監督 マーティン・スコセッシ
脚本 ポール・シュレイダー
製作 マイケル・フィリップス
ジュリア・フィリップス
出演者 ロバート・デ・ニーロ
シビル・シェパード
ハーヴェイ・カイテル
ジョディ・フォスター
ピーター・ボイル
アルバート・ブルック

 

最高の映画です。

 

主人公であるトラヴィスは最高に狂った人物です。狂った原因は、ベトナム戦争で戦っているときに起こしたPTSDだといわれています。

 

ベッツィーとの関係がうまくいかない原因を全てベッツィーに押し付け殺そうとしたり、次期大統領候補を殺そうとしたりしています。

 

完全に無敵の人だといえます。失うものは何もないのでしょう。私も失うものがない人間だと思っていたのですが、トラヴィスと比較すると私はかなり普通の人間だということに気づきました。

 

行動原理はないに等しく、ただただ自分の目に入ったものを殺戮したいという欲求にかられています。

 

しかし、幼き娼婦であるアイリスを救うために、アイリス周りの人間を殺したりはしています。考察すればするほど、トラヴィスの人物像は不可解なものへとなっていきます。

 

ラストシーンでベッツィーがトラヴィスのタクシーに乗り込んだ際、トラヴィスはベッツィーに全く興味を示していません。好奇心の移り変わりがかなり激しい人物だといえます。

 

前述した通りトラヴィスはかなり異常です。だからこそ、自分をサイコパスだと勘違いしているイタイ人間(私)にはぶっ刺さる作品になっているのでしょう。

 

中毒症状を引き起こすタイプの作品だといえます。