アメージングドライフラワーの作り方 | アメージング ドライフラワー & レジンフラワー

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※この記事は2024年7月に更新しました※

レジンワークショップ(現在多忙のため休止中)

アメージングドライフラワー発明者,熊﨑堅一の略歴

アメージングドライフラワーの発明者,熊﨑堅一が監修したレジンのテキスト本の画像

 

 

『レジン作家さんが、どうしてドライフラワーの新しい作り方を発明したんですか?』

 

時々そうたずねられます。

理由は

『レジンの中に美しい花を永遠に咲かせたかったから』

 

最初、シリカゲルでドライフラワーを作ってレジンに固めてみましたら、花びらの縮みやシワ、ヨレの影がレジンの中で強調されて生花に見えなかったのです。

 

それでシリカゲルよりも綺麗に作れる方法を探しましたが、見つからなかったので、試行錯誤して生花と区別がつかないほど美しい作り方を考案したのですよ。

 

 

 

それではアメージングドライフラワー製法の作り方を、作業工程順に見ていただきますね。

 

ドライフラワーにする黄色いバラ

 

 

このバラはレジンに固める予定ですので、茎は必要ありませんから、ガクの下2センチほど残してカットします。

少し茎を残すのは、乾燥させたあとでクリーニングをする時に、持つところがないと作業がしにくいためです。

 

花だけ乾燥させたあとで、ワイヤリングで茎を付けることもできます。

 

ドライフラワーにする黄色いバラの茎を短くカットした画像

 

 

傷んだ花びらや、古くなった花びらを取ってしまいます。

その方がきれいなドライフラワーになりますからね。

 

ドライフラワーにする黄色いバラの傷んだ花びらを取っている画像

 

 

仕込む容器(タッパーなど)に、強力乾燥剤を入れます。

この乾燥剤はアメリカの企業の特許製品で、吸水力はシリカゲルの約3倍ととても強力です。

この乾燥剤をドライフラワー制作に取り入れているのは、世界中で私だけです。

 

入れる量は花に含まれる水分量によって加減しますが、多く入れた方が速く乾燥させることができます。

速く乾燥させた方がきれいにできるのですよ。

 

アメージングドライフラワー製法の乾燥剤をタッパーに入れている画像

 

 

次に埋設材を入れます。

埋設材の主成分は石英という鉱石で、安全なものです。

(石英が結晶化したものが水晶)

 

アメージングドライフラワー製法の埋設材をタッパーに入れている画像

 

 

 

花を並べていきます。

花びらが重ならないように、花びらを傷めないように、やさしく埋設材に挿していきます。

 

埋設材にバラを並べている画像

 

 

花と花のすき間に埋設材を入れていきます。

 

埋設材でバラを埋めている画像

 

 

埋設材に埋まった時の形でドライフラワーになりますから、花びらを形よく整えながら、少しずつていねいに埋めていきます。

 

花びらの形を整えながら埋設材でバラを埋めている画像

 

 

 

茎を付けて仕込む場合は、横に寝かせて仕込みます。

 

花が隠れるまで埋設材で埋めます。

埋めたら容器を軽くたたいて、振動で花びらのすき間に埋設材が入っていくようにします。

 

 

 

その上に乾燥剤を載せて、花の水分を上と下から効率よく吸水させることができるのです。

 

乾燥剤上から載せている画像

 

 

乾燥剤を入れたら埋設材を入れて、先ほどと同じように最後に容器を軽くたたいて、乾燥剤のすき間に埋設材を入れていきます。

容器内の空気が少ない方がきれいなドライフラワーができるのですよ(理由はテキストで解説しています)

 

乾燥剤の上から埋設材をかけている画像

 

 

 

この状態で減圧します。

減圧には特殊な器具などは使いません。100円ショップで買える物を利用します。

 

仕込んだら置いておくだけですので、乾燥機や扇風機なども必要ありません。

密閉した状態で乾燥させますから、梅雨など雨の多い季節でも作ることができて、仕上がりに変わりはありません。

 

 

今回のバラは中輪バラですから、2週間程度時間をかけて乾燥させます。

 

約2週間後に仕上がったバラがこちらです。

いかがですか?ほとんど生花と変わらない色と姿でドライフラワーになっています。

 

乾燥して取り出した黄色いバラのアメージングドライフラワーの画像

 

花びらに縮みやシワがほとんどないのが

アメージングドライフラワーの特徴です

花びらに縮みやシワやヨレがないバラのアメージングドライフラワー

 

作業工程をご覧になって、シリカゲルで作るのとほとんど変わらないことがわかると思います。

 

埋設材はとても粒が細かいので、均一に花びらをプレスしますから、粒の大きなシリカゲルのように、花びらにへこみを作ってしまうこともありませんし、花びらがシワになってしまうこともありません。

 

シリカゲルでカーベラを埋めている顕微鏡画像

割れたガラスのように鋭くとがっています

 

埋設材でガーベラを埋めている顕微鏡画像

比較しますととても細かいです

 

 

ラナンキュラスで比較

上:アメージングドライフラワー

下:シリカゲル製

 

使った乾燥剤は、オーブントースターで30~40分加熱再乾燥させることで、繰り返し何百回でも何年でも使い続けることができて、吸水力も劣化しません。

 

埋設材は水分を吸いませんから、使ったあとそのまま元のボトルに戻しておいて、次の仕込みに使えます。

 

乾燥剤をオーブントースターで加熱再乾燥させている画像

 

 

シリカゲルは水分以外のたんぱく質や油分もミクロの孔(あな)に吸着してしまいます。

水分は加熱すると蒸発しますが、たんぱく質や油分は蒸発せずに固まりますから、使うたびに孔がふさがっていくため、徐々に吸水力が弱くなります。

 

そのため定期的な買い替えが必要となりますが、アメージングドライフラワーの乾燥剤は吸水力が劣化しませんので、繰り返し使っても綺麗なドライフラワーを作り続けることができます。

 

 

最近は作品に使う花材をネットで購入する人が多くなりましたね。

便利な世の中ですが、売られている花材はドライフラワーに作りやすいカスミソウやスターチス、カーネーション、バラ、花かんざし、ミモザなど、どのショップを見ましても同じ花材ばかりです。

 

ですからリースやスワッグ、ハーバリウムなどの作品も、どうしても似たものが多くなって個性が感じられません。

作品の『顔』となる花材だけでも、アメージングドライフラワーで作ってみませんか? 作品の印象が変わりますよ。

 

市販のドライフラワー花材画像

 

 

 

レジンにアメージングドライフラワを固めたコースター作品

 

 

 

新しいドライフラワー製法を考案したわけ

 

製法特許出願と講座講師就任

 

講座運営会社との決別(この製法がだれでも自由に使えるわけ)

 

ネットスクールの開講と閉鎖したわけ