世界の道の曲がり角 The Bend in the Road around the World -2ページ目

世界の道の曲がり角 The Bend in the Road around the World

山と旅と写真の記録
2019.1.7~2020.3.11世界一周旅行 完
山を求めて長野県に移住。

5月4日(土)

 

7:00宿出発

 

Bukit Bintang駅

↓MRLモノレール RM1.5(50円)

Hang Tuah駅

↓SPL電車 RM1.75(58円)

Bander Tasik Selatan駅(BTS)

↓徒歩3分ほど

7:45バスターミナルTerminal Bersepadu Selatan(TBS)着

8:25TBS発

↓長距離バスMELOW INTERLINE社 RM10(330円)

10:30マラッカバスターミナルMelaka Sentral着

↓路線バス15分ほど RM1.1(36円)

11:15 マラッカ中心地

 

17:02 マラッカ中心地バス停Meraka International School発

↓路線バス RM0.9(30円)

17:20 Melaka Sentral着

17:30 Melaka Sentral発

↓長距離バスKKKL社 RM14.4(475円)

20:00KL BTS

 

saloma link, ツインタワー

 

本日はクアラルンプールからバスで2時間ほどのところにある観光地マラッカへ日帰りで行く。クアラルンプールが東京としたらマラッカは鎌倉的存在らしい。世界一周旅中にも同じ部屋の人におすすめされたのだが、朝早起きができなくてスルーした場所だ。でもマラッカってどんなところだったんだろう。気になる。ずっと気になってる。

というわけで今日それを払拭しに行く。「アジアの夜市堪能」と「マラッカがどんなところか見に行く」、これが今回の旅の二大目的だ。

 

6時起床。窓の外を見ると雨がザーザー降り。ガーン、マジか。

ここで初めてクアラルンプールの天気予報をチェックする。今日も明日も、ついでに明後日も雨マーク。なんだと…?思えば母と二人旅するときって大概雨が降っている。私単独だったら晴れることが多いし、母が雨女に違いない。もしくは二人が揃うと雨を呼び寄せるのか。

 

若干テンションを下げつつ荷物を雨から守っていざ出発。宿を出るとあら不思議、雨なんて全く降っていないではないか。それどころか地面も半分ぐらい乾いていてさっきまでザーザー降りだったとはとても思えない。なに?私が見た雨って幻?

 

気を取り直してGoogleマップで調べたとおりにバスターミナル駅BTSへ行き、案内板に従って隣接のバスターミナルTBSに到着。BTSにTBS、なんだかイケイケKpopの音楽番組が脳裏に浮かぶ字面。

 

 

KL↔︎マラッカの長距離バスは事前にオンライン予約済み。予約のみだと窓口で手数料を払って乗車券を発行しなければならないが、オンラインで手数料支払いまで済ませるとQRコードが発行されてスマホ画面のまま乗れる。ターミナルのでっかい電光掲示板で乗り場を確認。

 

 

週末は現地購入だと満席なこともあるらしいので往復でゲットしておいた。ブロガー情報ではだいたい4、5時間の滞在が目安のようだ。もし時間を変更したくなったら数百円程度なので最悪チケットを捨ててもいいかな。実際のところ空席は普通にあったので現地購入でも良かった気がする。

普通に快適な普通の大型バス。車内トイレなし。途中休憩もないがトイレに行きたくなったらドライバーに言うとSAで止めてくれるらしい。

 

 

約2時間のバス旅。ほぼ爆睡していたのであっという間だった。

到着したのはマラッカ観光スポットから離れたMelaka Sentral。長距離バスは全てここで発着する。中心地へはタクシーか路線バス。ここは迷いなくお安い路線バスで向かう。片道30円ほど。ちなみにタクシーならRM20(660円)ほどとのこと。

 

 

長距離バスが着いたエリアと反対エリアに路線バスの発着場所がある。事前調べでは17番バスに乗る。けど17番バスがどこか分からない。その辺にいた係員的なおじさんに聞くと166番に乗れと。なるほどなるほど。行ってみると166も見当たらない。見れば17番バスでなく17番乗り場ならある。17ってこれのこと?でも停まっているのは166番バスじゃない。そのドライバーおじさんにきくと横のバスに乗れと。

 

結局私たちが乗ったのは16番乗り場にいた100番バス。きっとメジャーな路線だからいろんなバスが同じ停留所を通るんでしょう。知らんけど。

料金は乗った時に払う。なんだかよくわからないけどじゃらじゃらと差し出して返されたコインを見れば2人でRM2.2(73円)払ったようだ。

 

 

着いたところはマラッカ観光スポットの中心地オランダ広場から数百メートル北の観光エリアの入り口らへん。

はー、着いた着いたー。もう今日はマラッカに辿り着いたところで目標達成できたとも言える。

 

 

マラッカの代表的景観、オランダ広場。

 

 

キティちゃんやピカチュウなどいろんなキャラクターでゴテゴテに飾り立てたトゥクトゥク的な三輪車が待機している。観光客向けの人力車ポジションの乗り物だ。これが流行りの音楽をガンガンにかけながら車夫おじさんたちが全速力でペダルをこぐのが圧巻である。夜には電飾でビカビカに光るらしい。乗るより眺めるほうが面白いだろう。

 

 

公園をぐるっと歩く。

樹木が日本ではなかなか見ない熱帯っぽいやつ。暑い。うーん、蒸し暑い。

 

 

見上げると人が高みにわらわらしていたので長い階段をぜいぜいと昇ってみる。

 

 

マラッカの街並みと海。ひょろっと高く伸びているタワーは展望台らしい。さっきその根本を歩いたらめっちゃしょーもないフリーフォール的な遊具に見えたけどあんなに高かったとは。

 

 

高みの上には遺跡。よく分からないがなんだかロマンを感じる。

 

 

下りてお次は中華街へ。人と車がごった返している。お昼ご飯を食べたい。

 

 

歩いて歩いてもうここでいいかと入ったオシャレなお店Geographér Caféは奇遇にも地球の歩き方に載っているところだった。

 

 

マレー料理のアッサム・ラクサをいただく。約RM20(660円)。辛っ。かっら。だが美味い。ヒイヒイしながら食す。

 

 

さらにぶらぶら。なんだか好みの路地があったので進んでみたらオシャレなカフェがあった。

 

 

そろそろ疲れたのでさっき中華街で見かけて気になった珈琲店CALANTHE ART CAFEへ。マレーシア13州のコーヒーが飲めるらしい。実はここも地球の歩き方の歩き方に載っていた。

 

 

席に通されるもメニューが渡されない。日本でもオシャレカフェで見かけるQRコード読み取りのセルフオーダー式だった。フリーWi-Fiあり。いちいちオシャレだね。

コーヒーには以下の選択肢がある。

Kopi

Kopi C

Kopi O

Kopi O kosong

なんだかよく分からないけど暑くて喉が乾いているしとにかくアイスコーヒーをほろ苦ブラックで飲みたい。きっとオプションなしのKopiがシンプルなブラックコーヒーだろう。注文。RM7.1(235円)。

 

…実際はどういう意味だったんだろう。一応フリーWi-Fiで調べてみる。

Kopi : 加糖練乳入り

Kopi C : 無糖練乳+砂糖入り

Kopi O : 砂糖入り

Kopi O kosong : ブラック

 

うおー!間違えた間違えた!ブラックと正反対の頼んじゃった!今そんな甘ったるいの飲んでられん!

