日本語の体をなしておらず、読めたものじゃない
何年か前だったか、以前の2ちゃんねるほどではないにしろ、ネットに私の悪口を書く奴はいないわけではなく、エゴサーチをすると元滋賀の郵便局員らしい「ロケタッチャーが行く(現在は入院中)」と、「連載二千回記念」とかいう「三日坊主の悪あがき」というのがしつこく掛かってくる。どちらも面識はないが、まあ3年も前の悪口はどちらももう時効だろう。
こんな連中は別に取り上げる必要はないのだが、「三日坊主」とかいう人については、この国の住人で「安倍晋三シンパのネトウヨで絵に描いたようなQアノン信者」はこれしか知らないので、先日の大統領選でトランプが勝ってさぞ嬉しいだろうとついでに探して見てみた。何せこの人、トランプのことを「ドナルド」と親しげに呼び、「歴代最高の名大統領」と意味不明のランキングまで披露していたのだから、どんな感じかなと。最初で最後だがリンクも張ってやろう。
何だ、何も書いてない。まあ、文体からして無教養で私の敵じゃないけどさ。3年前の悪口は先にも述べた通り時効だから見逃してやるよ。「まともじゃない人(トランプに投票するような人)」の例として挙げたまでだ。(トランプも)実はあまり関心ないんだな、だったら喋るな、黙ってろ。
前座、箸休めはこれくらいにして、本題に入ると、上図はNYタイムズによる先の大統領選における州ごとの色分けで、どこでも見られるが、誰が勝って誰が負けたかは一目瞭然で、「三日坊主」とかいう人も色盲でもない限りは分かるだろう。文字が読めないようだから文盲だとは思うが。
人の悪口を書く奴(三日坊主、ロケタッチャーほか)、嘘をつく人間には共通項がある。それは自分が激烈に人を誹謗したり、人を騙すことは平気だが、他人も自分を誹謗したり、騙したりできることはまるで忘れているということである。鉄砲は撃っても防弾チョッキを着ていないなら、現実の戦いでは撃たれて死ぬだけである。これは「経験則」に書き加えても良いほど万人に当てはまる。私は批判は書くが誹謗は書かない。やられた場合は別だが。
「三日坊主」みたいに区別のつかない奴はハナから相手にしてない。
まあ見ての通り、トランプ大勝利である。特にハートランドと呼ばれる内陸部に顕著で、元々共和党が強いが、実は個人的に縁がないこともない地域なので、私の知るあの人もこの人もトランプなのかと暗澹たる気分になったことがある。
トランプ大勝利の図
しかし実はそう悲観することもなさそうだ。図の右端を良く見ると、赤丸をしておいたが、メイン州とネブラスカ州はどうも割れたらしい。

ネブラスカ州
先ずネブラスカから見ると、全体的には見ての通り真っ赤だが、人口の多い州都リンカンとオマハは真っ青だということがある。オマハの南にはエア・フォース・ワンの基地であるオフィット空軍基地がある。これはベルビュー郡で赤だが、支持率は55%でそんなに大勝したわけではない。それに基地の従業員はオマハからの通勤が多い。核弾道ミサイルや大統領専用機を擁するアメリカ軍の精鋭部隊はハリス支持なのである。

メイン州
次いでメインを見ると、これはハリス勝利だが内訳は少々微妙で、ポートランドは青だが、郊外はトランプ支持が多いことがある。「レッド・オクトーバを追え」のラミアス艦長は原作ではソ連から亡命した後に隠棲し、メインの片田舎で釣りをしているはずだが、アメリカ右翼文学の元祖クランシーが創造した艦長は作者の傾向だとトランプに投票したかもしれないが、海沿い限定なので反対の可能性の方が高い。

テキサス州
テキサスはニュースでもトランプ大勝の地域だが、実はテキサス州立大学のあるオースティンは青である。全土の地図を見ると悲観した様子にしかならないが、一覧すると、要するに私の知るあの人もこの人もトランプには投票しなかったようなのである。それで一安心した。

フロリダ州
トランプ氏自身に微妙な結果もある。上図はフロリダだが、テレビにも頻出するトランプの別荘、かの女傑マージョリー・ポストが建てたマー・ア・ラゴはフロリダ州パームビーチにある。パームビーチは見ての通り青で、トランプは自分の従業員にはあまり好かれていないようである。ほか、大きな資産のあるシカゴとニューヨークもおしなべて青である。

イリノイ州(シカゴ)
図は大ざっぱで個々については分からないが(秘密投票なので分かってもいけないが)、ことトランプについては、「三日坊主」みたいなQアノン信者や、扇動に同調するような頭も知恵も足りないバカ、考えない人の支持は盤石だが、実際に彼のために働いてくれる専門技術のある従業員だったり、戦地に赴いて戦ってくれるような軍人だったりの支持はあまりなさそうに見えることがある。エア・フォース・ワンも見た様子ではクルーの半数がハリス支持である。知識人は言うまでもない。トランプ支持者は烏合の衆である。

これが何を意味するかは現時点では断言できない。けれども、新大統領は年頭に宣誓するものの、前回と違って(懲りたので)一流の人物は内閣に入らないようだし、支持の内訳もこんな感じである。これは半年もしないうちにダッチロール、空中分解して墜落するのではと心配したくなる。
私としてはトランプはウクライナとガザの戦争さえ終わらせてくれればいい。今、彼らが協議している和平案はロシアに偏ったもので、トランプがプーチンには媚態、ゼレンスキーには厳しい姿勢で臨むことは明らかだが、それでも停戦すれば対処しうる余地がまだある。ロシアとの約束? そんなものは破ってしまえばいい。停戦すればウクライナはNATOに加盟することができ、NATO軍をキーウに派遣できる。その後に騒いだところで後の祭りである。本当は2022年にやるべきだった。
約束を散々反故にしたのはプーチンもそうだったのだから、彼以外の人間がそれを守ってやる義理はないはずだ。ここは形だけの和平が必要だが、そうこうしている間にトランプもいなくなり、アメリカももっとまともな国になるかもしれない。それにNATO軍とアメリカ軍を東欧に旅行させるだけなら、戦争を続けるより安上がりである。まさか中国や北朝鮮から援軍も来ないだろう。




