スマホを使う人

 

今週の週刊ダイヤモンド は、本当に興味深いです。特集は、「売れる仕組み・集客の秘密。」メインはスマホを用いた最新販促手法ですが、アナログのサービスも紹介されています。この特集を読んで、感動サービスで有名なカシータに行きたくなったぐらいです。

 

私なりにまとめると次のようになりました。

 

【スマホを用いた最新販促手法の特徴まとめ】

[1] 低単価のマス広告から高単価のスマート広告にシフトしている

[2] ネット通販は実店舗を補完してくれる

[3] 集客のリアルタイム化

[4] 楽しさが消費を生み出す

[5] 広告関連企業への支出が見込み客に還元されるトレンド

 

1 について、低単価のマス広告とはチラシのことであり、高単価のスマート広告とは属性に応じたターゲット広告です。チラシは一枚あたりの単価は低いですが、 効果はあまり期待できません。(もちろんやりように依りますが)一方、ターゲット広告は、1人あたりの単価は高いですが、その分効果も期待できます。

 

2について、ユナイテッドアローズ が ネット通販強化で、実店舗の売上も向上させているようです。要は、ネット通販を実店舗の敵とみなすのではなく、相乗効果をあげようという考え方ですね。ユ ナイテッドアローズの好業績は、日経新聞から知っていましたが、実店舗を見る限りその要因はわからずじまいでした。ネット通販をうまく利用していたのです ね。

 

3について、居酒屋の空席情報がリアルタイムでわかるサービスがあるようです。このサービスを利用すれば、二次会がなくて困るという問題が解決されやすくなります。他にも、シュフモ というチラシ関連サービスを使えば、スーパーがタイムセール情報をネット上で告知できるようです。これも、リアルタイムの集客になります。リアルタイムという価値が注目されるとともに、リアルタイムだからこそ消費者は情報を見てくれる、という印象を持ちました。

 

4について、好例はチームラボのチームラボハンガーケータイ国盗り合戦 。楽しいからこそお店に行き、モノを購入するという考えです。単にものを並べていて売れる時代は、完全に終わったように感じました。

 

5について、スマポguのスマホクーポン が、 これに当たります。スマポは、店舗に行けばポイントが貰えるというサービスを提供するアプリ。ポイントはユーザー属性に応じて変えられるので、ポイント集 めを排除できるようです。guのスマホクーポンは、店舗近くのユーザーだけに配布できるので、その利用率が8割にも上るとのこと。ちなみに、チラシでは1 割にとどまるというから、スマホクーポンの高い効果がわかります。

 

これらのサービスは、店舗への集客を促すもので、以前は チラシがその役割を担っていました。クーポンを載せるチラシもあるものの、チラシの主体は単なる告知。チラシの印刷・配布のために企業が支払う先は、広告 代理店など広告関連企業になります。見込み客に支払うのは、特売を実施した場合は売価引き下げ分になりますが、これを享受できるのは購入者だけです。一 方、スマポは購入しなくても、指定された売場に行けばアプリユーザーなら誰でもポイントがもらえます。(もちろん、ポイント付与の告知を受けたユーザーに 限られますが。)guのスマホクーポンは、購入者のみが割引を受けられるものの、特売チラシよりもその割引率が大きくなります。これをまとめると、次よう になります。

 

【企業の販促費は誰が受け取るか(チラシ・スマホ属性広告の違い)】

[チラシ]

広告関連企業○○○○○○○○

見込み客○○

[スマホ属性広告]

広告関連企業○○○○○○

見込み客○○○○

※ ○は企業の販促費。販促費合計は○X10としている

 

○ の数はあくまで感覚ですが、チラシの場合、販促費の大部分が広告関連企業に落ちるのに対し、スマホ属性広告は見込み客に落ちる分がチラシよりも大きくなり ます。つまり、スマホ属性広告では、販促費がユーザーに還元されていることになります。広告関連事業をする場合、自社に落ちる金額が小さくなる傾向にある ので、より低コスト経営が必要になるのではないでしょうか。

 

 

☆ 今日のまとめ☆

チラシとスマホ属性広告の違いは、企業の販促費がどこに落ちるかという割合。

チラシの場合は、その大部分は広告関連企業に落ちる。

一方、スマホ属性広告では、消費者に還元される部分がより大きくなる。

 

 

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☆ 今日のこぼれ話☆

別に広告事業を行うわけではないですが、モノだけでは売れない以上、その情報を伝える仕事の重要性が高まっていると思っています。

クーポンに頼らずに広告を読んでもらう方法って、難しいですねぇ。

 

☆経営コンサルタント 石原明さんの言葉☆

「「ものを売る」というのは、何を売ろうが基本的には一緒です。それは、人が人に何かをイメージさせること。お客さんに、「この商品を買うことで、自分にどんな新しい物語が始まるのか」ということを頭の中に描いてもらうことなのです。ヒントは他業種にあり。」

 

『気絶するほど儲かる絶対法則 売れるしかけと勝てるしくみの作り方』 より)

※ポッドキャストでいつもお世話になっています。この番組は本当に勉強になります。

※創業者・経営者・コンサルタントの心に残る言葉、元気になる言葉を紹介しています。