ご訪問ありがとうございます
症状から推測できる病気って、たくさんあって
診断するのは本当に難しい。
でも、私の(独断と偏見に満ちた)ブログですし
医学部の講義をするわけではないので
症状などの手がかりから
典型的な病気をサクッと考えてみたいなと思います。
ということで、前回は問題編をお伝えしました。
今回は解答編です。
発熱、腹痛を引き起こす病気?
こんな患者さんが受診されましたよ。
1年前から、時々、食後にみぞおちから右のお腹が痛かったんです。
昨日の夕食を食べてから後、同じような痛みが出てきて
いつものかなと思って、我慢して寝たんですが
朝には、痛みがひどくなってます。
それに、38℃の熱もあります。
40代女性です。
既往症としては、脂質異常症、胆嚢結石症。
アレルギーはなく、喫煙もされていません。
アルコールは機会飲酒程度です。
こんな内容でしたが、思い出しましたか?
手がかりとしては
①胆嚢結石症の既往症あり
②発熱と心窩部から右季肋部痛 となります。
急性胆石性胆嚢炎
この患者さんの病気は、急性胆石性胆嚢炎。
腹部エコーや腹部CTでは胆嚢の腫大、胆嚢壁の肥厚と
胆嚢結石が嵌頓している様子が確認されました。
血液検査では白血球が増加し、CRPの上昇も見られましたが
ビリルビン値の上昇や、肝胆道系酵素の上昇はありませんでした。
今までに大した症状がなくても
急に強い症状が出てくることがあります。
大きな異変があったら、速やかに
かかりつけ等の医療機関にご相談くださいね。