長文の記事ですので、初めにこの記事のポイントを述べておきます。

 

【鉄則】狼は自分を疑っている者を早めに襲撃する傾向にある

 

【鉄則】1つの襲撃先だけを考えるのではなく、2連続以上セットでも襲撃先を考える

 

【鉄則】誰が疑わしいかよく分からないと言っている者、疑い方が弱い者、疑ってはいるがそれがまわりにそんなに印象に残っていない者が襲撃されることが多い傾向にある。それらがいない場合は、疑われている数が少ない者を疑っている者が襲撃されることが多い傾向にある。

 

 

騎士になったとき誰を護衛すればいいか分からない、という声をよく聞きます。

その方たちは多分、場況を読むということをあまりしたことがないのだと思います。読むときのコツを知らないのだと思います。

次の襲撃先を予想する際には、過去の襲撃先も考慮に入れます。次の次(先々)の襲撃先もあわせて予想します。襲撃先を2連続以上セットでも捉えるのですね。

場況を読めるようになれば(誰でも読めるようになります)、人狼観が一変しますよ。

 

この記事では、場況を読んで襲撃先を予想するとはどういうことかをつかんでいただくことを目的としています。

細かい条件設定をしていないので大まかな議論になりますが、つかんでいただけるのではないかと思います。

 

例をあげながら説明していきます。

 

村人たちは残りの人外の数は1人だけだろうと思っているとしましょう。そして、その通りだったとしましょう。

今中盤で、狼であるAを疑っている者が半分近くーー3人いたとしましょう。‥‥X

なお、1人の者が複数の者を疑っていることもあります。

次の夜、襲撃先候補としては、

①自分だけを疑っている者。2人いたとします。

②自分だけでなくBも疑っている者。1人いたとします。

③Bだけを疑っている者。1人いたとします。

④Cだけを疑っている者。1人いたとします。

⑤よく分からないと言っている者

⑥その他(BとかCですね)

があります。

Aは⑤か⑥に当てはまるとしておきましょう。

①を選ぶと、Aの疑いは普通ますことが多いでしょう。裏をかいてAに疑いを向けさせたという見方もできますが。

②を選ぶと、Aの疑いは普通ますことが多いですが、①を選んだときほどではないでしょう。Bの疑いは普通ますことが多いでしょう。

③を選ぶと、Bの疑いは普通ますことが多いでしょう。

④を選ぶと、Cの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑤を選ぶと、狼は余裕あるのかな?多くの者に疑われている者ではないのかな?と思うのが普通でしょうか?

 

ですので、狼であるAは①を選びずらいです。ですが、自分だけを疑っている者を早めにいなくさせてしまいたいところです。

②を選ぶと自分を疑っている者の数は減りますが、2番目に多いBを疑っている者の数も減ることになります。

③と④の選択では、Cを疑っている者も残しておきたいところです。どちらかを選択しろと言われれば、Bの方が多く疑われているので④の方が多いでしょう。③はBを強く疑っているのなら、③を選ぶ手も十分出てくるでしょう。

⑤を選ぶ手も一応あるとしておきます。

 

その次の会議でも各人の疑い方はかわらなかったとしましょう。

その次の夜、襲撃先は①、②、③、④、⑤、⑥があります(②や③や④を続けて選ぶことはできません)。

①を選ぶと、Aの疑いは普通ますことが多いでしょう。①を続けて選ぶと普通、Aの疑いはかなりますか、露骨に続けて襲撃されているのはおかしいんじゃないか、となることが多いでしょう。

②を選ぶと、Aの疑いは普通ますことが多いですが、①を選んだときほどではないでしょう。Bの疑いは普通ますことが多いでしょう。

③を選ぶと、Bの疑いは普通ますことが多いでしょう。

④を選ぶと、Cの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑤を選ぶと、狼は余裕があるのかな?と思うのが普通でしょうか?⑤を続けて選ぶと普通、狼は余裕あるな、と思うのが普通でしょうか?

 

つまり襲撃先の観点からいってAに疑いがかかりずらい襲撃法は、③を襲撃してから④か⑤を襲撃するか、④を襲撃してから③か⑤を襲撃するか、⑤を襲撃してから③か④を襲撃するになります。

ですが、それらですとAを疑っている者を減らせないのが痛いです。

ということで、先に①を襲撃しておいて、次に⑤を襲撃するというパターンが実戦では1番多いと思います、BやCを疑っている者も残しておきたいので。順番を逆にすると、①の方が印象に残ってしまいAが疑われやすくなってしまいます。

 

【鉄則】狼は自分を疑っている者を早めに襲撃する傾向にある

 

①を続けて襲撃する手もあることはありますが、おかしいんじゃないかと思ってくれるかどうか分からないです。

 

Xの次の日の会議で各人の疑い方がかわったとしましょう。

Xの日の会議で④が追放され、夜に①が襲撃されたとしましょう。

その次の夜、襲撃先は①´、②´、③´、④´があります。

①´自分だけを疑っている者。2人いたとします。

②´自分だけでなくBも疑っている者。1人いたとします。

③´よく分からないと言っている者

④´その他

(③がAだけを疑うようになってしまったのですね)

Aは③´か④´に当てはまるとしておきましょう。

①´を選ぶと普通、Aの疑いはかなりますか、露骨に続けて襲撃されているのはおかしいんじゃないか、となることが多いでしょう。

②´を選ぶと、Bの疑いは普通ますことが多いでしょう。

③´を選ぶと、狼は余裕があるのかな?と思うのが普通でしょうか?

