良い作品です。

 

テレビシリーズ『ギャラクシー・クエスト』の俳優陣たちが、本当の宇宙戦争に巻き込まれるというストーリーです。かなり鉄板なストーリー展開をとりますが、かなり楽しめました。

 

コメディー要素もあり、作中では「この脚本書いた奴、死ね~~!!」というセリフも出てきます。笑いました。メタ発言は個人的に好きです。

 

アレクサンダー・デーンのトカゲヘッドをいじるシーンも良かったです。一本のストーリーの筋を通しながら、笑いも入れてくるので非常にコミカルに作品が仕上がっていました。

 

「ネバーギブアップ! ネバーサレンダー!(諦めない! 屈さない!)」

 

ありきたりですが、良いセリフです。

 

ジェイソンが岩山に囲まれているシーンもSF感が非常に出ており好きです。描写も綺麗でした。

 

上映時間も102分となっており、丁度よい長さとなっています。

 

本作は『スタートレック』のパロディ映画らしいのですが、私は『スタートレック』を見ておりません。しかし、見ていなくても十二分に楽しめました。

 

王道の展開をとりますが、良作だと感じました。

 

 

 

 

 

 

監督 マーティン・スコセッシ
脚本 ポール・シュレイダー
製作 マイケル・フィリップス
ジュリア・フィリップス
出演者 ロバート・デ・ニーロ
シビル・シェパード
ハーヴェイ・カイテル
ジョディ・フォスター
ピーター・ボイル
アルバート・ブルック

 

最高の映画です。

 

主人公であるトラヴィスは最高に狂った人物です。狂った原因は、ベトナム戦争で戦っているときに起こしたPTSDだといわれています。

 

ベッツィーとの関係がうまくいかない原因を全てベッツィーに押し付け殺そうとしたり、次期大統領候補を殺そうとしたりしています。

 

完全に無敵の人だといえます。失うものは何もないのでしょう。私も失うものがない人間だと思っていたのですが、トラヴィスと比較すると私はかなり普通の人間だということに気づきました。

 

行動原理はないに等しく、ただただ自分の目に入ったものを殺戮したいという欲求にかられています。

 

しかし、幼き娼婦であるアイリスを救うために、アイリス周りの人間を殺したりはしています。考察すればするほど、トラヴィスの人物像は不可解なものへとなっていきます。

 

ラストシーンでベッツィーがトラヴィスのタクシーに乗り込んだ際、トラヴィスはベッツィーに全く興味を示していません。好奇心の移り変わりがかなり激しい人物だといえます。

 

前述した通りトラヴィスはかなり異常です。だからこそ、自分をサイコパスだと勘違いしているイタイ人間(私)にはぶっ刺さる作品になっているのでしょう。

 

中毒症状を引き起こすタイプの作品だといえます。

 

 

 

 

 

監督 オリバー・ストーン
脚本 スタンリー・ワイザー
オリバー・ストーン

 

それなりに面白い映画です。

 

強欲は善だと主張するゲッコーに惹かれる主人公バドの姿が映し出されています。お金や女性に取り憑かれて、最後は逮捕されてしまいます。

 

欲望に取り憑かれたら破滅することを示しています。インサイダー取引に一度手を出したら、それまでです。

 

「言っちゃ悪いが、強欲は善だ」と主張するゲッコーも社会的な制裁を受けています。

 

欲望に取り憑かれているバドは、上司であるルー・マンハイムにこう忠告されています。

 

「君が好きだ。一つ言っておく。底なしの淵を覗き込んで何も見えない時、人間は本当の自分の姿を見る」

 

本セリフは「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」というニーチェの言葉が元ネタらしいです。乗り越えるべき悪や問題に立ち向かうことに没頭し過ぎると、いつしか我を失って、自分自身が悪い方向に影響されてしまう可能性があるという意味らしいです。

 

バドはゲッコーという悪に騙された報復行為として、ゲッコーを社会的に追い詰めることに成功します。しかし、バド自身もゲッコーに憧れて悪事に手を染めたせいで、逮捕されます。

 

悪い人に騙された場合、「毒を以て毒を制す」という精神でやり返すのではなく、なるべく波風を立てずにその人物から離れていくのが最善策だといえます。

 

だって、自分が報復行為をしなくても、勝手に悪い人は自滅するのですから。

 

本作は良作です。社会生活の中での立ち回り方の参考になると思います。

 

 

 

 

 

 

本作はゴッドファーザー PART IIIの再編集版です。

 

前評判は悪かったですが、そんなに悪くない作品だと思います。PartI、PartIIを見たおかげで、より一層本作の深みが出てきていると思いました。

 

前作と違い、本作ではマイケルの老いがかなり目立っています。かなり冷徹な判断をしていたマイケルですが、老いぼれてからはマイケルの兄であるフレドを殺したことを後悔しています。

 

