Twitterで軽く報告したとおり、ジャッキー・チェンの70歳の誕生日に合わせて、私は旦那と一緒に中国武漢旅行に行きました。

 

 

日本人に対する、中国短期旅行のビザ免除が、新型コロナをキッカケに停止されてから、未だ復活しておらず、日本人が中国旅行へ行くための一番の問題はやはり中国ビザの取得だと思います。去年、《龍馬精神 ライド・オン》が中国で公開された時にも、私はビザを取りたかったのですが、間に合わず広州の映画キャンペーンに行けなかったし、お隣の深圳に映画を見に行くのに、深圳特区限定ビザを取るのですら、結構大変だったし。

 

(参照:《龍馬精神 Ride On》深圳鑑賞記と映画感想  https://ameblo.jp/anitamuijapan/entry-12798401626.html )

 

しかし、今回、「そうだ 武漢 行こう」と、改めて今の中国ビザ申請について調べると、1年前よりずいぶん取りやすくなってることがわかりました。去年の3月は、ビザ申請をするために、先ずは中国簽証申請服務中心(中国ビザ申請センター)の予約を取る必要があったのですが、その予約を取ること自体が大変で、一カ月以上先の日程しか予約できず、「中国行きたい」と思い立っても、申請が間に合わない状況でした。ところが、今は、ビザ申請の予約を取る必要がなくなり、予約無しで当日直接並んでビザ申請が出来るということが分かり、これなら、頑張って朝早く並べば短期間でビザ取れそうと思い、日本人へのビザ免除なんか待っていても、今後復活するかもわからないし、中国ビザ申請してみよう!とトライしてみました。

結果、私は香港永久性居民なので、今回、5年マルチ(一度の滞在30日)のL(観光)ビザが下りました。

 

今回、中国ビザを申請するにあたって、ネットで体験談やビザセンターの口コミなど参考にしました。なので、私も、香港の中国簽証申請服務中心(中国ビザ申請センター)で中国ビザを申請した状況を記しておきます。

むろん、ビザはその時の情勢、申請する場所、申請する人の経歴・資格などで、状況は変わると思います。皆さんが申請しようとするときは、また状況が変わってるかもしれないので、あくまで参考と思ってください。

 

まず、ビザ申請に行く前に、必ずネットで、ビザ申請の申込書に記入し、規定にそった身分証明写真もアップロードして、送付して、その申請書を印刷しておく必要があります。(私は白黒で印刷しましたが、特に問題ありませんでした)

 

私は3月下旬の平日の朝、7時45分ごろ、中国ビザ申請センターのある、湾仔の資本中心ビルに到着したところ、ビルの正面玄関から人の列、列、列。告士打道にある玄関から、杜老誌道を周って、 謝斐道まで列がずらり。150人以上、いや200人ぐらい並んでたと思う。ビザセンターのオープンは9時なのですが、すでに8時前からたくさんの人がビザを求めて並んでいる状況でした。

 

8時すぎ、係の人が「EXPRESSの人は前の方のラインに」と回ってくる。 私はもともと「Express 加急」申請するつもりだったので、列から外れて、Express申請に並ぶ人の流れにそって前に。そこで、目視で40番目ぐらいになる。Express 加急で、HK$390高くなる(ビザセンターの手数料がHK$210、ビザ申請費用HK$180がプラスになる)けど、今の香港のあの申請人数の多さでは、普通申請では、とてつもなく時間がかかりそうなので、Expressにした価値はあったと思う。

 

8時半ごろ、Expressのラインに並んでる人は順番に、「Expressですね」と確認され、印刷してきた申請用紙に「Express」のハンコを押してもらって、手書きの番号札を貰う。私が貰ったのは36番でした。もし、お金はかかってもいいので、すこしでも早くしたい場合は、「Urgent 緊急」と申し出てどうすればいいか確認したほうがいいかも。

そのまま、資本中心ビルの中に入り、エレベーターにのり、中国ビザセンターの階まで上がり、ビザセンターの入り口の前に、番号札順にならび待機。

 

8時50分ごろ、係の指示で、申請書類の確認の列にならぶ。(ここは、申請窓口に行く前段階のチェック)

 

9時10分ごろ、申請書類のチェックの番が回って来る。「飛行機の予約は?」と言われ、「高鐵(高速鉄道)を予約しようと思ってるが、まだチケットが発売開始していない」と言うと、それ以上は追及されなかった。高鐵(高速鉄道)の切符は15日以内の切符の販売なので、実際、私の旅行スケジュール4月6日のチケットはまだ発売開始ではなかったし。前段階チェックで、特に大きな問題がなかったようで、申請窓口への番号札が発行され、私が貰ったのが、排隊號碼E0032。

 

 

 

ここまでは、割と順調だったのに、ここからが長かった。 10時の時点でE0016、11時でE0025、12時でE0027までしか進まず、番号が進むのがどんどん遅くなってる感じ。U字始まりの番号がどんどん進んでいってたので、おそらくUrgent特急の申請の人が増えてきたのでしょう。それに、ビザセンターでビザの申請をしてる人は、観光ビザのように簡単なものではなく、たぶんビジネスや留学など、もっと難しいビザ申請の人も少なくないのだと思う。本当に何十分も窓口から動かない人もいて、一人ですごく時間がかかってる人も多い。私は、まだ、排隊號碼を貰うまでは順調だったので、椅子に座って、ネットみたりしながら時間つぶして待ってたらいいけど、これ、普通申請の人って、申請書類チェックですら全然進んでるように見えなかった... これ、普通申請のままの人は、どうなるんだろう?と感じた。

 

13時過ぎ、E0032、私の番がやっと来た。
私は、観光1次ビザで申請してたのですが、私の窓口担当の方は、私の申請書をざっとチェックして、「貴方ならマルチビザが申請できますよ」と。「マルチ?何年?」「5年」「5年!? もしマルチビザ申請して下りなかった場合、どうなりますか?(ビザ申請して却下されたら、次申請出来るようになるまで時間がかかるとか聞くし、下手にマルチ申請して、ダメだったらどうしようと思ったので)」「もしマルチが却下され1次ビザになった場合は、1次とマルチの差額は返金されますよ。マルチが必ず降りるとは保証できないし、貴方が1次ビザがいいというなら1次ビザで申請してもいいけど、貴方の場合はマルチ申請すれば」「ならマルチで申請お願いします。旦那と一緒に中国旅行するのも難しかったので、マルチ取れるとありがたい」というような会話をして、5年マルチの申請にしました。実態に即してこんな風に提案してもらえるとは思ってなかったので、びっくりしました。今は、香港永久性居民は5年マルチ、香港居民は2年マルチが申請できるようになったみたい。
航空券がない点については、担当の方から「高速鉄道のチケットが販売になってないので、提出できないのですね」と言って、その旨を書いてサインすることを求められました。中国語で「高鐵利用のため、まだ発売になっておらず、切符の提供ができない」という内容を、担当の方が言ってくれたとおりに書いて、サインをしました。(私は英語より広東語の方が楽なので、中国語で書きましたが、英語でも問題ないはずです)
あと、私は、申請書の配偶者の住所欄を記入していなかったようで(汗)、「配偶者と一緒に住んでますか」と確認されました。
 
私は窓口での申請手続きは10分ぐらいで終わったと思います。その後、指定の場所でマルチビザExpress申請料の料金HK$1320 (Expressの追加料金込で)を現金で支払い、資本中心ビルの外に出て来たのは13時半過ぎでした。
まあ、確かに長かったけど、もともと丸一日かかることも覚悟してたので、およそ半日で終わったので、まあ、許容範囲かなあ。
 
そして2日後、無事5年マルチビザが受け取れました! 受け取りに来る人も結構多くて、15分ぐらい並んだけど、申請と比べたらスムーズすぎました。やった~! これから5年間は、気軽に中国旅行できる!
 
