アメージングスタイルドライフラワー製法には、「半立体ドライフラワー」という製法があります。
これは、ドライフラワーと押し花の中間で、ドライフラワーのように生花そのままの立体ではなく、といって押し花のように完全に押しつぶされてぺったんこにもなっていない、ある程度、花の立体感を残しつつ、ある程度、平たくした状態で乾燥させたドライフラワーのことなのです。
ドライフラワーアレンジメントをお作りになる方から、「半立体ドライフラワーは、どういった創作に応用すればいいのですか?」というご質問をいただくことがあります。
この製法は、私がレジン造形作家であるからこそ考案したドライフラワーの作り方なのです。
エポキシレジンは、あまり大きなかたまりに成型(固めること)することができません。
大きなかたまりに固めようとしますと、化学反応が急激に進んで発熱し、レジンの量によりましては焦げてしまうこともありますし、さらには膨張によって爆発的に破裂することもあり、とても危険なんですね。
生花をそのままの姿でドライフラワーにしますと、ほとんどの花は立体的ですから、そのままレジンに封入しようとしますと、発熱してしまうことが多くなります。
まして、たくさんの花や葉をひとつのレジンの中に閉じ込めようとしますと、かなり大きなかたまりになってしまいますから、作品として作ることができません。
そこで、花や葉の立体感を残しつつ、厚みを圧縮する製法を考案したわけですね。
ご覧いただいてわかりますように、花や葉の生き生きとした躍動感を残しつつ、厚みを薄くしたドライフラワーが「半立体ドライフラワー」という花材なのです。
このミニシクラメンの半立体ドライフラワーを使って、これから時計を制作していきます。
この半立体ドライフラワーをレジンフラワーにしますと、こちらのノースポールのようになります。
レジンの厚みは3,5センチですが、それ以上の奥行きを感じると思います。
野に咲く風情をそのままレジンに封入したかったのです。
押し花はアクセサリーなどの小さい作品を作る場合には有効ですが、私が作りたいのはインテリア雑貨ですので、ぺったんこの花では奥行きがなく、立体的な作品を作ることができません。
私は立体的な造形がしたいのですよ。
ですからこの「半立体ドライフラワー製法」は、私にとりましてなくてはならない製法なのです。
花の種類や花びらの付き方、花の形状によりましてはこの製法は不向きとなりますが、ビオラやパンジー、マム、スイートピーなどは適していますし、ハーブやつる性植物、観葉植物なども適したものがけっこうあります。
※ノースポールの半立体ドライフラワーを、レジンに封入する作品制作の様子をこちらでご覧いただくことができます※
https://ameblo.jp/amazing-dryflower/entry-12405639612.html
https://ameblo.jp/amazing-dryflower/entry-12405867089.html
https://ameblo.jp/amazing-dryflower/entry-12406108164.html
https://ameblo.jp/amazing-dryflower/entry-12406339544.html
https://ameblo.jp/amazing-dryflower/entry-12407485321.html
制作したのは2018年9月ですが、2020年1月の現在でも、封入したノースポールはまったく褪色も劣化もしていないことがわかると思います。
レジンに封入した花が劣化するのは、封入の仕方に問題があるからで、ちゃんと処置をしてからレジンに閉じ込めれば、何年でも美しいままなのです。
(封入の仕方は「レジンフラワーテキスト」の内容となりますので、ここに記述することはできません。あしからずご了解くださいね)