 

慌てて訂正しにいく。焦って全然英語がうまく話せないけど店のおばちゃんが優しかったので「チェンジ!Kopi O kosong!!」で理解して変更してくれた。よかったー。届いたKopi O kosongは思っていた無糖ブラックではなくなんだか変に甘みがある。これがマレーシアコーヒーってやつなのかもしれない。「海外で思ってたんと違うやつ出てきた」の例として受け入れて飲んだ。

 

母はコーヒーを注文したものの今度はオーダーが通っていないかんじ。そわそわ待つもどうやらコーヒーが準備される気配がない。そのうち気が変わってコーラが飲みたくなってくる。そこでまた「チェンジ!コーク!」と訴えるもなかなか通じないのでコーラ指差しで分かってもらえた。

 

 

最後にI ♡ Melakaのオブジェ前で記念撮影。この写っているお姉さんは全然知らない人。外国の人たちはポージングが完璧で色気がムンムンでおもしろすぎる。自分たちの写真はそっちのけで思わず知らない人を撮ってしまう。

 

そろそろ帰る時間。マラッカ中心部への行き方はいろんなところに書いてあるも、逆のバスターミナルMelaka Sentralへの戻り方はあまり書かれていない。さっきのカフェのフリーWi-Fiで調べておいた。すると、行きに降りたところで乗るとぐるっと巡って戻るのでめちゃくちゃ時間がかかる。すぐバスターミナルへ向かう乗り場は観光スポットを挟んで反対側にあるMelaka International Schoolというところ。Google MapやMaps.meでも出てくる。

 

 

中華街を通り抜けてバス停に辿り着くと「M Sentral」と表示した17番バスが通り過ぎたところだった。ガーン。一歩遅かった。そして17番バスって存在したんや。

 

そのうちまた次が来るだろうからバス停でぼんやり待つ。時刻表も路線図もないのでいつ次のバスが来るのか分からない。バスが来る方向をじっと見る。帰りの長距離バスは予約しているからそれに間に合いたい。乗り逃してもまた買い直せばいいような金額だけども、せっかく確保してあるんだから間に合いたい。そわそわそわそわそわそわ。

 

 

だいぶ余裕をもってバス停に着いたつもりが結局30分近く待って、よーうやく「M Sentral」行き16番バスが来た。

うおー!来たー!

16番だけども行き先表示してくれててありがてー!今ならまだ間に合う!想定通りに10分でバスターミナルに着いてくれ!

 

渋滞に阻まれ15分で到着。慌ててトイレを済ませてバスに飛び乗る。17:30定刻きっちりに発車。ふーーーー。やれやれ。

予定通りのバスに乗れて結果オーライだが、その時はとにかく必死でソワソワ、時にイライラ。なのに楽なタクシーじゃなくてローカルな方法を取ってしまう。なぜならその方が面白いと思うから。

 

 

ちょっと渋滞に巻き込まれながらも2時間半でクアラルンプールに到着。時刻は20時。

 

さあまだまだ今日は終わらない。その足でイルミネーションが綺麗なナイトスポットへ向かう。

昨日といい今日といい、海外で夜遅くまで出歩くなんて世界一周旅のときにはありえないことだったが、クアラルンプールは大都会で比較的治安がよく、地元民も観光客もわんさか出歩いているので問題なさそうだった。それに短すぎる旅程ゆえに朝も昼も晩も一刻たりとも無駄にはできないのだ。

 

 

最寄Kampung Baru駅に到着。クアラルンプールのシンボルであるツインタワーがシルバーに輝き、その前に黄金に光を放つパブリック銀行オフィス、その手前にはネオンで色鮮やかに光るサロマリンクSaloma Link(橋)。

 

 

サロマをくぐるため橋の高さまでエレベーターで上る。屋台のバターコーンがとてつもなく美味しそうな匂いを放っていたので誘惑に負けて買う。バターがたっぷり入っていて濃厚美味。

 

 

上ってみると地球の歩き方マレーシア'23-24の表紙の光景が。おお〜。 橋は意外と短かったがテーマパーク感あって人もたくさんいて非日常感がそこにあった。

 

 

さらに進んでいくとツインタワーへ行ける。観光客がごった返しているのを通り抜けて根本の噴水広場へ。

 

 

そびえ立つ二本のシルバータワー。照明がどうデザインされているんだか分からないが夜空に浮かび上がるようにシルバーに輝いていてまるで…合成写真のような視覚効果というか、目の錯覚を起こしそう。

 

 

ここでも人々が我こそはと映え写真を求めていくつもポーズを決めている。それがまた見ていて最高に面白い。

 

写真も満足したことだし、ツインタワーへ入ってみると下階層はショッピングモールになっていた。ショッピングモールは22時閉店のよう。「蛍の光」的な音楽が流れるわけでもなく次々に店舗のシャッターが閉められていく。

夕食にローストチキンBBQをテイクアウト。宿でかなり遅めの夕食として食べると、うーん、まあまあかな〜。母はあえての海外寿司。びみょーらしい。なんかどっちも思ってたんと違うけどこれもまた海外。

 

密度の濃い2日目が終わった。

5月3日(金)

 

9:25 成田発

↓バジェットエア

15:55 クアラルンプール国際空港(KLIA1)

KLIA1

↓電車 RM2(66円)

KLIA2

↓電車 RM55(1829円)

KL Setral

↓モノレール RM2.5(83円)

Bukit Bintang

 

アロー通り

泊 The Bed Bukit Bintang

 

本日は9:25成田発の飛行機に乗る。ゆとりがありそうに思われるが、8:40には搭乗口に着いておかなければならないし、GWの混雑がいかほどのものか分からない。保安検査通過にとんでもない時間を要するかもしれない。というわけで念には念を入れさらに念のため3時間前の5:40には空港に到着した。4時過ぎ起床。これまで成田といえば関西からの乗り継ぎでしか利用したことがなく、自分の足で向かうのは初めてだ。

 

 

いざ空港に到着すると思いの外ガランとしている。チェックインカウンターはどこも開いていない。チェックインは昨晩のうちにオンラインで済ませておいたので特に深くは考えなかった。みんなこんな早朝便には乗らないのかな?とか思いつつ保安検査に向かう。

 

 

CLOSED

7時にならないと開かないって。え、そーなん?成田って24時間稼働してるんじゃないんや??じゃあこんな早く来なくてもよかったね??

またひとつ旅の知識が増えたのでヨシとする。

 

 

一時間以上ぼんやりとセキュリティが開くのを待って無事通過。免税店をうろうろと見てまわってから搭乗口待機。

そこへお客様お呼び出しのアナウンスがかかる。私のお名前が呼ばれている。へ!!

