人生をピンセットでつまむ -31ページ目

夜の隊列

おもちゃの刀を

とりゃ!おりゃ!びしゅ~!

と発しながら振り回していました。

すると振り回した先の空間が裂けているではありませんか。

シュッと裂けた空間の向こうには真っ黒な暗闇が広がっている様です。

そんな空間に私は恐る恐る近づき持っていたその刀を、

ちょんちょんとつっつく様な動作をしたところ、

突如わらわらと小さな人?があふれ出してきたのです。


わらわらわらわら

わらわらわらわら

わらわらわらわら

わらわらわらわら×108


あっという間に六畳の部屋いっぱいにあふれ、

キーキーと言葉か何かを発していますが、

私にはそれを理解する事が出来ません。

そして、気づけば裂けた空間はもう閉じていました。

私はこの状況に困惑し、頭を整理してみました。

が、考えれば考えるほどに理解に苦しむ状況なので、

とりあえず私は玄関のドアを開けてみる事にしました。

すると、小さい人達はキーキーと叫ぶこと止め、

いっせいに隊列を組み始めました。

そして、綺麗に並ぶその10列は行進をはじめ、

ぞろぞろと私の部屋を出て行きます。

ザス ザス ザス

と規則正しい音を立て彼らは私の部屋をあとにするのです。

そんな姿を私は玄関の外まで追い眺めました。

綺麗な隊列はテラテラと月明かりに照らされ外の闇へと消えて行きました。

彼らはどこに行くのだろうか?

そんな疑問を抱きながら、

私は部屋へと戻り、またおもちゃの刀を振り回しはじめました。

とりゃ!おりゃ!びしゅ~!

今は私の声だけが部屋に響いています。

春も読む

安部公房の『箱男』を読み終えた。

目の部分にのぞき穴をあけたダンボール箱をかぶり、

そこから世の中をのぞき生活する男達の話なのだが、

全体に漂う怪しさや箱男という異様なキャラクターが、

映像として頭に浮かび易く、それが文を追うごとに、

生々しくなって行く様で非常に不気味だった。

テイストとしてはどこか江戸川乱歩の『人間椅子』を思い出させる作品だった。

そして、読み終えた後まったく理解できない事に気づいた。

『どいうこと??』と頭が混乱し、

気になる箇所を読み直したりしてみたものの、

やはり理解できなかった。

だが、私の心にしっかりと刻まれる作品だった。

意味不明だがこれは面白い。

今度、暇があれば主人公の様にダンボールを被って過ごしてみたい。

その姿はきっと不気味な事だろう。


で、次にちょっと気になっていた伊坂幸太郎の『死神の精度』も読んでみた。

あらすじとしては、人の姿として現れた死神が死の対象者を七日間監視し、

『可』か『見送り』を判断するお話。

今まで何だかんだと伊坂作品を読んで来たのだが、

この作品はどこか今まで読んだ物とはちょっと匂いが違う感じがした。

それがどう言う事なのか考えてみたのだが、

全体的に話の内容や流れる雰囲気が暖かい感じで、

クールな主人公が更にそれを際立たせている様に思った。

考えてみれば今まで私が読んだ伊坂作品は、

殺人などが絡んだ切ない内容の物が大半だったので、

そう感じたのかもしれない。

それから、この作品の素晴らしい所はラストだと思う。

今まで読んだ伊坂作品の中で私はもっとも心地のいいラストだった。

読後、目を閉じるとラストシーンが頭に鮮やかに広がるのを感じることが出来た。

読書の幸せとはそういう所にあるのだと、ふとそう思った。

ガイア

もし宇宙から地球を見たらば

やっぱ自分も「地球は青かった」とか言うのだろうか?

行った事ないから自分が何て言うのか興味がある。

だから想像してみる。

「黒い背景に青い球体が浮かんでいた」

とか

「地球そして宇宙、僕はちっぽけな存在だ・・・」

とか

「ガイア凄くね?」

とか言っちゃうのだろうか?

いや。

「一個の玉が浮かんでいるようだが、もう一方の玉とそして中心の棒はどこいった?」

って言う違いない。


『ガイア』

作詞・作曲ソソマスク


玉がぁ~♪

玉がよぉ~♪

空に浮かんでぇ~♪

青く!

青く青く!!

輝いているんだぁ~♪

玉って言ったらぁ~♪

金だろうがっ!!

とぉ~♪

思うんです♪

たまたまたまたま~♪

たまたまたまたま~♪

う~♪

ワォ!!

青い玉のガァ~イ~ア~♪

ウォンチュー!!

