思うように資金調達ができない方へ -2459ページ目

財務担当者について 2

4月20日

 

昨日は財務担当者に資金調達を任せきりにした場合の極端なデメリットの話をしましたが、

今日はもっと身近でよくある例です。

 

2年前に、あるITベンチャーのお手伝いをしたことがあります。

この1年前にも某都市銀行から、無担保融資5千万円のお手伝いをしており、

社長もテキパキと物事を運ぶ有能な方で、

非常に気持ちの良いお手伝いをさせていただいた会社でした。

 

この社長からのご依頼は、銀行取引の多様化と、売上の拡大に応じた運転資金の調達の2つの目的で、

首都圏にある有力地銀との新規取引を支援して欲しいという内容でした。

 

以前の気持ちよい仕事をさせていただいた記憶もあり、

喜び勇んでこの会社を訪問しました。  

                                          銀行員

ところが、世の中はそうそう甘くなく、

会社の規模拡大もあって、財務課長と称するノンバンク出身という人物が銀行取引の手続を担当するということで、社長から紹介を受けました。

 

この時、失礼ながら、この財務課長の社長に対する態度が異常と思われるほど、

ゴマすり、YESマン的な感じで、嫌な予感がしました。

 

50数年生きていると、けっこうこのような時の予感は当たるもので、

何一つ決めきれない優柔不断としか思えない性格の人物でした。

 

私に対してもそうですが、

経理処理における簡単な質問ですら、いちいち社長の許可を取らないと返答できないとか、

銀行から要求された、非常にシンプルな資金繰表の作成をお願いしても、

社長が海外の出張から帰国して許可を得るまで提出しないとか、

挙句の果てに、銀行に対しても、、社長同席の初面談時、

社長が明らかに勘違いな説明をしているのに、否定しないばかりか、

自分の正しい説明内容まで翻すようなことが度々あったとかで、

その異常さに銀行の担当者は驚いていたのを記憶しています。

 

このような人物が担当者になったため、

融資の手続は遅れるばかりで、通常であれば、業績も上向きで財務内容も良いので、

長くても1ヶ月以内に完了するところ、3ヶ月半位かかりました。

 

何よりも、銀行も私も参ったのは、融資条件の些細な条件の交渉です。

確か、金利の年利で言えば0.05%程度のところの交渉にほぼ1ヶ月ぐらいかかったと思います。

 

今回のこの会社の目的は、銀行取引の多様化のための新規銀行との取引開始と、

運転資金の早急な確保が目的であったはずですから、

私見を言えば、1%程度の金利のブレは許容範囲であり、

何よりも、新しい銀行と取引することが大切です。

もちろん財務内容に応じた金利の水準から大幅に違っている場合は交渉も必要です。

しかしながら、必要以上の金利の交渉は、新規取引の場合、取引自体が崩れる可能性が高いので、

0.05%程度の差は問題外です。

 

本格的な金利の交渉は取引を重ねてから、業績のアップや財務内容の改善点をバックに、他の取引先銀行の条件などを提示しながら、じっくりやるのが得策で、まだ取引をしていない銀行とやるものではありません。

 

今回の場合は、このような担当者でしたが、この会社の財務内容と将来性を高く銀行が評価していたこともあり、時間はかかったものの、何とか融資に漕ぎ着けましたが、数多いお手伝いできた案件の中でも、

最も時間がかかった案件でした。

 

まだ続きがあって、この財務担当者は、自分の存在感を社長にアピールしたかったようで、

既に契約が締結しているコンサルフィーまで、それも0.3%値切られ、もう笑うしかありませんでした。

 

今回の例も非常に稀な特異な例で、ここまで、どうしょうもない担当者はそうそういませんが、

社長の方々にはぜひ気をつけていただきたいと思います。

財務担当ということで、銀行との新規取引の手続きについても、全面的に一任している場合、

非常にしっかりした意見を持ち、社長にも物を直言できるような財務担当者もいますが、

多くの場合、社長の顔色を気にしたり、自分の功績というか存在感を示すために、

瑣末な部分の交渉に時間をかけ、資金調達の阻害要因になっていることがよくありますので、

財務担当者に任せて、資金調達がうまく行かないような場合は、チェックされることをお薦めいたします。

 

