一行取引は危険
10月6日
会社が大きくなってきた時、取引銀行が一行と言うのはリスクがいっぱいです。
私の場合もそうでしたが、
業績が良く、積極的な事業展開をしている状況の時は、
一行の銀行と緊密な関係を持って取引するのは、ある意味安心感もあり、慣れもあり、
銀行も非常にフレンドリーに対応してくれるので、
経営者にとっては楽で、非常に安定した気持ちで取引をすることができます。
ところが、経営者も銀行も所詮人間がやることなので、
どうしてもその取引に緊張感が薄れ、お互いに甘えが出るのは否めません。
このような状況の後、
会社の経営が下降線をたどったり、
前回のバブルの時期のように、銀行自体が非常事態になると、
お互いの緊張感が薄れたとしか思えないような状況で成された取引が、実はトラブルの元となって、
両者の関係が抜き差しならない関係になってしまうことが良くあります。
設立間もない頃ならともかく、そこそこの業態になったら、
必ず、既存の銀行と、いつでも取って代われるもう一つの銀行との取引を開始するようにお薦めいたします。
中には、常日頃良くしてくれる既存の銀行に対して、申し訳ないと思う経営者もいますが、
これは間違いです。
銀行は業績が悪くなった会社に対する顔は、それまで見せていた顔と全く違った顔を見せます。
同じ行員でも、よくこれだけ態度を変えることができるなと思うぐらい、見事に変身する術を持っていて、
今までホテルの従業員のような笑顔で対応していた行員が、急に地獄の鬼の裁判官ように変身する様は、
まったくお見事の一言です。
また、このような変身が難しいと判断した時は、
実に見事に適材と思われる担当者に替えたり、
担当部署自体を変えて対応する様は、さすが大銀行です。(笑)
私の場合は、私の件で解雇された副支店長や担当課長も数人出たこともあったのか、
10日間の間に3回担当の副支店長が変わったこともありました。
このようにならないためにも、
銀行に対しては、常日頃緊張感を持って取引をしてくれるよう、
会社の調子が良い時にこそ、複数の銀行と取引を開始して、
銀行を牽制することはとても重要です。
確かに言葉では、違う銀行との取引を開始すると困るとか、
今までのような支援が難しいとか、このような類の態度を見せたりしますが、
複数行との取引を始めると、融資などが難しくなるようなことは一切なく、
むしろ新しい銀行にシェアを取られないように、以前にも増して融資の条件が好転する可能性のほうが高いことをご認識下さい。
会社にとって、取引先も仕入先も1社に集中していることはとてもリスクが高いことと同様、
取引銀行一行に集中することも非常に危険であることをご理解いただきたいと思います。
また大切なことは、新しい銀行との取引は、不要と思われるような、
会社の調子の良い時にこそしておかないと、いざと言う時に間に合わないだけでなく、
会社の調子が悪くなってからでは、新規取引をしてくれる銀行が見つからないので、
このことも長いスパンで計画実行することが必要です。
有名ブログランキング こちらもお願いできれば感謝、感謝です。
提案業発
10月5日
この言葉を聞いたら某都市銀行の出身者は、あれ!ウチの行内用語だと思うと思いますが、
私もこの用語の存在を、1996年に出版された元S銀行の支店長が書いた、
「大銀行の犯罪」と言う本で知りました。
私の銀行トラブルも、今から考えるとこの行き過ぎた銀行の提案業発とやら言うものが、
発端の原因であると思います。
私だけではなく、銀行トラブルの大半はこの提案業発が原因であることは間違いありません。
この提案業発自体は、このS銀行に限らず、言葉は違えど、
概ねどこの銀行もやっている、銀行が業務のために顧客に対し、何らかの資金需要を喚起させる案件のことを意味します。
たとえば今続けて書いています、抵当権減額の具体的案件も、典型的な提案業発から起きたトラブルと言えます。
