北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも -74ページ目

過熱化するアメリカの大学入試

近年、こちらでも、大学の入学の競争が激しくなってきているという意見には、みんなが賛同すると思います。大卒と高卒の年収の差が$20000だそうです。毎年、難関とされている大学の

入学希望者か5-10%増えていると言います。受験生が願書を出す大学の数も増えているそうで、20以上もの大学に願書をだすのも、とくにPrep School では珍しくなくなっているようです。


難関大学の合格率は願書の増加にしたがって、毎年下降と一途です。Pomonaの場合にこの3年間に20%から16.5%になりました。


この理由としては、入試の受験生から見ての不透明性が一番のような気がします。どうすれば100%確実に合格できるのかという”入試突破法”というのがなく、せいぜいがEducated Guess”しかないというのが実態だとおもいます。たとえばSAT満点でも合格不確実ということがこれを示しています。大学の側の都合で希望者から合格者を選ぶというのは、大学にとっては、十分な理由があり納得のいくものであるものの、その理由が公開されない以上、受験生にとってはなぜ、合格か不合格かというという理由は、なぞのままです。


一般的には、SAT I, SATII, GPA、スポーツ、音楽・芸術、リーダーシップ、やる気、といった項目が書類での入学審査の対象になるといわれていますが、これらが、総合的にどのように点数化されるのかが、分かりません。また、大学によってもこれらの項目の比重が違うと考えられますがら、まして、予測が困難です。この受験生にとっての合否の不可知性が入試の加熱化の原因のような気がします。


この加熱化の結果か、こういう事件も最近ありました。ある私立の受験校で、あるCollege Couselorは、これまでの功績のために、父兄に大変な人気があり、日本風にいうなら、盆,暮れの高価な付け届けが山と来るという状態だったと言います。しかし、最近判明したとことによると、彼は大学への推薦状を捏造していたそうです。たまたま、ある生徒が自分の推薦状の原稿をコンピュターで見てしまい、これには自分の名前があるけど、他人のことが書かれている、と親に訴えたのがはじまり、親は、校長に報告、その結果過去に遡って、彼の書いた推薦状を調べたところ、事実に基づかない創造的な推薦状が続々でたきたそうです。彼の理由は、高価な贈り物になれてしまって、この生活を壊さないようにするためには、自分の”名声”を保つ必要があった、ということだったそうです。


息子の行っていた公立の高校では、カウンセラーは800人の生徒にひとり、推薦状は書きません、という人でした。これじゃあ創造的な推薦状の私立Prep Schoolの生徒とは互角には競えませんね。やはりHarvardは金で買えるのか、とちょっと思ってしまいます。






我が家の大学えらびーCollege Tour

すでに、選び終わった大学がPomoma Collegeだということをお話していますので、今日はそこに

たどり着いた経過をお話します。


子供によって、随分違いがあると思いますが、うちの息子は11年(高2)の時点で大学の選考も

将来の職業の選択もできずにいました。あまり家から遠くに行きたくない、という希望があったくらいで、他はすべて白紙の状態。友達の影響か、UC上位5校をうけるということは決めていたものの、その中の何処が第一志望かも分からずの状態でした。

UCの中で、その時までに行った事のあるのは、Berkeley, Davis、Santa CruzでTourのようなものにも参加していました。


11年〔高2)の春休みにワイフの”ちょっと皆で大学巡りをしたら良いんじゃない”という提案が現実となって、UC San Diego, UCLA, Occidental, Claremont Collegesをたずねました。北カリフォルニアから南にまっしぐらにSan Diegoへ。ホテルに一泊して、つぎの日のUCSDの見学者なんと1000人、30人のTour Guidesが引率でした。坂にある広いキャンパスです。車は駐車場にいれて、構内を巡るバスで大学本部へ。Tourの後は友人の次男のここの学生にさらに詳しく聞いたりしました。

その日のうちに、San Diego を出発Los Angeles、UCLA,へ、町の中の小高い丘の頭を平らにしたようなキャンパス、アジア系の女の子が多いなあというのが息子の感想。Tourの時間に間に会わなかったので、自分達でかってに見学。大きい大学だなあというのが私の感想。学生がうじゃうじゃという感じ。レンガの建物が印象的でした。