注意点: 観光ビザの申請には基本的には航空券とホテルの予約が必要なようです。ただ、日帰りスケジュールでホテルに泊まる必要がないとか、飛行機で行く場所でないとか、深圳などの近場で予約が必要ない地下鉄で行くなど、正当な理由があれば、私のように提出が免除されるのだと思います。ただ、私の前に申請用紙のチェックを受けている人が、身分証明書番号かパスポート番号かわからないけど、根本的に申請の元になる番号を書き間違っていたために、申請が出来なかったようですが、それにプラスして、「ホテルの予約もないので、今日は申請は間に合いません」と言われていました。なので、ビザ申請の日程表に宿泊が必要なスケジュールを書いているなら、中国はキャンセル可能なホテルがたくさんあるので、最終的にそこに宿泊するかどうかは別にしても、予約をして予約確認書を印刷して持っていきましょう。

 

なお、日本の中国ビザ申請センターは、いろんな方のブログなどを見る限り、香港ほど混雑してないように見受けます。昔は、中国ビザは香港に来てから香港の旅行社で取るのが簡単だったけど、今は、香港の方が、ビザ希望者が多くて、大変な感じ。香港のビザセンターは日本語も通じないので、インタビューに答えられるある程度の英語(または中国語)の能力は必要だし。特に、東京や大阪の中国ビザ申請センターが日帰りできる距離にある人は、日本で申請した方がよさそう。

 

香港在住の日本人で、中国旅行楽しみたいという人には、マルチビザ申請を推奨したい。*1

深圳や珠海なら特区ビザもあるし、飛行機で行く遠方都市の多くはトランジットビザ免除の方法で中国に行くことも可能。だけど、特区ビザも時間がかかるし、かならず取れるとも限らない。トランジットビザは、中国を目的地に出来ないので、往復航空券が買えないので、エアチケットも割高な上、必要なくても違う国に行かないといけないので、時間も無駄になる。やはりマルチ取れると楽です。マルチビザは1年以上だと、2年も5年も費用は同じなので、自分が取る資格のある最長のビザを取るのがお得です。

 

24年7月1日追記*1

非中国籍の香港永久性居民の人は、回鄉證(回郷証、台湾・香港の中国籍の中国人が中国に行くためのIDカード)が7月10日より申請出来るようになるというニュースがありました。なので、香港在住の日本人で永久居民だと、マルチビザではなく、回郷証の申請も選択肢になると思います。香港人の回郷証と全く同じではなく、制限はつくみたいですが。

私のもう一つのブログ (アニタ・ムイファンブログ)で書いたとおり、2023年12月23日近藤真彦コンサートのためにマカオ旅行に行ったのですが、その際、『プロジェクトA』『ミラクル』のロケ地に行ったので、まとめておきます。

私の行ったところは、すべて観光地なので、「ロケ地巡りだ~行くぞ‼」と構えることなく、簡単に行けるのですが、その分、観光客も多くて、とりわけクリスマス休暇だったので、写真を撮るのにどうしても人が入ってしまう... 他の人の顔がまともに映らないようにするのがやっとでした。まあ仕方ないですね。

気軽に行ける場所なので、皆さんもマカオに行った際は散策するといいですよ。

 

路環(コロアネ)

ここは、中心地から少し離れますが、リスボアやベネチアンなどから路環行きのバス1本で行ける上に、マカオタルトの有名店、ロード ストーズ ベーカリーの本店があるし、観光客もたくさんいました。このあたりは、今は埋め立てで、タイパ島と一体化してしまいましたが、昔は島だったからか、香港の離島と雰囲気が似てると思います。

 

聖方濟各堂(聖フランシスコ・ザビエル教会) と 陳勝記の付近

『プロジェクトA』馬如龍が戚幫辦に捕まるシーン

今は道も舗装され、周りも綺麗になってはいるものの、教会も陳勝記(ミシュランガイドにも掲載されてるレストラン)も、その向かいの雅憩(カフェ)もちゃんと残っていますね。

Twitterに載せた時、何人かのコメントに、ここは「セットだと思ってた」とあったので、「もしや、これってセットなの?」と一瞬焦ったのですが、奥の建物も同じだし、そもそも、プロAは香港が舞台の映画なのに、わざわざマカオの街を忠実にセットで再現する必要はないので、実際にマカオに来て撮影したのでしょう。

 

氹仔(タイパ) 嘉模前地

ここはマカオの有名な観光ストリートの官也街のお隣で、コロニアルな雰囲気の建築物がたくさんあって、観光・散策にもってこいの地域ですが、この付近も、ジャッキーの映画の撮影で使われています。

 

嘉模聖母堂 カルモ教会

『ミラクル』 郭振華 が薔薇夫人に初めて出会い、薔薇の花を購入した直後に、先ほどまで座っていた椅子に車が突っ込むシーン。横に見えているのが、嘉模聖母堂。

 

嘉模聖母堂から嘉路士米耶馬路に降りる階段

ここはずいぶん綺麗になって雰囲気が変わってますが、両端の木の雰囲気とか、名残りがあります。

 

階段の一番下、後ろに見えるのが、嘉路士米耶馬路と益隆炮竹廠の塀

 

 

嘉模前地は『ミラクル』だけでなく、『プロジェクトA』でも撮影に使われています。

 

嘉模聖母堂 カルモ教会

南側の階段

『プロジェクトA』で逃げる馬如龍

 

嘉模聖母堂 カルモ教会の木と十字架

馬如龍について逃げてるはずが、ついて来てなかった 華女がいたところ

木と十字架はそのままですね。

 

光復街

『プロジェクトA』 で馬如龍が駆け上がるシーン

わりと頻繁に更新して、最新のジャッキーの姿をみせてくれていた、ジャッキー・チェンの快手の公式アカウント。ところが、ジャッキーのライブ配信を前に、7月28日に、香港・海外からのアクセスが制限されてしまい、投稿作品が「0」という表示になって見れなくなってしまいました。
7月31日現在、残念ながら香港・海外はまだ制限されたままのよう。ずっとこのままなのかなあ。私のアカウントにはジャッキーのアカウントに「未見作品あります」と表示されるのが空しい。お知らせ来たって見れないやん。*1
 
7月29日のライブ配信も結局ライブでは見れませんでした。
ただ、
これは、アクセス制限されておらず、当日、かなりちょこちょこダイジェスト的に更新してくれていたので、タイムリーに様子はわかりました。元気そうで楽しそうなジャッキーの姿が見れて嬉しかった。
 
配信内容のすべては、Bilibiliに非正規の物はすでにアップされてます。公式ではないので、興味ある人は自分で探してください。Bilibiliで「成龍直播」を検索すれば探せると思う。
 
私もひととおり見ましたが、今回ジャッキー、サビだけも含めて、歌いっぱい歌ってた。番組やイベントでジャッキーがよく歌うものだけじゃなくて、「ジャッキーこんなのも歌うの?普段むっちゃカラオケ行ってるんじゃない?」という感じがした。《野狼disco》 まで歌ってしまうとは。
 
私もあまり知らない曲もあり、ざっと調べたので、ジャッキーが歌った曲の曲名書いておきます (あれば、快手娛樂の公式へのリンクも)
一場遊戲一場夢
孤勇者
我是一隻小小鳥
英雄故事 (《警察故事》主題歌)
心影
我家在那裡
壯志在我胸
滿江紅
黃昏
油菜花 (《大兵小將》主題歌)
花海
忐忑
醉拳 (《醉拳2》主題歌)
生命中的的每一天
明明白白我的心
 
快手娯楽は、地域制限が掛かってないようなので、快手のアプリを入れてなくても、コンピューターのブラウザで見れると思います。
もし、携帯しか見る手段が無い場合は、ブラウザー(IOSやChromeなど)で、表示させ、PC版に切り替えれば見れると思います。切り替えないと、アプリ版に飛ばされて、アプリのインストールを促されるよう。でも、日本からはアンドロイドでは中国の快手のアプリはインストールできないと思う。アップルはアップルのアプリストアに快手の中国版はあるはず。
 
ジャッキーは配信の中で「全世界のファンのみなさま」って言ってたから、ジャッキー本人は、自分の快手のアカウントが海外への制限されてることや、今回のライブ配信は前回と違い全世界への配信でないことは知らないのかもね。
モグリのコピーを見たり非正規の方法でアクセスしたって、ジャッキー本人や映像権利所有者に商業的になんの得ももたらさないから、ファンとしては、出来うる限り正規の方法でジャッキーのものを見たいけど、正規の方法を閉じられてしまうと、モグリに行かざるを得なくなる。有料会員とか作ってもいいから、本当に、快手のジャッキーアカウント、地域制限かけないでほしいなあ。
 
*1 (8月1日追記) ジャッキーの快手アカウント、通常のショートムービー作品と、去年のライブ配信のアーカイブの地域制限は解かれたようです。見れるようになりました。よかったあ。このままジャッキーの快手見れなくなるかと心配してたので、ホッとしました。
ただ、7月29日のライブ配信のアーカイブは、中国大陸からはジャッキーの快手アカウントで表示可能らしいですが、これは、地域制限がかかっているようで、香港からも見れません。
2018年撮影のジャッキー・チェン&ジョン・シナ主演の映画《狂怒沙暴》、その後、権利問題や、ダブル主演のジョン・シナが台湾を国と言っただとか、コロナ禍だとか、いろんな問題がぐちゃぐちゃで、ずっと公開されずに数年経過...
それが、やっと今年、一部の国・地域で7月上旬より劇場公開、欧米は7月28日よりNetflixで公開で日の目をみることになりました。日本でも、《プロジェクトX-トラクション》という邦題で、Netflixで7月28日より配信開始とのこと。
 
