By lioil
前回の続きとして、女性雇用者の増加が買い物方法にどのような影響を与えるのかについて、考えてみたいと思います。
男 女問わず、働けばその分自由に使える時間が減ることは避けられません。ということは、女性の雇用者増加は、女性の可処分時間を減らすことになります。つま り、これまでよりも忙しくなった女性が増えるということ。可処分時間が減ると、時間をより有効に使おうと考えても不思議ではありません。
こ れまでのように、買うあてもなく街の中をさまよう女性はかなり減るのではないでしょうか。ネットで検索するがごとく、欲しい商品を予め決めて実店舗に行っ た方が、時間を節約できるからです。その点、ネット通販を実店舗販売に活用するユナイテッドアローズが、好業績をたたき出しているのは、別に不思議ではあ りません。ネットで調べた商品が、普段行くお店にあるかどうか事前に教えれば、実店舗への集客になるのです。ユナイテッドアローズは、働く女性の増加を見 越してネット通販を実店舗販売に活用しているのでしょうか。なら、本当にスゴイ会社ですよ。
買い物時間を節約した女性に とって、エレベーターやエスカレーターで売場まで行かなければならない百貨店は、不便極まりないのかもしれません。行きたいお店が複数あれば、移動もあま り面倒に感じないかもしれないですが、好きなブランドがデパートに一つしかなければ、デパートへ行かず駅近のファッションビルで買い物しても不思議ではあ りません。JR大阪三越伊勢丹が売上低迷に苦しみ、隣のルクアが予想以上に繁盛するのは、このように考える女性が多いことの証かもしれないですね。
時 短ニーズの強い働く女性への販売を考えると、若者からマダムまで相手にする百貨店は、その顧客層の広さが大きなデメリットになります。ならば、駅近に若者 向けのデパート小型店を作ればいい。この先駆けが、阪急阪神や伊勢丹による化粧品店や雑貨店のSC出店ではないでしょうか。百貨店も、そのブランドを活か して、百貨店から抜け出すようになるかもしれません。
☆ 今日のまとめ☆
働く女性が増えれば、時間を有効に使いたい女性が増えるのではないか。
その結果、顧客層が広く売場面積の広い百貨店は、買い物時間が掛かるために、敬遠されるのかもしれない。
ならば、百貨店は、そのブランドを活かして、より時短に買い物ができる場所に小型店を出店すればいいのではないか。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
買い物は私も好きですが、気がつけばかなりの時間が経過していることが多々あります。
こういう体験をすると、ネット通販の利便性を再認識します。
だって、時間を節約できるだけでなく、交通費も節約できるのですから。
☆経営コンサルタント 石原明さんの言葉☆
「オー プンマーケットに対する集客には2つのパターンがあります。それは、市場性と、「何を売るか」によってわかれるのです。具体的には、マーケットの中にお客 さんの何%かに売ればいいという商品の場合と、あてはまるお客さんは少ないからその人たち全員に売りたい商品の場合によって異なるので す。」
(『気絶するほど儲かる絶対法則 売れるしかけと勝てるしくみの作り方』 より)
※ポッドキャストでいつもお世話になっています。この番組は本当に勉強になります。
※創業者・経営者・コンサルタントの心に残る言葉、元気になる言葉を紹介しています。