ブロンプトンで秘湯へ行こうリターンズ。晩秋の福島で秘湯巡りとリンゴ直売所の旅 その2。
雨の中、朝からヒルクライムを強行してやってきたのは高湯温泉だ。めあては高湯温泉で最も古いとされる玉子湯である。
[走行データ]
①庭坂駅→高湯温泉玉子湯 10.89キロ
②高湯温泉玉子湯→JAふくしま未来 湯野直売所 20.62キロ
③JAふくしま未来 湯野直売所→飯坂温泉鯖湖湯 1.38キロ
高湯温泉は全国でも有数の高濃度硫黄泉の源泉掛け流しが楽しめる秘湯として有名である。
湯治場としての開湯は慶長12年(1607年)と言われている。温泉の存在自体はその50年以上前から知られていたらしい。昔は場所が不便で、知る人ぞ知る鄙びた湯治場でしかなかった。
高湯温泉は開湯当初から療養泉として利用されてきた。温泉地にありがちな宿での遊行は厳しく制限され、三味線や太鼓などを禁止する「一切の鳴り物を禁ず」という地域内の取り決めがあったそうだ。こうしたストイックな姿勢は高度成長期・バブル期にも変わることなく、それ故に、落ち着いた雰囲気と品格が保たれたのであろう。その結果、本物志向が強まる中で、薬効豊かなホンモノの秘湯として、高湯温泉は大いにその名声を高めている。なかなか宿の予約が取りにくい温泉としても有名だ。このコロナ下の状況においても、例えば玉子湯旅館は年明けまで連日満室だそうである。かなり部屋数の多い旅館なのですが。ホンモノは強い。
せっかくの機会なので私もストイックに行きたいと思い、まずは玉子湯旅館の敷地内にある温泉神社に参拝する。
薬師堂にも手を合わせる。
11時の日帰り湯の受付開始を待ちわびた。
11時になった。受付を済ませて、さっそく玉子湯の外湯へ。昔と変わらぬ湯屋の佇まいが素晴らしい。藁ぶきですよ藁ぶき。
一番乗り・・・と思ったら、湯治の方であろうかご老人の先客が湯口にお一人。ご挨拶ののち、掛け湯して入らせていただく。
「玉子湯」の名前は温泉に入ると肌が玉子のように滑らかになることと、匂いがゆで卵に似ていることに由来しているそうだ。噂通り鮮度の良い絶品の湯である。
その源泉は湯屋の真横にある高湯5番源泉から時間を置かずに注がれている。
高湯5番玉子湯外湯
泉質 : 44.0℃(調査時の気温23℃)
湧出量 : 194リットル/分(自然湧出)
ph値 : 2.8
(写真およびデータは高湯温泉観光協会公式ページより拝借しました。)
極楽極楽。いつもの炭酸水を飲もう。
雨中ヒルクライムで冷えた身体が温まった。前線が通過しているのか強い風が湯屋のガラス窓をカタカタと揺らすなか、山中で至福の時間を過ごすことができた。
さて雨はそろそろ止んだだろうか。
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