中央線で読む新書 -56ページ目

会社の値段

ゴールドマンサックスでM&A担当者であった著者による。

ライブドアによるニッポン放送買収劇後に出た企業の価値関連の新書では
現代新書の「企業買収の焦点 」と並んでよい新書。

ニッポン放送買収劇の際にライブドアが「株主価値」、フジテレビ・ニッポン放送が
「企業価値」という言葉を連呼したことを明らかにし、「企業価値」なるものに実体が
ないと批判する件は大変面白い。(73-83)

【通勤用にGOOD】 2006年

森生 明
会社の値段

アメリカ人の中国観

金丸信が「政治とは、叩いているようでなでている
なでているようで叩いている そういうものだ」と言っている。

本書によるとジョセフ・ナイは、中国・台湾双方のナショナリズムに
懸念を示し、台湾問題の解決策として中国・香港・台湾の
一国家三システムを提唱していた。(95年「フォーリン・アフェアーズ」)

この金丸信やナイの中途半端さ・曖昧さこそ日本が昨今失ったものであろうか。

【読みにくい】 2000年

井尻 秀憲
アメリカ人の中国観

現代建築のパースペクティブ

他の建築関連の代物と趣を異にする箇所がいくつか。
第4章の「クルマから観察する」にて首都高から見える
建築物を取り上げ、その流れでゲームソフト「首都高バトル」を
カバーしている。こういう視座は面白い。

【わざわざ読むほどのものではない】 2005年

五十嵐 太郎
現代建築のパースペクティブ

日本の司法文化

元検事で、現在参院議員による。

刑事訴訟法には「証拠調が終わった後、検察官は、
事実関係および法律の適用について意見を陳述し
なければならない」(293-1)とあるだけで、
刑事裁判に付き物の求刑は慣行に過ぎないとのこと。

【つまみ読みにGOOD】 2000年

佐々木 知子
日本の司法文化

経済敗走

「マネー敗戦」が面白かったので読む。

バブル崩壊後、何をやっても浮揚しない日本経済の迷走を
題材にしているのだが、ポイントが絞られておらず。

【つまみ読みにはGOOD】 2004年

吉川 元忠
経済敗走

ロスチャイルド家

あっさりさくっと読める。

著者はユダヤ陰謀論に立ちはしないのだが
副題が「ユダヤ国際財閥の興亡」で
「徹底した秘密保持と、一族の結束と連携で
国際金融を制覇し、今なお世界を牛耳る巨大財閥の
実像を描く」とのボディコピーが記されては……。

【話のネタ本にGOOD】 1995年

横山 三四郎
ロスチャイルド家―ユダヤ国際財閥の興亡

宦官

初期の中公新書らしい碩学の渋みと味わい。

宦官の描写が秀逸。
江戸川乱歩が乱くい歯の老人を描写するのに似た
嫌悪感あふれる描写で、ちょっと笑う。

【話のネタ本にGOOD】 1963年

三田村 泰助
宦官―側近政治の構造

本田宗一郎と「昭和の男」たち

本田宗一郎というと藤沢武雄だが、本書は「明治の男」本田と
昭和生まれの若者らがマン島TTを制覇するまでをフューチャー。

「芸者も女郎買いにもいかないヤツに、設計はやらせておけない」
と本田。

総務部長は総務部長で採用試験の集団面接にて
「出身地は、どこかね」
「静岡です」
「静岡のどこかね」
「掛川です」
「なんだ、俺と一緒だな。よし、お前に決めた」

そうして採用した八木静夫はエンジン開発の中心となる。

【わざわざ読むほどのものではない】 2004年

片山 修
本田宗一郎と「昭和の男たち」

昭和史の怪物たち

森恪、久原房之助、宇垣一成の評伝。
朝日新聞の政治部長によるものだが
読ませる力がまるでない。

【もったいない】 2003年
畠山 武
昭和史の怪物たち

北朝鮮「虚構の経済」

計画性のない計画経済体制であるため
軍需と闇経済しか存在していないも同然である北朝鮮。
そう指摘しながらも表(計画経済)の論評に終始し
裏(闇経済)に関する論述がないので、つまらない。

【物足りない】 2005年

今村 弘子
北朝鮮「虚構の経済」