ブロンプトンで秘湯へ行こうリターンズ。晩秋の福島で秘湯巡りとリンゴ直売所の旅 最終回。
飯坂温泉の鯖子湯(さばこゆ)へ行ってきた。
飯坂は見た目はよくある温泉町だが、その歴史は古い。(以下は毎度のように受け売りの蘊蓄である。読み飛ばしていただいて構わない。)
飯坂温泉は「福島の奥座敷」の異名を持つ福島随一の温泉町だ。古くは温泉場自体が「鯖湖の湯」と呼ばれた。奥羽地方有数の古湯であり、宮城県の鳴子温泉、秋保温泉と共に奥州三名湯に数えられる。伝説によると、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の東征(2世紀頃)にまで遡る。また、元禄二年(1689年)松尾芭蕉が曾良と共に奥の細道の旅の一夜を飯坂で過ごしたことで有名だ。但し、ここでの芭蕉と曾良の印象は「湯はともかく泊った宿が最悪」と良くない。当時は宿から共同湯に通う湯治スタイルであり、たまたま運悪く酷い宿に当たったのか、それとも、みすぼらしい見かけの旅人の、それも一夜限りの投宿に宿も歓待のしようが無かったのかもしれない。
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りんごを買った湯野直売所から飯坂温泉の象徴ともいえる鯖湖湯へとやってきた。ヒバ造りの立派な共同浴場だ。飯坂温泉で一番古い湯で、元禄2年(1689)に飯坂を訪ねた芭蕉もこの湯に入ったと云われている。日本最古の木造建築共同浴場として親しまれてきたが、老朽化により1993年に改築された。しかし造りは脱衣場と浴室の間の壁がない昔の形の共同浴場だ。壁や柱のヒバ材も徐々に古びてきており、古湯の雰囲気を十分に味わえる。
自販機で200円の入浴券を買って、受付に提出して、中に入ってみると・・・レトロだ。これは間違いなく秘湯である。
内部は撮影禁止なので公式ページの紹介動画をご覧いただきたい。よくできている。
NHKのホームページで鯖湖湯を紹介するページに丁度良い内部の写真があった。ちょっと拝借。飯坂温泉に馴染みのある地元の会社員の方ということです。(私ではありません。)
写真出所:NHK公式ページ「君に見せたい東北がある」福島・飯坂編
https://www.nhk.or.jp/daisuki-tohoku/oide-danshi/2018/autumn/fukushima/
噂通り、激アツだが肌すべすべの良湯であった。小一時間ほど湯と秘湯の雰囲気を楽しませて頂きました。
飯坂温泉駅から電車で福島駅、そして新幹線で一気に東京へ。身体も心もポカポカになって、おいしいリンゴも買うことができて大満足のブロンプトン旅となった。
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