シラノはロクサーヌを好きだったが、友人のクリスチャンとロクサーヌの恋愛を支え続けた。
製作年:1950,監督:Michael Gordon,脚本:Carl Foreman,Brian Hooker,原作:Cyrano de Bergerac(Edmond Rostand)
■ はじめに
◆ 登場人物
シラノ・ド・ベルジュラック(ホセ・フェラー)
ロクサーヌ(マラ・パワーズ)
クリスチャン・ド・ヌヴィレット(ウィリアム・プリンス)
モンフルーリー(アーサー・ブレイク)
ヴァルヴェール宰相(アルベール・カヴェンス)
ラグノー(ロイド・コリガン)
ド・ギッシュ伯爵(ラルフ・クラントン)
◆ 補足
マラ・パワーズがこのような映画に出演していたとは思いもよらなかった。彼女は大好き。
ホセ・フェラーは本作でアカデミー主演男優賞を受賞。
シラノ・ド・ベルジュラックは実在の人物(1619年3月6日-1655年7月28日)。
■ あらすじ
◆ シラノはロクサーヌを好きだった
17世紀半ば、パリ。騎士のシラノ・ド・ベルジュラックは武術のみならず、詩の才能もあった。
だがあからさまに他人を批判する態度が嫌われ、さらに人並外れた大きな鼻を持っていたためか、不遇をかこっていた。
シラノは従妹のロクサーヌを好きであったが、このような事情から自分の気持ちを打ち明けることができなかった。
◆ クリスチャンとの間を取り持つ
ロクサーヌからクリスチャン・ド・ヌヴィレットへの愛を打ち明けられて、二人の間を取り持つことになった。
二人は愛し合うようになったが、口下手なクリスチャンは愛の言葉をうまく発することができず、シラノのアドヴァイスを受けた。
ロクサーヌは、実はシラノが作った言葉の美しさに惹かれた。
◆ クリスチャンは戦死した
スペインとの戦争になり、シラノもクリスチャンも出征した。
戦場でシラノはクリスチャンがロクサーヌに出す手紙を書いた。
ロクサーヌがクリスチャンを訪ねてきた。
クリスチャンはシラノのロクサーヌに対する愛情を知って、シラノに心情を打ち明けるように勧めた。
だがクリスチャンは戦死した。悲しむロクサーヌを見て、シラノは自分の気持ちを打ち明けることができなかった。
◆ ロクサーヌは修道院へ
戦場から戻ったロクサーヌはクリスチャンのことを思って修道院に入った。
シラノは毎週ロクサーヌを訪ねて行った。それは自分のロクサーヌに対する思いと、クリスチャンを失ったロクサーヌを慰めるためである。
◆ シラノの最期
14年の歳月が経った時、シラノは反対者に不意打ちされて重傷を負った。
その傷を隠して修道院を訪れた。朦朧としていたシラノは昔クリスチャンの名前で書いた詩の一節を暗唱した。
ロクサーヌはシラノの自分に対する愛情を知って、シラノに抱き着いた。
だがシラノはあくまで自分の本心を語らずに、ロクサーヌとクリスチャンの関係を守り切った。
■ 出演作
◆ マラ・パワーズ
(1950)レイプのトラウマ/Outrage
(1955)怒りの夜明け/Rage at Dawn
(1953)眠らない町/City That Never Sleeps
(1952)シマロンの女拳銃/Rose of Cimarron
(1950)恐怖の一夜/Edge of Doom
(1957)タミーと独身者/Tammy and the Bachelor
(1961)度重なる恐怖/Fear No More
(1972)地球脱出:アストラ計画/Doomsday Machine/Escape from Planet Earth
(1958)ニューヨークの怪人/The Colossus of New York