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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『キボウノチカラ~オトナプリキュア'23』を観終えました。

 

中学生の頃、プリキュア5として大きな敵と戦ってきたのぞみたち。

あれから彼女らも大人になり、それぞれが夢を叶えつつも現実とのギャップに悩んでいた。

のぞみらプリキュア5の面々が久しぶりの再会を果たした頃、街では影が人を襲う事件が発生。ネット上でシャドウと呼ばれるそれらに遭遇したのぞみは、街の人々を救いたいという一心から再びプリキュアに変身する。

のぞみたちプリキュア5は、かつて同じようにプリキュアとして戦っていた咲と舞とも再会。再びプリキュアになった彼女らは、人間から生まれるシャドウと戦い続ける。

大人になった彼女らがプリキュアに変身できるようになったのは、キュアローズガーデンで咲いたタイムフラワーが関係しているという。不吉を招く花と呼ばれるタイムフラワーの影響はのぞみの身体にも現れ始め……といったお話。

 

敵と戦うばかりでなく、自分の未来を考えたり行動する姿を見せるのがプリキュアシリーズの醍醐味です。

本作は、そんな彼女らが大人になったらどうなっているんだろう?という問いに対するアンサー的な作品です。

本来ならプリキュアは子供に向けたものですからね、子供は分相応に無邪気でいればいいし、子供のうちから大人としての悩みなんか知る必要はないという意味で、本作は限りなく外伝に近い続編だと捉えています。

別名、いい歳こいてプリキュアファンをやってる人向けというかね。

 

「プリキュアなんてゴマンといるんだし、どうしてプリキュア5がメインなんだ?」と感じる人もいるんでしょう。

個人的に思う回答は、『Yes!プリキュア5』『~GoGo!』という作品はプリキュアシリーズの中で、最も色濃く夢や希望を描いた作品だからです。

そこに『ふたりはプリキュア Splash☆Star』も混ぜてくれたのは嬉しい配慮。

お話的にも、大人になってヒーコラ言ってんのはプリキュア5に限らず、他のプリキュア(チーム)の子たちも似たような問題を抱えているんだなと想像させます。

そーいや1話で、のぞみにはダンサーの知り合いがいる旨の発言をしていましたが……まぁ、それ以上は語るまい…。

 

にしても、驚くべきはキャストの力量。

テレビシリーズが終わってから20年近くなるのに声がちっとも変わっていないんですよね。三瓶由布子さんなんか少年役ばかりやってるのに、まだのぞみの声を出せるもんなぁ。

芝居にも違和感がなく、まさか本編が終わった時にはもう録ってあったの?と思うくらい(笑)。

昔、『プリキュア つながるぱずるん』というスマホゲームがあって、その中で各キュアさんたちに台詞があるんですが、まぁ声変わりは不可抗力だったにしても、当時の芝居に寄せるつもりもない声優にガッカリした事がありました。それを考えると、出演者を含めてプリキュア5&SS(&…)という作品群をフィーチャーした作品で、つくづく良かったと思います。

 

特に女の人(の多く)であれば、大人になって直面するのは仕事だけではなく、恋愛関連の方が大きいかな?

『~GoGo!』ではスルー気味だった、のぞみとココの関係を追求しているのも見どころの一つです。

二人がプリキュアをやってた当時の感情を思い出す回想がいくつかありましたが、45話『のぞみとココのクリスマスの誓い』から一つも拾われていないのがチト惜しいんだよねぇ。作画がよろしくなかったからと言われたら反論できないんだけど(笑)。

あんま目立ってないのが意外なんだけど、あれは二人がお互いにどう思っているかが決定的になる回なのにさー…。

のぞみとココの関係を描くからって、こまち✕ナッツ、うらら✕シロップを安易にくっつけようとしないのも節度がありますね。こっちは恋愛にまでは発展しない、知己の友くらいの関係がちょうどいいですし。

 

中学生の姿に戻りプリキュアになってブイブイ戦うぞ~!とノーテンキな展開にはならず、いわばハイリターン&ハイリスクといったドライさがあるのも大人向けです。プリキュアに変身するには大きな代償を支払わねばならないとか、ニチアサ枠内では絶対に無理でしょ(笑)。

いくら大人向けだからって、まさか……という懸念もよぎりますが、あくまで本作はプリキュアですからね、根暗な妄想はほどほどにしておきましょう(笑)。

 

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Blu-ray版は3商品で発売されていますが、この目眩を起こしそうなド強気価格っ…!

特典にどこまでの価値があるのかは度外視して、4話で約2万円=全12話で6万円、1話@5000円ってオイオイ&コラコラ…。

これに限らずNHK関連の商品って、受信料を払っている人には割引があってもいいと思うんだよ。

 

キャストだけでなく、テレビシリーズの主題歌を歌っていた方々がキュアカルテットとして参加しているのもいいですね。

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俺ッチの中で永遠不滅のプリキュアシンガーと言えば工藤真由さんなんだぜ!