しかし、この映画に投資した中国映画会社の唐德影視は、すでにこの映画の版権を手放しているらしく、中国でこの映画の上映はないらしい。中国で上映しない上に、ジャッキー市場がまだある日本ですらNetflixでの配信となると、どう考えても香港で劇場公開の可能性はゼロ。その上、Netflix香港でやるという話も見聞きしない。*1
その状況で、私は6月終わりごろ、シンガポールで7月7日より劇場公開するということに気が付きました。シンガポールなら治安面も良好、言語面も英語・中国語OK、交通面も飛行機も香港からも直行ありで、現地の交通も地下鉄・バスが便利と、旅行する難易度は他の劇場公開のある国・地域とは比べ物にならないぐらい簡単。それに、シンガポールなら映画の上映も中国語と英語の字幕つくので、内容を理解しやすい。旦那も7月10日の休みが取れたので、これは、思い立ったら行った方が後悔がないと思い、シンガポールへ行ってきました。
 
飛行機は、7月8日HKG8:00-SIN11:55、7月10日SIN1:45-HKG5:55、つまり香港を離れたのは48時間足らず、シンガポール滞在も実質1日半だけの旅行。でも、シンガポールは、香港といろんな面似ているので、香港在住の私や香港人の旦那にとっては、長期滞在してまで観光するところも無いので、映画見るのが主要目的で、ついでに少し観光するだけなら、2日で十分かなと。
ちなみに、シンガポールはコロナ禍終了体制という感じ。マスクしてる人はチラホラいるので、マスクしていても不自然な感じはしないけど、でも少数派。ただ、その分、マスクもせず変な咳してる人もいろんなところでチラホラ。私達は出来るだけ感染したくないので、食事以外はずっとマスクしてました。防疫の観点から、食事も、室内は出来るだけ避けようと思ってましたが、シンガポールはホーカーズが多く、店先にオープンエリアの席を作ってる店も多くて、換気が悪い閉め切った室内での食事を避けても、食事をする選択が多いのは、よかったです。
 
シンガポールの物価は香港以上に高い。ホテルは本当に高くて、立地が良ければ、ゲストハウスレベルでも、日本円で一万円以上。でも、コロナ防疫的にあんまり変なところに宿泊するのもなあと、悩んだすえ、ペニンシュラエクセルシオールホテル、一応4つ星約SGD190 (日本円約20000円)。私はアゴダでちょうど特価適用でキャンセル不可条件でこの値段だけど、他のサイトなら25000円ぐらいはするホテル。口コミを見ると、古いらしく、とても4つ星という感じではないということだったけど、まあ、一応の設備は整ってるし、ペニンシュラなら、大丈夫かなあと思ったんだけど...
それが、到着早々、ロビーは大行列。システムアップグレードによるトラブルらしいけど、並んでいる間、誰からも何の説明もなく、長時間待たされた。1時間以上並んでやっと自分達の番になっても、そこからも長い。部屋はアップグレードするけど、準備が出来ておらずあと30分必要と。そんなに待ってたら、映画のスケジュールに間に合わないので、キーは後でもらうことにして、コンシェルジュに荷物を預けて、そのままホテルを出発。チェックインに1時間半必要なホテルなんて、本当に初めて。
シンガポールは2009年に、張宇と陳昇と黃品源のジョイントコンサート『三個好男人演唱會』を見るために行ったきりの2回目の訪問なのですが、その時に泊った4つ星のHotel Royal @ Queensも、最終日、ホテルが停電で泊まれないというトラブルがあったのよね。今回もまさかのトラブルで「私はシンガポールのホテルとはウマがあわないのか」と本当に運がないなあと思った。香港に戻ってきて後でググったら、ここは名前にペニンシュラと入ってるけど、ペニンシュラグループとは何の関係もないそうで、名前に騙された感じ。部屋も掃除が甘くてバスタブあったけど、浸かるのは諦めた。シンガポールは、4つ星レベルは中途半端に高くて、中途半場に問題があるのかもしれない。何かトラブルがあっても「仕方ないか」と諦められるぐらいすごく安いホテルにするか、もしくは、とても高い5つ星のホテルにしないとだめなのかもなあ。
 
さて、しょっぱなからトラブルに見舞われたシンガポールですが、今回の目的の映画鑑賞!滞在中、1日1回、合計2回鑑賞しました。
 
 
1回目は7月8日16:15 Shaw Theatre Lido Hall 2 (席数約120席)にて鑑賞、映画チケットは一人SGD15.5(約1600円)。
Shaw Theatre Lidoは、初日はHall 5 (席数約160席)での上映が主流だったのですが、公開2日目にして、さらに小さい箱に変更になってた(泣)。やはり、この時期、IMAXや大きな箱は、ミッションインポッシブルとインディジョーンズに占められてるのは、仕方ないけど、《狂怒沙暴》が公開第一週目の土日に小さな箱に変更というのは、この映画、あまり宣伝もされてないし、主力映画ではないんだろうなあ。
ただ、箱が小さかったからか、私が見た回は、土曜日の午後なのもあって、半分ぐらいは入ってた。
 
2回目は7月9日13:00 Golden Village Vivocity Hall 10 (席数約140席)にて鑑賞。映画チケットは、こちらも一人SGD15.5(約1600円)。

ここは、チケットの有人販売がなくて、機械で購入する必要があった。

前日のLido Hall 5と箱の規模はそれほど変わらない感じがしたけど、スクリーンがこちらの方が大きくてよかった。客数は3割ぐらいか?あまり入ってなかったけど、全体的に、前日Lidoで見たときより観客の反応が良かった。
 
そうそう、カルチャーショックというか、びっくりしたのが、私が見に行った映画館2館とも、係員による案内がほとんどなかった。自分で上映館探して、自分で席探して勝手に鑑賞って感じで、びっくりした。Shaw Lido なんて、箱の中の照明もずっと消えたままなので、自分の携帯のライトで照らしながら探したよ。
 
ちなみに、Vivocityに映画見に行く前に、シンガポールのアニタファンが教えてくれた肉骨茶の有名店「歐南園亞華肉骨茶」に寄って、ブランチを食べたんだけど、このお店、香港の有名人も沢山来た事がある店でユン・ピョウも来たことあるみたい。

歐南園亞華肉骨茶ギャラリー http://yahua.com.sg/gallery/

ユン・ピョウの写真
 
 
さてさて、《狂怒沙暴 Hidden Strike》 映画の感想です。
私は正直、この映画、あまり期待はしていませんでした。だって、ここ数年のジャッキー映画、期待を下回ることが多くて、「今度も大したことないんだろうなあ」と思って鑑賞しました。でも、実際に映画見たら、もともと期待値が低かったのもあるかもだけど「思ったよりいい」「悪くない」と思いました。
むろん「傑作」と言えるほどではなく、《英倫對決 ザ・フォーリナー》には遠く及ばないとは思う。でも、ここ20年ぐらいのジャッキー映画の中では、比較的良い出来の映画と思う。少なくとも、《急先鋒 プロジェクトV》よりは良い。なにより、この映画は、実際の主演は他の人なのにジャッキー主演として客を呼ぶような「看板に偽りあり」の映画ではなく、この映画は誰が見ても、「ジャッキー・チェンとジョン・シナが主演」と感じるだろうと思った。
アクションシーンはそんなに多くない。旦那さんも「映画はまあ悪くないけど、ジャッキー年取ったね、アクション少ない」という感想でした。それに、私は「ジャッキーが自分でやってない」という感じが《ザ・フォーリナー》より強いと感じた。《ザ・フォーリナー》も、顔が映ってないアクションシーンは全部本人ではないはずなんだけど、ダブルの使い方が上手いのか、そこまで強くダブルの感じがしなかった。でも、この《狂怒沙暴》は、ダブルを分かりにくくしたいのか、アクションシーンが暗いシーンが多いし、遠景のシーンも多くて、却ってシルエットがダブルっぽく感じ、「ジャッキーじゃないな」と感じるところが結構あった。
ただ、ジャッキーの顔が見えるアクションもそこそこあって、60代半ばの時の撮影とは思えないかっこ良さは有ったし、アクションが緊張感と殺気があっていいと思う。 私は《ザ・フォーリナー》のアクションシーンを思い起こした。でも、緊張感ばかりではなく、コメディ成分が散りばめられているので楽しさもある。
ストーリーはそんなに複雑ではなく、むしろありきたりな脚本かも。でも、香港のアクション映画にありがちなアクションをするために無理やりアクションに持っていくような話の流れはなかったと思うし、父親と娘の関係も、《龍馬精神》みたいに無理やり感は感じなかった。
 