 

つまり襲撃先の観点からいってAに疑いがかかりずらい襲撃法は、②´を襲撃してから③´を襲撃するか、③´を襲撃してから②´を襲撃するになります。

ですが、それらですとAを疑っている者を減らせないが痛いです。

ということで、先に③´を襲撃しておいて、次に①´を襲撃するパターンが実戦では1番多いと思います、Bを疑っている者も残しておきたいので。先に①´を襲撃する手もありますが、おかしいんじゃないかと思ってくれるかどうか分からないので、先に③´を襲撃する方が多いでしょう。

 

場況を考慮すれば、襲撃先は結構読めます。

襲撃先から、場況は結構読めます。

 

村人たちは残りの人外の数は1人だけだと思っているとしましょう。そしてその通りだったとしましょう。

今中盤で、狼であるDを疑っている者が少数‥‥1人いたとしましょう。

次の夜Dは襲撃先として、

⑦自分だけを疑っている者

⑧1番疑われている数が多いEだけを疑っている者。2人いたとします。

⑨EとFを疑っている者。1人いたとします。

⑩よく分からないと言っている者

⑪その他

があります。

Dは⑩か⑪に当てはまるとしておきましょう。

⑦を選ぶと、Dの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑧を選ぶと、Eの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑨を選ぶと、Eの疑いは普通ますことが多いですが、⑧を選んだときほどではないでしょう。Fの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑩を選ぶと、狼は余裕があるのかな?多くの者に疑われている者ではないのかな?と思うのが普通でしょうか?

 

ですので、狼であるDは⑦を選びずらいです。ですが、自分を疑っている者を早めになくしておきたいところでもあります。

⑧と⑨の選択では、Eだけしか疑っていない者も残しておきたいので微妙です。ですが、Fを疑っている者より2人多いので、どちらかを選択しろと言われれば⑨を襲撃することが多いでしょう。⑧の中にEを強く疑っている者がいるのなら、その者を選ぶ手も十分出てくるでしょう。

⑩を選ぶ手も一応あるとしておきます。ですが、Dは1人にしか疑われていないので使いずらいです。多数に疑われていたAに比べれば使いずらいです。

 

その次の会議でも各人の疑い方はかわらなかったとしましょう。

その次の夜、襲撃先候補は⑦、⑧、⑨、⑩、⑪があります(続けて⑦や⑨を選ぶことはできません)。

⑦を選ぶと、Dの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑧を選ぶと、Eの疑いは普通ますことが多いでしょう。⑧を続けて選ぶと普通、Eの疑いはかなりますか、露骨に2人続けて襲撃されているのはおかしいんじゃないか、となるでしょう。

⑨を選ぶと、EやFの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑩を選ぶと、狼は余裕があるのかな?と思うのが普通でしょうか?⑩を続けて選ぶと、狼は余裕があるな、と思うのが普通でしょうか?

 

つまり襲撃先の観点からいってDに疑いがかかりずらい襲撃法は、⑧を襲撃してから⑨を襲撃する、⑨を襲撃してから⑧を襲撃するになります。

ですが、Dを疑っている者を減らせないのは少し痛いです。しかし、Aのときとは違ってDは1人にしか疑われていないわけです。

ということで、⑦を襲撃しない手もあります。

実戦で1番多いのは、2回とも⑩を襲撃するパターンだと思います。

Dが2人に疑われていたら、早めに⑦を1人襲撃しておいて次に⑩を襲撃するパターンが1番多いと思います。

 

場況を考慮すれば、襲撃先は結構読めます。

襲撃先から、場況は結構読めます。

 

(各人の疑い方がかわった場合の説明は、この記事全体がすごく長くなるので割愛します。読者のみなさんに任せます。考え方のエッセンスはすでに述べてあります。)

 

村人たちは残りの人外の数は2人だと思っているとしましょう。そしてその通りだったとしましょう。

今中盤で、狼である2人G、HのうちGを疑っている者が3人と多く、Hを疑っている者は1人と少ないとしましょう。

次の夜狼たちの襲撃先として、

⑫Gだけを疑っている者

⑬GとHを疑っている者

⑭GとⅠを疑っている者。1人しかいないとします。

⑮Ⅰだけを疑っている者。1人しかいないとします。

⑯Jだけを疑っている者。1人しかいないとします。

⑰よく分からないと言っている者

⑱その他

があります。

G、Hは⑰か⑱に当てはまるとしておきましょう。

⑫を選ぶと、Gの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑬を選ぶと、GとHの疑いは普通ますことが多いでしょう。ですが、⑫を選んだときほどGの疑いは普通ますことはないでしょう。

⑭を選ぶと、GとⅠの疑いは普通ますことが多いでしょう。ですが、Gの疑いは⑫を選んだときほど普通ますことはないでしょう。Ⅰの疑いは⑮を選んだときほど普通ますことはないでしょう。

⑮を選ぶと、Ⅰの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑯を選ぶと、Jの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑰を選ぶと、狼は余裕があるのかな?多くの者に疑われている者ではないのかな?と思うのが普通でしょうか?