慌てて搭乗口カウンターへ行くと、紙の搭乗券って持ってないですよね?と。あら、紙の券必要だったのか。オンラインチェックインしたらQRコード発行されたからそれでいいんだと思っていたわよ。その場で紙の搭乗券を発行される。完全ペーパーレス時代はまだ遠い。

 

 

定刻で離陸。約7時間半の空旅。機内のことは特筆することないな。半分以上寝ていて、起きている間はkindle本を読んでいた。

 

ほぼ定刻で無事クアラルンプールに到着。外に出るとむわっとした東南アジアの空気感。そしてさっきまで機内にたくさんいたはずの日本人たちも入国審査に辿り着く頃には不思議と誰も見当たらなくなる。入国審査を通過して到着ゲートをくぐる。そこはもう完全に外国だ。

 

ふぁ〜!なんだろう、この解放感。

 

日本という枠組みから切り離されて思いっきり羽を広げて伸びをするような感覚。自分の足で自分の道を歩いているような気持ち。そうだそうだ、私、すっかり社会人に馴染んで常識的に暮らしているように見えるけどその本性は自由を愛する旅人だった〜。本当の私、取り戻した〜。普段どんだけしがらみに囚われてんだか。

 

 

さてここから私はKLIA1から2へターミナルを移動しなければならない。なぜなら母と合流するから。

そう、今回のマレーシア旅は母との二人旅。正月に帰省した際に旅行計画を伝えたところ母も行きたいというのでじゃあ行くかとなった次第。でも地元関西に住む母と関東に住む私ではどうにも一緒に行って帰ってくる上手い方法が出てこない。うーーん、どうにも上手くいかないいい。じゃあ仕方ない。

 

現地集合、現地解散。

 

これや。もうこれでいこ。クアラルンプールで待ち合わせよ。世界一周旅のときもカナダで合流したわけですし、やればできるはず。ちょうど成田発と関空発で同じぐらいの時刻に到着する便がある。一番の難関と思われる入国審査前で合流すればいいでしょう。と思ったらまさかの到着ターミナルが違うことが後程発覚する。残念。到着ゲートを出てくるところまで母には頑張っていただくこととした。

KLIA1↔︎2のターミナル移動は電車KLIA espressoで数分。とっても簡単。そして無事合流。やれやれ。

 

空港のATMキャッシングでマレーシアリンギットを調達して準備は整った。街へ移動する。

 

 

電車で宿があるブキッ・ビンタンBukit Bintangに到着。ものすごく賑わっているブキッ・ビンタン。なにしろここは日本でいう渋谷ポジションの繁華街。人が溢れ、ネオンが煌めき、ものすごく都会だ。

その人混みをかき分けて無事宿へチェックイン。時刻は19時半。まだまだ夜は長い。旅行は短い。荷物を置いたら早速街へ繰り出す。

 

 

行き先はアロー通り。観光客にも人気の夜市街だ。まさにごちゃついたアジアの夜市を感じられるスポットで、ここで串焼きサテーを食べることが今回の旅の目的の一つである。

宿から歩いていって通りに辿り着く。人口密度が凄まじい。じゅうじゅうと焼ける肉の煙に客引きたちの声。熱気と湿度にむせかえる。

 

 

うーん、これこれぇ!

この「アジアの夜市」ってやつを堪能するためにここに来たんだよ!目的をひとつ達成できて大満足である。

 

 

お目当てのサテー。甘辛ソースにつけていただく。ビールが最高に美味い。

二人で数品食べてRM58(1962円)。思っていたより割高。記録によると5年前は1RM=26.5円。現在は約33円。1.2倍。円安な上に物価高もあるのかもしれない。何かにつけて「あれ、ちょっと高いな…思ったより高いな…」と感じざるを得ない。

 

 

ココナッツジュース。

 

 

目の前でおっちゃんが割ってくれる。一個目は全然ジュースが入っていなくて不発だった。そういうこともあるんだ。屋台で食べたのは冷えていなくてぶっちゃけビミョーだったが、それすらも海外じみてて楽しい。

 

 

それからドリアン。フルーツの王様でありその強烈な臭いが特徴とされるドリアンは世界一周旅中にも食べてみたけど、なんだかぼやっとした味であんま記憶に残っていないので再確認しようともう一度食べてみた。

あ、こんなかんじだっけ〜。臭いはやっぱり言うほど強烈でもないな。味は…なんというか…強いて言えばマンゴー寄り?でも全然違うといえば違う。食感はべちゃっとしてクリーミー。また食べたいかと言われると別にもういいかな。再確認できて満足。

 

お腹いっぱいになって宿に帰る。時刻はすでに22時を回っている。こんな遅くだというのに街はどんどん賑わいを加速させている。眠らない街ブキッ・ビンタン。

我々は明日も早いので就寝。明日ももりもり行くぞー。

5月2日(木)

 

松本

↓バス

新宿

↓電車

成田空港付近

 

泊 ののてる成田

 

さあいよいよ4年ぶりの海外旅行へ出発する。といってもこの日は午前は普通に出勤。バリバリ働いてからその足で高速バスに乗った。

夕方には新宿に着く予定だったのにすでにGW渋滞が始まっているのかわりと遅延した。別に急ぐわけでもないので良い。続いて成田へ向かって電車に揺られる。

 

20時半ごろ京成成田駅に到着。お腹が空いたので宿に行く前に夕食を…

 

 

は!王将!

なぜだか王将の看板を見た途端もーれつに王将の餃子が食べたくなった。吸い寄せられるように王将に入店。忙しそうなバイトのにいちゃんたち。すでにごちゃごちゃのアジアの食堂ってやつが始まってる感ある。

 

 

歩いて本日の宿「ののてる成田」へ。Booking.comで寝るだけの手頃な宿として選んだ安宿。

 

 
たしかに寝るだけに最適。ありがたい。オーナーさんはタイ人女性で短い滞在にも関わらず感じよく案内してくれた。

 

 

今朝は普通に出勤していたのに夜には成田空港近くで明日に備えている。激動の一日だった

もうそろそろ2023年も終わるなー。今年は何かと健康を見つめ直す出来事があってとても厄年らしい年だったけど無事それも終えられそうでよかったな。

さて2024年のGWは…うちの職場はカレンダー通りの休みだから3連休と4連休かー。長野県に来て早三度目のGW。過去二回は人混みを嫌うあまり特にどこに行くでもなく終わった。さすがに何の遠慮もなく休める連休をこれ以上無駄にはできない。

じゃあさ、人混みが嫌ならいっそのこと連休関係ない海外に行けばいいのでは。お!それいいね、採用!

 

海外行くならより長く行ける後半4連休だなー。となると近場のアジアか。アジアなら日本で働きながらでも行けると思って世界一周旅のときにはさらっとしか巡らなかった。行ったことのない場所はいくらでもある。今回は「アジアの夜市で美味いもん食べ歩く」ってやつができたら満足なのでどこでもいいっちゃいいな。そうだ、友人がマレーシアに住んでるじゃないか。マレーシアは世界一周旅でも行ったけど、この機会に友人のところに遊びに行ってみよっかな。

 

航空券を調べる。GWなどというガチのハイシーズンに海外旅行に行くだなんてこれまで考えもしなかった。果たしていかがなものか。調べ始めた2023年12月時点ではGW価格もまだ「やっぱ高いけどとんでもない高騰というわけでもないな」という印象。手は出せる。ちなみに他に検討していた場所もあったけどどうやら直行便がないらしい。今回は4日間しかないしパス。

 

続いては長野県松本の自宅から空港までどうやって行くか。日本各地の空港発を検討して直行便がある東京か大阪にしぼる。うーーーん、5/2フル出勤してから向かうとなるといずれにしても厳しい。厳しい〜〜〜。松本ってアルプスが毎日見えて快適に暮らせる素敵な町だけど、こういうときにはやっぱり不便を感じざるを得ない。いや、アルプスがあるんだからいいじゃない。そうだそうだ。

 

5/2中に成田に辿り着いて空港泊案が最有力。ところが公共交通機関では終発でも成田空港まで辿り着けないことが分かる。成田って遠いんだね。やむを得ず進めるところまで進み安宿もある浅草あたりで前泊して翌朝始発で向かうという苦肉の策に変更。マジ苦肉。そこへ5/2に半休を取らせてもらえるという幸運が舞い降り成田空港近くで前泊というゆとりある行程を組むことができた。

 