この案件では、会社のメインの都市銀行が、
銀行の支店をテナントとして入居させ、資金を融資する条件で、新しいビルを建築しないかと言うことから、
現在のトラブルが発生しています。
まさにこの銀行は新規融資をすることを目的として、この顧客に新しくビルを建築すると言う資金需要を喚起したわけです。
確かにこの時点では、銀行の行員も、この会社が将来背負うと思われる不良債務の可能性を確信しながら、このような提案をしたわけではないと言うことは信じたいところですが、
私はとても信じる気にはなりません。
このビルが建築されたのはバブル前が崩壊する寸前の平成元年ですから、
まさにバブル崩壊の余波をもろに受ける時期でしたし、
この頃の銀行も顧客も、もちろん私も、
何十年にわたって下落したことのない不動産が継続して下落することはなく、
循環的な言わば在庫調整的な下落と判断していたことは事実だと思います。
さらにこの時、不幸にもイラクのクウェート侵攻と重なり、原油価格に問題が起きる可能性を懸念して、
株価が下がり、不動産価格も下がったのだから、戦争が終われば元に戻るかもしれないと、
今から思えば随分楽観的にこの価格の下落を捉えていたと思います。
さらに当時の槁本内閣が、放置しておいても、バブル時の異常な価格は調整されたと思われるのに、
不動産融資の総量規制などという荒治療をしたので、
超ハードランディングになって、銀行も、融資で不動産や株式に投資していた顧客も、
大きな債務を背負うことになったわけです。
とは言え、多くの人がバブルの崩壊を信じていなかったのだから、
銀行の取った行動派正当化されません。
なぜなら、その動機が非常に不純だからです。
少し話が横道にそれましたが、
弊社の案件でも、この時期に、もう既に15年以上も前のトラブルですが、
未だにこのトラブルの処理ができず、困窮の極みの状況になっている案件が、
実際問題としていっぱいあるのに驚きます。
ただ、まだ現在トラブルになっている状況の方は良い方で、
自殺や失踪などをした方も数多く存じ上げています。
元々あなたのニーズではないのに、銀行から融資を前提として、次のような提案をされ実行して、
現在お困りの方はいらっしゃいませんか?
・自社ビル建設、自宅の戸建・マンション購入、収益不動産の購入や建築
・別荘やゴルフ会員権の購入
・株式、転換社債などの購入
・一時払いの変額保険の購入
・クラッシックカーや飛行機の購入 などなど
提案の理由は、ビジネスチャンスはもちろん、節税や相続対策の場合もありますが、
私自身の件やご相談を受けた件でも、
本当に顧客をコンサルティング的な観点で検討した結果の提案であることは稀で、
ほとんどは銀行のため、支店のため、部のため、課のため、自分のために、
顧客を利用して収益を上げる、業績を上げて昇進するために、
提案したとしか思えないケースだらけなので、本当になさけない気持ちになってしまいますし、
この点で許されることではないと言いたいのです。
・立派な自宅があるのに、もっと立派な自宅を作った方
・ゴルフが趣味でもないのに、1億円近いゴルフ会員権を3つも4つも買った方
・行く機会もないのにハワイのコンドミニアムを買った方
・事業シナジーがないのにゴルフ場の開発を行った会社
本当にブラックジョークとも思われることがゴロゴロあり、
顧客の自己責任が免れないのは事実ですが、とても自己責任だけでは語れない酷い案件が多いのも事実です。
今日はここからが本論なのですが、
程度は別にして、このような提案業発が発端で、現在本当にお困りの方、
もし銀行との本格的な、たとえば条件変更の交渉をしていない方、
言われるがままに返済や利払いをしていらっしゃる方は、
ぜひ銀行と本格的な交渉をされることをお薦めいたします。
もちろん半端な気持ちでやると、逆に大きなリスクを抱えますので、
ご自身のため、ご家族のため、社員のため、取引先のためにも、
