ってきたケーキやシャンパンで2人でクリスマスパーティーをした。
「壮介、クリスマスプレゼント!」
プレゼントを差し出す。「マジで?いいって言ったのに…」