【金峰山】西も東もよくばり奥秩父【11/5】 | 世界の道の曲がり角 The Bend in the Road around the World

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山と旅と写真の記録
2019.1.7~2020.3.11世界一周旅行 完
山を求めて長野県に移住。

雪で閉ざされる前に、休みと良い天気のかぎり登り倒す。

秋の登山第三弾は奥秩父の西側、金峰山(きんぷさん)2,599mへ。


11月4日(土)

今週末もまた午前出勤をやっつけていざ出発。山梨県大弛峠(おおだるみとうげ)に向かって愛車のハスラーちゃんをぶっ飛ばす。

市街地から峠の駐車場まで曲がりくねった林道を1時間近くうねうねしなければならない。結構大変。前回日没後に暗闇の林道を走るのがかなり恐ろしかったので今回は日があるうちに到着したいところ。となると…

風呂省略。
致し方がない。うんうん。

その甲斐あってギリ暗闇前の17:15に到着。その時点では駐車場に余裕があったが、その後夜中に続々と車がやってきた。

車中泊無料。水洗トイレあり。ペーパーなし。大弛山荘とそのテント場あり。テント泊の若者の声や他の車中泊者の気配があり、孤独な車中泊でも安心できる。

ここですでに標高2,365m。日本一標高の高い車道峠なんだとか。明日の登山は200mほどの標高差しかないので気が楽。

悠々と夕食のコンビニ飯を食べて適当に寝る。

11月5日(日)

7:30 大弛峠

9:30 金峰山山頂

11:10 下山開始

12:30 大弛峠


ぐっすり寝たんだか寝ていないんだか分からないが6時ごろ起床。



昨晩は駐車場から町の夜景が見え、今は朝日に染まった空と雲海が見えた。良き。

7時出発のつもりでいたのにのんびりしていたら7時半になってしまった。でも片道2時間ほどの予定なのでとにかく気が楽。



最初にグイッと登ったらあとはほとんどなだらかなアップダウン。なんていい道なんだろう。



この標高だと紅葉はなく、常緑樹と枯れ葉の道だがこれはこれで良い。



ほんの一部分に雪が残っていた。一度雪化粧した時の名残だろう。このまま冬山になってしまうのかと思えば、近頃は季節が逆戻りしたかのように暖かくておかげで山にも登れる。



見晴らしの良い場所に出た。

ほあ〜良い景色!



富士山と南アルプス。眼下には紅葉に染まる山々の絨毯。なんと贅沢な景色か。



この雲海に浮かぶ富士山が美しすぎてちょっと感極まった。
これだけ雲海があるってことは下界は曇っているのかな。殿上人の気持ち。



ここでもう満足と腰を下ろしそうになるが、目指す金峰山の山頂はまだ先に見えるあの岩がゴツゴツしたところのようだ。先へ進む。
それにしてもその先に見える南アルプスが綺麗。



細かなアップダウンの先にまた景色が開ける。近くに岩がぎゅっと集まったような瑞牆山(みずがきやま)2,230mとその奥にゴツゴツとした八ヶ岳連峰。
八ヶ岳はいつも西側の諏訪から見ることが多いが、裏側の東から見る八ヶ岳も最高にいいな。さすが私の愛する八ヶ岳、登っても眺めても良き山だ。

瑞牆山も近々行ってみたい山だ。雪が降る前に行けるかな。どうかな。



南アルプスをバックに頂上が待っている。あともう一息。



到着〜。



遠くから見えた岩の塊はこの五丈岩。高さは15mあるそうだ。山梨県甲府市の金櫻神社の本宮とされているありがた〜い岩だ。登るのは禁止。



雲の上で一服。



頂上から少し下ったところに金峰山小屋の屋根が見えた。また登ってくるのが億劫で迷ったけど、もしかしたら素敵な山小屋かもしれないので行ってみる。



小屋に到着。冬の小屋閉じ準備で忙しい中、スタッフさんが明るく挨拶してくれた。

中に入るとザ・山小屋という感じの温かな佇まい。いつか泊まってみたい。グッズも充実しており物凄く迷ってステッカーを購入した。バッヂも買えば良かった。


またえっちらおっちら登り返してから大弛峠へ下山する。このころにはガスが出てきてしまった。



雲を纏い始めた富士山もまた美し。思わず立ち止まって眺めてしまう。

12:30、大弛峠へ到着。
下山時刻としてはかなり早め。実はこのあとさらにもう一座、大弛峠から登れる国師ヶ岳に登るつもりだった。先週の雲取山荘で同室だったお姉さんがおすすめしてくれたプランだ。往復2時間弱でサクッと登れるという。けれどどんどんガスに包まれて、富士山がそこにあったのも幻かと思われるような真っ白の景色になってしまった。昼食を摂って登って下りてくるとなるとまた日も傾き始めるし帰りも時間がかかるし明日からまた仕事だし…
やめ。
本日はここで終了。国師ヶ岳はまたの機会に。

そうと決まれば峠でのんびりしてから帰路。行きは山梨県側から登ってきたので帰りは気分を変えて長野県側に下ろうとしたらそっちは未舗装も未舗装、ガッタガタの悪路だった。蘇るアフリカ、レソトでの悪夢。その時の記事はこちら。



大弛峠はまさにレソトと南アフリカの国境サニパス。完璧な舗装路とどうしようもない悪路が隣り合ったパス(峠)であった。国境ならぬ県境がここまで明確なのも珍しい。すぐに舗装路が出てくるかもと思ってちょっと進んでみるも、四駆とはいえシティー派ハスラーちゃんでは太刀打ちできず撤退。この数十メートルですらパンクしないかヒヤヒヤものであった。


ちゃんとした舗装路を通って無事帰宅。

金峰山、今回もお天気に恵まれて抜群の景色も見えてとても良き山行だった。また色んなルートで登ってみたいものだ。