昨日チラリと触れた旧齋藤家別邸は新潟市内でも有数の観光名所。

解放感溢れる和風建築で、どこを取っても絵になる壮麗なお宅でした。

 

この齋藤家、もともと清酒問屋から出発して、銀行業など様々な事業に乗り出した実業家一家だそうです。

 

写真も数多く撮ったので、一度に載せきれないほど。

とりあえず今日はそんななかでもトリビアな話題をひとつ。

 

 

 

 

このお屋敷、室内を鑑賞することをメインに開放されているのですが、片隅に小さいコーナーがあり、ご一家の解説を読むことができます。

 

中でも目を引いたのがこちら:

4代目の喜十郎氏は、大正7年に新潟県で初めて自家用自動車を所有し、許可番号1番を獲得したとのこと。

車種はシボレー!でした。

 

当時はGMがステータスだったのでしょうか。

三井物産勤務経験がある梁瀬長太郎氏が梁瀬商会(のちのヤナセ)を立ち上げて輸入販売を始めてまだ間もないころだったように思われます。

 

 

 

以下説明にある通り、車の様子が16ミリフィルムに収められています。

車だけでなく、昭和初期に16ミリフィルムとか、新しもの好きの様子が見て取れます。

地元の名士というか新潟県内のとびきりの名士のご様子。

 


 

 

自宅内部から通じている土蔵が大きくてなんだか劇場のようでした。

 

 

 

床板と柱は檜。

貴重品や家財が収納されていたこの蔵。

 

 

 

階段があり、2Fもあるようです。

財宝が一体どれだけあったのでしょう。

 

 

金庫も立派。

朝香宮邸の金庫のように途方もない大きさというわけではないけれど。

 

 

 

扉の金具には、丸に剣片喰紋。

片喰(カタバミ=植物の)は繁殖力が強く、家運隆盛、子孫繁栄のゲン担ぎとのこと。

 

 

 

写りは悪いけれど、瓦にも片喰紋見つけました。

 

 

 

新潟市内、見どころは多いですが、こちらのお宅は中でもとびきり見ごたえがありました。

そのうちご自宅内部の様子にも触れようと思います。

写真選択ができたあかつきには!

 

 

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