銀行融資に対する常識との乖離 11 (決算書編)
1月9日
今日はオフバランスについて、もう一つご案内したいと思います。
それはこのブログでも何度も書いて来ていますノンリコースローンです。
ノンリコースローンについては、以前書いた記事をご参照(05年2月14日)いただきたいと思いますが、
設立されたSPC(特定目的会社)にオーナーは投資総額のの20~30%出資をし、
残額を金融機関からこのSPCに融資を受ける方法です。
通常の融資はリコースローンと言うのですが、
要は返済義務がこの物件の以外の資産に及ばないローンとご理解下さい。
具体的に言うと、何らかの理由で金融機関への支払いができなくなった時、
この物件を手放すこと。つまり出資した範囲の弁済ですべて完了するローンです。
ですから、大地震などが起きたり、賃貸事情の悪化で家賃収入が見込めなくなった時など、
このローンであれば、他の資産を失うようなことがありません。
このように書くとノンリコースローンは万能のような印象を与えると思いますが、
決してそうではありません。
まず特定目的会社を設立したり、
物件の監査や資料作成などでけっこうなイニシャルコストがかかります。
この点はまだはっきりしたことは言えませんが、
このローンは物件がすべてとも言えるローンなので、
今回のような耐震構造が偽造されているような物件がもっと広がりを見せた場合は、
物件調査の内容も細かくなって、調査費用などイニシャルコストがもっとかかることも考えられますし、
金融機関の審査もかなりうるさくなる懸念が考えられます。
ですからこのローンは高額の物件でないと、
オーナーにとって費用対効果が合わないケースがありますし、
よく弊社の顧客でも勘違いされるのは、
個人の住宅にも適用されないのかと言うことですが、基本的に現時点ではNGで、
あくまでも家賃の発生する物件でないと対象でないとご理解いただいて良いと思います。
それからもっとも違うのは、
この物件の運営はオーナーではなく、信頼できる第三者の不動産管理会社が行うと言うものです。
逆の意味で、物件が毀損しないように専門の管理会社が運営管理をしてくれるので、
この意味では、資金の自由は利かない代わりに、
物件の価値は下がることなく保てるメリットがあります。
このようなノンリコースの非常に効果的な場合について、
このローンのイメージを掴んでいただくためにも、1件ご案内いたします。
資産を借入で対応した割合が多く自己資本比率の悪化している会社があったとします。
このような場合、不要資産の処理が必要であることはもちろんですが、
この会社の場合は、所有しているビルはすべて自社で使っていて、不要資産が無く、
売却もしたくない意向を持っているとします。
このような時に、このノンリコースローンは一つの選択肢になります。
具体的に言いますと、設立されたSPCに自社ビルの所有権を移し、
この会社は20~30%の出資をして残りを金融機関から融資を受けます。
このことによって、SPCに売却した資金で既存の融資を返済できるので、
まず自己資本比率がアップしますし、
物件自体はSPCから賃貸借契約を結んで借りて、今まで通り使用できます。
また所有ビルに付いている抵当権が小額の場合であれば、
売却代金から既存融資の返済額を差し引いた金額の現金を取得できる、
いわゆる資産の流動化が可能にもなります。
このように、ノンリコースローンは自己資本比率を低くしていた、過剰投資の処理をすることになり、
自己資本比率アップ→銀行の格付けやスコアリングの数字改善
→銀行融資が受けやすく、条件も良くなる。と言ったことに寄与します。
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大晦日の日経の記事を読みましたか
1月8日
正月ボケで、非常に大切なことを書くのを忘れていました。
確か大晦日の日経の朝刊だったと思いますが、
日銀が不動産バブルを警戒して、
金融機関の不動産融資の監視を強めると言った内容の記事が載りました。
私は経済学者でもなんでもないので、理解ができないのかもしれませんが、
私はなぜこの時期に、日銀って余計なことをするのかというのが忌憚のない感想です。
前回のバブルの時もそうでしたが、
不動産バブルなんて放置しておいても、必ず調整局面を迎えるのに、
なぜ市場に任せないで、市場をコントロールしたがるのか、
これも何かしないと自分の体面が保てないと言う、俗に言う役人根性なのか、
今回のタイミングについては、私には理解できません。
確かに嫌な言葉ですが、勝ち組と負け組みの二極分化にベースを置く、好景気か知れませんが、
私はこの正月、都心の三越や伊勢丹などデパートを歩いてみて、
本当に久しぶりに、景気の良さを実感したところです。
今年は好景気を予想する記事や報道も多いし、
せっかく一部の人かもしれませんが、財布の紐が緩んできたのに、
またハードランディングをさせて、消費を冷え込ませるようにするのか?