次の日はOccidental CollegeというLACに行きました。スペイン風の校舎でなだらかな丘の中腹にありきれいな大学。Campus Tourに参加してCafeteriaで昼ごはんをお盆に積んで、レジにいったら、レジのおばさんが前の学生がすでに払ってくれたというので、学生にお礼をいったら、Meal Creditが余っていますから、という返事、恐縮してしまいました。食事のあとは”Information Session"にいきました。ここで、MedicalShcool への合格率がたかいとか、ColumbiaのLaw Schoolとの提携プログラムがあるということ聞きました。ただ。この大学はNeed Blind Admissionではありませんでした。


午後の遅くにPomona Collegeについて、授業参観ができるかどうか訊ねたら、つぎの日の8時のEnviromental Chemistryの参観ができることのことでした。近くで泊まって、授業前に息子を

教室のある建物まで連れて行きました。10時過ぎに授業を終えた、息子は興奮気味に、この大学が気に入ったと言います。このクラスは学生4人で教授も学生たちも息子を仲間にいれて授業をしてくれたそうです。その後Tourに参加、Information Sessionへ、ここで驚いたのは、もし家庭の都合で学費が全額出せなくても構いません。入学の願書をだしてください。合格したら、足りない分は大学で何とかします、という説明でした。


我が家では、息子が高校の9年生の時に、GATE Advisorのアドバイスを聞いて、正直に大学に係る費用のいくらまで親が負担できるかを息子の話しました。UCに4年間通う分は全額負担するという程度です。そしてそれを超えることがあれば、息子が奨学金を自分で取っていけと引導を渡していました。したがって、Need Blind Admissionや100%Need met financial aidなどのことは

皆目無知。こんな制度があったとは想像できもしませんでした。とにかく私立は高いから無理という固定観念があったと思います。


この旅行から帰ってくると、入試のリストにPomona, Claremont Mckenna, Occidentalが追加されました。この時点でも、大学の入学審査の基準というものが分からず〔今でもよく分からない)彼のレベルでどの程度の大学に入学できるのか、五里霧中でした。息子の友達にいわせると息子はBerkeleyもかるく大丈夫という意見でしたが、確証というのがどこにもないというのが正直な感想でした。したっがてSan Jose State University にも願書を出し、これは、年内に合格通知がきて、ほかが全部だめでもここにいけると一安心。


親はこのFinancial Aidの可能性に味をしめて、東の大学はどうかと探りを入れたりしたのですが、

却下。Dartmouthが締切日を延長するから、応募してください、などとちょっと擦り寄ってきたのですが、この件も却下。結局上の私立3校とUCが5校そして、San Jose Stateの9校に願書をだしました。


私立は面接のある場合が多く、息子はPomonaの卒業生による面接をうけにいきました。夫婦ともにPomonaの卒業生で夫は医者、奥さんが面接者、一時間の面接でした。あとで聞くと、世間話を挟んでの面接のようで、この夫婦の子供は長男がStanfordで次男がBerkeleyなんて話もきいてきていました。You are good fit for Pomana。と帰りに言われたそうで、息子は喜んでいました。


結果としては、運良く第一志望に入学できたわけですが、息子のどこが他の入学希望者より優れていて、選ばれたのかのというのが皆目わかりません。Gifted and well rounded kidという意味でいうなら、息子はその通りなのですが、そういう生徒ばかりが願書を出す訳で、何処で差がつくのかという謎がとけません。


相性のいい大学で毎日楽して仕方がなさそうな息子の話を聞くと内心”オレもああいう大学に行きたかったなあ”と親父は羨ましさを感じてしまいます。



北カリフォルニア医療事情

北カリフォルニアでも、ベイエリアと呼ばれる、サンフランシスコ湾岸は医療の分野では世界でもっとも恵まれている地域の一つとといえます。

その理由は、University of California San Francisco(UCSF)とStanford Universityの大学病院があることです。UCSFというのは学部教育がなく、大学院レベルの医学校、歯科学校、看護学校などがあり、おおきな大学病院がSF市内の2箇所にあります。Stanfordの大学病院も規模が大きくりっぱものです。これらの大学病院での医療のレベルは世界の最先端のです。