 

そういえば、いきものがかりによるオープニング曲も好きでしたよ。

普段、アニメのオープニングは1度しか見ないけど(笑)、これに関してはスキップせずに各話キチンと見たくらい。

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いきものがかりとプリキュアは相性が良いというか、親和性を感じます。

 

 

――ところで、これはプリキュアシリーズに限らない、別に解決しなくていい問題なんですが…。

本作で例を挙げれば、ミルクが美々野くるみとして我々の住む世界で暮らしているように、あっちの世界の人がこっちで暮らすようになるシチュエーションは多々あります。

そういう人たちって、どういうタイミングで戸籍登録しているんだろうな…。

『バイオハザード』を観ました。

 

ある研究所でバイオハザードが発生、ウイルスの流出を防ぐため全ての出入り口は閉鎖され、閉じ込められた大勢の所員は死亡してしまう。

その頃、洋館で目を覚ました女の前に数人の武装兵士が現れる。彼らはラクーンシティ警察の特殊部隊で、女も隊員の一人だと言うが、彼女は記憶を失っていた。

特殊部隊は先のバイオハザードが発生した研究所=ハイブに侵入し、ハイブを統括するAI=レッド・クイーンをシャットダウンする任務に就いていた。洋館内にいたマットとスペンス、そして女も特殊部隊に同行し、一行はレッド・クイーン室を目指す。

その途中で一人の生存者を発見。隊員の一人に襲い掛かったため仕方なく発砲するが、何発撃ち込んでも死なない…。一人ではなかった生存者たちはウイルスに感染したため、生ける屍となっていた。次々と犠牲者を出しながらも、一行はハイブからの脱出を試みるが……といったお話。

 

世界的にも知名度が高いゲームの一つ『バイオハザード』を映画化した作品です。

発売当時は怖いゲームとしてブレイクしていて、俺ッチもプレイしてみたものの、ビックリはするけど怖くはないよねという感想でした。

静寂を突き破って大きな音がするだけで恐怖だ恐怖だとか言っちゃう世の中の風潮に疑問を感じたものです……昔から歪んでるな、我ながら(笑)。

仲間内で盛り上がっている中、『トゥームレイダース』で高所から下を覗き込む方がよっぽど恐怖だよ!というたった一人の力説は届きませんでした…。

 

そんな感じでゲーム=原作はノレなかったけど、映画になったらどんなモンかいな?という気持ちで観てみましたが、こちらは面白いですね。

かったるい説明や屁理屈も皆無で、101分というスリムな尺に収めたのも好印象です。

 

思い返せば90年代のホラー映画はヴァンパイア=吸血鬼モノが流行りましたが、90年の終盤以降はそれ以上にゾンビ作品が、そりゃもう節操ないほどに濫造されました。最近になってようやく収束が見えてきた感じ?

映画にしろゲームにしろ、『バイオハザード』がそんなブームの引き立て役を担っていたのは、あながち間違いではないはずです。

 

ちなみに、↑の粗筋ではミラ・ジョヴォヴィッチさんが演じている役を”女”と呼んでいますが、これは劇中で名前を呼ばれる事がなかったからです。

エンドクレジットには“アリス”という役名が載ってるし、エンドクレジットの後にサプライズで1シーンあるのかなと思いきや、そのまま終わった…。

 

一時的に記憶を失っていたアリスですが、出自は特殊部隊の隊員。

記憶はなくても、何者かに襲われれば本能的に身体が動いて相手をブチのめす様が爽快です。

冒頭、そんなアリスが目覚めた時にあった肩口の傷は何なのか?

終盤に出てくるネメシス計画とは何なのか?

いくつかの謎を孕みながら迎えるラストカットは軽い衝撃がありますね。

本作以降、シリーズは全6作。

2作目までしか観てない上に先行知識もないのでので、ここからどういう展開が待っているのか楽しみです。

得てしてシリーズものって「◯作目はクソだから見なくていい!」とかいう人がいるものですが、バイオハザードシリーズに関してはそんな意見が聞こえないので、総じて面白いんだろうなと思い込んでいますが…。

 

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俺ッチが買ったのは↑の豪華ボックス版。ディスクが多いのはいいけど、箱が嵩張りすぎでムダの極みです。

6作目を基本に、全シリーズを統括するようなブックレットは読み応えがあっていいですね。

パラパラめくっていると、まだ乃木坂46に所属していた頃の、ゾンビが大好きだった堀未央奈さんのインタビューが出てきて、軽く驚き。この手の映画はもう見てないのかな〜…。

 

『脱出』を観ました。72年版ね。

 

ダムの建設により、数カ月後には消えてしまう川でカヌー下りを楽しもうとする4人の男たち。

上流を見つけた男たちは二組に分かれて川下りを始める。文明社会を忘れ、大自然を楽しむ男たち。

翌朝、カヌーを降りてひと休みしようとするエドとボビーの前に二人の男が現れる。銃を突き付けながら因縁をつけてくる男たちの言われるがままにエドは縛り付けられ、ボビーが暴行を受ける。

そこにルイスとドリューのカヌーが遅れてやって来る。男の一人はルイスの弓矢に射抜かれ、もう一人は山中に逃げていく。殺した男の処置を巡り喧々諤々のやり取りをした結果、男の死体を埋めて隠匿する事に。

再びカヌーで下流を目指す4人は激流に遭遇。一艘のカヌーが損壊し、ルイスは骨折、ドリューは流されて行方が分からなくなるという最悪の事態に陥り……といったお話。

 

ダム建設のためになくなってしまう前に一度、カヌーで川遊びをしたいというオジサンたちのノスタルジーから始まる本作。都会暮らしからの解放を求め、大自然と戯れる姿は昨今流行り(もう廃れてるか)のキャンプみたいなものです。

左右を木々に挟まれながら流れる川の美しさは文明を忘れるにはもってこいですね。30分くらいはオジサンたちがハシャぐ姿ばかりですが、そんな光景を楽しむ時間と言ってもいいでしょう。