ちなみに、私は復路のキャセイの機内エンタメで、ジョンウィック4を飛ばし見して、アクションシーンのいくつかを再度見てみた(すでに香港の映画館では1度鑑賞済み)。個人的な感覚では、「ジョンウィック4」のアクションって、全体的に、ファンタジーというかゲームの画面見てるような感じで、スタイリッシュでカッコいいけど、あまりリアリティを感じなくて、肉体の痛みが伝わってこない感じがする。《狂怒沙暴》のアクションの方が、実際に人間が戦ってる感じがして、こういうアクションの方が私は好きだなあと再確認。(もちろん、こういうのは、好みの問題なので、ジョンウィックの方がいいと思う人も少なくないとは思うけど)
 
私は、シンガポールに行く前に、普通の予告編は見たけど、ロシアの予告編は見ずに本編を見ました。映画を見た後にロシアの予告編を見ましたが、ロシアの予告編はアクションシーンをちょっと見せすぎだと思う。まだロシアの予告編見てない人は、わざわざ見ない方がいいと思う。だって、あれ見ると、すごくアクションシーン多そうに見えるから。

そんなに大きな期待はしない方がいいかもしれないけど、この映画の為にNetflixに加入する価値は十二分にあると思う。

 
なお、張學友のコンサートの為にシンガポールに行くと言う方が居れば、ぜひついでに、映画館で《狂怒沙暴 Hidden Strike》見てきてください。チャンギ空港と接続したショッピングセンターJewel の中のShaw Theatres Jewel でも、上映あります。

Shaw Theatres Hidden Strike (狂怒沙暴)  https://shaw.sg/movie-details/204

 

*1注釈追記(7月28日)

本当にまったく宣伝もなく、話題にもならないまま、でも、無事に香港でも7月28日配信開始になりました。よかったあ。

中国で4月7日から公開されたジャッキー・チェン主演の《龍馬精神 Ride On》、世界各地で上映が決まる中、香港での上映の話がなかなか出てこなかったので、香港のお隣、深圳に見に行こうと決めました。近年の香港は、《絕地逃亡 スキップ・トレース》も、《神探蒲松齢 ナイト・オブ・シャドー 魔法拳 》も、《龍牌之謎  レジェンド・オブ・ドラゴン》も結局上映されなかったというジャッキー・チェン砂漠なので。 深圳に行こうと決心してから、香港でも上映されるという話が出てきたんですが、もう行くつもりになってたし、香港はオリジナル版(国語版)をやらない可能性があると思い、先週、4月11日に見に行ってきました。

 

コロナ以降、日本人の15日ビザ免除が停止されているので、香港のお隣の深圳に行くには、深圳特区ビザを取る必要があるのですが、これが、なかなか時間がかかる。羅湖の香港側のイミグレを超えて、深圳のビザ事務所についたのが9時半ぐらい、それから、ビザが発行されて、深圳の街に出て来たのが11時55分ごろ。ビザ申請とイミグレで2時間半かかってしまった。昔は深圳特区ビザなんてお金払って、10-20分で発行してもらえたのに...

でも、私はまだラッキーだったほう。羅湖のビザ事務所の申請受理能力に限りがあるようで、人が多い時は午前で早々と受理停止になってしまう日があったり、必ずビザが取れるとは限らない状況。この状況では、深圳も、そんなに簡単に行ける場所ではなくなったなあと思う。

相互主義が原則のビザ免除、今の中国からすれば、日本が中国人にビザ免除してないのに、一方的に中国から日本人に免除する理由はないかもしれない。今や貧乏国家の日本の国民に、どんどん中国に観光に来てもらいたい理由もないだろうし。でも、ぜひぜひ日本パスポートのビザ免除復活してほしい。映画やコンサート鑑賞で、気軽に行けるようになってほしいなあ。

 

やっとの思いで、羅湖のイミグレを超えて撮った写真。11:55撮影

 

映画は、万象城というショッピングセンターの中の万象影城で鑑賞しました。羅湖から地下鉄で行けて、近くて、大画面で、音響がよさそうなところがよかったので。さらに、イミグレの時間が読めず何時に到着するかわからないけど、出来れば2回見たかったので、上映回数が一日中まんべんなく多いところと思い、ここにしました。 建物が1期と2期にわかれていて、映画館は1期にあるのに、私は最初、2期の方に入ってしまって、映画館の場所を探すのにちょっと戸惑った。

 

 

13:20と15:40 の2回鑑賞。4月11日は《龍馬精神》は万象影城の8号院での上映が中心で、8号院はTHX認証院だったので、なかなかよかったです。音がドルビーサウンドで、あちこちから立体的に音が聞こえてきました。

 

でも、高級ショッピングセンターの中でお値段もすこし高め。中国は映画のチケットはネットのチケットシステムで買うのが当たり前になっており、ネットで買うと、劇場窓口で現金払いする値段の半額以下なのですが、私はWechat Payの中国版の支払いシステムが使えなかったので、窓口現金価格で、109.8元(約HK$125)でした。価格が倍以上違うので、売り場の女性も「ネットで買った方が安いよ」「ネットで買えないなら、会員カード発行する?中国の電話番号だけで発行できるし、映画割引になるよ」といろいろ気を使ってくれたのですが、中国の電話もないし、まあ仕方ない。でも、私は香港でも、ジャッキーの映画を見る時は、少しでもボックスオフィスに貢献しようと、わざと無料招待券や買一送一(1人の値段で2人分)などの大きな割引価格を使わずに見ることもあるので、THX認証の箱で、この値段なら、香港とあまり変わらないので、許容範囲。

 

私は、今でもコロナ防疫措置は出来る限りとっているので、なるべくマスクを外して不特定多数と外食しないようにしています。でも、深圳まで来て映画を見るとなると、長時間何も食べないわけにもいかない。どうしようかと思ってたら、13:20の上映回は私がチケット購入した時、私一人だけだったので、これなら、映画館で食べた方が、防疫的にはいいなと思って、映画館の売店でポテトチップ買ってパパっと食べた。 でもこのポテトチップ、さすが高級ショッピングセンターの中の映画館の売店だけあって、60g入り、RMB28(約HK$32)もした。中国の物価、高くなったねえ。

 

入場して席について、10分近く誰も他に入ってこず、私1人でした。ポテトチップスを急いで口に詰め込みながら、「このまま、私一人でTHX院貸し切り?」と不安になってたら、本当に上映時刻ギリギリに2組4人が入ってきて、観客私入れて5人、貸し切りは免れました。でも、中国の映画館、平日の昼間とはいえ、まだ新作公開一週目で、こんな入場率低くても採算とれるんだろうか。《龍馬精神》の興行収入の推移をみてても、土日で入場率5%前後しかない。中国のファンによれば、一応、この時期の公開映画としては、悪くない成績らしいので、連休や正月や夏休みでもない時期だと、そんなものなのかな。

 

 

さて、《龍馬精神》の感想ですが...

 

私はこの作品、第1弾の予告映像を見たとき、ここ10数年のジャッキー出演作の中で、《英倫對決 ザ・フォーリナー》に並ぶ脚本がしっかりした良作なのでは、と、想像しました。さらに、この《龍馬精神》の楊子監督が撮った中國電影頻道の映画チャンネルの宣伝フィルム《刻在時間裡的美好》の雰囲気の良さから、この監督はもしかして、すごくいいかも、この《龍馬精神》は、高齢期のジャッキーの代表作になりえる可能性がある?と、期待したり...

 

その楊子が撮った、ジャッキー・チェン主演の、映画チャンネルの宣伝フィルム

(これは《龍馬精神》とは直接関係ない映像なので、映画のネタバレではありません)

電影頻道2023宣傳片

 

しかしながら、3月31日の北京での《龍馬精神》プレミア上映以降、一部すごく感動してる人もいたという話も聞いたものの、ジャッキーのファンが辛口の感想だと聞いたので、「これは誰もが絶賛するような作品ではないのね」と自分の期待する気持ちを落ち着け、私は、心の準備をして見に行きました。

 

私の感想は、本当に、正直に、「普通、まあまあ」です。私は、前もって覚悟して見に行ったので、大きな失望はしなくてすんだけど、ファンが辛口の感想なのが、「まあ、この出来だとそうなるわなあ」という感じ。すでに鑑賞したファンに私の感想を言うと、だいたい皆、不満点や指摘する内容が似ていて、「そうそう、そうなのよ」という感じ。すごく駄作だとは思わないし、退屈したり、眠くなるほどつまらなくはないけど、すごく面白いかと言われると、そうでもない。見て損するほど酷くもないけど、傑作ではない。

 

もともと、私も、この映画がアクション大作だという期待はしてなかったし、それを期待する映画でもないと思う。でも、中に挟みこまれてるアクションシーンについては、それなりに良かったと思う。アンディ・オンとのアクションは、昔の香港映画のような、「殺気がないけど、工夫があって楽しい立ち回り」という感じで、好ましく見れた。もちろん、顔が出ない部分は、スタントマンのダブルだし、その所為か、ちょっとカット割りが多い感じはしたけど。でも、ジャッキー・チェンスタイルのアクションという感じで、悪くないと思う。