資金調達、特に新規で取引をする金融機関との交渉は、できれば社長が担当される方がベターです。

どうしても無理な場合でも、財務担当者に任せきりにはならないように、ポイントポイントは把握されることが大切だと思います。

 

 

 

 

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財務担当者について

4月19日

 

今日もパチンコホール経営の会社を例に挙げてお話を進めますが、他の業種でも同じです。

中小企業の資金調達は社長ご自身が担当し、金融機関と折衝されることをお薦めいたします。

                                            パートナー

地方都市に本拠地を持つ年商約300億円のパチンコホール運営会社ですが、

2名の財務担当者を置き社長に代わって、財務計画の立案から、銀行など金融機関との折衝をしています。

 

 

以前は社長ご自身が、事務的な部分は担当者に任せるも、財務の要所要所を把握チェックし、金融機関との折衝も行っていました。

 

 

この頃は、弊社がお手伝いをしていても、非常に対応はスピーディーで的確で、ある都市銀行からの融資もお手伝いできました。

財務資料など金融機関の嫌になる位頻繁な資料請求にも、会社にあるものであれば請求された翌日には弊社事務所に宅急便で送られてきたり、資料によってはFAXされてきたり、金融機関との折衝や手続は非常にスムーズに行われたいました。

 

 

ところが3年前から、財務担当者と称する2名が任命されて以来、社長の顔が突然見えない状況になり、

金融機関の要求に応じて日々小まめに対応されていた資料提出も、ひどい場合は1週間はおろか1ヶ月たっても送られてこないような状況になりました。

 

このようなことだけでなく、この会社にとって、奇跡に近い条件、しかも長期間で考えれば非常にメリットのある融資の提案が銀行からあっても、単純に金利水準が高いから、融資期間が短いからなどと、全く近視眼的な判断しかできないのか、弊社がお手伝いする銀行と取引をするのが彼らにとって何かデメリットになるのではないかと思われるような対応が行われるようになりました。

その後財務担当者から今回の融資を見送ることになった旨連絡があり、

驚いて理由を聞くと

「社長が金融情勢に疎く、今回の条件を私は良いと思うのですが、社長が納得しないので・・・・。」

社長にはメールで進捗状況を送っていましたが、念のために連絡しても、出張やらで取り難い上、

取れても、

「財務担当に任せているし、新店オープンやらいろいろ忙しく、財務担当者に話してください」

このように埒が明かないまま、この融資は没になってしましました。

ところが偶然東京駅で会い、立ち話の中で、

 

 

「○○銀行をお断りになったのは残念でした」と言うと、

びっくりしたような顔で

「銀行から断わられたのではないのですか?余りにも条件が厳しいので検討している中に銀行から断わられたと聞いています」

私も少し驚き

「いや、銀行は断わられたと言っていましたよ。それに新規だと銀行の提示した条件はリーズナブルですよ」

と言いますと、

社長は「いやー、いくらなんでも1年の返済はきついので、○○(財務担当者の一人)も断わったのかな・・。」

私は、これは社長に情報が伝わっていないと思い、

「メールでもご案内したように、当初は1年でしたが交渉で3年になりましたよ」

(社長)

「エーそうだったんですか。新店のオープンや出張でよく見ていなかったんですよ。○○銀行が駄目と言うから、余り条件は良くなかったんですが、△△(ノンバンク)で借りました」

(bhycom)

「条件はどうだったんですか?」

(社長)

「2年で、7%台で☆☆店を担保にしましたよ」

(bhycom)

「無言」

 

 

この条件は○○銀行より融資期間が短く、金利も高く、おまけに有担保ですから、

誰が考えても銀行を断わって、このノンバンクから借入をすることは合理的でなく、

理由は言いたくはないけれど、財務担当者とノンバンクの癒着以外にないと思います。

 

 

