銀行融資に対する常識との乖離 14 (決算書編)
1月15日
今日は少し流動資産の中身についてお話をしたいと思います。
流動資産は貸借対照表上、上から下に現金化しやすい順番に並んでいます。
だいたいは、
上から現預金・受取手形・売掛金・商品・その他 の順番で書かれています。
資金繰りを計る上で、流動比率(流動資産と流動負債を比較)の数字がいくら良くても、
現預金や受取手形が小さく、商品やその他(未収入金、貸付金など)の科目の金額が大きいと、
流動比率は同じでも、金融機関の評価は大違いです。
当座比率は、当座比率=当座資産÷流動負債で算出し、
当座資産は「現金・預金」・「受取手形」・「売掛金」・「(一時所有の)有価証券」を足した数字になります。
先月弊社に紹介されてきた案件で、とんでもない当座比率の案件がありました。
前期の売上高は1億円以上あるものの、
当座比率のベースとなる当座資産がなんと1万円未満しかないのです。
しかも当座資産どころか流動資産も10万円を切る状況でした。
さらに毎月の固定費が平均月200万円以上ある状況なのです。
この会社には悪いのですが、
いくら何でもこの会社に融資する金融機関はないと思いませんか?
私だって貸さないだろうし、あなたも貸さないでしょ?
もし融資が付かなければ、運営コストさえ支払えない状況になる訳ですから、
この例は極端な例ですが、程度こそ違え、当座資産の少ない決算書では、
融資を申し込んでも難しいと言うことをご認識いただきたいと思います。
このような場合の有効な手段は一つ、資本金増やすことしかないと思います。
最悪でも直接金融で会社の人脈から借りるか社債を発行することが大切と思います。
単純なことですが、
融資は何度も申し上げているように、
直前期の決算書がベースとなって審査されますので、
決算月の現預金の金額が大きくなるよう、
支払日や入金日を変更するだけでも決算書の見栄えはよくなります。
こんな小さなことの積み重ねでも、
決算書は数段見栄えがするようになると言うことをご理解いただきたいと思います。
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銀行融資に対する常識との乖離 13 (決算書編)
1月14日
今日は良い決算書の3つ目のポイントである
「資金が固定される固定資産を無理して保有していない ⇔ 固定資産を無理して保有している」
について書いていきます。
固定資産は流動資産と違って、不動産や機械設備などですから、
すぐに売って現金にすることは難しい資産です。
ですから返さないでも良い資金である資本金(資本の部)で購入していることが望ましいのですが、
現実的には、固定資産は高額なものが多いので、
そういう訳には行かず、やはり一部は借入をして購入することになります。
この時、何年も使用したり保有する予定の固定資産を、
1年以内に返済をしなければならない短期借入金で購入していれば、
当然資金ショートが起こるのは当たり前のことです。
ですから決算書で、
資本金>固定資産であれば最高ですが、
せめて資本金+固定負債>固定資産の形になっていないと、
当然の事ながら、過剰投資による資金繰りの破綻の懸念を持たれ、
融資がNGになったり、融資条件が悪くなってしまいます。
この件でよくある例を書きますと、
どうしても新しい店舗を開く時や、新しい機械設備を導入する時などに、
ビジネスチャンスの喪失を恐れるあまり、社長がまず投資ありきの気持ちに駆られ、
ろくな資金手当てもなく手付金や契約金を支払い、
いざ残額の支払いの期日が迫った時、銀行に融資を申し込んで断わられたような場合、
焦って商工ローンなどから、
高金利でしかも融資期間1年などで調達してしまっているケースをよく見受けます。
もちろん1年で償却できるような投資であれば、まだ問題はないと思いますが、
不動産や機械設備を1年で回収できるようなケースはまずないので、
長期借入金で対応していないで短期借入金で対応していると、
確実に融資を受ける場合の懸念材料となります。
ここでぜひご認識いただきたいのは、
同じ融資を受ける場合、いや資金調達をする場合、
ただ資金を調達すれば良いと言うことではなく、