帰路もこれまた困難。時刻表通りにいけば連休明け朝からフル出勤も可能だが、なんせGW。そんな保証はどこにもない。これまた5/7は午後出勤とさせていただき遅延の保険をかけておく。体力がもつのかは知らん。

 

というわけで結局半日+4日+半日の行程で決定した。全て自分で調べて考えるのは大変だが夢中になって没頭できるので嫌いじゃない。というかこれが一番楽しいともいえる。

 

航空券は2024年元旦に目星をつけた。2020年元旦に世界一周の帰路便を決めたらコロナ鎖国を直前で回避して無事帰れたことが縁起の良いジンクスとして記憶に刻まれているのだ。しばらく価格変動を見守ってから1月半ばに往路便をエイヤッと購入。復路便はうだうだして2月まで保留にしていたら値上がりしてしまった。これが円安…?慌てて購入。往復で約7万5千円。

 

航空券を確保さえすればあとは何とでもなる。と呑気にかまえていたらいつの間にか旅行まで2週間と迫っている。時の流れ早すぎ。

 

いそいそとパスポートを出してくる。2020年3月に世界一周から帰国してすぐに更新したまま眠っていた真新しいパスポート。葛飾北斎の浮世絵デザインが美しい。本当ならもっと活躍するはずだったのに10年の期限のうちすでに4年が過ぎてしまった。マジで行きたいところは行けるうちに行っとくべし。

 

海外旅行保険はクレジットカード付帯のものでいくことにした。EPOSカードなら持ってるだけでそれなりの保険が付帯する……というのが2019年当時調べだが、2024年現在では利用付帯に変わっていた。航空券をこれで支払っておく。補償額やキャッシュレス診療対応か、緊急時の連絡先など改めて調べる。

 

マレーシア通貨はリンギット。現金は現地でカードキャッシングして早急にpay-easyで返済。再度やり方を復習しておく。

お守りとして日本の千円札数枚と、世界一周旅で残った米ドル札も持って行く。円安が凄まじく、日本円換算すると当時の記録と比べて明らかに値上がりしている。日本円が紙切れのように見えてきてツラい。でも円高になるのを待っていてはいつまでたっても海外に行けない。コロナでどうやったって海外に行けなかった時代を知った今、金を出せば行けるというなら行こうじゃないか。出せるうちに行こうじゃないか。ほらこれが毎日朝から晩まで働いて稼いだ金だよぉ!ダァン!(札束を叩きつける)

あと世界一周旅思い出箱をあさると当時残ったリンギットのコインが2枚出て来たのでこれも持っていっとく。

 

宿は前回はKLセントラル駅周辺にとって便利だったからまたそのあたりにしようと思ったけど、どうやらブキッ・ビンタン駅あたりも観光に良いようだ。お目当ての夜市も近くにある。Booking.comで手配する。

 

2019年当時と変わったところといえば、マレーシア入国カードの代わりにMDAC(Malaysia Digital Arrival Card)の登録を済ませておかなければならないところだ。2024年1月から始まったそうだ。入国3日前からできる。何事もデジタル、オンライン。ちなみに現在ではコロナに関する色々な制限はなくなっている。ここまで長い道のりだったな。

 

さあめんどくさい準備は整った。あとは荷造りを仕上げる。

マレーシア旅の必需品といえばとにもかくにもトイレットペーパー。マレーシアはお尻は水洗い式で、トイレットペーパーがないところも少なくない。自宅から1ロール持っていった。後はスマホを守るもの。スマホがなくては何もできない現代の旅人なので、スマホは失わないよう常にカバンに繋いでおき、念のため古いスマホを予備として持っていく。そこまでしなくてもと思われるかもしれないが、そこまでしたくなるほどにスマホに依存しているのだ。他にはコンセント変換プラグやビーチサンダルなど。衣類は最小限とし、機内持ち込み可能な7kg以内に収めて完了。

 

いざ4年ぶりに海外旅行へ。

 

image

紅葉登山第4弾は神奈川県丹沢山1567m。


旅人友達のCさんが今度は神奈川県に住むことになり丹沢を歩きまくるというので、ご一緒させてくれいとお願いした。丹沢って聞いたことあるけど神奈川県だったのか〜。関東圏の土地勘はさっぱりだったがだんだんと解像度が上がってきている。


Googleマップによると松本から高速道路で3時間ほど。ふむ、前日仕事が終わり次第出発しても22時頃には着くし、前泊+1日休みで行けるということか。よくそういうことしてる登山ブロガーいるし私もそれでいこう。


11月8日(水)

19:30ごろ松本発

0:10 大倉登山口駐車場


市営駐車場(有料)は8:00〜21:00しか空いていないが、道を挟んだコインパーキングなら24時間オープン。平日は最大500円のはずだったが私は600円だった。日付跨ぐと違うのか、ちゃんと見なかったけど値上がりしていたのか…。綺麗なトイレあり。


11月9日(木)

7:00 登山口

9:00 堀山の家

10:40 塔の岳

12:10 丹沢山着

12:55 丹沢山発

13:40 塔の岳

16:00 下山

20時台帰宅


というわけでね、前日はクソ忙しくて当然のように残業が発生し、ご飯食べたりしていたら出発が遅れ、さらには仕事の疲れで途中仮眠を取らずにはいられず、挙げ句の果てに最後の最後で高速道路を下りそこねて、駐車場に到着した時には日付が変わっていた。もうね、目的のインターを通り過ぎた瞬間「ああああ〜〜ww」って情けない声出たわ。あと、いっそのこと0時超えてから高速を下りれば深夜割引が使えたのに、ということをこの度学びました。今後に遠征に活かしたいと思います。


しかしすでに学んでいて今回活かせたこともある。登山口にトイレがあっても綺麗じゃない可能性があるので、綺麗な高速道路のSAでトイレや洗面などを済ませてきたのだ。過去の失敗を糧に成長。ポジティブポジティブ。もっともここ大蔵登山口は住宅街に位置しており登山口までも普通に整った道路だしトイレもきれいだった。

疲れ果てて到着し、車中泊装備を整えるやいなや寝落ち。お疲れ様でした。



翌朝6時起床。朝日が眩しい。

駐車場は昨夜はガラガラだったが、この時点で8割ほど埋まっていた。ど平日なのに。休日はもっとすごいことになるのだろう。これは前泊必須。


7時過ぎ、公共バスの始発がやってきて続々と登山者が降りてくる。Cさんもやってきて合流。久しぶり〜!



早速おしゃべりに花を咲かせながら歩き始める。



まもなく山道へ。
本日は往復8時間以上という長丁場の気合登山だ。ここんとこ休みのたびに山に登っていたのはこの丹沢登山に備えて鍛えるためでもあった。頑張るで。



初めはよかったが、そのうちガンガン登る道になる。これがまた階段なので精神的にもきつい。階段は一段一段単調にただひたすらに歩みを進める感じで思考が停止し、面白みに欠ける。土や岩の道だと次の一歩をどこに置こうかひたすら考えを巡らせており、うまく進んでは小さな達成感を得る連続である。そこが山歩きの面白いところの一つだと思っているのだが、これを共感されたことはあまりない。


階段が多くて堪えるが、このルートでは山小屋や茶屋がいくつもあって程よく休憩ポイントが設置されている。ただし今日はど平日なので閉まっている店も多かった。



眺望はあまりよくないが、途中で開けると富士山が見えた。どこから見ても誰が見ても富士山だと分かる富士山。



旅人Cさんがカナダのお土産でイチオシのトレイルミックスバーをくれた。ありがとう!程よいボリュームと甘さ。確かに美味しい!