ご存知かと思いますが、アメリカの医療は、普通、健康に問題があると主治医に係り、その主治医の手に負えなければ、主治医が、専門医に紹介をするというシステムです。しかし、この専門医でも手に余る場合があり、その時には、大学病院のもっと専門化された医師の診療をうけます。


大学病院で優れているのは、病理の部分が大変しっかりしている事のような気がします。やはり

専門の研究者が居るという事の強みは比べ物になりませんね。私が患者で大学病院に通った経験からの印象だと、大学病院での医者というのは、医師というより、科学者というかんじですね。自分達が患者の最後の希望だという事をよく理解して、その問題の原因を突き止めるという事に研究組織を活用してくれます。そして、治療は、患者と医療関係者と家族は一つのチームだという共通の理解のもとで行われます。Teaching Hospitalですから、先生がインターンを教えながらの治療ですが、これはこれで患者としては、面白かったです。私がUCSFで世話になったインターンはいまHarvard Medical Schoolの教授をしているそうです。


しかし、世界で最高の治療は、値段も最高です。私は15年ほど前に、CCI(Critical Care Unit)

に11日間居た事がありますが、病室代は日に$5000でした。手術もしたため、この治療の総額は$85000.保険が全額払ってくれたのですが、請求書をみてびっくりしました。普通の病院での病室代が一日$1000ですから、患者二人に看護婦(士)一人で看護をしてくれる、至れり尽くせりの大学病院のCCIだとこんなものかとは納得するものの高いですね。


保険がないとどうなるか、考えるだけで”ゾッと”します。 保険のない人たちのとっては、このような医療は別世界のことです。健康保険料、家族3人、年$12000


GATEー公立学校での英才教育

GATE( Gifted and Talented Education)という学校教育の部分があります。特殊学級(Special Education)、普通学級そしてこの”英才”学級の3元の授業が私の住む地域の公立学校で小学校から行われています。


ちょっと確認のために言いますと、教育権というのはこの国では州に属していて、州がどのような教育をするかの基本を設定して、教育費をそれぞれの学校区(School district)に生徒の数に応じて配分します。この学校区は市とは別で、ここの評議員(Board member)は公選によって選ばれます。アメリカのDepartment of Educationと文部科学省は全く機能がちがいます。


さて、このGATEですが、私の学校区では小学校2年生の時に担任の先生の推薦でテストをうけて、アメリカ全国の同学年の生徒のトップ2%以内であると認められると、GATE Studentの認定をうけます。または、州の統一テストの成績からの認定もあります。さらに、知能だけではなく、リーダーシップでのGATE認定もあります。これには、担任の強力な推薦状が必要です。


GATE Studentsは一週間に50分の普通の授業と区別された、深みのある授業を受ける事になっています。小学校によっては、GATE Studentsだけのクラスを作るところもあります。やりかたはいろいろですが、頭をおさえずに伸ばすという方向での授業があります。そのかわりに飛び級はありません。


このあたりでは、小学校の6年生が分かれ目で、担任の評価,推薦でこれ以後の教育のレベルがかわってしまうような、印象をうけます。特に科学、数学の分野では高校入学時に1年の差ができてしまい、これを取り戻す事はできません。


こうして、かれらが、中学に進学すると、Honorのクラスに自動的に入ります。Honorのクラスというのは、普通のクラスよりもっと突っ込んだ授業をするクラスといっていいと思います。中学2年生(8年生)になると、彼らは”9年生の科学”とAlgebra Iをとります。Algebra Iは普通は9年生でとります。中学は一日6時限、毎日同じ科目をとります。これは高校でも基本的に同じです。

HonorのクラスはGATE Studentsばかりではなく、彼らプラスHigh Achievers(頑張って言い点を取る子達)がいます。ときどき問題になるのは、GATE Studentsが転校してきた時です。この場合には、GATE Studentに優先権があるため、一人入るためのHigh Achieverが一人クラスから押し出されてしまいます。


