観た、『RONIN』~その2~ | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『フレンチ・コネクション2』の作風にシビれ、ジョン・フランケンハイマーさんの監督作品繋がりで『RONIN』を再見しました。

 

前回の鑑賞記はコチラ

 

フランケンハイマーさんの作品を全て見ているわけではないので、そうでないものも少なくないんだろうけど、男臭さが魅力の作品です。出てくる男キャラが総じてカッコ良いんですよ。

さすが主人公だけあってか、ロバート・デ・ニーロさん演じるサムが実にクール。

サムはCIAに勤めていた時もあったそうで(もしかしたら現役の可能性も?)経験も豊富。バーの裏口に拳銃を隠しておいたり、コーヒーのカップを使って相手の実力を測ったり、ディアドラと夫婦を装って敵に近付いたりと、完全にプロ中のプロ。シーズン5くらい続いてるドラマの刑事じゃないかと思わせるくらい(笑)。下手な回想とか自分語りをさせないあたりもいいんですよ。

 

そんなサムに実力を見透かされてしまうのがスペンス。

ここで、依頼を受けた男たちを演じる出演者の紹介をすると(あえて五十音順)、

 ・ショーン・ビーン(スペンス)

 ・ジャン・レノ(ヴィンセント)

 ・スキップ・サダス(ラリー)

 ・ステラン・ステルスガルド(グレゴール)

 ・ロバート・デ・ニーロ(サム)

という布陣。

キャストだけ見ると、デ・ニーロさんとレノさんが主役で、ビーンさんが裏切り者の黒幕なんだろうなと推測する人が多いと思います。

が、実際にそんな事はなく、安っぽい予想をあっさり裏切る意外性も面白いんですよ。さらに言えば、終盤でピンチの時に手を貸してくれるんだろうなという想像しながら観ていると、ここでもまた驚けることがあったりね。

”いつもの人によるいつもの役”といったマンネリがないのも本作の面白さの一つです。

 

ジャンル的にはアクションスリラーってところでしょうかね。

アクションに関してはカーチェイスが最大の見どころですが(これは映画館で観たかった!)、銃撃戦の迫力もかなりのものです。

ここで思ったのは、格闘術による人間アクションは皆無で、相手を倒すのは専ら銃火器オンリーである点。殴る蹴る飛ぶといったアクションはエンタメ的でフィクションっぽさが強まるから、手軽に相手を倒せる銃ばかりを使う方が能率もいいという意味においては実にリアル。

無駄を排した、達観できる大人がやるアクションなんですよね。

 

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うわ、今はBlu-ray版は流通していないようですね。

配信版は密かに期限があるのがネックに感じていますが、ディスクも急に生産を止めちゃう事があるのが困るよねぇ。