思うように資金調達ができない方へ -2409ページ目

借入金過大会社の実例 4

9月21日

 

           

 

では収益の上がっている本社ビルや飲食店舗の固定資産とリンクする借入金はどのように処理するかと言うことですが、様々な方法でオフバランス化します。

 

今日はまず本社ビルのオフバランスについてご案内したいと思いますが 

一言にオフバランスと言っても様々な方法が考えられます。

 

第一番目の方法は第三者に売却して、現在使用している店舗や事務所を賃貸で使用する方法です。

この本社ビルは東京都下でも某私鉄沿線の特急も停車する駅に近い非常に良い立地ノビルなので、

現在の不動産の状況であれば十分に良い条件での売却は可能と考えられる上、

多分、現在はここ5年先を考えた時、最も高い価格で売れる可能性が高い時期と思われますので、

弊社のお薦めはこの方法です。

 

その理由は、第一に上記のように現時点が最も有利な条件で売却できる時期であること。

第二に、このビルが築古であることです。

築年数が20数年経っているので、これから改修やメンテナンスにかなりの費用がかかること。

それから、何よりも大きなリスクは地震リスクです。

 

多くの方々が地震リスクを軽く見がちですが、世界で日本ほど地震の多い国はないそうです。

市況が数年前のように非常に悪い時期で、安値で買うのならともかく、

現在のような市況の時点では、何度も書いているように借入金で不動産を購入する場合は本当に大きなリスクになります。

 

中にはふざけた不動産業者などは、

「地震なんて天災だから起きれば運が悪いと思わないとしょうがない。

地震なんて考えれば不動産なんて買えないですよ。」と、

戯けたことを言いますが。

その通りで買わなきゃ良いです。

地震も市況の暴落も見越したスタンスが、これから我々にも求められる投資ポジションと私は思います。

もう横並びで、知り合いがみんな家を買うから、自分も家を買うなんて時代ではありません。

弊社の提携するコンサルタントは、ほとんどと言ってよいぐらい、元大手金融機関の出身者です。

様々な理由で独立をしたり、転職をした訳ですが、

残念ながら、サラリーマン時代より高い年収を取っているのは、

弊社の社長を含めて数人です。

今安定した会社に勤務しているからと言って、30年も先のことが読めない今の時代、

高いリスクの不動産投資は本当に慎重にされた方が良いと思います。

 

少し話が横道にそれましたが、

このように地震リスクは不動産投資や資産を考えた場合、

日本では大きなリスクですので、特に今回のように築年数の古いビルの場合は、

100%売却をお薦めしています。

 

とは言っても、なかなか希望通りに不動産が売れない場合も十分考えられますので、

このような場合は、ノンリコースローンでオフバランスする方法が考えられます。

ところが、ノンリコースローンにおいて、築年数が古いことは結構致命的で、

できない場合もありますし、できたとしてもかなり費用がかさんでしまいますので、

この会社のように決して資金繰りが楽でない場合は、

むしろ、中核の事業を行っている会社と連結しないような方法で、別会社を設立をするか、

連結対象にならない既存会社にビルの所有権を移して、

売却の時と同じように賃貸契約を結んで店舗や事務所をそのまま使用するのがベターです。

 

弊社としては、今回の案件の場合、ノンリコースローンは困難と考え、

売却を第一として、連結対象にならない別会社に所有権を移す方法を提案しています。

 

明日は、店舗のオフバランスについて書いて参ります。

 

 

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金融における不動産リスク

9月20日

 

 

             

 

今日も昨日の続きですが、金融機関が不動産をどのように見ているのかと言うことについて書いてまいりたいと思います。

 

借入金が過大と言っても不動産は資産だから問題ないじゃないかと言いたいところですが、

金融機関は借入金を伴う不動産を持っていることについて、大きなリスクと考えています。

 

バブルが弾けるまでは、不動産価格はずっと右肩上がりに推移していたため、

不動産担保さえ取っておけば、金融機関は安心して融資ができた訳です。

 

ところがご存知のように、不動産価格は去年になって東京など一部の都市部が上がるまで、

89年~90年の最高値から場所によっては1/10程度まで下落し、

全国レベルでは価格の下落率は落ちたものの、今でも下がり続けているのが現状です。

 

このことから、借入金比率の高い不動産を持っている会社は、

金融機関から見るとリスクの高い企業と判断するわけです。

 

昨日まで何回かに分けて借入金過大の会社のことについてお話をしてきましたが、

収益のない地方のリゾートホテルはもちろん、

本社や本店の店舗の入って、テナント収入のある本社ビルも、

借入金の比率が高いので、リスクの高い現象と金融機関の目には映るのです。

 

それはテナントの退去リスク、修繕リスク、地震リスクなど、

いくら収益のあるビルでも高いリスクを内在していると見るからです。

 

この収益のある本社ビルの対策については明日書きますが、

このように金融機関は、間違いなく負債の伴う不動産の保有をリスクと判断しています。

 

私のように一度不動産価格の急落と、全く売却のできない時期を体験すると、

不動産への投資は、かなりリスクの高いものと考えないといけないということが身に沁みるのですが、

このようなことを体験していない方は、なかなか理解されていないように見受けます。

 

特に自宅は基本的に収益が上がる物件かどうかよりも、

ご本人とその家族の住み心地や利便性などが優先されて購入していることが多いので、

いざ売却、あるいは自宅担保に融資をと考えた場合、

予想以上に価値がないことに直面して驚くことがよくあります。

 