この時点での日銀の発表の意図が私には理解できません。
それでなくても、耐震偽造問題が不動産不況のきっかけになるかもしれない懸念があるときに、
こんな日銀の方針に、それでなくても過剰反応をしやすい体質にある銀行などが、
以前のように不動産への総量規制などという馬鹿げたことをやって、
アメリカのファンドなどに大儲けさせ、日本の銀行に不良債権の山を作り、
国民から膨大な資産を毀損させたことを、どう思っているのかと思ってしまいます。
もちろんいろいろな議論があることも分かっていますが、
日本の銀行をはじめとする金融機関は、本当に官の意向に過敏なので、
何でもかんでも、不動産融資はしない方向になるのを、私はとても懸念してしまうのです。
最後に独断と偏見を言えば、
耐震構造偽造問題が大きく広がり、不動産融資への日銀監視強化が本当に始まれば、
不動産市況の下落は、かなり高い確率で起きる懸念を抱きます。
本当に、融資を受けての不動産投資には、くれぐれも慎重になさって下さいね。
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銀行融資に対する常識との乖離 10 (決算書編)
1月7日
今日はオフバランスについて書きたいと思います。
オフバランスとは?簡単に言えば資産をバランスシートから外すことです。
まず今日は、オフバランスのイメージを掴んでいただくために、
簡単な事例で説明をしたいと思います。
たとえばあなたが飲食業を経営しているとします。
取引銀行に既存店の改装や業態変更のための資金として融資を申し込んだところ、
銀行からは借入額が現状でも過大で、自己資本比率が低いので、
追加融資はできないと言われたとします。
現実的に、このような状況はよくあることと思います。
この時まず考えられるのは、増資して資本金を厚くできないかと言うことです。
場合によっては債務の資本金化も検討します。
しかし様々な理由で資本の増強が難しい場合、
事業に関係のない資産の処分を考えるのですが、これもなかったとします。
ここで登場するのが既存店舗のオフバランスと言う考え方です。
だいたい飲食業の場合、債務のほとんどが店舗開発のための調達であることが多いので、
必ず土地建物など不動産、あるいは賃貸の場合は保証金、
いずれの場合も内装機械設備などが資産勘定に計上されているはずです。
このような場合、店舗を丸ごとをリースバックするサービスをしている会社を使って、
既存店舗を流動化を提案しています。
つまり、現在使用中の店舗をリースバックをしてくれる会社に買取ってもらい、
その会社から業務委託を受ける形にして、店舗の運営をそのまま継続するようにします。
このことで、バランスシート上の上記資産とそれにリンクする債務が減額される代わりに、
毎月の諸経費は店舗使用料など負担は増えますが、自己資本比率は劇的に改善されます。
改善されれば、融資やリースも当然ながら受けやすくなるので、新規店舗への投資もできるようになり、
また新店舗も最初から、この考え方で店舗開発をすれば、
財務内容を悪化させずに、新しい店舗を持つことができるわけです。
非常にシンプルな話をしましたが、
このようなことが、オフバランスのだいたいの考え方であり、また導入した場合の効用とお考え下さい。
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