かなりの急流をカヌーを操舵する画は迫力満点で、主演の4人が吹き替えもなくカヌーを操舵する画も見どころです。

 

そうして呑気に進む中、原住民なのか山賊なのか、最初からこちらを敵視し、穏便に済ませるつもりなんか1ミリもなさそうなガラの悪い二人組に因縁を付けられるあたりから一気に緊張感が高まります。

エドは縛られ、ボビーは丸裸にさせられた挙げ句に暴行を受けます。…いや、胸クソ悪いのであまり言いたくないけど、暴行ではなく正確にはレイプです。

もうね、この二人組の目的が何なのか、どんな後ろ暗さを秘めているのかを明かさないのが不気味なんですよ。単なるホモでもないっぽいし。

↑のジャケットを見る限り主演はバート・レイノルズさん、しかも弓矢を持ってるし、さぁここから戦闘開始!と思いきや、殺されなかった一人が大勢の仲間を連れてリベンジに戻ってくる事もなく、戦闘シーンもほぼありません。

あくまで4人の目的は、無事に下流まで生還する事。

そのために、生き残った二人組の片割れと決着をつける事になりますが、彼らの試練はそこで終わりません。

 

明確ではないけど本作は3章で構成されていて、

 1.大自然と戯れるオジサン4人

 2.怪しい二人組に襲われながらの川下り

 3.川下りから生還した、その後

といった感じ。

彼らはどうにか生還するも、警察(というか保安官)の追及を上手くかわすため、川下りの最中に起きたある秘密がバレないよう口裏を合わせます。

身体的な命は助かったけど、社会的な命が助かるかどうか……この辺は完全犯罪が成立するかどうかといった趣がありますね。

 

本作が公開された時点で、最も名が通っていたのはルイスを演じるバート・レイノルズさんでしょう。

まだトレードマークとも言える鼻ヒゲがないものの、ギラギラしたワイルドさは既に健在。後半はレイノルズさんの独擅場になると思いきや、出番はあるけど活躍はほぼゼロという意外性が面白いですね。

それどころか激痛に耐え兼ねて甲高い悲鳴を上げるような、レイノルズさんのタフなイメージを壊すかのような芝居が新鮮です。

 

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配信版は見当たらず。

Blu-ray版の映像特典は、主演の4人=ジョン・ボイトさん、バート・レイノルズさん、ネッド・ビーティさん、ロニー・コックスさんらの座談会が最大の見どころです。収録は2012年=公開から40年後に集まった4人が当時を振り返る、ちょっとした同窓会企画です(HD画質が嬉しい!)。

この4人は本作をきっかけに仲良くなったそうで、ちょいちょい顔を合わせているようです。今や存命なのはジョン・ボイトさんだけになってしまいましたが…。

 

どうでもいい話ながら、まだDVD全盛の頃、本作のジャケット裏に記載されているキャストが間違っていて、後に修正されたものが出回るようになりました。

何を隠そう、その間違いを指摘したのは俺ッチなのですよ。我ながら小っせ〜社会貢献だな〜…。

このところの当ブログが若大将シリーズの記事ばかりになっていますが……だって面白いんだもん

深いテーマやメッセージを含んだ芸術としての側面が強い作品とは対極に、気楽に楽しめる作品があってもいいというか、むしろ、それこそが映画という娯楽が本来あるべき姿です。

明快で堅苦しい事は考えさせずに観終えてスカッとする、”万人=老若男女が楽しめるもの”という、俺ッチが考えるエンターテインメントの定義に見合った作風の見本だと思います。

シリーズとして、総じて90分強という尺もいいんです。

 

という事で、『海の若大将』を観ました。

 

京南大学の水泳部は練習に明け暮れる毎日。若大将=雄一の調子も上々だ。

ある日、スーパーマーケットに買い出しに行った雄一は澄子と知り合う。

後日、友人の江口と石山=青大将による試験のカンニングに巻き込まれた雄一は3か月の謹慎を受ける羽目に。これをいい機会にと、航海に憧れる雄一は石山の船で江口、そして雄一を目当てに密航していた澄子らと共に八丈島を目指す。

しかし航海中に台風に巻き込まれた雄一たちの船は御蔵島[ミクラジマ]に漂着。船の修理を待ちながらの滞在中、澄子は一行を救った漁師の娘、昌江が雄一に惹かれているのを知り……といったお話。

 

現代人の悪癖よろしく、いちいち現実変換してしまうとアラや矛盾だらけの作品です(笑)。

例えば青大将のエレキバンドが停電の姓で演奏できなくなるシーンで、その場を繋ぐために若大将がギター一丁で弾き語りをするものの、伴奏はギター以外の音が聞こえるし、若大将は弾いているのにギターの音がないとか(笑)。

ただ、そうは思いつつも、映画としてしっかり見入っててしまえるくらいの力があるんですよ。強引だけどノリで押し込む力技というか(笑)。

所詮は映画というフィクション、リアルを追求しすぎて屁理屈ばかりにせず、少しくらいツッコミの余地がある方が面白いのになぁ。

 

海のど真ん中、雄一がボートで魚釣りに出た隙に、青大将は想いをぶつけた上で澄子を襲います。前作&前々作ではその役目を赤マムシに奪われていたせいか、久々のイベントに青大将も張り切っています(笑)。

もちろん若大将の登場により青大将の野望は潰えますが、あんな真似をしておいても青大将を許すどころか、気の毒に思える若大将の心意気はさすがですね。…いや、チトおかしいかな?