カナダ…カナダ行きてー…。世界一周旅から帰って早くも4年になろうとしていて、そろそろ海外行きたい気持ちはある。でもコロナはどうにかなってきたかもだけど、この世界情勢と物価高と円安。今は海外じゃなくて国内旅行に目を向ける時かも。せっかく移住したことだしここにいる間に行けるところ行きまくるターンかな。何なら地元から遠く離れて文化もイントネーションもちがって
実質外国に住んでいるようなもんだし。
という気持ちで日々を生きている。



どんどん景色がひらけてくる。山全体を染める紅葉ピークは過ぎているがまだところどころに鮮やかな色が目に留まる。



登山口から3時間半、通過点の塔の岳1491mに到着。ひらけた山頂で富士山もよく見える。ここまでほとんど階段の登りで大変だったが、Cさんとおしゃべりに夢中であっという間に感じた。逆に一人だったら心が折れていたかもしれない。

腰をおろして休憩。ここでおしまいにしたいところだが、本日の目的地はさらに進んだ丹沢山。



少し下ってまた登って40分ほどで丹沢山に到着。お疲れ様でした。
見晴らし的には塔の岳の方が良い。



みやま山荘を覗いてみる。



夕食が美味しいと評判なのだそう。



カレーがメニューにあったのでつい注文。山小屋カレーを食べるのが私のささやかな楽しみなのだ。
なんとルーがグレイビーボート(名前今調べた)に盛られて出てきたではないか。これに入っているだけで気持ちが高まるのはなぜなんだろう。家でも使おうかな。
うまうま。ペロリと平らげる。



一息ついたら来た道を戻って下山。塔の岳までまた下って登る。



塔の岳に戻ってくる頃にはガスが出てきて辺り一面真っ白になってしまった。さっき富士山を見られてよかった。

またおしゃべりしながら下山し、16時に下山口に到着した。最寄駅でCさんとバイバイして帰路。帰りは意外と元気に運転して帰れた。行きは疲れ果てて私はいったいいつまでこんな若気の至りみたいなスケジュールに挑んでしまうんだろうと思ったが、喉元過ぎれば熱さ忘れる。また時間を有効活用してフットワーク軽く遠征しようと思う。

以上が丹沢山登山の記録。これで神奈川県の山も登れた。全都道府県の山に登れたおもしろいな〜とふんわり思う今日この頃である。

まだまだ秋登山計画が待ち構えていたが、次の休みは天気がイマイチで、ついに下界にも初雪がちらつき始め、いよいよ冬が到来したらしい。となればこれにて今年の秋登山終了。お疲れ様でした。

それでは冬山も楽しんでいきましょう。

雪で閉ざされる前に、休みと良い天気のかぎり登り倒す。

秋の登山第三弾は奥秩父の西側、金峰山(きんぷさん)2,599mへ。


11月4日(土)

今週末もまた午前出勤をやっつけていざ出発。山梨県大弛峠(おおだるみとうげ)に向かって愛車のハスラーちゃんをぶっ飛ばす。

市街地から峠の駐車場まで曲がりくねった林道を1時間近くうねうねしなければならない。結構大変。前回日没後に暗闇の林道を走るのがかなり恐ろしかったので今回は日があるうちに到着したいところ。となると…

風呂省略。
致し方がない。うんうん。

その甲斐あってギリ暗闇前の17:15に到着。その時点では駐車場に余裕があったが、その後夜中に続々と車がやってきた。

車中泊無料。水洗トイレあり。ペーパーなし。大弛山荘とそのテント場あり。テント泊の若者の声や他の車中泊者の気配があり、孤独な車中泊でも安心できる。

ここですでに標高2,365m。日本一標高の高い車道峠なんだとか。明日の登山は200mほどの標高差しかないので気が楽。

悠々と夕食のコンビニ飯を食べて適当に寝る。

11月5日(日)

7:30 大弛峠

9:30 金峰山山頂

11:10 下山開始

12:30 大弛峠


ぐっすり寝たんだか寝ていないんだか分からないが6時ごろ起床。



昨晩は駐車場から町の夜景が見え、今は朝日に染まった空と雲海が見えた。良き。

7時出発のつもりでいたのにのんびりしていたら7時半になってしまった。でも片道2時間ほどの予定なのでとにかく気が楽。



最初にグイッと登ったらあとはほとんどなだらかなアップダウン。なんていい道なんだろう。



この標高だと紅葉はなく、常緑樹と枯れ葉の道だがこれはこれで良い。



ほんの一部分に雪が残っていた。一度雪化粧した時の名残だろう。このまま冬山になってしまうのかと思えば、近頃は季節が逆戻りしたかのように暖かくておかげで山にも登れる。



見晴らしの良い場所に出た。

ほあ〜良い景色!



富士山と南アルプス。眼下には紅葉に染まる山々の絨毯。なんと贅沢な景色か。



この雲海に浮かぶ富士山が美しすぎてちょっと感極まった。
これだけ雲海があるってことは下界は曇っているのかな。殿上人の気持ち。



ここでもう満足と腰を下ろしそうになるが、目指す金峰山の山頂はまだ先に見えるあの岩がゴツゴツしたところのようだ。先へ進む。
それにしてもその先に見える南アルプスが綺麗。



細かなアップダウンの先にまた景色が開ける。近くに岩がぎゅっと集まったような瑞牆山(みずがきやま)2,230mとその奥にゴツゴツとした八ヶ岳連峰。
八ヶ岳はいつも西側の諏訪から見ることが多いが、裏側の東から見る八ヶ岳も最高にいいな。さすが私の愛する八ヶ岳、登っても眺めても良き山だ。

瑞牆山も近々行ってみたい山だ。雪が降る前に行けるかな。どうかな。



南アルプスをバックに頂上が待っている。あともう一息。



到着〜。



遠くから見えた岩の塊はこの五丈岩。高さは15mあるそうだ。山梨県甲府市の金櫻神社の本宮とされているありがた〜い岩だ。登るのは禁止。



雲の上で一服。



頂上から少し下ったところに金峰山小屋の屋根が見えた。また登ってくるのが億劫で迷ったけど、もしかしたら素敵な山小屋かもしれないので行ってみる。



小屋に到着。冬の小屋閉じ準備で忙しい中、スタッフさんが明るく挨拶してくれた。

中に入るとザ・山小屋という感じの温かな佇まい。いつか泊まってみたい。グッズも充実しており物凄く迷ってステッカーを購入した。バッヂも買えば良かった。


またえっちらおっちら登り返してから大弛峠へ下山する。このころにはガスが出てきてしまった。



雲を纏い始めた富士山もまた美し。思わず立ち止まって眺めてしまう。

12:30、大弛峠へ到着。
下山時刻としてはかなり早め。実はこのあとさらにもう一座、大弛峠から登れる国師ヶ岳に登るつもりだった。先週の雲取山荘で同室だったお姉さんがおすすめしてくれたプランだ。往復2時間弱でサクッと登れるという。けれどどんどんガスに包まれて、富士山がそこにあったのも幻かと思われるような真っ白の景色になってしまった。昼食を摂って登って下りてくるとなるとまた日も傾き始めるし帰りも時間がかかるし明日からまた仕事だし…
やめ。
本日はここで終了。国師ヶ岳はまたの機会に。

そうと決まれば峠でのんびりしてから帰路。行きは山梨県側から登ってきたので帰りは気分を変えて長野県側に下ろうとしたらそっちは未舗装も未舗装、ガッタガタの悪路だった。蘇るアフリカ、レソトでの悪夢。その時の記事はこちら。