7年生、8年生でSATが受けられます。Johns Hopkins UniversityのCenter for Talented Youth(CTY)のプログラムに便乗してです。7年生で1100(旧)点以上、8年生で1200点以上は息子が受けた時にも北カリフォルニアだけで数百人いました。なかには、一科目満点なんて生徒も数人いましたよ。試験場で高校生にまじって、ちびの中学生がすぐに見分けられたのが印象的でした。


高校にはいると、Honor/APの生徒達は大学進学にまっしぐらという感じです。大方のかれらは

アメリカの大学の入学に必要な条件を熟知していて、それらの条件を3年で満たすべくがんばります。スポーツ、生徒会、ボランティア、クラブ活動、それなりに忙しく、特に11年生は

睡眠時間一日4-5時間ですね。高校4年間での科目数はふつうで、24科目、前にも言いましたが、この生徒達は卒業までに、7から10のAPをとります。 ここでの高校のAPの科目は、Calculus, Statistics、Chemistry, Physics, Biology, Spanish,French, English(Lit), English(Writ)、US History, Europian History, Music theoryです。


GATE Studentsの将来はどうかというと、知能は成功を必ずしも約束しない、創造性は知能とは

別のもの、という事はあるものの、総じて、幸せな生活(Happy Life)を送るという統計が出ているそうです。。







英語の本を読むこと。

私は字毒に犯されている一人で、本なしでは、一日もすごせません。この中毒をいやすため、本を買うのですが、アメリカの日本語の本は割高で、いつも買うのは、文庫本です。

小説が多いのですが、濫読ですから、作家も日本、イギリス、アメリカと色いろです。5年ほどまえまでは、英米の作家の小説も翻訳で読んでいました。このほうが、読み手としては、楽ですからね。

私がよく読む、アメリカの作家にTom Clancyという人がいますが、この人の小説は長くて、一冊の翻訳が文庫3冊ななったりします。ある日、COSTCOという倉庫型安売り店にいったら、ペーパーバック600ページ$5.99で彼の新作が売っていましたので買いました。それまでにも家族が ”英語が読めるのに、どうして翻訳で読むのか”と言われていたので、観念してそろそろ英語で

読もうと思ったわけです。

読んでみて、分かったのは、英語で読むことに慣れていないので読む速度が日本語の半分で

時間当たり、40ページほど。しかし読む楽しみという点では、日本語と同じだということでした。読むという作業は頭のなかで、本の内容のイメージを作っていくわけで、頭の中で映画を見るというような事ではないかと思うのですが。このイメージの構築については、日本語からでも、英語からでも変わらないという事が分かりました。

これを読んでくれる、皆さんの中には、そんな事は当たり前、と仰る方がいるかもしれませんが、

私にとっては小さな発見でした。そして、この発見を確認するため、日英両語で同じ本を読みましたが、同じ”映画”でした。これは翻訳が優れていすという事でもあるかと思います。

この読んでのイメージの構築というのは、大事なことで、文盲であった人が読むことを学んでも、

文字を口に出して言うということは出来るようになるものの、イメージを作れないことがあるそうです。

1/5の価格で2倍の期間、楽しめるということは、10倍の得ということでしょうか?


もう一つの小さな発見 ”背中”と翻訳される90%は”腰”のことですね。


北カリフォルニア公立高校生の大学入学準備

息子の受験から、2年たち、忘れないうちにこの経験を記録しておこうと考えて:


11月の末がUniversity California8校の入学願書受付の締切日です。これに向かって12年生たちは、いま四苦八苦の真っ最中でしょう。Personal Statementというエッセイをかいたり、オンラインでの願書のチェックをしたり、休む間がありません。


ここに到達するまで、高校で、スポーツをやったり、生徒会の活動に参加したり、ミュージカルに兆戦したり、マーチングバンドで大会のでたり、ボランティアをしたり、クラブ活動をしたり、地域の

オーケストラで毎週練習したりしながら、勉強もする。SATもうける、ACTも受けると言う具合で

忙しかったです。


息子の学年の生徒は卒業時にその高校に4年間に、自分達で稼いだ$26000の寄付をしました。土曜日の車洗いや、教会でのビンゴゲームのあとの掃除などで稼ぎ出した金額です。子供でも侮れないですね。この辺は日本を大違いではないでしょうか。