自分と一緒にいたかったからと言われても、男所帯の船に女性が乗ればああいう展開も予想できただろうに、それでも船に乗り込んできた澄子の迂闊さを雄一は糾弾します。

そんな事を言うのは雄一が自分を嫌っているからだ、青大将の方がよっぽど正直だし、自分を襲ってきたのも勇気(笑)があってこそだと澄子は反論します。もちろん本心からの言葉ではないとは言え、ますます迂闊だよ澄ちゃん、青大将に聞かれてたらリベンジされちゃうよ?

若大将はモテるのが宿命ですから(笑)、その前後にも近付いてくる女性がいるけど、その度にマメに焼きもちを焼くんですよね。そんないじらしさがが澄ちゃんの可愛さです。

若大将と相思相愛になるのはお約束ですが、なったらなったで重い女になるんだろうなぁ…。

 

シリーズ全作の脚本を担当した田波靖男さんは今作までのマンネリから脱皮しようとベッドシーンを書いたそうですが、ただただバッカじゃねーの?と。

マンネリだから商売になるんだと却下されたそうですが、俺ッチの観点からすれば、ここまでの家族で見ても楽しめそうなまでに健全で爽やかな作風に、安っぽく過激なシーンを取り入れようとするなんて不粋の極み、苦し紛れにもほどがあるだろ!と思うわけです。

これ、本当にやってたらシリーズの寿命が縮まっていたでしょうね。

 

シリーズ恒例のゲテモノ料理、今作はドッグフード。

あまりにも安い缶詰をごっそり買い込んで水泳部部員に振る舞ったところ、実はドッグフードであると知ってウゲ~となる恒例行事です。

ただ、大学生にもなって缶詰に記載されているドッグフードという言葉が分からない生徒が多いあたり、運動系に特化しすぎているんだろうな、京南大学…。

 

ラスト、想像通り大会で優勝した後、雄一はオーストラリアへの留学が決まる。その祝賀パーティーでスピーチを頼まれた雄一は、挨拶は苦手だから歌を歌うとの事で♪お~い雲よ、ど~こへ行く~♪と歌い始め、所信表明の一つも言う事なく、映画もそのまま終わるという(笑)。

周りの人も若大将らしいなのひと言で終わっちゃうんだろうなぁ、これぞ若大将ワールド!

 

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スーパー個人的な話ながら、俺ッチが初めて観た若大将シリーズが今作なんですよ(確かフジテレビがド深夜に放送してたもの)。今ほどハマるきっかけになはならないながらも、色々と衝撃を受けました。

今となっては毎度の事じゃん?で終わってしまいますが(笑)、この都合の良すぎるお話は何だ?と。ジグソーパズルの全てのピースがピッタリ収まるがごとく、様々な問題がストレスなく良い方向に解決するお気楽ぶりに、イメージ通り加山雄三さんのヨイショ映画なんだなと思ったものです。

けど、スポーツのみならず歌や演奏のシーンで見せる姿には説得力があるし、ヨイショするからにはされる側もそれなり以上に努力をしているものです。

公開当時は男性客が多かったそうですが、ああまでできる人に憧れたり羨んだりはするけど、そこから妬んだりひがんだりするような女々しい男が少なかった時代だったのかもしれませんね。

今や俺ッチも、純粋に若大将に憧れる男の一人だぜ!

TOKYO MXにおける、暗黙の了解として続いている昭和ライダー枠。

『仮面ライダーストロンガー』が終了し、ここまでHD版として放送されているので、未だHD版=Blu-ray版が発売されていない『仮面ライダー(新)』と『仮面ライダースーパー1』をスッ飛ばして『仮面ライダーBLACK』が来るのか?と思いきや、まさかの『仮面ライダー(新)』だったというね。

せっかくHD版を作ったのに『仮面ライダー(新)』をBlu-rayで発売しないのは何でだろ? 『~スーパー1』が出しにくいのは分かるんだけど…。

 

筑波洋[ツクバ・ヒロシ]は、男が怪しい連中に襲われる光景を目撃する。男=志度博士はある組織を脱走したものの、連れ戻されそうとしていたのだ。

洋は志度を救おうとするも、追っ手の中にいた異形の怪人により瀕死の重傷を負ってしまう。

志度による改造手術により蘇った洋は、ネオショッカーと名乗る組織が世界の征服を目論んでいる事を知る。志度は人間に改造手術を施し、ネオショッカーの尖兵となる怪人を作る事に嫌気が差していたのだ。

脳までは改造されなかった洋は仮面ライダーとして、ネオショッカーの野望を打ち砕くために戦い抜く事を決意をする……といったお話。

 

『仮面ライダーBLACK』や『仮面ライダークウガ』等、仮面ライダーというシリーズには、リメイクやリブートではなく”復活”を果たした作品がありますが、本作はそれに並ぶ1作です。”原点回帰”なんて言葉もまとわり付きますね。

 

本作における仮面ライダー――便宜的にスカイライダーと呼びますが、あまり話題に挙がらないながらも、かなり原点回帰に相応しいデザインに思えます。

石ノ森章太郎さんが描いていた『仮面ライダーBlack』の雛形は、仮面ライダー1号よりもこっちの方が近い感じ。

特徴を良く捉えたマスクの造形もイイ感じです。目の下のクマの安っぺぇメッキだけが惜しまれる…。

どうでもいい話ながら、漫画版は『仮面ライダーBlack』、映像作品は『仮面ライダーBLACK』』です。

 