大弛峠はまさにレソトと南アフリカの国境サニパス。完璧な舗装路とどうしようもない悪路が隣り合ったパス(峠)であった。国境ならぬ県境がここまで明確なのも珍しい。すぐに舗装路が出てくるかもと思ってちょっと進んでみるも、四駆とはいえシティー派ハスラーちゃんでは太刀打ちできず撤退。この数十メートルですらパンクしないかヒヤヒヤものであった。


ちゃんとした舗装路を通って無事帰宅。

金峰山、今回もお天気に恵まれて抜群の景色も見えてとても良き山行だった。また色んなルートで登ってみたいものだ。



10月30日(月)

4:30 起床

5:00 雲取山荘出発

5:30 雲取山山頂

6:00頃 日の出

7:00 雲取山荘出発

9:45 霧藻ヶ峰休憩所

10:15 奥宮への分岐(山頂側)

10:50 奥宮

11:50 三峯神社下山


登山2日目。

みなさんの朝食は5時だったので全員で4時半に起きる。私は自炊。自炊にしたのは節約のためでもあるが、頂上でご来光を見たかったからでもある。



一人っきりで出発。暗闇で怖すぎる。昨日一度通っておいてよかった。熊やらなんやらもう全てが怖いので無駄に「ふ〜、しんど!」など発声して進む。
進む間にも木々の隙間から見える東京の水平線が明るいオレンジ色に染まり始める。



日の出まえに山頂に到着。他には誰もいない。てっきり避難小屋にこっそり誰か泊まっているんじゃないかと思ったけど。

見れば富士山がそこにいるではないか。富士山おったんかい!昨日はガスで見えなかったので純粋に驚く。富士山は登るにはしんどいが(特に弾丸ツアー)、眺めるには本当に見事な山だ。



昨晩残しておいた白米にインスタントの卵スープを入れてお湯を注ぎ、あったか卵粥でいただく。染まりゆく地平線や富士山を夢中で写真に撮っていたらどんどん冷めていく。



やがてご来光。
おはようございまーす!
これまで山の向こうや雲海からお日様が昇ってくるのは見たことがあるが、水平線から昇ってくるパターンは初めて見るかもしれない。地球は丸い。


富士山もこれまた美し。



お日様と富士山。あっち向いてこっち向いて、全く目が忙しい。



よく見ると東京湾やその先の千葉、伊豆のほうも見える。月曜日の朝を迎えた下界のみなさん、おはよう。祝日でもなんでもない月曜の朝にこんなところから見下ろしてしまってすみませんね。今日も学校やお仕事頑張ってください。
これを書いている今現在は日曜の夜だから今晩も雲取山荘に泊まっている人がいることを思うと精神が崩壊しそう。



ひとしきり朝の絶景を堪能して再び雲取山荘へ下り、そのまま下山。登ってきた道をピストンで戻る。



紅葉が朝日に輝いている。まさに黄金の光景。



常緑樹の緑も朝日と夜露で鮮やか。



お清平なんかは天国(ヘブン)って感じだった。



着々とテンポよく歩いて奧宮(雲取山側)への分岐。奧宮はほぼ登山と言えるような山道を進んだ先にあるという。



山道だ。一般的にはもう少し下った三峯神社側からいく人が多いのでこちらは誰もいない。ピンクの目印を見失わないように進む。



奧宮へ続く鳥居。



やがて簡易階段や鎖場。なかなかハード。



奧宮に到着。参拝者は続々とくるものの、祠自体は山奥にひっそりと佇む。
三峯神社のパワーは特に分からなかった私だが、ここまで無事に登山を楽しめたのも神様のご加護があってこそなのかもしれない。ありがとうございます。ついでにこの先もいいことありますように、何卒何卒。

奧宮は妙法ヶ岳に位置する。三峯神社の三峯とはこの妙法ヶ岳、雲取山そして途中で通り過ぎた白岩山の三つの峰を指すことに由来しているそうだ。三つの峰がどれのことか思い出せないまま歩いていたが、知らずに制覇できていたようだ。

12時前に三峯神社に到着。平日だが昼間は人で賑わっている。同室だったソロハイカーの方々がまた集まってバスの時間までお茶をしていたのでご一緒させていただく。ここから秩父までバスで出て、あとは電車で東京まで帰れるんだそうだ。一晩同室だっただけで行動は別だし名前すら知らない間柄だが親しみを感じる。連絡先を交換するでもなくまたどこかの山で会いましょうと言って別れた。こういう一期一会があるから小屋泊もいいもんだなと思う。

その後私は車で道の駅大滝へ。ここで温泉と遅めの昼食を済ませる。それから秩父の町に寄ってから帰路。群馬側を通って松本に帰り着いた。
紅葉が最盛期で良き一期一会もあって行きたかった奥秩父にも行けて、良き山行となった。三峯神社に呼ばれたかどうかは定かではないが、行ってよかったのは間違いないだろう。

以上、雲取山の山行記録でした。

10月29日(日)


8:00 登山口三峯神社

9:25 地蔵峠

11:25 白岩小屋(崩壊してる)

12:50 雲取山荘

13:30 雲取山頂上


雲取山荘泊。素泊まり6800円。



さて神社参拝も済ませていよいよ目的の登山へ。



神社は駐車場近くの本殿のほかに、奥宮が山道の先にある。往復1時間半程度。雲取山もそちら方向。奥宮には帰りに参拝しよう。



歩きやすい登山道。朝日が眩しい。静かで気温もちょうど良くて最高に気持ち良いが、やはり熊が怖い。熊鈴をチャリンチャリンならしながら歩く。



紅葉も見頃。どうも写真ではうまく撮れない。実物はもっと美しい。



サクサク登って地蔵峠。ここ、最高に気持ちの良い場所だった。ピクニックとかしたかった。



地蔵峠から少し行ったところで景色が開けた。

ほあああ!なんて美しいんだ!!

眼下には錦に色づく山肌と、遠くには深く広がる奥秩父の山並み。アルプスとは違って特段高い山はなく、とにかく広く遠くまで見通せる景色だ。他のどことも違う。これが奥秩父ってやつか〜。もっと色んな箇所を歩いてみたいものだ。



霧藻ヶ峰休憩所。小屋のおじさんが挽きたて珈琲を入れてくれる小屋だ。翌日月曜日には閉まっていたので休日のみ営業なのかも。



紅葉が紅葉で紅葉なのよ。



さてここで今回導入した登山新アイテム。
練乳。
先日山旅友Yが教えてくれた。
いちごにかける以外の使い道を知らなかったが、山ではどう使うのかといえば、

そのまま飲む。

激甘の練乳が膨大なエネルギーを使う登山ではちょうどいいのだ。ミルキーはママの味〜のミルキーを舐めているような感じ。噛むという無駄なエネルギーを使わなくてもいいのもポイント。ただしこれを口の中に垂らしている姿はあまり人には見られたくない。



途中で通り過ぎた白岩小屋。廃屋である。今年買った地図では避難小屋として記されているが、実際は半壊した状態であった。台所らしき場所にグラスが残されていたり、埃まみれの布団が積まれていたりとつい最近まで人がいたように見えるので、今年の台風か何かで打撃を受けたのかと思えば、今調べると使用されていたのは2005年ごろまでらしい。20年近くも前じゃないか。怖い。怖すぎる。その布団の隙間から足が見えたりしたらどうしようと思ってそそくさと先を急いだ。