(以上繰り返し)

病は気から

こっぴどく風邪をひいてしまいダウン。

こんなのは久しぶり、

鼻をかみ過ぎた為か耳が片方変になった。

何か蓋をされたような感じがしている。

鼻水は粘性の高い○×色で、

鼻をチ~ンとかむと、どっとテッシュに広がる。

そのテッシュを私は眺め

「うっひょ!マジ出過ぎ!!」

と喜びにも似た感情で狂喜乱舞。

腰に付けた小太鼓をトントコトントコ叩き、

6畳間を行ったり来たり。

すると口の中に鉄の味を覚える。

「血・・・血だー!!」

鼻をかみ過ぎたせいで鼻血が出た。

その出た鼻血がするすると鼻腔を通り、

口へと逆流したのだ。

血にはめっぽう弱い私は、

失神しそうな体にグッと力を入れ、

大地を、いや絨毯を足の指で掴み立った。

そうして私はいっそう強く早いバチさばきで、

腰の小太鼓を打ち鳴らした。


トントコ


トコトコ


トントントン


トントコ


トコトコ


トントントン


外はいつの間にか強い雨が降り出していた。

ラーメンマン

何やら体からラーメンの匂いが漂う。

昨日、今日においてラーメンを食したり、

あるいはラーメンの香が漂う場所へ行ってもいない。

なのに何故か体からラーメンの匂いがする。

これは一種の加齢臭だろうか?

ラーメン加齢臭なのだろうか?

そんな私はラーメンマンなのだろうか?