 

演技については、私はジャッキーは演技力がある人だと思っているし、今回もセリフ回しや表情などの表現は悪くないと思う。共演者についても、役柄にあっててよかったと思う。漫才が本業の郭麒麟、台詞回しや間合いも好ましい。劉浩存については、中国ですごくアンチが多くて、演技も下手だという酷評を見る。これだけ嫌う人が多いのは、お母さんのダンス学校の事故の影響なのか?劉浩存が出てるだけで映画見たくないという書き込みも多い。私は、中国版、裕木奈江?って思ってしまった(例えが古い)。でも、少なくとも、劉浩存の可愛さは、この役には合ってると思ったし、演技力自体は特に問題ないと思う。

馬の演技もよかった。CG合成とかもあると思うけど、これだけ馬に表情やしぐさを持たせるのって、撮影大変だったろうなあと思う。

 

では、何か問題で、こんなに「不過不失(良くもなく悪くもなく普通)」の映画になったか。

大きな原因は、脚本だと思う。ネタバレしないために詳しくは書かないけど、人間と馬との関係、父と娘の関係、スタントマンのこと、詰込み過ぎで、話が散漫で、焦点がなく、3つのテーマがすべて中途半端で、どれも描き方に深みがない。テーマを1つか、せめて2つに絞って、もっと深みのある脚本だったら、名作になりえたんじゃないかと思うと、もったいない。

個人的感想としては、私は決して劉浩存のアンチではないし、彼女の演技も悪くないと思うし、娘役に彼女を起用したこと自体は、選択肢としてありだと思うけど、ただ、この映画の全体像からすれば、父と娘のストーリーラインは余分だったと思う。

 

それに、予告編で、ネタバレしすぎと思う。私は最初の予告編と第2弾の予告編は見たけど、、第3弾と第4弾の予告は見ないようにしていた。それでも、いろんな宣伝の中で、見たくなくても目にしてしまうシーンも多かったので、映画本編で初めて見るシーンは少なかった。映画見終わってから、改めて全部の予告みたけど、1から4の予告編と主題歌《真心英雄》のMVを見たら、「これほぼ、映画の面白いところ全部やん」って感じ。

さらに、問題なのは、予告編の編集、天才的だと思う(皮肉)。予告編はテンポのいい音楽と美味しいところを凝縮したカットで、同じシーンでも映画で見るより、予告編で見る方が面白い。「あれ、予告編でこのシーン面白かったのに、映画で見てもいまいち...あれ?」みたいなところがあった。

 

まあ、いろいろあるけど、でも、そんなにひどい作品でもないし、毒がなく、家族や友達、それも老若男女が安心してみれる作品だとは思う。 ただ、日本公開時、家族や友達を誘おうと思ってる人は、相手に予告編見せないほうがいい。そして、予告編見てしまった人も、日本公開までに忘れたほうがいい。 まあ、完全に忘れるのは無理だろうけど、予告編を何回も何回も繰り返しみて、脳裏に焼き付けないようにね。

日本の配給会社も、日本で宣伝するとき、中国の予告編4バージョン、そのまま全部流すような愚策を取らないでほしいです。

映画の予告編もみず、あまり大きな期待をせず、暇つぶしぐらいの気軽な気持ちで見た方が、素直に普通に楽しめると思う。

 

なお、中国で公開が始まって以降、微博の《龍馬精神》公式で、予告編だけでなく、最後のNG集全部、さらに、 「正片片段上线 (本編カットをアップ)」として、本編の数分の映像を抜き出して、そのまま投稿されてます(今ところ、2シーンかな)。 こういうのは、映画見た人が、映画の余韻に浸るのにはよいけど、見てない人が、本編のままのものを何分もみたら、本当に映画館に見に行く意味なくなるよ。みんな、映画見るまでは、見ないようにね。中国の映画配給会社の宣伝部も、ジャッキー・チェン作品としては、もう少し興行収入が伸びてもらわないと困る...と必死なんだろうけど、ちょっと考えろよ、という感じがする。

 

映画の長さは126分とジャッキー映画としては、ちょっと長め。マレーシアは、国語版と広東語版の両方上映されてるようです。でも、中国は、広東省ですら、広東語版の上映はありませんでした。香港が広東語版の上映になるんだろうなと思う。でも、この作品は、役者本人の声が使われているオリジナル国語版がいいと思うので、香港も両方のバージョンやってほしいなあ。両方を見たマレーシアの記者も、国語版の方がお勧めですと書いてたし。もちろん、ジャッキーファンとしては、彼の声は、両方本人の声なので、両方のバージョン見れれば、一番いいだろうけど、どっちか一つ選ぶなら、国語版だと思う。私も、マレーシアの広東語版予告は見たけど、郭麒麟みたいに、漫才師が本業の人の声を、広東語声優に吹き替えるのは、本当に理想的でない。

なお、オリジナル国語版でも、広東語の会話も出てきます。

 

2024年3月追記:

《龍馬精神》の邦題が『ライド・オン』となり、5月31日から日本での劇場公開が決まりました。

皆さん、ぜひ劇場へ足を運んでください。

香港は結局、この映画、劇場公開はありませんでした。メディアの多様化で、さまざまな映画が配信やディスクで見られるようになった現代、劇場で映画が上映されるというのは、そんなに当たり前のことではないのです。ジャッキー・チェンの映画が大きなスクリーンで見られるその機会は大切にしてくださいね。

 

Amebaブログの自分のホームでちょうど、「2年前の12月に書いた記事があります」と出て「諸朋好友 第5集 林國斌(ベン・ラム)が語った、成家班でのこと」がメンションされている。あの投稿から2年も経つのか。https://ameblo.jp/anitamuijapan/entry-12641386743.html

 

今日は、成家班の重要人物、火星(マース)が『プロジェクトA』の時計台の撮影について話したことについて。

 

ジャッキー・チェンの『プロジェクトA』の時計台からの落下シーン。

日本では 『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』というNHKBSの番組で2019年8月6日放送 の「香港パワー!ジャッキー旋風 世界を駆け巡る」 というジャッキー・チェン特集の際、火星が時計台のスタントを自分がやったと語ってました。

おそらく、日本で、公式に、この内容をこの映画に深くかかわったスタントマンの言葉で公表されたのは、この番組が初めてだったのではないでしょうか。(もちろん、それまでにも、ファンサイトの討論や、映像分析や考察では、いろいろ言われていましたが。)

 

でも、実は『プロA』でマースが時計台のスタントをやった話は、香港では、それよりさらに10年前の2009年3月8日放送の《星星同學會》の第09集「武師血淚史(スタントの血と涙の歴史)」というテーマの回で、火星が話しています。

 

 

やっぱりアクション映画の撮影って大変。『プロA』の話をしているところを紹介します。

司会進行: 吳君如(サンドラ・ン)、錢嘉樂

ゲスト: 曾志偉(エリック・ツァン)、元華、劉家輝、火星(マース)

このYoutubeの0:21~2:10ごろの内容

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エリック: この火星というダブルは何か、ジャッキー・チェンの全盛期に...

サンドラ: 火星がダブルやったんでしょ。

エリック: 違う、何か、実験品、つまりマウス。

嘉樂: 聞くところによれば、『プロジェクトA』の時、あの時計台のシーンのジャッキーのダブルをやったそうで。

マース: あの時のシーンは、ジャッキーが先に撮影した、前と後とを。つまり、上から落ちるところを撮って、それから、上の中間の位置から地上に落ちるところを撮影した。そうしたら、ジャッキーが全部の過程を撮影したいと、ワンカットで最初から最後まで。

でもジャッキーは私達のことをとても可愛がってくれていて、自分達でやらなくていいよ、外部の人にやってもらえばいいと。あの当時、神風特攻隊というのがいたでしょ。*1

つまり、敢死隊(死も厭わないチーム)。私達は彼らと知り合いだったので、「ねえ、誰か飛び降りてくれる人いない?」と一人来てもらって、跳んでもらった。でも、その跳び方が合ってなくて、というのは、前に撮影したのは、足を上げて落ちたでしょ。その人は来て、「大丈夫、大丈夫」で、撮影したら、彼はまっすぐの針のように飛び降りて、どどん。半時間後、彼は病院に行ってX線をとったら、尾骨骨折していた。

サンドラ: あなたは大丈夫だったの?

マース: 私はラッキーだった、本当にラッキーだった。上に上がる前は、「とても簡単じゃない、上に上がって、針をつかんで、足を上げて、ボンボンボン。わ~2分もせず仕事終わり。」と思ってた。その時は11時過ぎで、おおよそ12時すぎごろになって、時計を開けて、外に出て、針をつかんで、足を上げて...でも落ちることが出来なかった、怖くて。そして、もう一度上に這い上がって。

ジャッキーはその時、待ってもダメ待ってもダメで、カメラを止めることも出来ず、「落ちるのか落ちないのか、出来ないなら他の奴に行かせる!!」

でも他の人が上がってきて落ちるなんて、面子が立たないと思い、だって、この職業なのに。それで、また外に出て、針をつかんで、手を離したら、気を失った、ハハハ。

サンドラ: 本当に気を失ったの?!

