シリカゲルに花を埋めてドライフラワーを作ったことのある人はご経験があるかと思いますが、使っているうちにだんだん吸水力が衰えて、定期的に買い替えが必要となりますね。
その理由をご存知の方はほとんどいらっしゃらないと思います。
シリカゲルが劣化する理由と、私が独自の【アメージングドライフラワー製法】を考案した理由はつながりがありますので、少しむずかしい話になりますが、なるべくわかりやすくまとめてみますね。
花を乾燥させたあとのシリカゲルを、電子レンジやフライパンで加熱して、水分を蒸発させて再利用するわけですが、この加熱・再乾燥を何度も繰り返していますと、「最近なんかドライフラワーの仕上がりが悪くなったような…」と、疑問に思うことがあると思います。
シリカゲルは下の図のようにミクロの粒子が結合して、その粒子の隙間「細孔(さいこう)」に静電気のような吸引力が発生して水分を吸着させる構造となっています。
シリカゲルの細孔の直径、細孔径は約2,2nm(ナノメートル)で、比較的大きいため水分以外のポリフェノール(香りの分子)やたんぱく質、油分といった有機物も吸着させてしまいます。
(低分子ポリフェノールの大きさは約1~1,5nm)
加熱することで水分は蒸発しますが、ポリフェノールなどの有機物は蒸発せずに細孔の中で固まってしまいます。
何度も再利用するたびに細孔は固まった有機物で埋まっていきますから、徐々に吸水力が衰えていくわけですね。
さらに、電子レンジやフライパンで加熱すると、シリカゲルの粒は収縮してしまいます。
また、粒子が熱で溶けて、粒子同士がくっついてかたまりになり、そのために物質を引き寄せる吸引力が弱くなります。
加熱再乾燥のたびに粒子は固まっていくので、1回ごとに水分を吸引する力が弱くなっていくのです。
つまり花を乾燥させた際に吸引した有機物などの不純物によって細孔が埋まっていくことと、加熱によって粒子が溶けて固まること、この2つの原因によって使うたびに吸水力が衰えていくわけです。
シリカゲルメーカーの説明では、新品の時のドライフラワーの仕上がりに近い状態で作れるのは、加熱再乾燥を繰り返して5~6回までだそうです。
それ以降は乾燥が遅くなり、乾燥の途中で花が傷みやすくなるため、仕上がりが悪くなっていくわけですね。
私が考案した【アメージングドライフラワー製法】で使用する乾燥剤は、アメリカ企業の特許製品で、シリカゲルの約3倍の吸水力があります(特許製品ですので一般の方は購入できません)
【アメージングドライフラワー製法で使用する強力乾燥剤】
粒子構造は下の図のように粒子が規則正しく結合していて、空洞構造となっており、細孔径は約1nmと狭いため不純物を吸着しにくく、細孔が埋まって吸水力が衰えることがありません。
この乾燥剤は使用後にオーブントースターの一番高い温度設定(230~250度)で、30~40分加熱することで水分が蒸発し、くり返しずっと使い続けることができます。
高温で加熱しても粒子構造が壊れることはありません。
(吸着力がとても強いので、電子レンジやフライパンでの加熱では水分を蒸発させることができません)
最近は粒の細かいドライフラワー用のシリカゲルもありますが、シリカゲルは細孔に水分を吸着させる多孔質構造ですから、粒を小さくするにも限界があります。
粒の細かい石灰のようなパウダー状の乾燥剤で花を埋めますと、乾燥はさせられますが、花にくっついて取れなくなります。
そのため私が製法を考案する際に、最初に考えたことは、乾燥剤ではない微細な素材で花を埋めることでした。
この製法を考案した時に一番苦労したのが、花を埋める微細な素材、『埋設材』を見つけ出すことでした。
シリカゲルを顕微鏡で見てみますと、割れたガラスのかけらのように鋭い形をしていて、粒の大きさも揃っていません。
粒が大きいため花を均一に押すことができず、隙間ができ、それが花びらが縮んだりよれたりする原因となります。
また、鋭い形が花びらにへこみを付けます。
花はガーベラ
細い花びらほど縮みやよれが目立ちます
埋設材は天然鉱石を微細に粉砕して、粒の大きさを揃えて、研磨加工によってなめらかに仕上げてあります。
上の画像でもそれがよくわかります。
埋設材は花びらの隙間に入ります
微細な埋設材で花を埋めて、その周りに吸水力の強い乾燥剤を配置することで、花びらの縮みを抑えて生花のようなドライフラワーができるはずだ、というのが最初の発想でした。
◆アメージングドライフラワー製法◆
容器に乾燥剤を入れます
埋設材を入れます
埋設材で花を埋めます
上にも乾燥剤を入れます
埋設材も入れます
布で覆います
圧縮袋に入れて空気を抜きます
この状態で乾燥させます
密閉状態で乾燥させますから
天気や季節に関係なく作ることができます
圧縮袋に入れて空気を抜くのは、乾燥を速めると同時に、強い圧力でプレスすることで、花が縮むのを抑えます。
なぜ圧縮袋に入れるのかと言いますと、ちょっと難しい話になりますが、空気を抜くことで花の細胞内と袋の中とで気圧の差を作ります。
物質は均一になろとする自然科学の性質があり、それを『エントロピーの法則』と言います。
気圧の差を作ることで、花の内部が外側の気圧と均一になろうとするため、細胞内の水分が蒸散します。
その蒸散した水分を強力乾燥剤が吸着して、ドライフラワーができるわけです。
乾燥日数はシリカゲルで乾燥させるのと変わりません。
【アメージングドライフラワー製法の重要ポイント】
1,微細な埋設材で花を埋める。
2,吸水力が強力な乾燥剤をまわりに配置する。
3,圧縮袋で減圧することでエントロピーの法則によって水分を蒸散させて、圧力で花びらの縮みを抑える。
左:シリカゲル乾燥
右:アメージングドライフラワー
これがアメージングドライフラワーが生花のように美しく仕上がる理由です。
シリカゲルで作るドライフラワーの仕上がりに満足できない人は結構いらっしゃいます。
一度アメージングドライフラワーを試してみませんか?
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累計ご利用者数
2026年10月現在 約4,090名様
(個人、団体、教室、企業、NPO)
















