さて授業についていうと、この高校ではなかに、二つの高校があると考えるといいと思います。

一つはCollege Prep Courseと呼ばれる、California State University向けの授業をするコース、もう一つは、Honor,Advanced Placementとよばれる、University of Californiaや私立を目指すコースです。語学、世界史を除いては、この二つのグループが一緒の授業をとることはありません。


HonorAPのクラスをとる生徒は卒業までのAPのクラスを平均8は採ります。このAPと言うのは大学のレベルの授業を高校でして、5月の全国統一試験で5点満点の3-5を取ると、UCやCSU

の単位として、大学入学時に持っていけると言う制度です。この制度を利用して、UCを3年で卒業する学生もいます。カリフォルニアではUCが州内の全ての高校の授業の格付けをしていて

これに認められているなら、APでのAとHonorのAは5.0点とされます。この換算で算出されたのがUCGPAと呼ばれ、4.3とか4.5とかになることがあります。これに反して、College Prepの生徒のUCGPAはHonor,APがないので最高で4.0です。ちなみの普通は、A=4,B=3,C=2、D=1

と換算します。


たしか2006年度のUCLAとUC Berkeleyの合格者のUCGPAの平均は4.1と4.33だったと記憶しています。


学力の評価では、このGPA(体育をのぞくすべてのクラスの成績の平均)のほかにSAT I, SATII

そしてACTという統一試験があり、これの準備も大変です。息子のように、準備0、一発勝部と言う子もたまにはいますが、普通は、それなりの試験勉強をするようです。この準備の塾もあります。

UCや私立大学はかならず入学願書にエッセイを書くことが求められます。このため、友達同士で添削をしあったりして、完成させていきます。息子のエッッセイを添削した子はStanfordに

English Major で入学しましたから、彼はラッキーでした。


卒業生400人のうち、大学への入学者はMIT-1, Stanford-3, Pomona-1, Johns Hopkins-1,UC Berkeley-16、UCLA-3, UCSD-3、UCI-4、UCD-15というのが主なところでしょうか。この高校は州内でトップ20%ぐらいのまあまあの処です。4年制の大学へは35%がCommunity Collegeに40%が進学します。この地域にすんでいる住民をみると40%が大卒かそれ以上だそうです。


少し、話が変わりますが、これからの入学審査の趨勢としては、SAT Iの比重が軽くなるようです。ここでのアシきりの点数がさがると言い換えてもいいかもしれません。UCでもこの意見がでていますし、Dartmouthからもこういう意見がでているようです。この背景にあるのは、裕福だと子供を私立の高校に入れて、準備ができたり、SATのための塾、予備校などでの補習ができるので、貧しい子供には不公平ということがあるようです。したがって、経済的に恵まれていない学生に入学のチャンスを与えるために必要ということです。まだ、実施の段階ではありませんがご注目を。







Pomona College III

LACについては、クラスが小さいことや、教授と仲良くなれる、などの利点が知られていますが、今回は具体的にそのクラスや勉強などのことを;


この大学の教職と学生の比率は1:8で、去年のFreshman Year.の8つのクラスでは一番大きいのが40人、あとは15人から20人でした。驚いた事には、全ての教授が学生の名前を記憶していたという事です。40人のクラスの教授は、顔写真つきの学生リストをもっていて、2回目の講義のときには、すべての学生の名前をいえたそうです。


講義を休んだりすると、その教授から”大丈夫?”なんてEmailがきたり、そのうえ、寮の部屋にそのクラスが学生が様子を見にきてくれたりするようです。クラスに居なければ、学生にも教授にもすぐ目に付くということです。教授への質問のEmailなども、名前のサインでOK.、学年も学生番号もいりません。この辺は大型のUCなどの大学とはずいぶん違います。


LACの場合には、経験する、読む、分析する、書く、話すということに大変力をいれた教育をします。PomonaではFreshman での集中的な訓練のあとは、3日で一冊の本を読み、3枚のペーパーを書き上げるという事が平気でできるという能力が学生に期待されています。UCに行っている友達に”お前は本を書いているのか?”と言われるくらい"書き”ます。私はもし、日本からこういうことを知らずに、この種の大学に来たら、大丈夫かなと思います。