本作は、スカイライダー=筑波洋を演じる村上弘明さん初の主演作としても有名です。

初だけあって芝居が拙いのはご愛敬……と言えるのも、後年の活躍があればこそなんですがね。

そんな本作における村上さん、どこか既視感があるなと思ったら、こちらも初の主演作である『仮面ライダーアギト』で仮面ライダーG3=氷川誠を演じていた頃の要潤さんに喋り方が似てませんか? 心なしか顔つきまで似てるようにも連想してしまいますが、この辺に関して異論は認めます(笑)。

 

スカイライダーと言えば楽曲、正確には歌関連も良いんですよね。

前期エンディングの『はるかなる愛にかけて』の、

 たったひとつの この命を

 はるかなる愛に かけて戦う

 それだけでいいのさ

 おれは おれは仮面ライダー

という、この壮大さ、このロンリーヒーロー感が最高です。

オープニング&エンディング曲……もとい、主題歌&副主題歌のみならず、挿入歌もいい曲が多いんですよね。『地平線からやってきた男』とか『オーオー仮面ライダー』とか好きです。

この頃になるとちびっ子合唱団による歌とか敵組織の歌といった、別名、2回も聴かない歌がないので(笑)、水木一郎さんのちょっとしたアルバムとしても楽しめます。

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…と、せっかくオススメしようと思ったのに、スカイライダー編である『~06』がないとは…!

 

現在2話まで放送済み。

正直、スカイライダーには特筆すべき点がないという先入観があるので、これを覆してくれると嬉しいんですが、所詮は昭和ライダー。本当にいい加減な日本語やストーリー等々、総じて脚本が腐っているので過度な期待は禁物です(笑)。

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観てきました。

 

19もの州が離脱したアメリカで内戦が勃発。政府軍はテキサスとカリフォルニアが手を組んだ西部勢力に圧されていた。
ジャーナリストのリーは勝利の確信をぶち上げる大統領への取材を敢行するため、仲間のジョエルや先輩のサミー、戦場カメラマンを志望するジェシーらと共にニューヨークからワシントンDCを目指す。
その道中、危険な目に遭いながらも戦禍に巻き込まれる人々を写し続けるリーたち。ワシントンDCが目と鼻の先にまで迫った時、リーたちは政府軍が降伏したという報せを聞き……といったお話。

公開前から話題になっていたように、アメリカで内戦が起きるという設定がインパクト大です。
天災やテロのみならず、宇宙人や怪獣により大きな被害を被る事は多々あるものの(笑)、戦争としてアメリカ本土が戦場になるなんて映画であっても珍しいですからね。
ふた昔前なら"ありそうでない"シチュエーションでしたが、現代であれば”なさそうでありそう”と思えるのは、うっすら程度ながらも最近のアメリカにそんな雰囲気を感じるからなんでしょうかね。うまく行っていないのはどの国も同じでしょうが、イージーに銃器が流通する国だからこそ、あれだけの戦闘に発展するのは当然でしょう。
ネットで苦言を呈する程度で気を静められる日本(人)は、まだマシな方なのかねぇ(笑)。


そんな混乱のさなかにあるアメリカを旅するリーたち一行。
その道中には車どころか人の姿すら見えず、そこかしこで銃声が聞こえ、煙が上がり、死体が転がっているような悪夢めいた光景が続きます(この辺は『28日後…』を思い出す)。
今さらその程度でうろたえる事もないリーたちベテラン勢に対し、まだ若いジェシーには刺激が強すぎ、そんな地獄絵図に神経が参ってしまいます。
この子は中盤くらいで死んじゃうのかなとすら思いましたが(笑)、過酷な状況下でな経験を積み、ワシントンDCにまで辿り着いた頃にはベテランと肩を並べられるほどの成長を見せます。
苛烈を極める戦闘の中にいる兵士らに交じりながらカメラを向けるジェシーはもはやハイな状態で、すぐそこにある危険と隣り合わせになりながらに見せる嬉々とした表情はゾッとします。
――ここで思ったのは、なるほど、本作は現代アメリカを舞台にした『地獄の黙示録』なんだと。家に帰って劇場プログラムを読んだら、リーを演じるキルステン・ダンストさんもこのタイトルを挙げていたので、ほぼ正解かと。
過酷な状況に順応するうちに道徳観が麻痺して行き、どんどん人間性を失ってゆく姿はまさにそれ。

自分の気分を優先するためなら人を殺す事に1ミリの抵抗も感じない例の兵士を、『地獄の~』におけるキルゴア大佐と結び付けると分かりやすいかな?

余計な情報をゴッソリ削ぎ落として109分という尺に収めたのは潔いですね。

おそらく多くの人が気になるであろう内戦の勃発が決定的となる原因は特に言及されません。大統領の人物像や政策もある程度しか語られず、開戦に至るヒント程度のものしかないんですよね。

こういうのを克明に教えてくれないと気になりすぎて前に進めない人もいるんでしょうが、それをやり始めたら2時間半~3時間くらいの大作になってしまい、作品の趣旨も少しズレてくるんじゃないかな。

 

ちなみに本作はPG12作品。

とは言え、人間に銃弾が当たってブシャーッと噴血したり、四肢が千切れたり内蔵が露出すると言った、いかにもエンターテインメント的な描写は皆無です。

だったらPG12じゃなくてもいいんじゃない?という考えに及びそうですが、本作を見た大人は18禁でもいいくらいじゃないかと思うんじゃないかな? 誇張気味のグロ(orゴア)描写より、年端も行かない子供には限りなく現実に近い画を見せる方がよろしくないと思うのでね。