私も恥ずかしい体験をしています。

バブル期に競売で処理された兵庫県西宮市の自宅は、土地と建築費に約6億円だったものが、

6年後に競売になった時の最低競売価格はなんと5千万円以下でした。

なんと1/12にまで下がったのですから、とても資産とはいえない状況でした。

もちろん兵庫県の住宅地は全国でも下落率の高かった地域であったことも事実ですが・・・。

 

私の場合、会社に数百億円の借入金がありましたし、当然個人保証をしていたので、

この自宅を自己資金100%で購入したとしても助からなかったものの、

会社の個人保証がないような場合だと、自己資金で購入していれば、いくら安くなっても財産であったと思いますが、自己資金よりも借入金の割合が高い状況で購入していれば、

まったく財産(資産)というよりも負債の意味合いの方が高くなってしまいます。

冷静考えてみると、ほぼローンで自宅を購入すると言うことは、

財産を持ったと言うよりも、債務を抱えたということであると肝に銘じていただきたいと思います。

 

だから、本当にマイホームを主にローンで購入されるような場合は、

慎重に検討し、相当の覚悟を持つようにしていただきたいと思います。

最悪売却や賃貸で貸す場合も想定して検討されることが重要です。

 

デフレは解消の方向に推移することはあっても、

不動産については残念ながら、下落方向に推移することはほぼ間違いのないことですので、

本当によく検討して下さいね。

 

金融機関の不動産をリスクと考える判断については、過去のトラウマもありますが、

継続した価値や価格の上昇が期待できないところに起因するものとお考え頂いて間違いないと思います。

 

 

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借入金過大会社の実例 3

9月19日

 

              

 

 

昨日の続きになりますが、

では、固定資産の減額を具体的にどうするのかと言うことについて、書いてまいりたいと思います。

 

もちろん方針はどのような種類の固定資産を会社が持っているかによって変わってきますが、

この案件の会社は、大きく分けて二つの種類の固定資産があります。

 

その一つは、不動産で、もう一つは飲食の店舗関連になります。

今回の会社の場合、主な不動産は本社ビル(店舗も入っている)と、

地方のリゾート地にある休眠ホテルです。

 

弊社がアドバイスしているのは、まず休眠しているホテルは即時売却をし、

本社ビルも売却もしくはノンリコースローンでオフバランス化することです。

 

何度もこのブログで書いていますが、

多分今年中が不動産価格の天と思われますので、

特に地方のリゾートについては、時期を逸すると安値での売却どころか、

全く売れなくなる可能性も高く、まずこの不動産の処理が最優先事項になります。

更に、早期売却をしないといけないのは、

この不動産が現時点では休眠状況で収益を全く上げていないことです。

おまけに、ノンバンクから1年と言う短期間の融資であることと、

何よりも、不動産は固定資産税などのコストが収益の有無に関わらず掛かることです。

 

多分どのような金融機関でも、会社の財務内容を審査すれば、

この不動産の存在は、非常に大きな懸念材料と考えると思います。

 

ある都市銀行は、追加融資をして改装をして、ホテル専門の運営会社に貸すことも提案しているようですが、この提案は銀行の融資残を増やすだけのことだけを考えた、この会社にとっては判断を迷わせられる、顧客のためを思った提案とはとても思えません。

このような場合よくあるのですが、

このホテルを借りて運営する会社が出てきても、

いざ融資となると、残念ながらできないと言うようなことは良くあることなので、

とてもこのスキームはお薦めできる方法ではありません。

 

よーく考えていただきたいのですが、

この会社のコア事業はあくまでも飲食でありホテル業ではありません。

更に、この会社に、事業領域を拡大するだけの、財務上及び経営上の余力がありません。

このような時に、借入残高の25%も、コア事業以外への投資、

それも非常に流動性の低い、更に収入のない地方のリゾートホテルを保有していると言うことは、

この会社にとって金融機関から要注視先と思われる懸念さえあることで、

先日も、この会社の社長と財務責任者、顧問税理士と弊社で打合せをしました。

  

実は今月決算のこの会社の、飲食グループ会社の1社がこの不動産を、

前期に、あるノンバンクから1年の融資期間で融資を受けて所有していて、

たまたま今までは、改装の資金の融資を検討している都市銀行以外は、

この不動産の所有を知らされていず、

今月の決算書を見て、初めてこの事態を掴む状態なのです。

 

顧問税理士も弊社と同じ見解を持っていて、

この不動産の所有をメインである都市銀行が知ったら、

金利をアップ、あるいは融資期間の見直し、場合によれば貸し剥がしの懸念さえあると思われます。

 

このようなことから、まず固定資産の減額は、このように中核事業とは違う事業であったり、

収益が上がっていない固定資産の掃除が大変重要になってきます。

 

このように、本来の事業に関係のない資産。

社長の自宅、自家用車、ゴルフ会員権、使用していない機械設備などは、

売却、名義の変更、処分などをしてできるだけ固定資産をスリム化することが大切です。

 

ただ、この会社の場合は、この不動産を処理しても、

とても実質長期比率が合格ラインを突破する訳ではないので、

本社ビルもバランスシートから消す作業が必要になってきます。

 

この続きは明日お話をいたします。

 

 

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