 

ですので、狼たちは⑫や⑬や⑭は選びずらいです。ですが、自分たちを疑っている者の数を早めに減らしたいところでもあります。狼が2人残っているので、1人しか残っていないときに比べれば自分たちを疑っている者を襲撃しやすいです。

Ⅰは2人に疑われているので、⑮も残しておきたいところです。Jは1人にしか疑われていませんが、それでも⑯も残しておきたいところです。⑮か⑯どちらかを選択しろと言われれば、⑯を襲撃することの方が多いでしょう。⑮の中にⅠを強く疑っている者がいるのなら、その者を選ぶ手も十分出てくるでしょう。

⑰を選ぶ手も一応あるとしておきます。ですが、Hは1人にしか疑われていないので使いずらいです。多数に疑われていたAに比べれば使いずらいです。

 

その次の会議でも各人の疑い方はかわらなかったとしましょう。

その次の夜、襲撃先候補は⑫、⑬、⑭、⑮、⑯、⑰があります(続けて⑬や⑭や⑮や⑯を選ぶことはできません)。

⑫を選ぶと、Gの疑いは普通ますことが多いでしょう。⑫を続けて選ぶと普通、Gの疑いはかなりますか、露骨に続けて襲撃されるのはおかしいんじゃないか、となるでしょう。

⑬を選ぶと、GとHの疑いは普通ますことが多いでしょう。ですが、⑫を選んだときほどGの疑いがますことは普通ないでしょう。

⑭を選ぶと、GとⅠの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑮を選ぶと、Ⅰの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑯を選ぶと、Jの疑いは普通ますことが多いでしょう。

⑰を選ぶと、狼は余裕があるのかな?と思うのが普通でしょうか?⑰を続けて選ぶと、狼は余裕があるな、と思うのが普通でしょうか?

 

つまり襲撃先の観点からいって狼たちに疑いがかかりずらい襲撃法は、⑮を襲撃してから⑯を襲撃する、⑯を襲撃してから⑮を襲撃するになります。

ですが、自分たち、特にGを疑っている数を減らせないのは痛いです。

ということで実戦では、先に⑫を襲撃しておいて次に⑬か⑭か⑮以外を襲撃するパターンが1番多いと思います。⑬、⑭、⑮以外の中では、Ⅰ、そしてJを疑っている者も残しておきたいので、⑰が1番多いと思います。狼が2人残っているので、もう一度⑫という手もあります。

狼が2人残っているので、AやDに比べればですが狼を疑っている者を襲撃しやすいです、残しやすいです。

 

(各人の疑い方がかわった場合の説明は割愛します)

 

狼1人だけのときとは事情が異なることが分かりますね。

襲撃先と残りの狼の数は相関します。

 

以上より、

【鉄則】1つの襲撃先だけを考えるのではなく、2連続以上セットでも襲撃先を考えた方がいい

ということが分かりますね。

また、

【鉄則】よく分からないと言っている者(疑い方が弱い者)が襲撃されることが多い傾向にある

ということも分かりますね。

また、今回の例では出てきませんでしたが、

【鉄則】よく分からないと言っている者(疑い方が弱い者)がいない場合は、疑われている数が少ない者を疑っている者が襲撃されることが多い傾向にある

ということも分かると思います。

疑われている数が少ない者が襲撃されなかったら‥‥疑われている数が少ない者をより疑う必要が出てきますね。

もちろん、疑われている数が多い者が襲撃されなかったら‥‥疑われている数が多い者をより疑う必要が出てきますが。

 

数例あげただけですが、場況を考慮に入れて襲撃先を予想するとはどういうことか分かっていただけたと思います。場況を考慮に入れて襲撃先を予想することが非常に大切であることが分かっていただけたと思います。

結構襲撃先絞れますよ。

また、襲撃先から場況を読み直すことも非常に大切であることが分かっていただけたと思います。

 

人狼ゲームは極めてシンプルなルールなのに、本当に奥が深いです。

襲撃先を読めるようになれば、襲撃理由を考えられるようになれば、人狼ゲームの面白さは倍増(?)するでしょう。

まだ多くの人が、人狼ゲームの魅力の半分ぐらいにしか気づいていないと思います。

 

もちろん狼は裏をかいて襲撃することもありますが、上に述べた基本は知っておいた方がいいです。

裏をかけば人外が苦しくなることが多いです。