 

本作の劇場プログラムは1000円と、チトお高め。↑の、右下のバーコードの上にある値札はデザインなのでご安心を(笑)。

 

プログラムの中のコラムにありますが、もし本作のようにアメリカで内戦が起きた場合、他国の有事に関わっている余裕なんてないでしょうから、同盟国の安全保障なんて後回しになる可能性もあるでしょう。

日本人にとっては、所詮は国内のイザコザ、対岸の火事のように楽観的に眺めてはいられないんだろうなぁ。

『ハワイの若大将』を観ました。

 

若大将こと雄一がキャプテンを務める京南大学のヨット部は大会に向けて練習中。そのさ中、雄一が操船するヨットにモーターボートが衝突。大破したヨットを修理するため、雄一はダンスパーティーを開催して資金を稼ぐ事を思い付く。

雄一は先のモーターボートに乗っていた澄子と再会、澄子を初めとする多くの人々の協力でパーティーは大成功を収める。

後日、大学の試験で石山=青大将に頼まれ答案を見せたのがバレた雄一。同罪と見なされた二人は2か月の謹慎処分を受ける。学校の対応に腹を立てた父の勧めで、石山はハワイの大学に進む事になる。

しかし石山は入学試験でもカンニングがバレてしまい、そのままハワイで遊び呆けているという。息子を連れ帰って欲しいという石山の父の頼みを聞き、雄一はハワイに向かう。

ハワイに着いて早々、雄一は出張でやって来た澄子と再会。石山捜しを手伝ううちに、澄子は雄一に惹かれて行き……といったお話。

 

若大将シリーズ第4作。

大学→銀座→日本一と徐々にスケールがデカくなり、今作では『ハワイの若大将』と、ついに海外進出。贅沢にもハワイでのロケが実現できたのは、やはり人気があった証なんでしょうね。

ハワイと言えば海、そして今も昔も加山雄三さんと言えば海ですからね、もうどんだけヨイショ映画なんだよ(笑)。もはや呆れたり妬んだりするのは無粋の極み、何も考えずに楽しもうよ!

 

って事で、海のシーンはもちろん多め。

しょっちゅう加山さんがやってる事なので何も感じなくなってしまいますが、当たり前に海で泳ぐシーンが多い事多い事。公開当時はまだ歴史が浅かったであろうサーフィンに挑戦したり、ヨットを操船するシーンもあります(クライマックスでのそれは合成が多いのが残念)。

そして加山さんだけでなく、雄一の後輩の江口を演じる二瓶正也さん(今作では江原達怡[エハラ・タツヨシ]さんではない)どころか、澄ちゃんを演じる星由里子さんまでが海にドボンした上で演技をしているのは驚きです。

吹き替えという映像のトリックが未熟だった故か、常に本人が演じざるを得なかった時代だったんでしょうが、だからこそ俳優の熱意や根性が伝わるよね。ファンサービスとはこういう事なのだよ!

 

お話としては、恋愛ネタで僅かな障害が立ち塞がる程度で、あとはいつもながらのサクセスストーリーです。

どんな事態に陥っても常に&必ず良い方向に流れるし、あくどい真似をしても因果応報の対象にはならない。

我が子を寵愛する青大将のパパと雄一が対立し、この後はバチバチな展開になるのかと思いきや、真実を知った上であっさり雄一に謝罪するんだから、チトあっけないと思いながらも青大将パパは潔い人物である事が分かり、また好きになれるキャラが増えるんですよね。

陰鬱な気持ちになるキャラが皆無の、本当に平和な世界。俺ッチも若大将シリーズの世界に転生したい…。

 

しかしまぁ、若大将シリーズには生粋の悪がいないのが健全です。

あまり聞こえない気がするんですが、若大将シリーズって親子でも楽しめる作品だと思うんですよ。気まずい空気になりがちなセクシー&バイオレンス要素なんか皆無に等しいし。

あってもせいぜい赤塚=赤マムシ(これは大人が半笑いするネーミング)が澄ちゃんを手籠めにしようとするシーンくらいですが、未遂にもならない時点でヒーローが到着するのが分かり切っていますからね。これを遅らせる事で、澄ちゃんがあられもない姿にされてしまう……なんて発想は1ミリも感じさせないのがいいんですよ。

 

澄ちゃんにこだわってばかりで周りが見えてないようだけど、青大将には友達程度に付き合ってくれる女性が多いんですよね。

今作では青大将に友達以上の感情を寄せる夏子が登場しますが、そこまで克明に描かれる事もないし、所詮はゲスト。青大将にちょっとした春が訪れるのは今作限りの話です(笑)。

ところで、英語にかぶれた雄一のおばあちゃんに“ブルー・ゼネラル”(笑)と呼ばれて顔をしかめるのを見るあたり、石山は“青大将”と呼ばれるのが不満なのかな?