銀行の1人勝ちのような処理を許さない強い気持ちで行うことが大切です。
まして、トラブルの先が消費者金融、商工ローン、闇金などであるのなら、
元々返済を宛にしたビジネスモデルではありませんし、
利息制限法の法律違反の懸念のある条件の場合も多いので、
弁護士など専門家に相談して、間違えても人生を失うようなことにならないよう、
まず自分の意見を強力に主張する、手ごわい顧客になって下さい。
銀行も含めて、債権の回収は煩くないところに対して、最も厳しい対応をしがちであることをご認識下さい。
寛容な顧客を大切にする風土は残念ながら金融機関にはないので、
自己主張の激しい、自分勝手な、屁理屈の上手い顧客になって下さい。
トラブルになった時の金融機関がそうであるように・・・・。
有名ブログランキング こちらもお願いできれば感謝、感謝です。
銀行融資のことにポイントを置いた、このブログと連動するCDです。
金融機関とのトラブルについて
10月4日
抵当権減額の具体的案件でも触れていますが、
かなり体質は変わったと思われる銀行ですが、
まだまだこの案件のような、一般常識とはかけ離れた、
顧客志向という言葉が空しくなるような銀行の対応を、案件の中で見てしまうことが少なくありません。
この体質は、第二次大戦後の国の復興の中で、
産業復活至上主義のシステムの中に組み込まれた、顧客よりも産業=会社の復興を一眼的に重視し、
世界第2位の経済大国になるような成功を果たした国策と、切り離すことはできません。
そして国を挙げての復活を産業育成にかけた日本は、、その血液と言うか潤滑油として、強力な働きをしたのが銀行でした。
銀行の経営不安は産業復活の障害となることを懸念した国は、
この銀行など金融機関を護送船団方式というシステムで、絶対に破綻させない強力な擁護体制を取り、
この結果、銀行は潰れないと言う認識が国民全員の常識と化し、
銀行で働く人間も自行の破綻なんてあり得ないという錯覚に陥り、
行員は顧客よりも銀行のメリットのみに視点を置き、
顧客思考と言う認識を行員から奪い取り、
この結果、一般顧客の中にも、
潰れない銀行=公の権威のある組織=銀行のやることは正しいという間違った認識が定着し、
銀行もこのような顧客の錯覚に胡坐をかいて、
普通では考えられないような非常識を常識と思い違いすることになったのではないかと思われます。
一方顧客の中にも、他の商取引のような交渉は銀行とはできないと、頭から思い込んでいる方をときどき見ることがあります。
このような意識が未だに定着しているのは確かなようで、
抵当権減額の具体的案件の会社の社長も、このような認識を持っていたため、
現在のような苦境に陥ることになったと思われます。
自分の体験も含めて、数多くお手伝いしている不動産トラブルの事業再生でも、
自己責任ということで銀行の世間への理屈はつくかもしれませんが、
その多くの原因が銀行の非常識な行為に始まっている事は否めません。
現在のように、顧客の時と違ったお付き合いを銀行をはじめとする金融機関とする現在でも、
一般常識とは違った、銀行の優先的地位の立場でしかできないような、
明らかに顧客のことを省みない不当行為を目の当たりにするが時々あります。
このブログでは銀行とのトラブルについて、
自分の体験を開示したり、必要以上に吹聴するような記事を書くことは、避けようと思っていたのですが、
抵当権減額の具体的案件の他、様々な類似案件を見て、書く必要があるのではないかと思い、
これから時々、思うところを書いていきたいと思います。
ただここで誤解のないようにしたいのは、
何でも、銀行が全て悪で、顧客が全て正と言うことを書くことではありません。
銀行とその顧客が、他の商取引と同じ常識、50:50の関係になる一助になればと思って書くということを強調しておきたいと思います。
有名ブログランキング こちらもお願いできれば感謝、感謝です。



