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cb650r-eのブログ

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残り5日

 

6月13日(金)夕方——本番まで営業日ベースで残り5日

OIST講演に向けた中間ミーティングが開かれた。

会議室には、天野次長、大杉主任、そして俺と成瀬代理。
大型液晶モニターを見ながら、各自の準備状況を確認する。

冒頭、俺が事前に調べたOISTの概要について説明を始めた。

 



「まず、OIST——正式名称は Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University。
通称『オイスト』です。2011年、沖縄県恩納村に設立された。博士課程のみの大学で、公用語は英語。
国内というより、“国際研究機関”に近い存在だね」

皆が静かにうなずく。

「学生も教員も、半数以上が外国籍。講義も研究も、そして日常のコミュニケーションまで、すべて英語で行われている。
少人数制で、1人あたりの研究支援が非常に手厚いようだ。
Nature誌なんかでも何度も取り上げられていて、研究の質の高さは世界的に評価されているね」

「なるほど……」と、天野次長が小さくつぶやく。

「加えて、OISTは環境保護、海洋研究、地域との連携にも力を入れていて、
“ダイバーシティ&インクルージョン”のモデル校としても知られている。
たとえば教員採用でもジェンダーバランスを重視していて、意思決定層には女性や外国人が多く登用されている」

「……やはり、相当、意識が高いわけですね」
成瀬代理がそう言って、腕を組んだ。

「そうだね。だから、我々が持ち込む講演も、“日本の常識”じゃ通用しないと思ったほうがいい。
“女性活躍”や“多様性”といっても、きれいごとじゃなくて、本気で考えてる人たちの前に立つわけだから」
と、俺が知った風な口ぶりで言うと、会議室の空気が少し淀んだような気がした。


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カスタム完了。(タンク回り編)

 

● タンクの傷防止

材料費:110円
主部品:車のダッシュボード用の滑り止め(セリア)

    片側だけフィルムを剝がして貼り付け

  

● ニーグリップサポート

 

材料費:約110円(透明強力両面テープ別)
主部品:車用フロアシート(透明・裏面イボイボ)

    一番安っぽいやつ

 

タンクの下の小さいほうがより効果的かな。

 

<ひとこと>

・フロアマット1枚でたっぷり楽しめます。
・見た目は諦め、実を取りましたとさ。


ニーグリップを強力サポート!

 

 

 

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2人の共通点は…。

 

天野さんのキャリアを回顧した後、今度はもう一人のキーパーソン——大杉さんの顔が浮かんできた。
彼女が間髪入れずに「サポートします」と言った理由は何だったのか?

少しずつ、記憶が呼び戻されてくる。
たしかに、彼女も英語が堪能だった。いや、それだけじゃない。
そう、彼女もたしか……大阪外語大の出身だったはずだ。

——専攻は……なんだっけ。確か、“スワヒリ語”とか……

そこまで思い出しかけたところで、背中をポンと叩かれた。

「ジャンボ!(こんにちは)」

振り返ると、そこには満面の笑みの大杉主任。

「……まさか今、私がスワヒリ語学科卒だったの思い出してました?」

「……なんでわかった?」

「顔に書いてありましたよ」

「え〜、マジで……」

「冗談ですよ、冗談」

そう言って、彼女は軽く手を振りながら自席に戻っていった。

天野次長も、大杉主任調査役も、それぞれのデスクで、すでに“構想モード”に入っていた。
俺にはまだその“全貌”は見えていないが——このふたりが組むなら、何かが動きそうな予感だけは、確かにあった。

 


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彼女のキャリアハイライト

 

朝の会議が終わり、俺は自分の机に戻って、天野次長と大杉主任調査役のキャリアを思い出していた。
——たしか、天野さんは入社当初、広報部門にいて、早い段階で成果を上げて注目された。
その後、秘書課に異動。大阪貿易時代には、社長や役員の海外出張にも同行していたという。
そう、聞いたことがある。英語が堪能で、通訳いらずの“才女”だ、と。

そういえば……上海時代に一度、役員らに随行して、彼女が来たことがあったな。
あのときは一言も英語を話さなかったから気づかなかったが——そうだ、彼女は大阪外国語大学の出身だった。

 



今さらながら、手を挙げた理由が腑に落ちた。
これは、思いつきや感情的なチャレンジではない。
英語力、国際経験、そして何よりも、実績と信念に裏打ちされた挑戦か。

人事部に異動してからも、彼女は副部長を経て、当社初の女性人事部長に就任。
働き方改革、外国人従業員の採用、女性管理職の登用推進……
たしか、ビジネス誌や新聞にも何度か取り上げられていたはずだ。

目の前の霧が、すっと晴れていく感覚があった。

——なるほど、天野さんならやれるのか……。

 

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失敗は許されない。絶対に~。

 

そこからの小一時間は、喧々囂々の議論の連続となった。
議論の末、役割分担が決まる。

天野次長がスピーカー兼、講演内容および投影スライド作成の最終責任者。
副担当には、大杉主任調査役が指名され、現地での進行や資料の実務を支える。
そして俺と成瀬代理が、全体の調整とアドバイザー役としてサポートに入ることになった。

ミーティングの締めに、千﨑部長がいつになく神妙な顔つきで口を開いた。

「……脅すつもりはありませんが、本件は“絶対に失敗が許されない案件”と心得てください」

「……分かりました」

俺たち4人は、揃って深くうなずいた。
こうして、沖縄OISTという大舞台での講演という、俺たちにとって未知のプロジェクトが動き出したのだった。

 


 

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俺が、俺が。どうぞ、どうぞ。

 

