夜の隊列
おもちゃの刀を
とりゃ!おりゃ!びしゅ~!
と発しながら振り回していました。
すると振り回した先の空間が裂けているではありませんか。
シュッと裂けた空間の向こうには真っ黒な暗闇が広がっている様です。
そんな空間に私は恐る恐る近づき持っていたその刀を、
ちょんちょんとつっつく様な動作をしたところ、
突如わらわらと小さな人?があふれ出してきたのです。
わらわらわらわら
わらわらわらわら
わらわらわらわら
わらわらわらわら×108
あっという間に六畳の部屋いっぱいにあふれ、
キーキーと言葉か何かを発していますが、
私にはそれを理解する事が出来ません。
そして、気づけば裂けた空間はもう閉じていました。
私はこの状況に困惑し、頭を整理してみました。
が、考えれば考えるほどに理解に苦しむ状況なので、
とりあえず私は玄関のドアを開けてみる事にしました。
すると、小さい人達はキーキーと叫ぶこと止め、
いっせいに隊列を組み始めました。
そして、綺麗に並ぶその10列は行進をはじめ、
ぞろぞろと私の部屋を出て行きます。
ザス ザス ザス
と規則正しい音を立て彼らは私の部屋をあとにするのです。
そんな姿を私は玄関の外まで追い眺めました。
綺麗な隊列はテラテラと月明かりに照らされ外の闇へと消えて行きました。
彼らはどこに行くのだろうか?
そんな疑問を抱きながら、
私は部屋へと戻り、またおもちゃの刀を振り回しはじめました。
とりゃ!おりゃ!びしゅ~!
今は私の声だけが部屋に響いています。