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融資のノウハウ 9  不動産担保ローンの手続方法

4月2日

 不動産担保ローンの手続方法を今日はお話したいと思います。

 なぜこの問題をわざわざ取り上げるかのと申しますと、銀行や信金としかお付き合いのなかった方にとっては、融資の可否や手続方法がかなり違うからです。

 しつこく取り上げていることですが、銀行や信金の融資の審査基準は過去の実績を反映する現在の財務内容です。

 ですから銀行や信金の不動産を担保とする融資についても、担保物件にいくら高い価値があっても、融資を受ける会社の財務内容が悪いと融資を受けることはできません。

 一方、ファイナンス会社の不動産担保ローンは、会社の過去の実績や財務内容よりも、担保になる不動産価値の有無が融資の審査基準となります。

 このため、銀行や信金の場合と違い、いくら財務内容の良い会社でも、担保となる不動産に価値がなければ、融資を受けることができません。

 この違いが、不動産担保ローンを考える上で、会社にとってのメリットにもなります。

 銀行融資よりも不動産担保ローンのメリットは次の通りです。

  ・設立間もない会社、財務内容の悪い会社でも融資が可能になる。

  ・年商に比較して高額の融資が可能になる。

  ・融資実行までの時間が短い。

  ・差押さえ、不渡り、競売などのトラブルがあっても融資が可能。  など

 

 以上のことから、ファイナンス会社の不動産担保ローンは不動産の購入、様々なトラブルの解決には非常に有効な手段となります。

 ここからは、このローンの実際の手続方法をご案内しますが、かなり銀行や信金の手続方法とは違います。弊社のコンサルの実例に沿ってご案内いたします。

 

①融資の打診

 次の必要資料を顧客よりお預かりし、担保の概算の評価をファイナンス会社に照会します。 

   ★担保にする不動産の謄本  ★不動産の所在地の分かる住宅地図

   (収益ビルの場合は次の追加資料が必要になります。) 

   ★家賃と保証金の明細  ★ビルの運営コストの明細 

   ★間取りの分かる平面図

 1~3日以内に、ファイナンス会社より、不動産評価の概算や融資のだいたいの条件が提示されますので、顧客に融資を正式に申し込むかどうか検討願います。 

②融資の申込

 顧客とファイナンス会社を引き合わせ、様々な条件などについて質問や話し合いをしてもらい、条件が合えば、顧客に正式な融資申込書をファイナンス会社に提出していただきます。

 

③デューディリジェンス(物件の監査)

 ファイナンス会社のデューディリジェンス専門部署が、実際に物件を細微に渡って監査をします。

 

④正式な融資額、金利、返済期間などの決定

 ③のデューディリジェンス後、正式な融資額など条件が決まります。

 ①で出た概算の条件とはもちろん違ってきますので、この段階で顧客は融資を受けるか受けないかを決定します。

 ファイナンス会社は顧客の融資を受ける意志を確認後、社内的な案件の最終的な審査と決済を行います。

 

⑤正式契約

 顧客とファイナンス会社が契約を締結します。

 

⑥融資実行

 正式契約後、通常は翌日か2日後に融資が実行されます。

 

 以上が、融資の打診から融資の実行までの流れです。

 

 ファイナンス会社が融資を実行する上で、提出を求める必要資料の準備が全てできている場合は、打診から融資実行までの時間は、最短の会社で10日、通常は3週間~1ヶ月程度かかります。

 

 銀行や信金の新規取引の場合と比較すると、融資の可能性の把握が早くできる上、融資の実行までの時間もかなり早いので、不動産取得のように、早い対応が必要な場合には有効な資金調達の方法になります。

 

 

 

 

 

 

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融資のノウハウ 8  融資における不動産評価について

                                                        Q&A               

4月1日

 前回の続きです。

 路線価の評価が1億円だから、最低60%の6000万円ぐらいは融資が可能なはずだとか、近隣で同じような不動産が2億円で売れたそうだから、60%の1億2千万円は融資が可能なはずだとか言われるお客様がよくあります。

 しかし、残念ながら、多くのファイナンス会社では、不動産担保ローンにおける、不動産評価はどちらの考え方もとっていません。

 何度も申し上げていますように、不動産評価額は、不動産が稼ぐ家賃、あるいは稼ぐと予想される想定家賃を基準として算出される収益還元法と呼ばれる考え方で計算されています。

 良くご存知のことかも知れませんが、路線化などの鑑定地価について、簡単にご案内いたしますと、鑑定地価には公示価格、路線価、固定資産税評価額、鑑定評価額といくつもあり、非常に複雑な複数の価格体系になっています。

 いずれも不動産鑑定士が評価を下すのですが、私見を言えば、実状とは必ずしも一致しないというのが私の感想です。たとえば、税収が不足している現状では、固定資産税評価額をなかなか落とせないなど、この評価額にはいろいろな問題があると思います。

 このようなことから、ファイナンス会社も鑑定価格については、参考にはしても、あくまで参考で、いくら路線価が、あるいは固定資産税評価額がいくらと言っても、融資の基準となる不動産の評価額が変わることはありません。

