先週末、日経平均はバブル期の最高値を超えた。
終値で39,098円。
34年ぶりに1989年年末の38915円に到達した。
漠然とではあるが、そこに届く日が来るとは思わなかった。
感無量で、思わず、日経新聞を買ってしまった。
バブル期の絶頂期は、僕が大学１年生の時。
浮かれた学生生活を送ってきて、就職活動に突入したが
そこでなんとなく気がついた。
「あれっ？先輩から聞いてた話と何か違う？」
・OB訪問したら１万ずつ小遣いを貰った
・焼肉や寿司をご馳走になった
・内定者は頻繁に旅行に連れていかれた
そんな話を先輩から聞いていたが、僕らの年から様子が一変。
証券不祥事(損失補てん）のニュースが出て世の中が騒然となった。
そして、野村證券に入社。
入社した年(1992年）の８月に、当時の最安値14,309円をつけた。
それから30年を超え、やっとバブル期の株価に追いついた。
株はずっとやっていたが、心のどこかで「株は上がらないもの」
「ガツンと下がるかも」という認知バイアスがあった。
当時と今では状況が違う、から「バブルではない」ことは
理屈としては分かる。
でも、株価だけを見るとどうしても気になる。
あっさりと超えてくれたおかげで、僕のマインドセットが変わった。
日本も経済成長し、株価が上がり、住宅の資産価値も上がるという期待が現実となった。
他国が経済成長する中で、日本だけが取り残された感があったが、これで変わる。
日本も成長モードに入るのだ。
1989年12月 2024年2月
PER（株価収益率） 61.7倍 16.5倍
PBR（株価純資産倍率） 5.6倍 1.4倍
指標を比べても、割高に買われたバブル期とは違って
日本企業の業績や成長に見合った株価になっている。
株価の上昇で、僕の金融資産はかなり増えた。
２年前に娘の口座で買った株のおかげで、留学費用も負担にならない。
この状況は、株のテリーさんや長田先生のおかげで
「日本株はそれなりに上昇するだろう」と予想はしていた。
しかし、この株高を享受できているのは個人投資家のほんの一部。
日本人の株式保有比率は低く、日本株をここまで押し上げてきたのは外国人投資家だ。
日銀の「家計の金融資産構成」によると、日本人は株にしているのは１０％程度だから
資産全体で見たら、５％にも満たない。
かつて日本は、国策として預貯金を奨励してきた。
戦争にかかる資金の確保、戦後は戦災復興や経済再建の財源確保ため、
政府の資金調達の手段として長い間、預貯金を勧めてきた。
ここ数年は、投資を奨励していたが簡単には変わらなかった。
でも、そろそろ変わるのではないか。
新NISAでは「全世界株式（オール・カントリー）」「米国株式（S＆P500）」ばかりが
買われているという。
日本企業はこの３０年、研究開発への投資を控え、コストカットをやってきた。
加えて日本は、人口減少などの課題があり、成長性を期待できないと思われてきた。
しかしここに来て、世界的には日本企業の成長性が評価されている。
最高値更新は、日本株を買わない日本人が変わる転機になりうる。
長期的には株式投資は資産形成に有効な手段だ。
最高値を更新した今、順張りで日本株に乗れるチャンスが来た。
ここは素直に乗って、日本株の上昇を享受してほしい。
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