素性も知らない神父にその罪を告白しています。老境に達して初めて人を殺すことの重みを知るのです。人間はつくづく愚かだと感じました。

 

最終的にマイケルとその娘であるメアリーは死んで、物語は終結します。なんともあっけない終わり方でした。

 

あれだけ権力や金銭を積み上げたのにもかかわらず、結局一番大切だったのは娘の命だったのです。

 

スティーブ・ジョブズは最期のときにこう発言しています。

 

家族ともっと多く時を過ごせばよかった」

 

マイケルも同様のことを思って死んだのではないかと感じました。本当に大切なものはすぐ近くにあったのです。

 

権力や金銭を持つことを私は決して否定しません。お金や権力がある程度ないと暮らしていけません。だから、お金は大事です。

 

お金が汚いとも思いません。お金は一種の力だと思います。

 

しかし、権力や金銭に囚われすぎるとマイケルのような人生を歩むのではないかと思います。

 

マイケルは権力や金銭にはとても恵まれましたが、幸せな人生ではなかったと感じます。スティーブ・ジョブズにも同様のことがいえると思います。

 

しかも、マイケルに至っては、元妻であるケイとうまくいっていません。ただただケイから恐れられているだけです。

 

いくら権力があるからといって、妻のことをないがしろにすると見放されるのです。

 

私は欲望を持つことを否定はしませんが、欲望との付き合い方はとても重要なのではないかと感じました。

 

みなさんも今一度「自分の人生はこれでいいのか」と問い直していただきたいものです。勿論私も欲望にとらわれるときがあるので、考えたいと思います。

 

 

 

 

 

 

全編通して意味不明な映画です。ストーリ性を求めている人は絶対に見ないほうがいい作品です。

 

論理的に考察して見る映画ではなく、感覚で見る映画です。

 

官能的なシーンが多数挿入されており、本作の見方が全くわかりませんでした。

 

本作はO・J・シンプソン事件を下敷きにして創作されているらしいです。O・J・シンプソンも本作の主人公であるフレッド同様、自分が殺人を犯しているにもかかわらず、殺人した事実を否定しています。

 

現実逃避がいきすぎると、フレッドみたくなるのでしょう。心理学用語でいうと、「解離性遁走」というらしいです。

 

過剰なストレスにより、記憶が喪失するとのことです。私の場合、過去のつらい記憶が喪失しているというより、記憶を自分で封じ込めている感覚が強いです。

 

インターネットで調べてみると、過去の辛い思い出はそもそも思い出さない方がよいらしいです。だから、フレッドが辛い現実と向き合わない行動をとること自体は間違ってはいないといえます。

 

何か別のことをすることで、トラウマを思い出さない方がよいらしいです。フレッドは作中で別の女性におぼれています。暇な時間を作ってしまうと余計に過去の嫌な記憶が思い出されるでしょう。

 

なぜフレッドが妻を殺害するにいたったのかは不明なので、フレッドが善人か悪人かは判断しかねるところです。

 

作中の描写も実際に起こった出来事なのか不明です。

 

不思議な映画でした。

 

 

 

 

 

 

個人的にはすごく楽しめた本です。お笑い芸人である永野さんのルーツが分かる本です。

 

一貫して本書では、「普通」を否定しています。否定する材料として、映画『グッドフェローズ』での名台詞を引用しています。

 

仕事がないときにヤマダ電機のマッサージチェアに座っていた話などはユーモアがあり、読んでいて楽しめました。

 

永野さんは情に厚い男らしく、自身がホリプロを退所した後もついてきてくれた仲間を持ち上げたいとおっしゃっています。その行動も、音楽業界の人からの影響らしいです。

 

少し中二病な感じがするところも永野さんの魅力です。

 

音楽や映画から多大な影響を受けて、芸人『永野』という人物が創造されているのだと感じます。

 

欲にまみれた登場人物が登場する映画『スカーフェイス』や映画『ウォール街』、現実は空虚だと教えてくれた映画『マトリックス』。

 

それらの作品が永野さんを支えているのだと実感しました。本当にサブカルが好きなんだということが伝わってきました。

 

辛かった日々を、「目には見えない全てを真実とした」という思考に移行することで、何とか持ちこたえたそうです。

 

本書を読む前から本年度の私の抱負は「身も心も虚ろにする」です。

 

人間、辛いことがあったら同じ思考をたどるんだなと感じました。

 

永野さんの影響で、私もスカーフェイスや狂い咲きサンダーロードなどを見るようになりました。感謝です。

 

 

 

 

 

 

面白い作品です。

 

序盤は新大陸を発見した描写から始まり、ひたすら航海をしていました。BGMもかなり良く壮大な感じが見て取れました。

 

コロンブスの史実に関してはよく知らないので、史実と映画の内容が一致するかはわかりません。

 

1度目の航海で群島に着いた際、群島を包んでいた霧が一気に晴れました。霧が晴れるタイミングがかなり良かったので、CGではないかと思いました。

 