当たり前のことですが、できるだけ長期の資金を調達するように、
お考えいただきたいと思います。
極端に言えば、金利が多少高くても融資期間の長い資金の方が、
良い決算書上を目指す場合は重要と私は思います。
とは言え、新規取引の銀行の融資で1年の提示を受けたような場合は、
この条件を受諾しないと、永遠に取引が開始されない場合もあるので、
このような場合は、ともかくこの条件で取引をスタートして、
条件変更ができるようにしていくことが大切な場合もありますので、
あまり、何が何でも1年の短期資金は借りないと言う、
硬直的な考え方ではまずい場合もあるので、この点はお気をつけ下さい。
しかし、ともかく、同じ資金でも、長期で借りられるか、短期で借りられるかは大違いなので、
この点はよくご認識下さい。
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銀行融資に対する常識との乖離 13 (決算書編)
1月13日
資金繰りが楽に見える決算書の続きになりますが、
一つ非常に重要なことなのですが、弊社の顧客の中にもこの重要性に気がつかず、
その決算書が大きく融資の阻害要因になっている場合があります。
少し前回の確認になりますが、
資金繰りが楽か楽でないかを見るポイントは、
流動資産と流動負債を比較をする、流動比率と言う数字で見ることは前回書いた通りです。
ただこの数字の元となる流動資産と流動負債の内容次第で、
融資の可否が大きく違うことはご理解いただけたと思います。
しかし、更に簡単なことなのですが、理解しないと言うか、気をつけないことで、
流動比率の数字が悪くなり、融資がNGになっているケースは結構多く、
今日はこのポイントをお話したいと思います。
流動資産の内容についてはともかく、
簡単なことですので流動負債の内容は、ぜひ見直しをしていただきたいと思います。
特に問題となるのは、短期借入金の科目です。
これは先日もご案内したように、
短期借入金は読んだ通り、短期間に返済しないといけない借金のことです。
1年以内に返済の必要のある借入金を短期借入金として計上します。
一方長期借入金というのは、1年以内に返済をする必要のない借入金のことです。
融資にとって、借入金が短期なのか長期なのかということは、
これは想像以上に重大なことで、
短期借入金が増えれば触れるほど、融資の可能性は遠くなると思っていただいて間違いありません。
であるのに、どう考えても1年以内に返済をする必要のない借金を、
短期借入金計上している決算書があまりにも多いので、
いかに会社の経営者も顧問の税理士も、
決算書の内容が、資金調達の鍵を握ると言うことについて疎いか分かります。
さすがに金融機関からの長期借入金を全て短期借入金に計上している例はありませんが、
社長自身や知り合いからの借入で、1年以内に返済する当てがないのにも関わらず、
短期借入金計上している例が非常に多いので、
この点はぜひ、あなたの会社の短期借入金の内容をチェックしてみてください。
希望的観測ではすぐにでも返済したい友人からの借入でも、
現実的に返済が1年以内にできない場合は、
100%長期借入金か社債で計上して欲しいと思います。
また代表者や代表者の家族等の場合は、
様々な理由はあると思いますが、
融資という点で考えれば、100%資本金にするべきです。
他の理由なんてどうでも良いから資本金として処理しなければ、
融資は難しいと言うぐらいにお考えいただきたいと思います。
最悪でも社債での計上をお薦めするところです。
また、既に代表者からの借入が過大にある場合は、
債務の資本金化もぜひ専門家と相談して検討してみて下さい。
借入金が短期か長期かの問題は、流動比率だけのポイントにとどまらず、
良い決算書の3つ目のポイントである、
資金が固定される固定資産を無理して保有していない ⇔ 固定資産を無理して保有している
の判断にも関わってくることですので、
本当に多くの方々が考えていらっしゃること以上に重要なことなので、
確認していただきたいと思います。
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