教授がクラスを教え、ペーパーも教授が赤ペンでの評価を書き込み学生に返します。10枚ぐらいのペーパーの場合には、1ページの教授のコメントがつくのが珍しくないといいます。


こうしているうちに、学問的な興味が同じでウマのあう教授に出会うことがあれば、その学生の将来にとって、大変有益です。息子もそういう教授に出合ったようで、家によばれたりてご馳走(ご馳走代は大学持ち)になったり、研究室に定期的に遊びに行ったりしているようです。授業についてばかりではなく、この先の将来の計画に付いても、惜しみなくアドバイスしてくれるようで、教授でありMentorでもあるといったほうが正確のようです。He took him under his wing.というのでしょうか?


”こんなに勉強したことなかった”と息子が去年の春に言っていました。親としては”しめた!”と思っています。





Pomona College II

この大学は、Social Responsibility(社会的な責任)を果たすことに、お金をつかう事に吝かではありません。基本的に社会的責任というのは、社会の貧富の格差をなくすための努力ということです。このために学生(留学生はこの限りではない)入学審査の際に家庭の支払能力を考慮しない

という、Need Blind Admissionという制度をとっています。そして、もし入学できれば、家庭の支払い能力と学費との差は大学がFinancial Aidで面倒とみるという、100% Need-Met Financial Aid を組んでくれます。これは前回に述べました。Full Rideの学生も沢山いますし、半数以上が

このAidをもらっています。


さらに、この大学は地域の教育にも、援助の手をさしのべています。大学の近くの小学校のそれぞれのクラスには、先生のほか、この大学の学生が二人、Teachier's Aid(TA)として勤務しています。このTAの給料は大学持ちです。


この大学の位置するClaremontという町は”裕福なRetirement Community”という印象ですが

隣のPomonaという市はHispanicの人達のおおい、あまり豊かといえないところです。ここの

Jr High Schoolに毎週金曜日、学生達(ボランティア)が訪問します。その目的はここの中学生達に将来大学に行くようにすすめ、力づけることです。おやつを山ほどもって学生達は、時事問題、スポーツなどについて生徒と討論したり、遊んだりして一緒に2時間をすごします。このProgramに係る経費、年$7000も大学持ちです。バスでPomona Collegeへの遠足も最後にあります。


そして、彼らが、高校にはいり、大学進学の学力の可能性があるなら、学生が毎週土曜日に彼らの個人教授をして、大学入学の準備をしはじめます。この高校のProgramは、はじまったばかりなので、まだ、結果がでてはいません。


息子がこのボランティアの一人ですが、これ以前のボランティアはいわば、手弁当マイナスだったので、このボランティアはお金の心配がないので、夢のようだといっています。彼の意見では中学生の参加者30人ほどのうち、大学に実際に行くのが3人もいたら成功だとのこのです。この高校では生徒の半数がDrop Outしてしまいます。





Pomona College

ほかのBlogへの投稿で、言ってしまっていますが、私の息子は、ロスアンジェルスの近くにある

Pomona CollegeというLiberal Arts Collge(LAC)に行っています。全寮制の大学です。


LACというのは、アメリカ国内でも一般の人たちには馴染みがなく、無名にちかいのです。私の

住んでいるところで人気のあるのは、StanfordとUC Berkeleyでこれ以外は大学ではないという

意見を持っている親もいるようです。こういう人たちにPomona Collegeというと”それはCommunity

Collegeですか”と言われることも普通です。実際には、科学、人文系ではStanford合格Pomona

不合格という事も珍しくない大学です。まあ学生の学力の程度としては、Lower Ivies(Harvard, Yale、Princetonを除くIvies)と同じくらいです。


”Summer camp with a lot of homework"と形容されたり、Happiest StudentsやGifted and Nice

Studenstsと学生たちが表現されることがある学年375人、全学1500人ほど、公立高校に比べても小さい大学です。この大学は大変な金持ちで基金が$1.5Billionあり、この基金の投資の

利益を学生のFinancial Aid,教育や生活の改善のためにつかっています。Financial Aidではアメリカ人には、家庭の支払い能力と経費の差があれはその100%不足分を補完してくれます。