 

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天気が悪くなると言われたところで、たとえ嵐が吹こうとも『ボルテスVレガシー』を観に行ってきました。

 

プリンス・ザルドス率いるボアザン帝国による、地球への侵攻が始まった。

世界の主要都市はボアザン軍に攻撃され、さらに現れた巨大ロボット”ビースト・ファイター”には地球防衛軍は手も足も出ない。

そんな中、要塞基地ビッグ・ファルコンに集った5人の若者はパイロットに任命される。ビッグ・ファルコンの主導者であるスミスとマリアンヌ両博士はボアザン帝国の来襲を予測し、これに対抗するための戦闘機を開発していたのだ。

5人が乗る5機の戦闘機が合体した巨大ロボット=ボルテスⅤ[ファイブ]はビースト・ファイターを撃破。今ここに、地球とボアザン帝国との終わりなき戦いが始まる……といったお話。

 

大昔に放送されていた『超電磁マシーン ボルテスⅤ』という作品はフィリピンでは日本以上に大人気だったようで、本作はフィリピンの人たちが、好きが高じて自分たちで作っちゃったという経緯を持つ作品です。

ぶっちゃけ二次創作ではあるんですが、どうせやるならとことんやってやるという意気込みが伝わります。安っちぃ言い方をすれば“ボルテス愛”ってやつね(笑)。

日本で作られた作品が別国で感動され、彼らの手でそれを基にした作品が日本にやって来るのは実に感慨深く、劇場プログラムに掲載されている諏訪部順一さんのインタビューから言葉を借りれば文化の循環と呼べるものですよね(文化の“交流”ではなく”循環”という言葉選びが絶妙!)。

このノリで、個人的にはこっちの方が好きな『超電磁ロボ コンバトラーV』も作って欲しいなぁ。ここで関係者の方々に通知しておきますが、南原ちずる役のオーディションの際には俺ッチを審査員に迎えるように!

 

まず先に知っておくべきなのは、本作はフィリピンでのテレビシリーズに先駆けて公開された劇場版に手直しを加えた再編集版だそうです。お話的にもオリジナル版の1話と2話を合わせた、まさしくパイロット版と言ってもいいんでしょう。

つまり、本作はテレビシリーズのお試し版みたいなものなのです。本作を面白いと感じてくれたならテレビ版も見てね、という。

なので、一本の映画として見てしまうとガッカリするのは確実です。何の先入観もない人はラストカットの一文に何を思う…。

日本でもフィリピン版テレビシリーズが放送されるようですが、ここまで盛り上げておいて放送するのは全90話中、たった20話ってんだからテンサゲな話です。

 

ちなみに俺ッチが観たのは字幕版。

原作は日本製だったにしても、映画として海外作品であるなら洋画として楽しみたいのでね。

いったん原作を切り離して考えられる人、かつ海外=異文化ではどう解釈されているのか興味のある人は字幕版がオススメです。特に、初の合体シーンは吹替版では得られないカタルシスっ…!

原作へのリスペクトが~とか言ってる連中は間違い探し(or粗探し)にしか興味がないだろうから、そんな人たちは吹替版でいいんじゃないかな。

ちなみに、吹替版ではVの字切りの呼称(正確には入力音声)はあったの?

 

敬意を表してか、なるべくオリジナルに忠実になるよう心掛けて作られているのは伝わってきます(こういうのがリスペクトっていうの?)。

樹木の幹がパカッと開いた中からマシンガンが出てくるとか(笑)、こういうバカっぽさが昨今の作品には足りないんだよ。

ただ……ビジュアルの迫力に圧倒されるものの、忠実すぎるせいか、お話としてもやってる事は昭和です(笑)。

先日、原作の1&2話を観たところ、今の目で見るとじれったい&もどかしいシーンが多々あったんですが、本作ではその辺のテイストもしっかり再現しているというね。ビースト・ファイターとの2回戦目、手足をチェーンに絡め取られて動けないシーンとか、そりゃ前に行こうとするから動けないんだよ?みたいな(笑)。似たようなやり取りばかりで話が進まないような感じとかもね。

逆を言えば、昭和の作風はクサいというかベタというか、ストレートに感情表現をするので直感的に心に伝わるのが良いんですよね。昭和作品の妙は“情”にあるのです。

それ故、他愛もないシーンで、ま~泣けた泣けた(笑)。アームストロング兄弟が、ヘルメットのシールド(風防?)が曇るほどボロ泣きするシーンにはもらい泣きしちゃったよ。

 

温もりを信じ合う5人の仲間であるボルテスチームの、5人のうち3人が兄弟であるという設定は絶妙ですね。普通、5人全員を兄弟にしがちじゃない?

親子関係を描いているのも本作の特色ですが、それとは無縁な者もいる。ボルテスチームとしての初陣からの帰還を喜ぶシーンは、哀しい気持ちの方が強かったです。

そして、これが後の伏線に繋がる事がないのも昭和な作風です(笑)。テレビ版ではどうなのかな?

 

観終えてつくづく思うのは、こりゃ日本じゃ作れないよなと。

昭和の作品を現代変換するには、時代性も鑑みた上で様々な取捨選択を迫られますが、問題なのは”取”の要素。あまりにも作家性=主観が強い解釈を取り入れたり、この手の作品であればオモチャ屋の介入も免れませんからね。クーデターが始まったりボルテスが光ったりするんだろうな(笑)。

キャラの行動原理なんかいちいち&わざわざ説明しなくても見てりゃ分かるだろ!と言わんばかりの、クドい説明や帳尻合わせが少ない点が好きです。

 

そして当ブログお馴染み、劇場プログラムについて。

本作のプログラムは1500円と、かなりお高め(鑑賞料金より高かった…)。

この手のマニアの金払いの良さを知った東映の強気価格です。

 

スリーブなんか要らないんだよと思うんですが、ちょっと面白い趣向が凝らしてありまして。

スリーブの角がこんな感じですが、ちゃんと新品で状態も良好です。

売店で買った際、商品を渡すのと同時に店員さんが「これはデザインですので…」と断りを入れてくれました(笑)。

プログラム自体にもこだわりに溢れ、まるで昭和のムック本のような装丁は必見です。家に帰ってページを開いた瞬間に爆笑しちゃったよ。

 

