皆さま、こんにちは!

 

仕事が繁忙期だったことから、

しばらくの間は趣味の「駅巡り」から遠のいていた自分。

新年度に入り仕事が落ち着いてきたことから

ようやく遠出することが出来ました。

今回の目的地は三陸鉄道リアス線です!

東日本大震災で長らく不通だったJR山田線・宮古駅-釜石駅間ですが

10日前の3月23日に復旧し、合わせて三陸鉄道に移管されました。

これにより、それまで「北リアス線」「南リアス線」に分断されていた

三陸鉄道の路線が統合され、名称も「リアス線」に変更。

総延長距離163キロの、日本最長の第三セクター路線が誕生したのです。

春休みの真っ只中、さっそく開通したばかりのリアス線を楽しだという

ファンの皆様も多いのではないでしょうかね?

 

駅自体も震災前とはいろいろ変わったということで

その様子を探るべく、昨日は早朝の宮古駅からスタートしましたよ。

 

今回の山田線の三陸鉄道移管によって

宮古駅も管理が、JRから三陸鉄道に移管されました。

従来からある「みどりの窓口」のスペース内に

三陸鉄道の出札窓口がオープンした点が目新しいところかな?

駅舎正面の駅名標はこんな感じに変わってました。

 

構内の主役はもちろん三陸鉄道の車両です。

 

ちなみにこちらは8年前のほぼ同じ場所の風景。

C09166

構内に広がっていた線路もだいぶ整理されて

街並みも大きく変わったみたいですね。

 

駅前には顕彰碑たちがズラリと並んでました。

手前側は映画「大いなる旅路」の元ネタにもなった、

山田線列車転落事故(昭和19年)のモノだそう。

三陸鉄道リアス線

山田線列車転落事故の顕彰碑は事故現場近く(平津戸駅-川内駅間)に

あるのは知ってましたが、まさかここにもあったとは。

宮古駅は震災後に何度も来ている駅なのに、

なんで今まで存在に気づかなかったのよ?

 

今回のリアス線訪問では「奇跡な出会い」が2度ありまして、

一度目は宮古駅のお隣りにある磯鶏(そけい)駅でのことでした。

三陸鉄道リアス線

 

磯鶏駅はホームから

宮古市が保存する蒸気機関車を見ることが出来る駅なのです。

奥に上屋の下で保存されてる蒸気機関車が見えますでしょうかね?

三陸鉄道リアス線

 

蒸気機関車が保存されてる場所はズバリ「SL公園」

三陸鉄道リアス線

 

ここで保存されてるのは、大正3年(1914年)製造、

末期は青森で過ごした機関車だそうですよ。

三陸鉄道リアス線

辺りを有刺鉄線で囲い無断侵入が出来ない上に

現在も国鉄OBさんたちが入念に手入れをされてるために、

全国的に見ても、保存状態の良さでは

トップクラスの1両ではないでしょうか。

 

機関車のあまりの美しさに

フェンス越しから夢中になって写真を撮っていたら、

「どこから来たのですか?」と声を掛けられまして…

仙台から来た旨を伝えましたら、

そのお方、SL保存会のメンバーさんだったのです。

今回は特別に柵も中で見学させて頂きました、ラッキー!、

嬉しくて涙か出ちゃいそうです。

 

そんなことで、遠慮なく運転室を激写。

三陸鉄道リアス線

 

9625は後姿がカッコいいの。

最高の保存状態にあるこの機関車、

ひょっとしたら今でも動くんじゃないのですかね?

三陸鉄道リアス線

最後は保存会の御方にお礼を言って撤収。

この9625、磯鶏駅が有人駅時代に存在した引き込み線から

車両を3分割(車体+動輪+テンダーってこと?)して

公園まで運搬したってことですが、その時の様子も気になります。

 

磯鶏駅の後は先月開業したばかりの新駅を訪問。

八木沢・宮古短大駅払川駅の2駅でした。

三陸鉄道リアス線

三陸鉄道リアス線

八木沢駅といえば、レトロ駅舎で有名な

上田鉄道別所線の八木沢駅を思い出す方も多いのでは?

区別するためか駅名標に「・宮古短大」が付きますが、

「・」付の駅名はレア案件で、

JRでは吾妻線の万座・鹿沢口駅を含め2駅しか存在してません。

なお、駅名の宮古短大はホームからも見えますけど

歩いて10分以上はかかりそうな雰囲気でした。

若人よ、しっかり歩け!

 

三陸鉄道は昭和59年に開業した第三セクター路線ですが、

今回のJR山田線移管により

昭和10年築の古い木造駅舎を持つ無人駅が爆誕した模様。

JR時代は有人駅だった交換設備をもつ津軽石駅です。

三陸鉄道リアス線

三陸鉄道らしからぬ駅という点ではトップクラスの駅で間違いなし!

駅舎に掲げられた「津波到達ライン」にも注目ですぜ☆

 

最後に、新駅ではありませんが

移転により新しく生まれ変わった織笠駅でした。

三陸鉄道リアス線

織笠駅は昭和11年に開設された長い歴史を持つ駅ですが、

震災による津波で駅も街も壊滅状態に。

旧駅付近は「人が住めない」地域に変わったために、

このたび1キロほど北側に移設されたのです。

 

それでは旧駅はどこにあったかというと…

織笠駅を見た後に旧駅の跡地を訪れてみました。

一応、下調べはしてきたはずなのですが、

付近は空地しかなく、駅位置を特定できずに迷っていたのですよ。

そこに現れたのが

震災前はこの付近にお住まいだったというおじいちゃん。

これがこの日2度目の「奇跡な出会い」です。

お尋ねすると、旧駅の様子を丁寧に教えてくれました。

三陸鉄道リアス線

中央に見える傾斜の上にホームがあり、その手前に駅舎があったらしい。

ゆるやかな傾斜が駅舎とホームを結んでいた階段跡なんですって。

震災前の織笠駅の様子伺ったのちに、

「昔は辺りに人がいっぱい住んでいたのにね」とポツリと。

おじいちゃんは直後に立ち去りましたが、

鉄路は繋がっても、人の心の復興は遠い先なのかもしれません。

 

今回復旧した区間を含めてリアス線全駅を見た感想ですけど、

アトラクション要素を持った駅あり(大槌駅や吉浜駅…)、

絶景駅あり(恋し浜駅堀内駅野田玉川駅…)、

秘境駅あり(白井海岸駅一の渡駅…)と、

どこに行っても楽しめる印象でした。

今回は時間が無くて叶いませんでしたが、

盛駅~久慈駅間4時間鈍行の旅なんてめっちゃ楽しそうです。

地元のお仲間さんたち、今度一緒にこれで旅しませんかね?

 

 

三陸鉄道リアス線(盛駅-釜石駅)

三陸鉄道リアス線(釜石駅-宮古駅)

三陸鉄道リアス線(宮古駅-久慈駅)

 

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