マース: すごく高くて、重力がすごくて。

サンドラ: いくらもらったか聞きたい、そういうアクションで。

マース: 当時としてはとても高かった。

サンドラ: いくらよ、言いなよ。

マース: 5000香港ドルだよ。

サンドラ: わあ~たくさんね。

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*1: 神風特攻隊

私も詳しく知らないのですが、ネットでざっと調べると、陳一言が77年に創設した神風特技制作公司というのがあり、「どんな危険なアクションもやる」という神風特攻隊がいたそうなので、そのグループのことかな?

 

『アナザーストーリーズ』では、マースは確か、「前の日から眠れなかった」とか言ってたけど、香港では、「時計台に上がる前は楽勝と思ってた」旨話してるので、私は、「マース、日本向けにオーバーに話盛ってるのかな? 」と思いました。まあ、でも、そういうのは、言葉のあや、または、映画の裏話として、話を盛って楽しくするのは有りと思うので、どちらが実態に近いのか、そんなに重要じゃないよね。マースでも落下するのを躊躇するほど高くて怖かったのは本当なんでしょうから。

 

では、ジャッキーは自分ではこのスタントをやってないのかという問題ですが、いろんなところで言われている内容や、中国・香港で龍虎武師やアクションスターやジャッキー自身の話など、いろいろを総合的に考えて、私が想像している・思っていることは、以下のとおり。

(あくまで私の想像なので、実際はよく知りません。そもそも、そんなに詳細にこの問題を研究してるわけではないので、私の戯言と思って読んでください。)

 
この「上と下を分けて撮影した」というマースの話を聞いた時、私は「え~?ジャッキーのワンカットで針から下まで落ちて、セリフ言ってなかったっけ?」と思って、DVDを引っ張り出してきて、該当部分をよくよく見直してみたら... 本当だ! ジャッキーがひさしを突き破って下にたたきつけられ、ユン・ピョウ達に抱えられながら顔を見せて台詞をいうカットは、針から落ちてる部分は入ってない。おお!! と感嘆したよ。編集の妙だよね。「ジャッキーの針から落ちる上からのカット」、「マースのワンカットで上から下まで落下」、「針から落ちる斜め上からのカット」、「ジャッキーの途中からの落下から地面に落ちて顔見せ台詞ありカット」を組み合わせてみると、ジャッキーがワンカットで上から下まで落ちた映像を見た錯覚がする。すご~い! と思った。映画の編集ってとても大切だなあ。
 
時計台から落ちたスタントマンとしていろんなところで名前が挙がってるマース(火星)、ダニー・チョウ(周潤堅) はたぶん針から地面までワンカットで落ちたんだろうなと思う。本編がマース落下なら、NGで使われているワンカット落下はダニー・チョウなのかな? 少なくともジャッキーではない感じがする。落ちてからの動きが、顔をわざと隠してる感じがするから。ジャッキー本人ならその必要はないし、逆に自分でやったことを誇示するんじゃなかと思うので。
 
それらを考慮すると、ジャッキーも途中からは実際に本人で落ちてるけど、針から下までワンカットで落下したことは一度もないのではないかな、というのが私の考察。だってワンカットで落ちてたら、たとえそれがNGでも、ジャッキーはNGシーンで使うんじゃないのかなあ~と思うから。
 
でも、たとえ針から下までワンカットで落ちていなくても、私の「プロAのジャッキーすごいなあ」という思いは変わらない。だって、ひさしの上から地面に落下してセリフをいうカットは、絶対にジャッキー本人がやっている。それは確実。針から落ちるより2~3mは距離が短くなってるだろうけど、途中からでも8~10mぐらいかな、ビルの3階ぐらいの高さはありそうで、命綱無しで落ちるのは、とても危険なスタントであることに変わりない。たとえ成功しても大きな痛みを伴うスタントであるのは事実。さらに、同時録音でないにせよ、セリフも言って演じないといけないなんて、とても大変な撮影で、ジャッキーが凄いことには変わりないから。そもそも、ジャッキーは監督・主演俳優なので、自分が出来るスタントの見極めは大事で、なんでもかんでも自分で全部やればいいってものでもないと思う。クライマックスのアクションは、「大きな怪我にならずに出来そうな範囲の最も危険なスタント」のギリギリを狙ってるんだと思う。あまりに簡単なアクションだと、観客を納得させられない。でも、自分が大けがして全治何カ月のような状態になれば、映画の撮影が停まってしまって、映画に関わる全ての人が困るわけだから。まあ、その計算が狂ったり、本来ならジャッキーやスタントマンには簡単なはずのアクションシーンで、却って大けがしたり、頭蓋骨骨折までやってしまうこともあるわけだけど。
 

では、インタビューなどで、ジャッキーやサモ・ハンが言ってる「2回落ちた」「1回だけでよかったのに、2回やった」という発言をしてるのは、何なのか?

「針から落ちるカット」と、下の部分「ひさしを破って地面に落ちるカット」の撮影を合わせて2回ってことかな?それを話を盛ってるのかな?と私は想像してます。私の妄想ですけど、時計台の撮影プランは、一つではなく、「針から落ちるところ」だけジャッキーで撮って、「ひさしを破って地面に落ちる」部分は、スタントマンに任せるプランも用意されていた可能性もあるような気がする。むろん、ジャッキーが針から途中まで落ちるだけでも、命綱なしでは、下手すると、ひさしで思わぬ方向に跳ねて外に飛びだす可能性もあるし、怖かったんじゃないかな。でも、それを実際にジャッキーはやってみて、後ろ向きに落下する感覚や、ひさしの衝撃の吸収度合いとか、あの時計台落下スタントの感覚が掴めて、ひさしの上ぐらいの高さなら、下まで落ちても大きな怪我は避けられると判断できて、「下の落下も自分でやる! 自分でやったことを誇示するためにセリフも言う!」となって、「1回でいいのに、2回飛んだ」という言い方になってるのかな~、とか。まあ、私の妄想です。でも、いろんな想像は膨らみます。実際は知らんけど。本当に知らんけど。

 

マースの時計台ダブルの仕事が5000香港ドルって、サンドラは「わあ~たくさんね。」と言ってるけど、私は、「えっ? あんな大変なアクションでたったの5000 !?」とびっくりした。だけど、83年当時の香港の給与水準って、一般のサラリーマン・OLだと月収1000ドル~3000ドルぐらいじゃないかなあ。確かに、あのアクションで5000香港ドル貰えるっていうのは、当時としては、すごく高額な特別手当なんでしょうね。サンドラは82年にTVBの訓練班に入って、83年に訓練班卒業して、そのころからいろんなテレビドラマの仕事をしたりしてるし、TVBは人気俳優になるまではすごくギャラ低いと言われているので、当時の自分のギャラと比較して、素直にすごく多いなあと思ったんでしょうね。

 

こういう映画製作の裏話を聞くと、やっぱり映画作りっていうのは、本当に一人ではできない、いろんな人の頑張りが一つのものを作り上げる作業だなと思うし、その中でもアクションシーンの撮影って大変だなあと思う。

 

そこで、映画《龍虎武師》の宣伝文が、「まさしくその通り!」と思うのよね。

 

映画《龍虎武師》の宣伝文から引用

「香港映画のアクションが、ハリウッドをはじめとする世界中の映画界に多大な影響を与えたのは周知の事実である。それはブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リー、ドニー・イェンといったアクションスターの実力のみで実現できたわけではない。映画の中で、彼らの攻撃を受けて派手に吹っ飛び、時には彼らの華麗かつ危険なアクションの代役を務めたスタントマンたちの存在があったからだ。」

 

アクションシーンの撮影はとりわけ、アクション俳優もスタントマンも、アクションをやることへの誇りとか職業としてのプロ意識とかなければ、成り立たないよね。

 

 

みんな、《龍虎武師》見に行ってね。

 

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このブログの内容を読んだ方へお願い。日本語訳だけ読んで満足するのではなく、ちゃんとリンク先を訪れてTVBの公式映像の再生回数アップと広告表示時間増加に貢献してくださいね。正規にアップされてるものは、その映像の権利者に広告収入をもたらすから。映像権利者も、映像を公開することがビジネスにつながれば、いろんな映像を私達ファンが正規に見る機会が増えることにつながると思う。

 

なお、このYoutubeにアップされているものは、番組の全部ではありません。全部を正規に見るなら、《星星同學會》はTVB Anywhereに入っています。

https://tvbanywherena.com/cantonese/series/1650-%E6%98%9F%E6%98%9F%E5%90%8C%E5%AD%B8%E6%9C%83

