cb650r-eのブログ -24ページ目

cb650r-eのブログ

ブログの説明を入力します。

K-3(上り編)。

 

天気は上場、だったのだが。
ただ、昨日の雨の名残が木陰の路面にまだ残っていて、一部が濡れている。
しかも、さっきから薄霧が湧いてきて、前がちょっと白んで見える。いかにも「無理すれば事故るぞ」って雰囲気だ。

CB650R e-clutch は、優れたマシンだ。特にコーナリング性能は抜群で、思い通りにしなやかに曲がる。
ただし——それは“上手い人”が乗った場合の話だ。
俺みたいなリターンライダーが、力任せに操ろうとすると、CBは「知らんがな!」とでも言いたげに挙動を乱す。

上りのヘアピンカーブ。立ち上がりでアクセルを開けた瞬間、リアがほんのわずかにスライドした。
ますます、アクセルワークが委縮する。

 


頂上の展望台で、森君が腕を組んで俺の方を見下ろしている。
相変わらず背筋がまっすぐで、あいつの乗る姿勢そのものだ。

ようやく辿り着いた俺に、森君が近づいてきて声をかけた。

「山ちゃん、俺、安心したよ」

「何が?」

「山ちゃん、普通のおじさんツーリングライダーになったんだね」

一瞬、返す言葉が見つからなかった。
“攻めた”つもりだった。俺の中では、あれでも今できる精いっぱいのライディングだった。
でも、森君の目には、ただののんびり峠を流す“おじさん”に映ったらしい。

「……」
俺は黙ったまま、メットを脱ぎ、顔に当たる風を感じた。ゴールデンウィーク明けにもかかわらず、ここに吹く風は冷たい。

森君はにこにこと笑って、言った。

「ほら。山ちゃん、見てごらんよ」

指差す先には…。

 

 

このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

Nakanoshima QrossへGO!


5月下旬、日曜日。
初夏の陽光が、街をやわらかく包み込んでいた。
「ねえお父さん、『Nakanoshima Qross』って知ってる?」
娘の彩(医学部5年)が、唐突に話しかけてきた。
 

「中之島の? ああ、医療介護コンサルタントグループにいた頃、名前だけはよく耳にしたな。たしか担当は井村さんだったような……。何かあったのか?」
「実地研修の一環で、見学に行くことになったの。施設の中をざっと見るだけだけどね。」
「ああ、そうか。たしか『未来医療推進機構』が運営してるんだよな。理事長は、阪大の名誉教授の澤先生だったっけ。」
「だからさ、行く前にちゃんと話を聞いておきたくて。井村さんにお願いできない?」
 

即、連絡。
かつての戦友・井村さんとは、翌日の月曜、会社近くの多国籍料理店「HARBIN」で落ち合うことになった。

 

 

このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

K-3(下り編)。

 

頂上の展望台に森君を残し、俺はひとり、K-3を下っていく。
強いて言えば、俺にとって CB650R e-clutch は、「下り」のほうが神経を使う。

この道を走るのは今回が初めてだ。上っては来たものの、下りとなると話は別。
CB650R e-clutch のメーターに目をやると、ちょうど「3,000km」を超えたところ。
新しい相棒にも、ようやく“慣れてきた”と言っていいかもしれない。

このバイクのコーナリング性能が優れているのは間違いない。
しかし、下りの連続ヘアピン……そんな場面は、俺には記憶がない。

同じようなカーブが、左右交互に飽きもせず襲ってくる。
「コースを覚える」という感覚もない。ただ、目の前に現れるカーブを一つずつ、なんとかこなすのみ。

 


「ちょっと楽しくなってきたかも」
そう思い始めた頃には、もう麓の神社前の駐車場に着いていた。

老眼鏡なしで新聞を読む——そんな、ラストトライに向かう。
俺は CB を K-3 の頂上に向けて、再び走り出した。

 

このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

今回はセーフ?