雲取山荘はまだかと思い始めたころ、また建物が見える。



今度こそ雲取山荘だ。登山口から4時間半。お疲れ様でした。
時刻は13時前。宿泊受付は14時からと書いてあるので小屋前で一息ついてから頂上へ向かう。




いよいよ


30分ほど登って登頂。今度こそお疲れ様でしたー!
2017m。登山口の三峯神社は1102mなので標高差900mだが実際はいくつかの峠や峰を越えてくるので累計標高差は1000mは超えるかも。

ここまでずっと埼玉県だったが、埼玉、山梨、東京の3都県にまたがる雲取山の頂上は東京都に属するらしい。なんかずるいと思ってしまうのは私だけか。ちなみにここ雲取山が東京都の最高峰だ。



頂上からは関東平野が見渡せる。東京方面から来るならこちら側の鴨沢ルートの方がアクセスがいいし見晴らしもいいようだ。



頂上には避難小屋がある。とても立派で綺麗。見てないけど近くに簡易トイレもある。
ぶっちゃけここで夜を明かすことも考えたけど、流石に女ひとりで無人小屋泊はどうかと思ったので素直に30分下った雲取山荘に宿をとった。そもそも避難小屋は緊急時に使用する物であって計画的に使用してはならない。



登頂できたので一服。最高。


存分にゆっくりしてから山荘へ。広くて清潔。トイレや洗面台は外だが水洗だしどういうわけか沢沿いでもないのに水がじゃばじゃば流れ続けていて水に不自由しない。


部屋に入ると先に入っていた方々がこたつでくつろいでいらっしゃった。同室は全員ソロハイカーの女性6名。全員ソロと聞いてちょっとホッとする。一人で小屋泊はどうも輪に入って行きづらく苦手だ。だからソロの時はテント泊が多いけど、この時期はもう寒いかもと思って小屋泊とした。荷物が軽いだけで足取りも全然違う。


豆炭こたつに入りこんで各々お菓子やお酒を持ち寄って誰からともなくおしゃべりに花が咲く。どこから来たのか、今日はどのルートで来て明日はどこへ下るのか、他にどんな山へ登ったか。30代〜60代と年齢層は幅広くそれぞれ生活環境も違うし経歴も様々だが、登山が好きで一人でもここまで来ちゃうという共通点で全然隔たりなく話せる。これだから共通の趣味同士の会話は楽しい。


中でも「あなたの登山はどこから?」の話題が最高に楽しかった。順番に登山が好きになったきっかけを発表していくのだ。東京在住の人がほとんどだったのでやはり高尾山が始まりという人が多い。よくきくハイヒールでも行けるコースの他にも色んなマイナールートがあって趣深い山なのだそうだ。東京の山好きと話すには高尾山を知っておいた方がいいのでそのうち高尾山に行ってみようと思う。


ちなみに私の最初の登山は記憶にある限りでは富士山だ。学生時代に「日本人なら一度は富士山に登っとかないと」というありがちなノリで1泊2日の弾丸ツアーに参加し、無事登頂したものの今でも記憶に深く刻まれているツライ山行だった。その後の屋久島縄文杉ツアーで登山に覚醒し、気がついたら世界のトレイルを巡り、長野県に移り住むまでになっていた。人生分からないものだね。


部屋でぬくぬくと談笑していると小屋スタッフさんが呼びに来た。



促されるままに窓から外を見ると、これはまた見事な満月と東京の夜景。なんという贅沢だろう。写真じゃ全く伝わらないが。
よく分からんがスカイツリーが見えているらしい。



夕食タイム。節約のため当然のように自炊なのだが、自炊は私だけだった。雲取山荘では母屋のすぐ横に小さな自炊棟があり、なんと私一人のためにストーブをつけてくれた。ぬっくぬくである。てっきり半外みたいな場所だろうと思ってたっぷり防寒着を持ってきたけど不要だったな。
写真を撮り忘れたが今夜はアルファ白米にレトルトカレー。アルファ米は1袋は一食には少し多いので、半分だけ食べて残りは翌朝の朝食とする。

食事を終えて部屋に再集合。豆炭こたつがぬくぬくなので、正方形のこたつ2つそれぞれに三方向から足を突っ込む形で布団を敷き、20時半ごろ就寝。遠赤外線だかなんだか知らないが物凄く心地よい温かさ。幸せ。

続く

土曜午後から月曜日までの2.5連休を与えられたのでちょっと遠出の紅葉登山第二弾。前から気になる存在だった埼玉県奥秩父へ。埼玉県、山梨県、東京都にまたがる雲取山(くもとりやま)2017mに登った。


10月28日(土)

午前出勤をやっつけて松本から秩父へ向かって高速道路をかっ飛ばす。日没が随分と早くなった。山梨県勝沼ICで降りる頃にはすでに薄暗い。


インター近くの「天空の湯」で夕食とお風呂を済ませる。高台に位置しており露天風呂からは笛吹、甲府の夜景を一望できた。湯はややぬるめで永遠に入っていられる。


ここで本日終了としたいところだがさらに登山口の三峯神社まで1時間半ほど走る。昼間なら紅葉も綺麗だっただろうが、真っ暗な山道をひた走るのは色んな意味で怖かった。事故とか動物とかこの世ならざるものとか。ビビりながら進んでいくと次第に整った道路になり無事到着。


三峯神社は関東随一のパワースポットだという。なんでも三峯神社には「呼ばれる」らしく、なぜか三峯神社のことが頭によぎったり神社の話題をやたらと耳にしたりして参拝するに至り、それから良いことがあったり人生が変わったりするらしい。私は今回たまたま登山口だったから来たのだが、実はこの連休は全然別の場所へ旅行する予定だったのに段取りが悪くて行きそびれ、そういえば秩父も行きたかったのを思い出して雲取山登山に計画変更したのだ。しかも全然忘れていたけど行きたい場所リストに三峯神社を入れているではないか。ほんといつ入れたんだろう。

そうやって導かれるようにやってきた三峯神社。


私も「呼ばれている」のかもしれない。


ちょっとドキドキしてきた。


パワースポット三峯神社のお守りにもまたパワーが秘められているが、特に毎月1日に頒布される白い「氣守」は何やらものすごいパワーがあるそうで、これを手に入れるために前夜から車中泊で挑む車列の渋滞が発生するんだとか。すげーな。登山口駐車場を調べたらその攻略法ばかり出てきて辟易してしまったが、31日〜1日以外はそんなものすごい混雑はないそうなのでほっとした。


三峯神社の市営駐車場は有料だが登山者のために夜間もゲートが開いている。登山者用駐車場は奥の方にあって公衆トイレが遠かったので早朝に移動することにして、広い方の駐車場で車中泊とした。車はまばらに停まっているが、人の気配はなさそう。



今宵は満月。やけに空が明るい。



このブログをぽちぽちやっていてふと外を見ると鹿さんの御一行が駐車場を闊歩していた。

その後22時ごろになって車中泊の車が数台やってきた。実は心細かった気持ちが軽くなる。


翌朝6時ごろから続々と車がやってくる音で目が覚める。支度をして登山前に三峰神社を参拝しておこう。



珍しい三ツ鳥居。白くて神々しい。何かぐるぐるとしたくぐり方があるとネットで見たけど忘れたので普通に通った。早朝で人はまばら。



おはようございます。


随身門(ずいじんもん)。厳かな雰囲気。



本殿とその前の御神木。樹齢800年。

本殿周りをうろうろしているとご祈祷が始まって太鼓の音が深く響き渡った。日中は人で賑わうだろうが、7時台のこの時間は静かでゆっくり参拝できる。



御神木や本殿も良いんだけど、この本殿裏の紅葉がめちゃくちゃ綺麗だったので撮った一枚。



神社の周りや向かいの山も鮮やかに色づいている。

なるほど、これが関東随一のパワースポットか〜…。なんていうかその、とても正直に感想を述べるなら、

特にパワーは感じなかった。

やべっ神様に叱られる!