香港はMyTVSuperという有料の別サービスがあるのでTVB Anywhereは香港からは利用出来ません。でも日本からは利用可能なサービスのようです。《星星同學會》については、有料か無料か、日本は鑑賞可能地域なのかは、私自身は香港から確認が取れないので、保証はできないけど。このアプリ自体はタダでインストール出来るし、皆さん、自分で確認してみてください。

 

ちなみに、《星星同學會》はこの第09集武師血淚史だけでなく、他の回も香港映画や音楽に興味があれば、興味深い内容がいっぱいです。 第12集 元家班的苦與樂 が サモ・ハン、元秋、ユン・ケイがゲストで、トークの中にジャッキーのこともすこし出てきます。

日本でも2023年1月6日から劇場での公開が決まった『カンフースタントマン 龍虎武師』、アクション映画ファンだけでなく、香港映画が好きな人には、必見の映画です。

 

さて、この《龍虎武師》、香港では昨年の2021年10月下旬に2週間ほど本当に小規模での上映でした。上映回数も少なかったけど、その分、毎回、この映画に関係のある人が、ゲストで舞台挨拶をしていました。私が行った10月16日は元武と錢嘉樂、10月26日は徐小明がゲストでした。

 

さて、この映画、香港アクション映画のレジェンドの一人、ジャッキー・チェンの映画のアクションシーンも使われていて、ジャッキーファンも必見の映画なのですが、ただ、この映画のインタビューにはジャッキーは出てきません。(マースやスタンリー・トンは出てきますが)

日本の映画紹介でもジャッキー・チェンが「アーカイブ出演」となっているのは、このためです。

 

21年10月30日の香港上映時の錢嘉樂と陳會毅の舞台挨拶の時の映像を、Youtubeにアップしてる方がいますが、それを見ると、その時に、観客からの質問に応じて、錢嘉樂が、この映画にジャッキー・チェンが出ていない理由を話しています。私が見に行った日の舞台挨拶では、この内容は話題に上がらなかったと思います。ざっとその部分の内容を紹介します。

 

 

映像の2:15~3:40ぐらい

観客からジャッキー・チェンが出ていない件についての質問に対して

錢嘉樂の回答:

実はその問題は答えたことがある。

実は最初のバージョン、宣伝フィルムにもジャッキー(成龍大哥)はいた。ジャッキーはとても心配りをしてくれ、彼は北京にいるから直接クルー全体で撮影し終わってから、私にフィルムを送ってくれた。

でもいかんせん、この映画は記録映画で、利益がほとんどないとは言え、撮影して自分達、業界内部で楽しむだけにしておく理由はない、だからある種の販路、例えばHBOやNetflixに販売を考えて、でも、ジャッキーはいかんせん国際級の人物で... 私も彼と何度も電話で会議したけど、でも問題は彼のアイコンはそのまま全世界に及ぶので、法律チームもアメリカに行って、わぁ~、とても煩雑で。それで、技術的問題で、最後はどうしようもない。上映時期のことがあり、それで、監督魏君子も... 第1バージョンはジャッキーのあるバージョンだったのですが、仕方なくジャッキーをカットして上映した。

だから、ここで、ジャッキーにはありがとうと言いたい、彼はこの映画に一緒に貢献してくれたのです。

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ということで、ジャッキーもこの映画に出てるフィルムが実際は存在しているけど、権利上の問題でカットされてしまった、ということらしいです。

この内容を錢嘉樂が話している時、陳會毅は発言はしていませんが、「成龍大哥好有心(ジャッキーはとても心配りをしてくれて」というところで、「うんうん」とうなずいているし、おおよそ、そういう背景・理由があったのは、本当なのではないでしょうか?

 

中国では記録映画をお金を出して映画館で見るという感覚が無い人が多いみたいで、実際、中国では興行的には失敗してるし、中国で有料配信が始った時も、「なぜ記録映画にお金取るの」というコメントを結構見ました。たぶん、こういうものは、テレビなんかで無料で見るものという感覚なんでしょうね。そういう市場において、繁雑な権利関係をクリアしてまでジャッキーのシーンを入れる価値はないだろうから、まあ、カットも致し方ないかな。

 

でも、日本なら、なんとかならなかなあ。映画館ではドキュメンタリー映画として完成したものを、そのまま日本でも上映するほうがいいと思うので、劇場版としては、中国や香港と同じバージョンでいいと思うけど、例えば、日本版のディスク発売の時、ディスク特典で、「劇場未公開シーンのボーナストラック」としてジャッキーのインタビューシーン入れてくれないかなあ。結局のところ、繁雑な権利関係をクリアするに値する市場があれば、可能性ありそうな気がするんだけど。私も、ジャッキーのシーンが入るなら、日本版のディスク購入するよ。

 

とにもかくにも、この映画が日本で理想的な興行収入になりますように。映画の好みは人それぞれだと思うけど、この映画は、香港映画に興味ある人ならば、少なくとも「見て損した」となる人はいないと思うのよね。それどころか、香港映画が好きであれば、好きであるほど、いろいろ感慨深かったり、香港映画のすごさを感じたりすると思う。龍虎武師の歴史=香港映画の歴史と言っていいほど、香港映画において、武術指導やスタントマンというのは、とても重要な要素だから。

 

龍虎武師のドキュメンタリーであるこの作品、絶対みなさん見に行ってくださいね。

ATVのYoutube公式チャンネルではアップされていない周梁淑怡がホストのトーク番組《莎姐同佢句句真》の映像クリップが快手でアップされているのを見つけました。

中国のショートムービーアプリの快手や斗音は、日本では持ってるスマホやOSによっては難しい場合もあるようですが、直リンがあれば、PCからは日本からでもアクセスできるはずなので、ここにまとめてリンク貼っておきます。

 

 

莎姐同佢句句真 1995年

ATV 亞洲電視の公式サイト https://www.hkatv.com/player/82

ジャッキーゲストは第13回

VIP会員(ひと月HK$15)への公開。香港向けだからか、中文字幕はありません。

私は会員になりました。ATVのアプリとも連動可能。でも日本からアクセス可能か、会員になれるかは不明。

 

この番組の一部は快手(kuaishou)と斗音(douyin)で公開されてます。

中国市場向けだからか、中文字幕が入っています。

PCブラウザならアプリ登録してなくても見れるはず。以下は直リンのアドレスです。

快手と斗音どちらも内容は同じなのでアクセスしやすいほうでどうぞ。

*斗音はアプリインストールのポップアップが出ますが、☓でキャンセルすれば、そのままブラウザで見れます。

 

成龙大哥表示兄弟和事业比女朋友重要 因此和邓丽君分开了

(ジャッキーは仲間と仕事がガールフレンドより大事、そのためテレサ・テンと別れた)

快手 https://www.kuaishou.com/f/X1loYPhhcCpaNzs

斗音 https://v.douyin.com/MHAFvQy/

 

 

成龙大哥表示带团队要冲最前才能服众 不能做空头司令

(自分がグループの先頭に立ってやってこそ皆を説得できる、口先だけのリーダではだめ)

快手 https://www.kuaishou.com/f/X3a1MflGRM2614e

斗音 https://v.douyin.com/MHSV5mM/

 

 

成龙喜欢管自己的兄弟 连后路都替他们想好 这样的老板想来一打

(ジャッキーは仲間の世話をするのが好きで、彼らの将来も考える、そういうボスと一緒に戦いたい)

快手 https://www.kuaishou.com/f/X-3WliWAWs3B21tr

9.41 GiP:/ 成龙大哥表示带团队要冲最前才能服众 不能做空头司令 # 成龙 # 成家班 https://v.douyin.com/MHSV5mM/ 复制此链接,打开Dou音搜索,直接观看视频! 9.41 GiP:/ 成龙大哥表示带团队要冲最前才能服众 不能做空头司令 # 成龙 # 成家班 https://v.douyin.com/MHSV5mM/ 复制此链接,打开Dou音搜索,直接观看视频!