 

週明けの月曜日、昼近くになり、いつものごとく千﨑部長の席に報告に向かった。

「黒豚は旨かったですか?」部長はいつものように書類に目を落としたまま言った。
「はい、とても旨かったです。」
「正直ですねぇ、副部長は。」千﨑部長が答える。
 

それから俺は、法人クレジットカードの利用明細を自信をもって庶務の樫本さんに提出した。内容は、いつものようにJRのチケット代やホテルの清算などだ。その最後の一枚が、あの「あぢもり」の明細だったわけだが。

樫本さんが最後の一枚の金額を見て、微笑みながら言った。

 


 

 

このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

世界一の味、再現なるか。

 

自宅に戻るや否や、俺は手土産の「元祖 吉田屋の軽羹(かるかん)」を妻・華に手渡し、
「それでさ、黒豚のしゃぶしゃぶがさ! 出汁がさ! 卵がさ!」
と、鹿児島での興奮をそのままぶつけた。

華はというと、軽く受け流しつつも、俺の話に「ふーん」と相槌を打ちながらスマホで何かを検索している。

「はい、あった。“あぢもり風しゃぶしゃぶ”のレシピ。作ってみようか」そう言って、夕食の食材の買い出しに出て行った。


【我が家の“あぢもり風”黒豚しゃぶしゃぶスープ】※2~3人前目安

水 1000cc
日本酒 200cc
みりん 100cc
醤油 20cc
塩 大さじ1
だしの素 大さじ1
昆布だしの顆粒 大さじ1

これを鍋に入れて火にかけ、和風ベースのスープが完成。
スープにくぐらせた豚肉を、生卵に絡めて食べるのが“あぢもり流”。

【具材たち】
豚肉(黒豚じゃなくても全然OK。財布と相談)
焼き豆腐
シイタケ
ごぼうのささがき(我が家のオリジナルアレンジ。ピーラーでスライスすれば楽チン)
生卵(人数分)
〆はやっぱり、うどんでキメる。

 

で、肝心の味だが──
「うん、けっこう美味い! けど……あの味かと言われると……うーん?」
旅の記憶は美化される。
鹿児島で食べた“あの感動”は、きっと黒豚の魔力だけでなく、雰囲気とか、森伊蔵とか、全部込みだったのだろう。

とはいえ、家庭でつくる「それっぽいしゃぶしゃぶ」は、これはこれで充分うまい。
※あくまで“オマージュ”です。バカ舌の俺には、オリジナルの味が再現できてるのか、さっぱり分かりません。
あなたの家だけの“しゃぶしゃぶストーリー”を作ってみてください。

 

ブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

 

ここにも世界一が。

 

そうこうしているうちに、話もお酒も進み、テーブルの空気はすっかり和やかに。
難しい話はひとまず横に置いて、ただ美味いものを一緒に食べて、笑い合う。これぞ大人の懇親会の真骨頂だ。

少し開けた窓からは、鹿児島の夜風がふわりと入り込む。冷たすぎず、心地よい。水流さんが口を開いた。

「いやあ、いい時間になってきましたね。今夜はこのへんでお開きにしましょうか」

黒豚に森伊蔵、語らいに笑い。すべてが絶妙なバランスで混ざり合った、鹿児島の夜。
こうして、初日の「鹿児島ナイト」は、満腹と満足で幕を閉じた。

店を出る際、水流さんと宮原さんがそろって言った。
「ごちそうさまでした。いやあ、本当に有意義な一日でした」

「いえいえ、あの知見あふれるセッションの謝礼だと思えば、安いもんです」と俺。

タクシーに乗り込み、目指すは今夜の宿「城山観光ホテル」。
シートに沈みながら、スーツの内ポケットから法人カードの利用明細を取り出して確認する。

うむ、これなら大丈夫。
これなら樫本さんも、「今回はセーフですね」と、うなずいてくれるに違いない。
俺はひとり満足気に、夜の車内で悦に浸った。

ホテルのエントランスでは、フロントスタッフが丁寧に迎えてくれた。
チェックインの手続きをしていると、ひとりの男性が近づいてくる。名札には「支配人 田島」とある。

「山本様、ようこそお越しくださいました。千崎部長には、以前たいへんお世話になりまして」

「そうなんですか。それはそれは……」
話しながら、田島さんの案内で同じフロアのエレベーター前に移動した。

「突然ですが……2023年のメジャーリーグ、大谷翔平選手の“兜セレブレーション”って、ご存じですか?」

「もちろん知ってますとも!」と、つい語気を強める俺。

「実はこちらに展示している兜、あれを製作したメーカーさんの作品なんですよ」


 