元々スピリチュアル思考がないのもあるだろうけど、別に気分がスッキリするとかなんかいい感じがするとかなかった。なんなら地元の厄神さんとか今の住まい近くの神社の方がいい感じがした。この土地の者ではないからかな。それか信仰心が薄いのが神様にばれているのかもしれない。三峯神社に「呼ばれた」のかもと思ったけど違ったか。やだ、私ったら勘違いしちゃったみたいテヘ。
というわけでお守りも買わず神社を後にする。(もっともお守り売り場は9時にならないと開かない。)

特になんとも感じなかったが土地の神様に挨拶するのが本来の目的だからね。これからの雲取山登山が楽しく安全な登山になりますように。何卒何卒。

続く

標高3000m級の山々はすっかり冬に移行して簡単には行けなくなってしまったが、ここからは2000m以下のちょうどよい山々の最盛期だ。紅葉登山第一弾は入笠山(にゅうかさやま)1955mへ。


10月26日(木)

9:55 沢入登山口駐車場(無料、トイレあり、水洗・ペーパーあり)

11:10 山彦荘(トイレあり、少し行ったマナスル山荘前にもあり)

11:45 入笠山頂上

13:05 出発

13:30 大阿原湿原

13:50 テイ沢

14:45 入笠牧場

15:20 山彦荘

16:00 沢入登山口


紅葉が美しすぎてコースタイム長め。



まず登山口に到着するのが遅め。駐車場は広いわけではないが平日だからなのか余裕で停められた。


各地でクマが出没している。登山者少なめで空いているのはいいけど代わりにクマさんとこんにちはしそうでビビる。熊鈴をチャリンチャリン鳴らして歩く。



それにしても紅葉がきれいなんですわ。



上見て横見て下見て忙しい。写真を撮る手も止まらない。



天気も最高に良い登山日和。出発が遅れたけど急ぐ行程じゃないので存分に楽しむ。ついゴールにたどり着く事を急いでしまいがちなのでこうやって道中をゆっくり楽しむのはなんだか新鮮。  



紅葉ってこんなにきれいやっけ…。ちょっと忘れてたわ。



朝は布団が気持ち良すぎてこのまま家でだらだらしていたいという誘惑と戦っていて出遅れたのだが、えいやっと出てきてやっぱりよかった。短い紅葉シーズンの晴れた休日に家に引きこもっているわけにはいかない。いや、私は登山好きの一方でインドア人間でもあるので晴れた休日に家で過ごす醍醐味も知っているのだが、今日はやっぱり出てくるのが正解だった。


登山者数名と会うぐらいで静かな山道だったが、遠くで「ヤッホー!」と叫ぶお子様の声がする。楽しそうだね。あまりに何度も「ヤッホー!」言っているのでつい返事をしたくなる。なんだか賑やかだし熊鈴はもうしまっとくか。



開けた入笠湿原に出た。ん、

「ヤッホー!」のお子様が列をなして歩いている。

遠足小学生の列だった。これには山のクマさんもびっくり、平日休みの社会人もびっくり。

遠足でこんないい山に登れるなんて羨ましい。



小休止した小学生の隊列を追い越し、先へ進む。どういう組み分けか分からないが上からも小学生の小隊が下ってきて次々に挨拶をしてくれる。いい子たちじゃないか。



いよいよ頂上へ。



登頂。お疲れ様でした!

登山口の標高は1450mだそうなので標高差500mほど。



入笠山頂上は360度の眺望が楽しめる。東には八ヶ岳連峰。八ヶ岳のこのすぅーっと伸びた美しい裾野がたまらなく良くていつも惚れ惚れと眺めてしまう。登っても眺めてもよき山だ。



南には南アルプスの険しい山容。かっちょいい。その手前は黄色く色づいた木々。



北には諏訪湖と、5月に登った守屋山。守屋山も1631mとちょうど良い山で、頂上からの長めも360度抜群なのでおすすめだ。

その奥の北アルプスはあいにく雲で霞んでいた。



さっきの小学生隊列も登頂してお弁当タイムが始まった。私も昼食としよう。本日はインスタントラーメン。日が出ると暖かいが少しだけ風があって陰ると寒い。


ラーメンが出来上がるのを待っていると「お隣いいですか」とご婦人が話しかけてきてくれてご一緒した。神奈川県川崎市から日帰りで来られたそうだ。なんとなく近隣の人が登る山だと思っていたのでびっくり。これまで登ってよかった山とか、おすすめの山、おすすめじゃない山などの話に花が咲く。ご婦人は尾瀬で登山にハマったのだそうだ。いいな尾瀬。憧れの尾瀬。おすすめルートを教えてもらったので近年中に行こう。

またどこかの山で会えるといいですねと言ってお別れ。思いがけず楽しいランチタイムとなった。



大阿原湿原へ向かう。頂上と打って変わって誰もおらずうっかりクマさんが熊笹の茂みから顔を覗かせそうで、また熊鈴をチャリンチャリン鳴らす。風で笹がガサガサと鳴るだけでビビる。



無人の大阿原湿原に出た。おお〜!色づいた草とキラキラ輝くせせらぎが美しや!



木道を進む。ここは別の駐車場から車いすでも行けると書いてあった。



湿原に沿って進む。静かだしなんだか日本じゃないみたいな景色。



湿原からテイ沢沿いに進む。



おおーっと、道が笹に覆われてしまっているではないか!一瞬先へ進むか迷ったが…突き進む!足元の道を見失わないようガサガサと笹をかき分ける。

いやしかしこれはやばい。クマ出る。これは完全に出るやつ。熊鈴じゃ気づいてもらえないかもということでスマホで音楽を最大音量で流す。



木漏れ日が美しい川のせせらぎ。小鳥が水浴びをしている。でもこのマイナスイオン溢れる癒し写真撮ってるスマホから最高にジャカジャカした音楽が大音量で流れてるという状況。人は他に誰もいないから許して。



本当に誰にも会わないしよくあるピンクテープの道標もないし、この道で合っているのか不安。まあ間違っていたら沢沿いに戻ればいいわけだしと進む。途中で丸太橋とか人工的なものや足跡をがあると安心する。



ついに車道に出た。

道合ってた〜。

やれやれ。



相変わらず誰もいないので音楽は流しっぱなしで大声で歌いながら歩く。なかなかこんな遠慮なく歌えることないで。



入笠牧場。歩行者は柵を乗り越えて進んでいいらしい。放牧されていると書いてあったが牛さんおらず。



やがて舗装路を黙々と歩く。疲れたな。でも横を見れば絶景。なんだかネパールのアンナプルナトレッキングでも絶景の中黙々と歩いたのを思い出した。

そろそろトイレに行きたくてしょうがなくなってきた頃、入笠山頂への登り口に戻ってきて公衆トイレに入れた。



小学生隊列に遭遇した入笠湿原。ほとんど誰もいない。夕日を受けて紅葉がさらに輝いている。



沢入駐車場へ戻って無事下山。
紅葉満喫したり、クマを警戒してサバイバル力を高めたり、ご婦人とお話ししたりと、お気軽登山のつもりがとても充実した山行でありました。