地域戦略部には戦略が無い(25) | cb650r-eのブログ

cb650r-eのブログ

ブログの説明を入力します。

鹿児島。

 

5月のゴールデンウィーク明けの俺の視察出張先は——鹿児島!

千崎部長が、「今回の副部長の視察先は鹿児島。鹿児島経済研究所の所長、水流 隼人(つる はやと)さん。それと、鹿児島・宮崎でビジネスホテルを展開しているホスピリンク株式会社の代表取締役社長、宮原 朋子さん。このお二人から、しっかり話を聞いてきてください。テーマは『労働人口減少社会における企業と地域の発展戦略』です」

テーマ、重っ!広っ! と心の中で思いつつ、俺は「しっかり、情報を集めてまいります!」と応えた。

部長は続ける。「セッションの後は懇親会を兼ねた夕食会。場所は『あぢもり』本店。食事代はいつも通り、セッションの謝礼ってことで、こちら持ちで。宿泊は名門『城山観光ホテル』。往復の新幹線も含め、全部、樫本さんが手配済みです」

「了解しました。ところで、『あぢもり』って何料理のお店ですか?」と、俺はおそるおそる尋ねた。
部長の目が一瞬、細くなった。
「黒豚料理だが……不満ですか?」
「いえいえ! めっそうもありません!」俺、即答。

 

 

でも、部長の目はまだ細い。
「ただ食って飲んで帰ってきちゃダメですよ。黒豚を全国区に押し上げた理由、それもきっちり考察してきてください。ちなみに、水流所長も宮原社長も、俺の古くからの友人ですので安心してください」

「わ、わかりました!」
こうして俺の鹿児島出張は、黒豚料理と芋焼酎への期待とともに始まったのである——。

 

ブログの内容はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。