目の前に置かれた立派な兜。重厚な存在感が漂い、間近で見ると、まさに芸術品だ。

「……こりゃ、すごいな。見事な造形だ」

旅先で思わぬ“大谷グッズ”に出会った気分だった。

翌朝、ホテルをチェックアウトし、鹿児島中央駅から新幹線「さくら」に乗って、再び大阪へ。

座席に落ち着いたタイミングでスマホに通知が入る。

《お土産はカルカンよろしく。絶対に》

……妻・華からのLINEだ。
はいはい、分かってますよ。「元祖 明石家」の軽羹ですよね。

そんな鹿児島の二日間を胸に、俺は新幹線の窓の外を見ながら、次の視察地に思いを馳せていた。

 

 

ブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

 

豚しゃぶ世界一決定!

もちろん個人の感想です

 

予約の時間ぴったりに、「元祖 黒しゃぶ 黒豚料理 あぢもり本店」に到着。外観は落ち着いた佇まいで、暖簾の先から味への自信が漂っている。

「ここが、黒豚しゃぶしゃぶの元祖ですよ」と宮原さんが笑顔で案内してくれる。

「水流(つる)さん、この卵は……雑炊用ですか?」
テーブルに並べられた卵を見て、俺はおずおずと聞く。



 

「いえいえ」と水流さんがニヤリ。
「これが“あぢもり流”なんです。特製の和出汁スープにくぐらせた黒豚を、生卵にからめて食べるんですよ。いわば “すき焼き風 ゃぶしゃぶ”っていったら店に失礼かな」

なんという贅沢な発明だ……! それ、絶対うまいに決まってる。

しかも今日は特別に、あの幻の芋焼酎「森伊蔵」を持ち込みでご用意とのこと。

「大阪の方って、芋焼酎は飲まれますか?」と宮原さん。

「もちろん飲みますとも。いや、飲ませていただきます」




「ちなみに鹿児島では、“お酒”って言ったら基本“焼酎”のことを指すんです。日本酒が飲みたい時は“清酒ください”って言わないと、焼酎が出てきちゃいますよ〜」と水流さん。

なるほど。文化の違いって、こういうところに出るんだなあ。

そんな話をしつつ、早速しゃぶしゃぶ開始。和出汁のスープに、サッとくぐらせた黒豚を生卵にトロリ……。

……うまい。なんだこれは。
脂が甘い、でもしつこくない。すき焼きよりも軽やかで、しゃぶしゃぶよりもコクがある。

そこへ森伊蔵のロック。これがまた、舌にじわっと広がって、黒豚をまるっと受け止めてくれる。この組み合わせ絶妙だなぁ。


「これは……いくらでも食べられますね……」とつぶやくと、
「それが危険なんですよ」と宮原さんが笑う。

 

ブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

 

ディスカッション in 鹿児島(つづき)

 

セッションは順調に進み、次の論点へ。

俺:「さて、次の話題ですが……労働人口の減少に対して、企業は“地域”や“社会”としてどう対応していくべきでしょうか?」

すると水流所長が、静かに語り出す。

水流:「まずは、SDGsやダイバーシティといった価値観にしっかり向き合うことです。地域社会から評価される企業になること。これが基本だと思います」

宮原社長も、すかさず応じる。



宮原:「企業の収益性を高めることはもちろん大事です。でもそれだけじゃ足りません。未来から逆算して、今やるべきことを考える“バックキャスト思考”が必要です。そして何より、経営者自身が“変革のブレーキ”にならないよう、意識を変える覚悟が求められると思います」

俺:「すみません、“バックキャスト思考”って、もう少しだけ噛み砕いて説明していただけますか?」

宮原:「はい。未来に理想のゴールを設定して、そこから“今やるべきこと”を逆算して考える手法です。未来を起点にして、今を変える。そんな考え方ですね」

なるほど、まるで人生設計の逆バージョンだな。老後から逆算して健康診断行くようなもんか——いや、ちょっと違うか。

水流:「企業が“ホワイト企業”として行政や地域から認知されることには、思っている以上に大きなメリットがありますよ」

宮原:「私たちは、教育機関への講師派遣を行うことで、地域のリテラシー向上と企業の認知アップを図っています。ICTの導入で、子育て中の女性社員が柔軟に働ける仕組みも整備できました。ムダが減り、全体の効率がぐっと良くなりました」

