こんにちは!
YANTRAH YOGA STUDIO(ヤントラ・ヨガスタジオ)の青山 雅明です。
ヨガや瞑想を中心に「心と身体と魂」が満たされた状態「Well-Being」を提供しています。
地無し尺八を演奏したり、倍音発声法で歌を歌ったりもしています。
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光と影、息が止まる時 ヨーガ・スートラその34
今日も楽しくヨーガ・スートラを学んでいきましょう!
古代からの叡智は、現代に生きる我々にとって新しい気づきを与えてくれます。
また心の落ち着きは、息を吐く、保持する、吸う、という呼吸の調整によっても可能。
今回は呼吸にフォーカスです。
『呼吸と意識状態は密接につながっている』肉体を持って生きている以上、このことは皆さんも実感されているでしょう。
それでは、想像してみましょう。
あなたは誰かの講演に出かけてぼんやりと聴いていたら、急に舞台の上から名前を呼ばれて
5000人の人前で急にスピーチをしなくてはいけなくなりました。
舞台に上がると、眩しいスポットライトに照らされて、無数の視線が集まります。
どんな呼吸の状態でしょうか?
想像しただけで、心臓がドキドキして、呼吸が浅くなった人もいるかも知れません。
急にドキドキさせてすみません。
場面を変えてみましょう。
次の場面を想像してみてください。
あなたは、ゆったりと海の見える眺めの良い、温泉に入っています。
体の芯からポカポカと温まり、波の穏やかな音が聞こえてきます。
昨日のことも明日のことも考えなくても良い、ゆったりとした時間が流れています。
どんな呼吸をしていますか?
そうです、穏やかな深い呼吸をしていますね。
呼吸はこのように、意識=心の状態とひとつにつながっているのです。
ということは、呼吸をコントロールできれば、意識=心の状態もある程度コントロールできるということです。
呼吸を観察し、瞑想することを仏教用語で「アーナ・パーナ・サティ」と言います。
まず、息を十分に吐き出して。
次に、ゆっくりと入ってきてまた出ていく息の動きに注目します。
アーナ・パーナ・サティを現代の人に、わかりやすくしたのがマインドフルネス瞑想です。
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アーナ・パーナというのは、ヨガでいうプラーナ・アパーナに相当します。
上向に動く生命エネルギーの流れがプラーナで、下向きに動く力がアパーナです。
ここで意図されるのは、プラーナとアパーナ二つのエネルギーの流れをひとつに結び合わせ統合することです。
陰と陽、表と裏、光と影は切り離せないものです。
コインの表側だけを取り出すことができないように、光あるところには必ず影も存在します。
その影は悪いものではありません。
ハタ・ヨガのハとタは太陽と月を意味し、この二つの対極が、ヨガを通じてゆるやかな仕方で融合されます。
人にも必ず長所と短所があるように、いい面や悪い面だけに目を向けず、一歩さがってトータルでその人を見た時に、ますます魅力的に見えてくると思います。
誰かに腹を立てている時にその背景が見えてきて、こういう理由で今の現象が起きているんだな。
自分も悪かったし、そのことに気づかせてくれて本当にありがたい。
瞑想中にふっと、そんな統合が起こることが良くあります。
そして瞑想が深まってくると、息をしていないことに気がつく時があります。
きっとほんの数十秒のことだと思いますが、静けさがどこまでも広がっていくような感覚です。
意識的に自分で息を止めても、この静けさは起こせませんが、心が静まった時に自然と息も限りなく微かになります。
ヨガの経典にはこんな風に書かれていました。
『心のいくところへ息は従う。
自然と集中している時に、息をしていない。
それをケーヴァラ・クンバカという。』
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
本日も素敵な一日をお過ごし下さい。
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