 

ところで、今回はいわゆる映画テロに遭いました。

隣の隣に座ってた人がリュックの中に持ち込んだお菓子を食べてて、映画が始まって80%くらいの間、ず~っと包装袋をカサカサさせやがるので、映画に集中するのに必死でした。

デブって常に何か食ってないと死んじゃうんだろうなと、デブに対する偏見が一層強まったとさ♪

あー、思い出しただけでもチェーンナックル食らわせたくなる…。

多くの人に吹聴したくはないけど、分かる人とは喜びを分かち合いたいので、主語は省いています。

「古っりぃ作品なんか配信で見ればいいじゃん?」と感じる人にも関係のない話題です。

 

夏の新作発表がありましたが、あちらは相変わらず元気がありますね。

『Giant Gorg』!

『Android Kikaider』!

これは熱いよ!

中には日本どころか、あっちでも売れるの?と思わせるものもチラホラありますが(笑)。

WinspectorがSD-BDでなければ欲しかった…。

 

Kikaiderに関しては映像特典もあるようですが、国内版のお下がりではなく、おそらく独自に製作したものかも?

だとすれば、こういう熱量が本家とは比べ物にならないのが好きです。あちらにこっちを見習えなんて言う気にもなりません。

稀に日本の実写映画もリリースするので、いつの日か『魔界転生』が発売される事を願っています。もちろん81年版ね(←わざわざ言わなくても分かるだろうが)。

 

気になるのは字幕と値段。

ここは字幕オフ可能な商品が多いから、アテにしたいところです。

値段に関しても、最近はずいぶん高くなってきましたが、それでも国内盤より遥かに安いですからね。1万未満なら御の字かな…。

 

ところで、最近amazonでは中国あたりが作った海賊版が堂々と売られていますが、いいのかアレ?と言ったところで馬の耳に念仏、あそこは今や現代の無法地帯の象徴だもんな。

合法品を数多く取り揃えているブラックマーケットくらいの感覚でOK。

 

☆ 追記 ☆

おお、『機甲界ガリアン』も発売!との事ですが、製造はsentai FILMWORKSなので字幕の強制表示はほぼ確定 ……もう解散してくんないかな、あそこ。

 

☆ さらに追記 ☆

ガリアンはやっぱり強制字幕確定…もうsentaiFILMを呪うしかない!

『日本一の若大将』を観ました。

 

京南大学のマラソン部は全日本マラソン大会に向けて猛練習の真っ最中。キャプテンを務める雄一の調子も上々だ。

ある日、カミナリ族に絡まれていたところを救った事から、雄一は澄子と知り合う。

それをきっかけに雄一に惹かれ始める澄子。マラソン部のマネージャーに就いた石山もまた澄子に一目惚れ。そして自分の気持ちを抑えながらも、石山の恋を応援する雄一だったが……といったお話。

 

若大将シリーズ第3弾。

第1作の『大学の若大将』、第2作の『銀座の若大将』と来て、今作ではついに日本一になっちゃいました。あんな調子の作風ですから、羽目を外して話をデカくすれば“世界一の若大将”とか”太陽系の若大将”、最終的には”宇宙一の若大将”にすらなれそうです(笑)。

 

石山=青大将がマラソン部のマネージャーになるという冒頭から、ふた波乱もありそうな予感がする今作。

金持ちのボンボンという身分をいい事に、金力を以ていちいち雄一=若大将に突っかかる青大将でしたが、親に勘当されてしまったせいで、いつものような嫌味な真似はできず、今作では若大将との仲は良好です。若大将を出し抜いたり裏切ったりする事もなく、割と健全なキャラとして描かれています。

青大将はライバルというより、本当は若大将のようになりたいけどなれない、若大将に憧れを抱きながら最大級にリスペクトしているんですよね。

勿論のごとく最後は若大将に負ける=澄ちゃんに振られますが、引き際も男らしく、やっぱり憎めないキャラなんです。

 

そんな青大将、今作では関わりのある人がよく出ます。

後ろ盾であるパパだけでなく、英子という従姉妹が登場するんですが、これが可愛いんですよ。“新ちゃん”なんて呼んでくれるんだし、澄ちゃんにうつつを抜かすより、こっちの相手をしていた方が良いんじゃない?と言いたいところですが、あんな感じで移り気だからねぇ。

そして、張山というワルの先輩も登場します。“赤マムシ”なんて呼ばれるあたり、類が友を呼んだ感じ(笑)。主に青大将に襲われるのがシリーズのパターンですが、今作ではこの赤マムシが担当しています。今作の青大将は善人キャラですから…。

 

今作の若大将(というより加山雄三さん)の見せ所はマラソンと水上スキーですかね。

マラソンの芝居は割と難易度は低めに思えますが、フォームがしっかりしているように見えます。ちっとも詳しくない俺ッチの視点ですが…。

水上スキーの方はなかなかの腕前なのが見て取れますね。曲芸じみた事はしないけど、吹き替えなしでやってるだけでも拍手モノです。本当に何でもできちゃうんだから、さすがとしか言いようがありません。

 

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お得意の弾き語りはさておき、加山雄三さんが歌う主題歌『日本一の若大将』が味わい深いんですよ。

劇中においても雄一が歌うシーンもあるし、いわば自己紹介ソングというか、アニソンみたいな趣も感じます。

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突如として入るシャウトの意外性が最高です(笑)。