さらに宮原社長は続ける。

宮原:「組織の柔軟な配置転換とデジタル化で、“人材の流動性”と“定着率”の両立も可能になってきました。うちでは“退職”すらOJTの一環と捉えてるんです。辞めた社員が別の形で戻ってきたり、外で得た経験を還元してくれることもありますからね」

山本:「退職もOJT……それは、ある意味すごくポジティブですね」

水流:「あとですね、昭和時代の“安く売る”っていう発想はもう通用しません。これからは“価値を理解してくれるお客さん”と、いかに関係を築くかがカギになります」

俺:「ふむふむ……なるほど……(メモが追いつかん……)」

そして、時計をチラッと見れば、時刻はすでに17時半を回っていた。

そんな中、水流所長がやさしい笑顔でこう切り出した。

「いやあ、まだまだ話は尽きませんが……そろそろ“懇親会”のお時間も近づいてまいりましたので、続きは夕食を食べながらということで」

おお……いよいよ黒豚タイム、始動である。

 

ブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

 

餃子、のちフロントフェンダー

 

ということで、CB650Rのフロントフェンダーに装着してみました。

 

 
うーん。やはり美しくな~い。が…。
 
 
でも、めっちゃ、ラジエーターを保護してくれる。
(泥跳ね、ほぼプロテクト!)
 
 
餃子ターナー(110円税込)耐熱性抜群。
こりゃ、ラジエーター付近など、エンジン回りで大活躍しそうですぞ。
 
このブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。

ディスカッション in 鹿児島。

 

新大阪駅から九州新幹線「さくら」に乗って、約4時間。気がつけば5月の車窓の景色はどこまでも青く、どこまでものんびりしていて、まるで時間がゆっくり流れているようだった。

鹿児島中央駅に着いた。目的地は、鹿児島経済研究所が入っている鹿児島中央銀行の本店ビル。駅からは路面電車で10分くらい。

受付で待っていると、ひとりの女性が追って現れた。落ち着いた雰囲気で、それでいて凛とした佇まい。


「宮原社長。初めまして、大阪ビジネスコンサルタンツの山本です」
「ホスピリンクの宮原です。今日はよろしくお願いします」

ちょうどそのとき、奥から現れたのが水流(つる)所長だ。スーツ姿なのにどこか南国の風をまとっている。

 



「お二人とも、どうぞ。会議室にご案内します」

こうして本題、「労働人口減少に企業はどう対応すべきか」についてのセッションがスタートした。

山本:「今日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。労働人口が減る中で、企業はどう立ち向かうべきか。率直なご意見を伺えればと思います」

水流:「まず中小企業では、まだまだ業務の非効率が多く、仕事が特定の人に偏りがちです。結果、労働時間の短縮も進んでいません。業務の見直しで、必要な人数はもっと減らせると考えています」

宮原:「うちのホテルでは、職種に関係なく男女が活躍できる体制を整えています。ICTに投資したことで、コストも下がり、営業効率もぐんと上がりました」

水流:「若い人は単純労働にあまり興味を示しません。だからこそ、単純作業は自動化か外注が基本。日本全体のGDPは伸び悩んでいますが、人口が減った分、一人あたりの所得はむしろ上がってるんです。ICTとシンプルな業務改革で利益を最大化するのがカギですね」

山本:「なるほど。では、“労働の質”の向上については、どうお考えですか?」

宮原:「地方で優秀な人材を確保するには、まず高待遇。企業は地域に貢献してこそ価値があると思っています。リスキリングやリカレント教育に加えて、哲学やリベラルアーツも含めた“学びの仕組み”を整えることが大切です。特に外国の方って、『正解のない問い』への対応力が高いんですよね」

山本:「す、すみません。リベラルアーツって……なんでしょうか?」

宮原:「ざっくり言うと、“生きる力を身につける方法”と考えてもらえればいいと思います」

山本:「生きる力……! 深いですね……(メモメモ)」

宮原:「教育投資は、ちゃんと組織に残る仕組みをつくるべきです。3年1サイクルで人材が動く時代ですから。女性、外国人、そして障がい者の方々も含めて積極的に採用・教育しないと。そして社内結婚や子育て支援など、働く人が安心できる環境づくりも大切です」

こうして、あっという間の1時間半。内容はどれも深く、そして実践的だった。
俺のメモ帳はすでに真っ黒。黒豚より濃い情報で、脳みそがかなりヒートしていた。

 

ブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。