■ The Desert Hawk
バクダッドの王女シャハラザードは結婚のため、テヘランに向かっていた。結婚相手のムラドは実は独裁者で庶民を苦しめていた。
ムラドに叛旗を翻している義賊のオマールは、ムラドに偽装してシャハラザードに近づいて、まんまとシャハラザードと結婚した。
偽ムラドの正体を知ったシャハラザードはオマールを捕らえる命令を出した。
しかしシャハラザードはムラドの正体を知り、またオマールに惹かれていく。


製作年:1950、監督:Frederick De Cordova、脚本:Gerald Drayson Adams、原作:Jack Pollexfen、Aubrey Wisberg


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 シャハラザード王女(イヴォンヌ・デ・カーロ)
 カリフ(ドナルド・ランドルフ) シャハラザードの父親
 ヤスミン(アン・P・クレイマーr) シェーラザードの侍女
 オマール(リチャード・グリーン) 砂漠の鷹、鍛冶屋あるいは商人
 ムラド皇子(ジョージ・マクレディ) テヘランの支配者
 カイバー(カール・エスモンド) 暗殺者

本作にはロック・ハドソンが出演している。ロックとイヴォンヌは「(1952)優しい悪魔/Scarlet Angel」「(1953)海賊船シーデビル号の冒険/Sea Devils」でも共演している。
 


■ あらすじ

◆ テヘランへ向かう

バクダッドの王の娘のシャハラザードは砂漠の中をテヘランへ向かって旅をしていた。多数の部下を伴った堂々たる隊列である。

旅の目的はテヘランの領主ムラドと結婚するためである。

◆ ムラドと結婚したが、

まだテヘランはずっと先であったが、一行はムラドの隊列に出迎えられた。

シャハラザードとムラドは、顔を合わせたことがなかったのだが、シャハラザードはムラドの虜になり、その場で結婚式を上げた。

しかし朝になって起きると、ムラドは姿を消していた。シャハラザードが怒ったのは当然である。

◆ 砂漠の鷹

シャハラザードはまだ知らないことだが、先のムラドは偽であって、本当は「砂漠の鷹」と呼ばれるオマールという人物である。

ある時は鍛冶屋またある時は商人となる。

実はムラドは悪徳領主であって領民を苦しめていた。オマールはムラドに戦いを挑み庶民を助ける義賊であった。

◆ 本物のムラドが現れた

さて少々遅れて本物のムラドが到着した。当然シャハラザードは怒っている。そして先般のムラドは偽であって「砂漠の鷹」であることが分かった。

ムラドに対して「砂漠の鷹」を捕らえるように言いつけた。補足。バクダッドの王はムラドよりも位が上なので、シャハラザードはムラドに対して命令口調で話す。

ムラドは「砂漠の鷹」を探しに出かけた。またこの件に関してシャハラザードはバクダッドの父親に手紙を出した。

◆ カイバー

ムラドは暗殺集団を率いているカイバーに会った。次のようにカイバーに命令した。「シャハラザードを殺して、砂漠の鷹の仕業に見せかけろ」。

カイバー一味は「砂漠の鷹」を偽装してシャハラザードの隊列を襲い、シャハラザードや侍女たちを捕らえた。

ムラドの指示に反して彼女たちを奴隷市で売ろうとした。

補足。カイバーは知らないことだが、シャハラザードは侍女の一人ヤスミンと入れ替わっている。理由はヤスミンはオマールを好きになり、オマールを嫌いなシャハラザードの代わりにオマールと一緒になるため。

◆ またオマールが現れた

彼女たちは奴隷市につれてこられた。そこにオマールが現れて侍女の一人を買い取った。実はシャハラザードである。ヴェールをしているので顔は分からない。

二人は小競り合いをしつつ、オマールの拠点のオアシスに向かった。

シャハラザードは、先般オマールに騙された恨みがある。

隙を見てシャハラザードは馬を奪いオマールを置いて一人でオアシスに向かった。

オマールは徒歩でオアシスに向かった。

◆ カイバーに誘拐された

オマールが到着する前に、オアシスはカイバー一味に襲われた。シャハラザードは一味に連れ去られた。

やっと到着したオマールは事態を把握し、カイバーの拠点に向かった。

◆ ムラドは死亡した

カイバーの拠点では、シャハラザードと侍女たちが連れてこられている。誰が本物のシャハラザードか調べられる。

最初は自分の身を守るために、みんな「自分は侍女、シャハラザードではない」と言う。しかし次には他を守るために、みんな「自分がシャハラザード」と言う。

オマールはカイバー拠点に忍び込んで、地下牢に捕らえられていたシャハラザードを助け出した。

オマールたちとカイバー一味の戦いが続く。

さてここでムラドが現れた。ムラドは自分の陰謀がばれるのを恐れてカイバーを殺害した。さらにムラドはオマールに討ち取られた。

◆ オマールはテヘランの領主に

ここでシャハラザードの父、バクダッドの王が到着した。

結果を見た王はオマールをテヘランの領主とし、オマールとシャハラザードは結婚した。

オマールはテヘランに善政を敷いた。
 


■ 出演作

イヴォンヌ・デ・カーロ
(1942)拳銃貸します/This Gun for Hire
(1943)誰が為に鐘は鳴る/For Whom the Bell Tolls
(1949)裏切りの街角/Criss Cross
(1953)海賊船シーデビル号の冒険/Sea Devils
(1963)マクリントック/McLintock!
(1950)海の無法者/海賊の女/BUCCANEER'S GIRL
(1952)サンフランシスコ物語/The San Francisco Story
(1952)優しい悪魔/Scarlet Angel
(1945)西部のサロメ/Salome, Where She Danced
(1956)炎の島/復讐に賭けた女/Flame of the Islands
(1945)開拓地の女/Frontier Gal
(1950)砂漠の鷹/The Desert Hawk