ううううううううううううう。

考え出すと吐き気をもよおす。

突如臭い出した状況に困惑し、

私は縁側で正座をしながら外を眺めるが、

あいにくの空模様。

ぬめっと湿り気のある空気を鼻から吸い込み、

ゆっくりと瞼を閉じた。

1秒・・・2秒・・・パッ!っと目を見開き

「誰だ!ラーメンを食ったやつは!!」

と怒鳴り声を上げてはみたものの

やはり私の体からラーメンの匂いがしている。


先 ほ ど か ら


ラ ー メ ン の に お い が し て い る 。

ボクと僕

グ~プシュ~

グ~プシュ~

耳の辺りに微かに音が聞こえる。


ボクは昼食を済ませ出かける準備をはじめる。

すると部屋へカメイさんが現れ、

「これを持って行け」と無表情に袋を差し出した。

中身をたずねるとどうやらあちらで食べる用の物が入っているらしい。

ボクはいつもの様にやや口角を少し上げた後、

「ありがとうございます」と告げその袋を受け取る。

カメイさんはぶっきらぼうだがなぜかいつも気を使ってくれる。

そんな袋をバックに詰め込み部屋を出た。

玄関を出る時に「行って来ますと」寮長に挨拶をして出かける。

出た先には今日あちらに一緒に向かうユイカの姿がある。

「あ、悪い悪い待たせちゃって」と声をかけた。

それに対しユイカは「減点7」と可笑しそうに言った。

ボクは頭をポリポリと掻くベタなリアクションをとりながら口角を上げ笑って誤魔化す。

そして、ボク達は荷物を持ち直し駅へと向かった。

途中には文化祭があるらしい高校の生徒達が校門を慌しく行き来し、

その光景に懐かしさを覚えながらその横を通り過ぎる。

ユイカはブラブラとやや前方を歩いている。

朝の為か息がやや白く宙に漂い肌に冷たさを感じる。


冬の到来。


「寒い寒い」などとさして寒くもなさそうに呟くユイカを後ろから眺めながら、

ボクは愛おしいと思い、サッと手をポケットから取り出し手を握る。

いきなりの行動にびっくりした顔を見せながらもユイカも黙って握り返してくる。

ボクは空を見上げた。

澄み切った青の空が目の前には広がっている。


数回乗換えをし、いくばくかの時が経ちあちらに到着したボク達は、

目標の会場となる場所を下から眺める。

そして、中へと入り一階フロアーを眺めると、

一階はどうやらレストラン等の店舗が並んでいる。

ここに集まる人々が食事やお茶をするのだろう。

ボク達は会場を探しながらエレベーターへと乗り込む。


ポ~ン


17階を指した無機質のエレベーターを降りる。

会場で受付を済ます為にテーブルへ向かい、

書き込みをしていたその時、

ボクの横をサッ!と横切る残像が見える。

と、目を向けたその先には走る女の姿あった。

ボクは『なんだ?』と突然の出来事に目を細めた。

すると気がつけばボクのバッグがない事に気づく。

『え!?まさか!!』ボクは心臓がドキリッ!と激しく波打つのを感じた。

先ほどの女がバッグを持ち去ったのだ。

ボクはその場に呆然と立ち尽くすしかなかった。


警察への届出、あちらへ向かう為の技術講習、

ボクはそれらを済ませて今、途方に暮れている。

バッグの中身はレッドムーンの財布、無印の手帳、Loveアメカジな着替え、

そして、カメイさんから貰った昼食。

『どうしたもんかな?』と肩を落としたボクにユイカは

「大丈夫、大丈夫、すぐに元に戻るわ」そう言いボク手の上に手を重ねた。

その手はとても暖かかった。

そうしてユイカは「ご飯食べて帰ろうか」そう言ってボクの手を引いて一階のレストラン街へと向かう。

食の主導権は彼女が握り、

いかにもと言った外観の中華料理店に入った。

そうしてボク達は食事をし、今日の出来事を話す事が出来た。

「クスクス」とユイカがボクの目の前で笑う。

そんな時間を過ごした。


ボク達は外に出る。

空はもう藍色が広がり、しっとりとした夜になっていた。

朝同様、冷たい空気がボク達を包み白くなった息が夜空へと昇った。

「寒い寒い」またユイカが朝の様に呟いた。

ボクは迷わず彼女の手を握り自分のポッケに突っ込んだ。

ちょっと乱暴だったかもしれないが構わない。

そうしてボクはユイカの顔を覗き込んだ。

「クスクスクス」と笑い声が静かに零れる。

そんな顔を見て僕も「クスクスクス」と笑った。

二人の笑い声が静かになった町に広がり冷たい夜空に消えた。

その場の空気は冷たかったが、

ボク達の手はいつまでもいつまでも暖かかった・・・
































グ~プシュ~

グ~プシュ~


その音を聴きながら僕は眺めた。

そこには横たわったボクが居る。

イビキをかいたボクを僕が上から眺めている。

幸せがいっぱい

空が藍色に包まれる頃、

ケツとブリーフの間に棒切れを挟んで、

「ギュッ!ギュギュッ!」

っと締め付ける行為をして過ごしていたのだけれど、

いっこうに折れる気配がない。

「ギュッ!ギュギュギュッ!!」

っと幾度も気合を入れてやってみるのだが、

ただただ私のおケツがきつく締まるばかりである。

『何故だ?何故真っ二つに折れないのだ!?』

などと思い悩んでみても、

それはただ単に修行が足りないのだとすぐに気づく。

と、同時に自分は幸せなんだとも気づく。

飯が食べれて、住む所があって、ケツに棒を挟む事だって出来る。

『幸せだ!私はなんて幸せなんだ!このチンポコ野郎っ!!』

そう激しく時に優しく気づき涙を流す。

美しい透明の雫を頬に走らせる。


「幸せだなぁ~」


そう言っていた加山雄三の気持ちが、

この歳になって分かった様な気がする。


「ギュッ!ギュギュギュッ!!」


棒はまだ折れる気配すらない。

訪れる春

やっと彼女出来たっ!!











































嘘だけど。

エイプリルフール?

ところでなにそれ?

エロ用語?

いい映画に出会いました

久しぶりにDVDを借りた。

ので、ちょっと感想みたいなの書きます。

『アヒルと鴨のコインロッカー』 (予告編観れます)


これは原作を読んでいたので映画はどうなんだろうと思っていたのだが、
登場人物や全体的に漂う雰囲気が割りと忠実に再現されていたと思う。
特に椎名役の濱田岳、河崎役の瑛太のキャスティングは、
非常にはまっており二人の演技がとてもすばらしかった。
ただ、この映画は映画だけ観るとよく分からない部分が多いので
原作を読んでからの方が分かり易くていい様な気がする。
ちなみに私は3回観たのだが、
観れば観るほど切なくていい映画だとなと思った。

泣いた。
濱田岳が着ているリンガーTシャツがいい。


『贅沢な骨』


タイトルの意味が最初の方に出てくるのだが、
『奢って貰ったウナギの骨が喉に刺さった』などという会話があり、
『そりゃ贅沢だね』みたいな感じで贅沢な骨か、となる。
そしてもう一つの意味として火葬された骨を拾う際に、
『愛する人に拾ってもらえるのは贅沢だね』とかなんとかもある様で、
なるほどなと関心してしまうタイトルだった。
内容はと言えば、ホテトル嬢のミヤコ(麻生久美子)
トラウマを抱えるサキコ(つぐみ)謎の人シンタニさん(永瀬正敏)
の3人が微妙に絡み合い傷つけ合う切なく悲しいお話で、
観終わった後は切なくて孤独感に襲われそうになるのだが、
ある意味それが心地よかったりもする映画だった。
また、サキコとミヤコが住む部屋がレトロな雰囲気で
おしゃれであり、自分もあんな部屋に住みたいと思った。
ちなみにこれは2回観た。
そして思ったのだが、
サキコはいつも青い服を着ており、
ミヤコは赤い服を着ている。
これは二人の性格を現しているのだろうか?と勝手に思ったのだが、
真相は製作した人しか分からないだろうから、
まあいいや。
と言うことでつぐみが可愛くてエロかったのでいい映画でした。


今まで邦画そんなに観なかったけど『結構いい』

そう思わせてくれるいい作品でした。

見つめるキャッツアイ

ぎゃん玉だ


ちんぽこだ


と夜な夜な乙女チックに囁いては


藍色の空を眺めつつ


浮かぶ星々にうっとりするボクは


ふと


その藍色にぎゃん玉星を見つける


ピカピカとひかり輝くぎゃん玉星


何光年も遥か遠くに輝くそれは


もう消滅しているかもしれない


ただその光だけを今も地球に届ける


ボクはひかりに誘われるように


衣服をするすると脱ぎ捨て


生まれたままの姿になりたたずむ


月明かりに照らされるシルエットは


まるでキャッツアイのよう


「街はきらめくパッションフルーツ」


「ウインクしてるevery night」


そんな裸のキャッツアイは


美しきシルエットで


今夜も藍色に浮かぶぎゃん玉星に


願いをかける


当たれロト6