その日の朝。週初恒例の定例ミーティングが始まった。
各自が今週の担当案件について報告を終えたところで、千﨑部長が、どこか連絡事項のような口調で言った。

「沖縄の大学から、講演スピーカーとしての緊急登壇依頼があった。ただ、準備期間が短いこと、言語が英語であること、テーマが『女性の活躍、ダイバーシティ&インクルージョン』という進化系の内容であることから——今回は見送ることにする」

俺も、隣に座る成瀬代理も、「まぁ、妥当な判断だな」とうなずき合った。

ミーティングルームに、少しの間だけ静寂が流れた——その時だった。

「あの……私に、やらせてくれませんか。いえ、私が、やります」

場の空気を切るように、天野次長がきっぱりと言い放った。

 



続いて、大杉主任も手を挙げて発言する。

「私が、次長をサポートします」

と、静かだが力強い声で言った。

 



おいおい……と、俺は思わず成瀬代理と目を合わせる。
「大丈夫か、これ……?」
互いに目線で問いかけるようにして、固唾をのんだ。

「……もう少し、詳しく聞かせてください」

千﨑部長のその一言で、終わるはずだったミーティングは、まさかの延長戦に突入した。

 

 

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“インクルージョン”ってなに?

 

「6月22日、日曜日。沖縄科学技術大学院大学——OISTで特別セミナーが開かれるらしい。複数のスピーカーが登壇するんだが、その中で予定されていた基調講演の女性スピーカーが体調不良でキャンセルになったそうだ。で、急遽代わりを探している、と」
 

あと2週間もないな、と俺は壁にかかったカレンダーを見ながら言った。

「ちなみに、その講演テーマって何だったんですか?」

 

「セミナー全体のテーマは『日本再生は女性の活躍から!』だそうだ」
 

「なるほど……まあ、テーマは良いとして。なぜ、無理とご判断されたんですか?」
 

「“ダイバーシティ”&“インクルージョン”ってな。講演内容にも、その視点をしっかり盛り込まないといけないらしい」
 

「“ダイバーシティ”はなんとなく分かりますけど……“インクルージョン”って何ですの? て感じですね」
俺が首をかしげると、部長は曖昧に笑って話を打ち切った。

「まあ、それも含めてだな……それより問題は別にある」

 

「なんです?」
 

「OISTの公用語、英語なんだよ。講演も、もちろんすべて英語」
部長が続ける。
「おっ、そういや、副部長は国際畑だからイングリッシュOKなんじゃ?」

 

「お~・の~。チャイニーズ・オンリー」
――と、最後はお決まりの悪ふざけ。

だが、部長の口ぶりから見て、そのときは笑い事で済まされると思っていたのだが――。

 

 

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『OIST』ってなんだ?

 

6月9日、月曜日。

 

地域戦略部のオフィスに入ると、珍しく千﨑部長が窓際に立ち、腕を組んだまま窓の外を見つめていた。表情はいつになく無表情だ。

 

「部長、考え事ですか? お金以外の相談なら、乗りますけど?」

 

冗談まじりに声をかけると、部長は急に苦笑しながらこちらを振り返った。

 

「うん、そうだな。今回ばかりは……断ろうかと思ってる」

 

「いきなり“断る”って、何の話ですか?」

 

「旧知の沖縄の渕上未希さんから、緊急の打診があってな。セミナーの講師を引き受けてほしいと」

 

「部長か、成瀬代理が対応できないんですか? 内容次第では、私が行っても構いませんけど」

 

そう言うと、部長はさらに渋い顔で首を横に振った。

 

「いや、それがな……俺たちじゃ、とてもじゃないが無理な案件なんだ」

 

「どういうことです?」

 

俺が尋ねると、部長はひと息ついて説明を始めた。

 

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無償修理、は・じ・め・ました~ ♬…。

 

● 招集令状届く

 

CB650R E-Clutch──2024年6月13日に発売されたが、リコールなどの事情もあり、我が家にやってきたのは去年の年末だった。

あれから月日は流れ、発売からちょうど1年が経とうかという頃。

そんなある日、ポストに一通の手紙が舞い込んだ。



「リコール……?」

どうやら6月28日ごろから、無償修理を始めるらしい。

うちのCB650Rに番が回ってくるのは、いったいいつのことになるやら……。

裏を見てみると…。


所要時間、約3時間20分
 

その間、さて、どうやって時間を潰そうか……?

 

 

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梅雨の晴れ間の出来事

 

梅雨のはずなのに、今日は妙にいい天気だ。
俺は空を見上げながら、そんなことを考えていた。

木のベンチに腰を下ろし、スマホをいじっていると、
K-1の奥の方から、甲高いエンジン音が山に反響して届いてきた。

「インライン・フォアか……?」

思わず、口をついて出た。
それも、ただの4発じゃない。大排気量特有の図太い咆哮――ボリュームが違う。

音は一気に近づいてきた。
ただ走っているだけじゃない。明らかに、こっちを――俺を、見ている。

視界の奥から現れたのは、ブラックのフルカウルマシンだった。
車種は……遠目じゃわからない。ヘルメットはやけには派手だな。
ただのスポーツじゃない、スーパースポーツタイプだ。

そのバイクは、俺の目の前――ベンチのほんの数メートル先で、ぴたりと止まった。

 



エンジンが切られると、辺りに静けさが戻る。
まるでさっきまでの爆音が幻だったかのように、木々のざわめきだけが残った。

ライダーはミラーシールドのついたヘルメットに指を添え、
そのままスッとスクリーンを持ち上げた。

中から現れたのは、無表情な男の顔。
鋭く切れた目元。

そして、低い声で、ぽつりと聞いてきた。

「このCBは……あんたのバイクか?」

 

 



「……ああ、そうですけど」

俺は一瞬戸惑いながらも、そう返した。

 

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