斗音 https://v.douyin.com/MHSV5mM/

 

 

快手は中国のショートビデオアプリで、ジャッキーも去年の10月公式アカウントを開設し、たまに映像を更新してくれて、ファンに最近のジャッキーの姿を見せてくれています。

 

その快手で6月25日夜8:00(日本時間9時)から生配信が行われ、大盛況でした。

ジャッキーの公式アカウントの「直播(生配信)」にアーカイブがアップされています。

日本からもアクセスできるようなので、当日参戦出来なかった方も、見てみてください。

https://live.kuaishou.com/playback/3xgtq238guskpte

 

サービス精神が旺盛なジャッキーらしく、いろんな話、クイズ、歌、と盛りだくさんで、本当に楽しかったし、感動しました。

ただ、配信中、しばしば右太ももをさすったり、腰を曲げたり、ジャッキーの腰の古傷が悪化してるのが見てとれ、ジャッキーもそのことに言及していました。

ジャッキーがそのことを話してる内容を紹介しておきます。(訳はざっとしたものです。一字一句ではありません)

 

1:17:50 ごろから

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李艾: 皆さん気付いてますか、ジャッキーが時折腰をかがめているのを。実際、腰が調子悪いのですね。

成龍: ええ、この腰が影響して太ももが... この数日、手術の準備を始めました。

あの日、私がご飯を食べに行って出て来た時、人が私をささえてくれたのですが、その結果「私が酒に酔った」と書かれて、「大哥、見てよ、食事で酒に酔ったって書かれてる」と。(注:ジャッキーが飲みすぎてフラフラで助手に支えられた、と書かれた記事があった。)

悲惨でしょ。なので、外出する時はこうしないと(颯爽と歩く真似をする)。長く立ってたから。

たぶん今年、小さな手術をすると思う。この辺も(注:画面に映らなかったけど、手のことのよう)。

李艾: 手も。

成龍: しっかり握れない。

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腰痛って神経に響くので、足が痛くなるんですよね。どうも手も問題があるようで、腰痛で手にしびれがでたりすることはあるらしいけど... 腰に繋がってる神経、全部影響出てるのかなあ。心配ですね。

 

この後、黄子韜がゲストで出てきて、いろんなやり取りや酔拳の型をやったり功夫やトレーニングのアドバイスもらったり、さらなるゲストと方言クイズをやったり。

そして、黄子韜がジャッキーに芸能生活60年のお祝いのケーキをプレゼントして、ジャッキーに抱きしめてもらって2ショット写真とったり。

でも、黄子韜は、久々にあったジャッキーが年老いたことを感じて、いろんな思いがこみ上げ、泣きます。「しばらく会ってなかった人に会ったら、その人が変わってた。2年前ジャッキーに会った時には、体は何も問題なかったのに」と、自分の思いを語ります。

 

その後のジャッキーの言葉:

02:09:00 ごろから

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成龍: たくさんの人、私の観客や私の友達が、私よりもさらに私が老いるのを見ることを恐れている。でも、彼も言ったけど(注:子韜も自分もいつかはそうなると言ってた)、老いるのは必須のこと。時には、私は自分でも年齢を忘れる。時には皆と一緒にアクションの練習をわ~っとやって、でも、やり終わったら、あ~痛い。動けると思っても、動けない。病気(怪我)の塊。でも、老いることが出来るのはとても幸運なこと。そうでしょ。老いることが出来ない人もたくさんいる。とてもラッキーです。
子韜: (ジャッキーの言葉の意味が分からなかったらしく) だれが老いることが出来ないのですか?私もそんな人になりたい。
成龍: ハハハ、あなたは老いることが出来ますよ。
李艾: 冗談で言ってるんじゃないのよ。
子韜: 老いることが出来ないとはどういう意味?
李艾: 大哥の言ってるのは、(この世から)去る人もいるということ。
子韜: わかりました。
李艾: だから、老いることが出来るというのは
成龍: ある種、幸運なこと
李艾: ある種、幸福なこと
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私はTwitterでも書いたけど、この言葉は私の心にすごく沁みました。私が大好きなアニタ・ムイは40歳で止まってしまった。老いを迎えられなかった。アニタが経験したこと、アニタが社会やファンのためにやったたくさんの事を思えば、彼女の人生は短くても意味のある充実した人生だったと思う。だけど、やっぱり生きていてほしかった。老いるというのは、すべての人が可能なことではない。生きて年を重ねられるというのは、とても幸せなことなんですよね。
 
そして、ジャッキーの最後の挨拶の頭で
02:28:40ごろから
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成龍: 先ずは、ごめんなさい、今日は本当に。痛み止めを飲んできたけど、腰がやはりとても痛くて。これはもう、長年のことです。皆さん、心配しないで。
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と言いました。
腰痛で進行が予定通りに行かずに醜態をさらしたということで、「ごめんなさい」なんだろうけど、いやいや、こんな大変な状態で、私達を楽しませてくれたジャッキーにありがとうしかありません。
でも、あのジャッキーが痛いって言うんだし、手術嫌い注射嫌いのジャッキーが手術しようと思うんだから、相当調子悪いのでしょうね。
 
ジャッキーは昔、《今夜不設防》でも、ユーゴの頭蓋骨骨折の話題から、ジャッキーの体中の怪我に話が及び、腰痛について話をした時、「なぜ医療で治さないのか」と聞かれ、ジャッキーは「体全部バラしてもう一度組み立てるなら治るだろうけど。私は医療では治らないと思う」と言ってたのよね。この番組も、30年以上前。もうずっと昔から、ジャッキーの体や骨に負担かかりすぎてて、根治を期待できるような状態ではなかったのでしょう。
 
でも、手術で少しでも状態が改善しますよう。ジャッキーには本当に元気で長生きしてほしいです。
 
なお、ジャッキーは今年、「成龍光影60年」(芸能生活60年)の活動で、またいろいろ快手に映像をアップしてくれるよう。それは楽しみです。でも無理しないでね、ジャッキー。

 

新年快樂! 香港の新年の本番は旧正月の上、1月1日が土曜なので、祝日1日損した感じで、大晦日にカウントダウンコンサートに行った以外は、まったく通常運転という感じですけど。

 

久々にこちらのブログをアップします。

24年前の今日、1998年1月1日からの3日間、香港で大大的に開催された、ジャッキー・チェン展と、その時にあったファンクラブパーティーの写真を整理したので、紹介します。(まともに撮れてるのがほとんど無いけど)

このころは、こんな展覧会を開いて多くの人が動員できるほどに、香港でジャッキー・チェン人気が絶好調の時だったのよね。

 

私は中国留学終わりの冬休み中で、現地参加組でしたが、この展覧会に合わせてファンクラブツアーがあり、ちょうど正月でお休みを取りやすい人が多かったのもあるでしょうが、日本からもたくさんのファンが参加してました。このブログを見てくれてるファンの中でも、参加した人も多いのではないでしょうか?

 

成龍世界 我是誰展覽會

このジャッキー展は、1998年1月1日~3日に灣仔の香港會議展覽中心で開催されました。

ジャッキーファンには、ベニー・チャン監督の《新警察故事》(ニューポリスストーリー) の最後の方のロケ地と言ったほうが分かりやすいかな?

展覧会のチケット。3枚あるということは私は3日とも見に行ったのかな?2日間見に行った記憶はあるんだけど...

 

1月1日の開幕初日
会場は10時オープンだったのですが、グランドオープニングが午後1:00で、オープニングセレモニーには、レイモンド・チョウ氏、チャイ・ランさん、エミール・チョウ(周華健)などがやってきました。

ゲスト皆でのテープカットやジャッキーの挨拶などありました。

 

プレスの取材に答えるエミール・チョウ(周華健)


ジャッキーの挨拶

ジャッキーの会場参観

一番近くで撮れたのが、この後ろ姿...

 

開幕初日はグランドオープニングの舞台挨拶以外に、午後3時と5時にもジャッキー登場。

午後3時は切手に当たり券が入っていた人にサイン(私は残念ながらハズレました。切手はこのタンザニアの記念切手)

 

午後5時のジャッキーの登場は、お客さんを舞台にあげてのアトラクション。この時、私は若干広東語が出来るようになっていたので、「外国のファンの方...」という司会者の声にいち早く私は手をあげ、その時に一緒にいた日本人ファンをアトラクションに参加させてあげました。どの人がジャッキーのカンフーの型をうまく真似られるかというアトラクションがあって、その人は、実際武道をやってる方だったので、一番うまい人として、VCDゲットしてました。

写真はカンフーの型をやってるところ

 

展覧会場、展示内容の一部

展示の中には大阪南警察署の一日署長をした時の感謝状も

 

ここで、紹介した私の絵が展示されたのも、この展覧会です

 

ジャッキー・チェンファンクラブパーティ

1月3日の夜、場所は展覧会場とは違って、九龍灣國際展貿中心だったと思います(記憶が怪しいけど)

現地参加組は、一番後ろのテーブルだったので、あまり写真はとってません。

パーティは新聞記事だとテーブル70あまりということなので、700-800人ぐらいの規模だと思います。ファンクラブパーティ恒例のツーショットは、この時もやってくれました。

2ショットの時に、ジャッキーが日本語で「おぼえてる」と言ってくれたので、「ああ、私を日本人ファンだと認識してくれてるのね」と嬉しく思ったのを覚えています。

 

展覧会とファンクラブパーティでもらったもの(だと思う)の一部

どれが展覧会のお土産で、どれがファンクラブのお土産かわからないけど

お年玉袋、カレンダー、時計、マウスパッド