そして、教育面でも、クラスでのField Tripsは学生の負担はありません、息子はこの一年に授業の一環としてロスのChina Townにいったり、LA Lakersのバスケットボールの試合をみにいったりしていますが、経費は全額大学持ちです。あとは毎晩ただの夜食スナックや、新作の映画を

学内の劇場で毎週木曜日$2でというのもあります。また、人気のテレビ番組のときには、大学がおやつの差し入れをしてくれます。


授業以外でも学生のため、大学は出費を惜しみません。 ただのビール飲み放題、大学の主催する週末のパーティーには、大学がビールの樽を差し入れてくれます。その代わり、ウィスキーなどの蒸留酒はご法度です。見つかると没収と罰金です。みんなが酒飲みということではないので、Substanse Freeの学生のためにも、大学はCasino Nightなどのイベントをします。

でも、圧巻はSki/Beach DayとDeath By Chocolateという催しで、前者は一日でスキーをして浜辺でバーベキュー($30)、後者は、Chocolete, Desert食べ放題(ただ)


その他にも、近くのディズニーランド一日$20、レーザータッグ、ビデオゲーム12:00-3:00

貸切$10、ミュージカル,ライオンキング観賞送り迎えつき$75の席、$20というのもあります。

おそらく、これらの補助金の背景には、学生の中の経済落差を大学が補正し、お金がないから

参加できないという状態を是正するという思想があると思います。息子はPomona Momとよんでいますが、大学はいわば、母のごとく面倒を見てくれます。


いま息子に、来年の夏、10週間ほど東南アジアでリサーチアシスタントをしないかという話があります。ある財団から、彼の教授の話があり、Proposalを書けば、お金がおりるという雲行きのようです。この財団がお金をだすのは、教授と5人の学生の分ですが、7人の学生の希望者があり

残りの2人について、この教授が大学で何とか面倒と見てもらえないかと聞いたところ、大学は

即決で、このProposalが許可になるなら、2人に付いては、大学が財団と同額(一人$5000)の援助をしても良いとの事で、太っ腹というか、ちょっとびっくりしてます。


親が大学のいう学費を全額払っても、大学のその上に$25000ほどの出費を学生ひとりあたりしますから、寮も一人部屋、2人部屋での値段の違いはありません。なかには、暖炉つきの部屋なんというのもあるそうですがこれも同じ値段です。


日本の大学と違うなあという感じがこの大学に行くたびにします。



北カリフォルニアのドライバーたち

今日はちょっと目先をかえて:


この辺で運転すると、すぐ気がつくのが、ドライバーがウィンカーを出さない、ということですね。

交差点で、専用信号(矢羽)のない場合に、左折しようと待っていると対抗車がウィンカーつけずに居るので、直進かと思っていると、左折するというような事は日常茶飯時で、待っただけ損したと感じる事しばしです。車線変更もウィンカーなしが半数以上ではないかと思います。私は、馬鹿正直に日本の教習所で習ったまま、ウィンカーを使います。


さらに、この20年ぐらいは、移住してきた、新参者が多く、ときどき、むちゃくちゃな運転に出会う事があります。道の真ん中で停止そして、後進なんていうのもであいましたし、救急車が後ろから来ると、スピードをあげて逃げようなんてする人もいます。多分以前は非車社会に住んでいた人で適応するのに苦労してるなあと同情はするものの、もう少し何とかならないの、というのが

正直な感想です。


もうひとつは、フリーウエイで事故があると、その見物のために、両車線渋滞になるととです。カリフォルニアンは野次馬精神が旺盛なことで有名で、小さい事故でも、そばを通るとき徐行してみる、反対側からでもでも同じように徐行して見るというのが当たり前。事故で車線が閉鎖されなくても事故後はいつも渋滞です。


ときどきロスアンジェルス辺りでも運転をしますが、これは慣れるのにちょっと時間がかかります。車間距離20フィート、時速75マイルでずーと走るのは、緊張の連続ですね。あそこの人たちはどういう神経と訓練を積んでるのかと思ってしまいます。


最近はで防御的運転(Defensive Driving)を心がけています。  ただいまガソリン$2.39


他の州ではどうなんでしょう?