この会社は地方に本社があるため、以前都市銀行からの融資をお手伝いした時に東京支店を開設してもらい、この支店に2人の財務担当者のみが常駐していますので、社長の管理が行き届いていないのを良いことに、財務担当者が会社よりも自分にメリットのあるノンバンクからの融資を推進したわけです。

 

 

もちろん財務担当者が全員このようなことをすると言っているのではありませんが、

ファイナンスにはコミッションのキックバックはつき物なので、

社長は財務担当者がこのようなことができないような管理体制や情報の把握が必要です。

明日も違った観点から財務担当者についての話をしたいと思います。

 

 

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現実的な資金調達

4月18日

 

昨日お約束をしました、次の案件の具体的な資金調達の方法の考え方について、今日はご案内いたします。

 

 

(昨日の案件)

地方都市の年商120億円のパチンコホール運営会社で、新しい店舗開設のための12億円の資金調達をご支援する案件です。条件は金利水準の低い銀行に限り、融資期間は10年。

前提条件として、金融上のトラブルはなく、既存取引のある金融機関とも良好な関係であるとします。

まず、このような場合、年商120億円の会社が、新規取引で1行から12億円を借入れることは不可能なので、調達を細分化し検討します。

 

12億の明細は次の通りです。

以下のの数字がまず実状に即しているか、妥当かどうかは、この案件はお断りした案件ですので、不明ですが、当面妥当な数字として検討します。実際は、建築費、機械設備などが市場価格以上で計上されていないかどうかのチェックは重要です。

  ・土地 3億

  ・建物など 3億

  ・機械設備、島工事など 3億  

  ・パチンコ機器 1.5億

  ・その他 運転資金など 1.5億

 

①この案件は地方都市の国道沿いに立地ということですので、

 土地の評価は低く、ファイナンス会社の不動産担保ローンは使えないと考えます。

 

②この会社の財務内容は特に良いと言う状況ではありませんが、

 既存の金融機関とは良好な関係ですので、

 パチンコ機器と建物は、既存取引のあるリース会社と割賦支払いで対応できる可能性が高いと考えます。

 

③自己資金は当初できるだけ少ない額と計画されていましたが、

 財務諸表上から判断しますと、手持ち資金から5千万円程度の捻出は可能です。

 

ここまでで整理しますと、

総額12億円の資金調達計画の中から

 ・建物 3億円

 ・パチンコ機器 1.5億円

 ・自己資金 5千万円

 合計 5億円については調達できると考えます。

 

④12億円ー5億円の7億円の調達が未解決ですが、

 まず、この会社の財務内容から、

 地元のリース会社と全国展開をするリース会社での調達の可能性は有り、

 機械設備、島工事など 3億円の調達を計画し、

 お手伝いをする場合はこの部分は弊社で交渉します。

そうすると残額は土地代の3億円と運転資金などの1億円の合計4億円がもっとも厄介な部分であることが分かります。 

 

⑤地元の既存取引のある銀行や信金と、

 既存取引先である最大手のファイナンス会社(このレベルの会社はほぼ取引があります)との、

 協調融資ができないかを打診します。

 お手伝いをする場合は、この部分は当事者の会社と弊社で連携して金融機関に打診します。

 

⑥運転資金の1億円。

 この部分は直接金融と、都市銀行の無担保融資を検討します。

 お手伝いをする場合、都市銀行への打診は弊社が担当します。

  人物

何か絵に書いた餅のような提案になりましたが、銀行1行で12億円の調達を考え、銀行を探すよりは、

細分化して検討した方法で、かなり調達の可能性は高くなってきます。

他にも土地を所有しないで賃借でできないか、あるいは土地建物を賃借できないかなども検討しますが、

これらの方法については、別の機会にお話をしたいと思います。

 

パチンコ業の実例を上げてご案内をしてきましたが、他の業種も基本的には同じで、

夢のような会社にとって条件の良い資金調達を計画されても、現実的でなければ実現は困難で無意味です。

無駄な時間を使うだけですから、より現実的な資金調達を考えることが何よりも重要だと思います。

 

 

 

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