 また、近くのビルがいくらで売れたから不動産評価額はいくらと言う論理も、参考にはしても、融資の基準となる不動産評価額には、ほとんど影響を与えません。

 これについては少し説明をしますと、不動産の売買が成立した価格は、不動産の評価額を考える上で参考になることは確かです。

 しかし、たとえば、たまたま不動産の購入希望者が複数いて、価格競争になって価格がつり上がっている場合だってあるでしょうし、買主の買いたい動機が非常に情緒的な思い入れがある場合もあると思います。たとえば銀座だから、恵比寿だから多少割り高でも良いとか、自社で利用するため空室率の高い方がかえって都合が良いとか、1件の売買価格は様々な要素によって価格が決まっています。

 ですから、ファイナンス会社は、担保物件の不動産を、債務不履行になって処分する場合に、1件の売買価格を参考にして融資を行っていると、必ずしも融資額の残債分を回収できる価格で売れるとは限りません。

 このようなことから、鑑定価格や市場価格は参考にはしても、融資の基準となる評価額の計算の根拠にはなりません

 ところが、不動産の所有者にとってみると、大切な財産ですから、家賃収入が余り見込めないから融資は不可と言われても、なかなか納得ができないことが多く、お手伝いをしていて、よくこのような事態に直面します。

 しかし、不動産を資金調達の手段にするのですから、いくら借手が主張しても、貸手が納得しないと、融資は行われない訳ですから、不動産担保ローンの根拠となる不動産評価額は収益還元法で行われることがほとんどであることをご理解頂きたいと思います。

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融資のノウハウ7 不動産の評価は?

3月28日

少し寄り道をしてしまいましたが、今日からまた不動産担保ローン関連の話題を取り上げて参ります。

今日お話しする不動産の評価は、不動産担保ローンにとってはとっても大切な数字です。既に書いて参りましたように、このローンは原則的に不動産の価値のみを担保として行われるローンですので、この不動産の評価、不動産評価額がそのまま融資額につながります。

このローンを取り扱う会社によっても若干違いますが、融資期間が5年未満の短期の場合で不動産評価額の70%~85%、短期より融資期間の長い長期で65%~75%が融資枠となり、この融資枠から、既存の抵当権の額と、収益ビルの場合は預かり保証金の額を引いた額が融資可能額となります。

このように不動産評価額が分かれば、自動的に融資の可能な額がだいたい分かるわけですから、このローンにとっては不動産評価額自体がとても重要な数字になってきます。

不動産を担保に融資を受けたり、不動産投資をしている方であれば、どなたでもご存知のことですが、以前と違い最近は収益還元法という考え方で評価額を算出するファイナンス会社がほとんどだと思います。

ちなみに弊社は10社以上の不動産担保ローンを取り扱う会社と取引がありますが、これらの会社すべてが収益還元法で不動産評価額を計算しています。

この考え方の専門的な定義などは検索サイトから専門のサイトを検索してご覧頂きたいと思いますが、私はこのように考えています。

私がバブルで踊りまくっていた時代は、不動産を金融商品としての財産と考えていたと思います。それに対峙して、収益還元法での不動産の捉え方は収益を上げるための材料であると思います。

どう違うかと現在コンサル中の例で説明します。

表参道の青山通りにある約150坪の土地に立つ商業ビルですが、最近は地価も上がる超一等地です。この収益ビルを担保に30億円の融資のお手伝いをしています。

①金融商品と考えた不動産
青山通り沿いの超一等地の最近の販売価格事例は最高で坪7000万円と言う人もいるぐらい、この辺りの販売価格は上がっています。もちろん青山通り沿いといっても全ての土地がこのような販売価格がつくとは考えられませんから、半分の3500万円/坪として計算した場合、3500万円×150坪=52億5千万円となり、融資の掛け目が80%として、42億。預かり保証金が約4億ですから、38億円の融資の枠があることになり、抵当権も2億程度しか付いていないので、実地監査でマイナス点が出たとしても30億円の融資は十分に可能となります。

こんな案件ばかりだと、弊社はまさに丸儲け状況になるのですが、現実は甘くありません。

②収益を上げるための材料としての不動産
ところが現実的には、このビルの年間収益が約2億3000万円ですから、いつもの計算になりますが、
2億3千万円×70%(経費とテナント退去リスク)=1億6100万円
1億6100万円÷6%(買手の希望予想利回り)=26億8300万円
26億8300万円×80%(融資掛目)=21億4640万円
21億4640万円-4億円(預り保証金)=17億4640万円
17億4640万円ー2億円(既存抵当権)=15億4640万円

収益還元法で不動産の評価額を出すと、このように約15億5千万円が融資の可能額となってしまいます。

このように考え方で全く融資の可能額が変わってきますので、クライアントが収益還元法による評価の仕方に理解がないと、弊社としても成約案件にはならないわけです。

この部分を現在考慮しながら、成約に向けてコンサル活動をしている最中なのです。

明日もこの続きを書いて参ります。



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