誰よりもあなたが… 47
あまりに愛おしくて、そっと壮介の頬にキスをした。
起こさないようにベッドから出ようとしたら、腕を引っ張られて、壮介の胸に倒れ込む。
「起こしちゃった?」
「はるかのキスで起きた。」
なんだか照れて顔を隠す。
そんな私を抱きしめて、キスをする壮介。
とにかく離れ難かった。
ホテルをチェックアウトして、車を走らせる。
家が大分近づいてきた。
「ちょっと寄りたいとこあるんだけど。」
「いいよ。どこ?」
「まあ、お楽しみ。」
車を止めたのは、公園の駐車場。
手をつないで歩き出す。途中、弘人とキスした思い出の場所を通り過ぎた…。
着いたのは、私たちのファーストキスの場所。坂を上がった広場だった。
「ここで初めてキスしたよな…。」
「お互い初めてだったんだよね。」
「ここにもう一度一緒に来たかったんだ。」
自然に重なる唇。
ここからもう一度スタート。
そんな気がした。
「さぁ、明日からまた仕事だな!」
「なんか、現実に引き戻されるなぁ…」
2人で笑いながら道を戻る。
家まで送ってもらい、別れ際のキス。
「また明日な!」
朝、待ち合わせをして途中まで一緒に通勤しようと約束した。
誰よりもあなたが… 46
壮介は静かに私をベッドに寝かす。
額、目、唇、耳、首、あちこちに唇をつける。
少しずつ脱がされていく服。
「壮介・・・待って・・・。シャワーさせて?」
「いいよ、そのままで。」
「だめだよ・・・お願い。」
私のお願いを聞いてくれて、お互い交代でシャワーを浴びた。
浴室から出ると、先にシャワーを浴びていた壮介は、ソファーで水を飲んでいた。
「はるか、おいで」
そう言われて、ソファーに座る壮介の足の間にちょこんと座る。
後ろから抱きしめる壮介。
着ていたバスローブの胸元から入ってくる手。
彼の手が体のあちこちに触れる。
私は壮介にしがみついた。
「どうした?」
「なんか・・・壮介とこういうことになるなんて、思いもしなかったから・・・なんか・・・恥ずかしいし、怖い。」
壮介は優しい顔で
「大丈夫。オレは、はるかとこうなれるなんて、幸せでしょうがないよ。」
そういうと、もう一度私を抱き上げてベッドへ運ぶ。
私はもう何も考えないでいようと思った。
夢中で壮介のキスに応えた。
壮介の手が体をなでるたびに、経験したことがないくらいに体が反応する。
「・・・んっ・・・。」
思わず声が漏れ、その声が恥ずかしくて、声を押し殺す。
「何も我慢しなくていいんだよ」
壮介が言う。下に下に降りて来る手。思わず固く目を閉じる。
「はるか・・・オレもう我慢できない。」
「いいよ・・・。壮介・・・」
壮介が私の上に覆いかぶさり・・・私たちは一つになった。
思わず涙がこぼれた。
その涙を壮介が唇をつけて吸い取る。
「なんで泣いてるの?」
「幸せで・・・。」
壮介は私を思い切り強く抱きしめ、そして壮介の動きが激しくなった。
私たちはふたり同時に絶頂までいってしまった。
壮介の腕のなかで眠る・・・こんなときがくるなんて・・・。
「はるか・・・ずっと一緒にいような。」
夢の中でも壮介の声が聞こえたような気がした。
誰よりもあなたが… 45
壮介の手のひらに乗っているもの。
それは、ネックレス。
付き合っていたとき、壮介がサプライズでプレゼントしてくれた、アクアマリンのネックレスだった。
別れてから身につけるのはやめたけど、どうしても手離すことが出来なくて、小さな巾着袋に入れて、お守り替わりに持ち歩いていた。
「まだ、持ってたんだ…」
壮介がつぶやいた。
「いつも持ち歩いてたんだ…。どうしても手離せなかった…。壮介…ずっとずっと好きだったよ…」
私はもう涙をこらえることが出来なかった。
泣きじゃくる私を壮介は思い切り抱きしめた。
「オレたち、これからずっと一緒にいような。」私は泣きながら、壮介の胸の中で何度もうなずいた。
壮介は
「泣きすぎ」
と言いながら、私の涙を指で拭って、そっとキスをした。
やっと通じ合った2人の想い。2人とも離れがたくて、海沿いのホテルに泊まることにした。
部屋に案内されて入った部屋は、海が一望できて、すごく景色のいい部屋だった。
「すごいキレイ!」
窓から景色を見ていると、壮介が後ろからそっと抱きしめてきた。
「はるか…」
私は壮介の方を向いた。重なる2人の唇。
お互い離れていた時間を取り戻すように唇を重ねた。
何度も何度も・・・熱くて深くて・・・夢中でキスをした。
壮介は、私をそっと抱き上げると、ベッドに静かに降ろした。