実際に霧を使い晴れるタイミングを計算して映画を作成したとしたら素晴らしいです。

 

モクシカはわざわざ原住民の腕を切り落とす奇行をとらなくても良かったのではないかと思いました。冷静になってコロンブスに話をつけるべきでした。

 

コロンブスみたいに夢や希望に満ち溢れている人間を見ると、劣等感を感じてしまう部分はあります。結局コロンブスはアメリカ大陸を見つけることはできませんでした。

 

しかし、最終的にはコロンブスとイサベル女王が結ばれハッピーエンドを迎えました。

 

本作の臨場感と迫力は目を見張るものがあります。

 

 

 

 

素晴らしい作品です。

 

人違いをされ、殺されそうになり、そこから主人公であるジェフリー・リボウスキ(通称:デュード)は誘拐事件に巻き込まれることになります。

 

デュードは無職でボウリングばかりしており、情けない体たらくをしています。その部分がリアル感があり良いです。

 

デュードは周りの友人たちと違い、かなり穏便に事をすすめようとするタイプです。だから、友人にいつも振り回される格好となっています。

 

いつも映画の主役となるのは、かっこいいガンマンや、いけているスパイです。あえて何のとりえもない一般人をクローズアップして物語を展開させることにより、感情移入がしやすくなっています。

 

デュードの友人であるウォルターはかなり狂っており、怒ると手がつけられません。

 

ウォルターのせいで、ドニーは死んでしまったようなものなのですが、ウォルターは反省のそぶりすら見せません。逆に振り切っていて好きです。

 

ウォルターがドニーの遺骨を海へ流す際は、デュードの顔にかかってしまいます。そういったシーンは、非常にコメディタッチで描かれています。

 

デュードが幻覚剤を飲まされた際も、コメディ調に描かれています。ダンスシーンがあり、非常にポップです。

 

ラストシーンでカウボーイハットをかぶっているザ・ストレンジャーが、カメラ目線でメッセージを残し物語は終結しました。

 

笑えるシーンをところどころに挟み込みながらも、ストーリーの筋はしっかりと通し、物語を紡いでいます。

 

見たほうが良い作品だといえます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良作です。

 

前半は鬼教官によるしごきのパート、後半は戦争に駆り出されるジョーカーのパートに分かれます。

 

前半で徹底的に男性としての性を捨てるよう教育されます。それにより、純粋無垢な子供になって戦争に駆り出すことが可能になります。

 

レナードは教官によるしごきにより病み、最後は無敵の人になってしまい、教官を殺し、その後自殺します。自殺するのは非常に勿体ないです。そこから這い上がってほしかったです。

 

そして、戦闘訓練で恐れを知らない人間に昇華することで、最強の兵士が誕生します。終盤でジョーカーは幼き女性を殺し、見事に「子供」へと変化しました。

 

そして、ラストシーンで仲間の兵士たちとともに「ミッキーマウスのテーマ」を歌っています。狂気を感じるシーンです。完全に頭のネジが外れています。

 

本作のタイトルである「フルメタル・ジャケット」という単語は、弾体の鉛を銅などで覆った弾丸のことらしいです。これは、作中でジョーカーが狂気を感じる子供へと変化していく様子を表しているといえます。

 

つまり、教官のしごきや戦闘での経験が「銅などで覆う」ところに繋がります。そして、「弾丸」は元々のジョーカーの部分だといえるでしょう。

 

タイトルの伏線回収も見事に果たし、戦闘描写も素晴らしかったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

監督:石井聰亙

脚本:石井聰亙、平柳益実、秋田光彦

製作:小林紘、秋田光彦

撮影:笠松則通

美術:泉谷しげる

助監督:緒方明

 

最高にパンクな映画です。

 

夕陽のカットや、バイクで走り抜ける爽快感などが感じられます。

 

主人公の仁は、かなり無鉄砲であり、感情の赴くまま行動します。計画性は全くありません。

 

非常に破滅的です。しかし、その部分に魅力を感じます。

 

ストーリーの内容云々よりも、最高に狂った男たちの生き様を見る作品だと感じました。

 

仁は腕を切断されてもバイクにまたがり、走り去っています。不屈の精神で立ち上がる男の姿を見ました。

 

仁は堕ちに堕ちますが、それでもなお自らの信念に基づいて行動するところはかっこいいと感じます。

 

暴力的な描写が多いですが、「今を生きている」感じがして、私は好きです。なんだかんだ登場人物たちが楽しんでいるように見受けられます。

 

主人公の性格は、今の時代に全く向かないものだと思います。だからこそ、今見て魅力を感じてしまいます。しかし、主人公の性格では現実世界でうまくやっていけないと感じます。

 

しかし、主人公のような熱い野望を持った人間が現実世界であまりいないのも事実です。その部分は、主人公を見習うべきだと感じました。

 

全体的に疾走感がある映画でした。何回も見たい作品の一つとなりました。