縮景園の池に水質浄化の期待 国名勝の縮景園(広島市中区)で、濯纓池(たくえいち)の浄化設備工事が進んでいる。浅野藩ゆかりの庭園の中央部を占めるものの、「ヘドロが見苦しい」「におう」などと不評だった。2月上旬の完成予定で、来園者をがっかりさせていた池が往年の美しさを取り戻しそう。 濯纓池は近くを流れる京橋川から取水。京橋川の水質悪化もあって、水温が上がる夏場は池にアオコが大量発生するなどしていた。このため、園を管理する県教委は昨年10月から、園内の南西部にろ過槽(縦17メートル、横5メートル、深さ2メートル)を設け、底に小石状のゼオライトを敷き詰める工事を始めた。ゼオライトは表面の無数の穴にバクテリアなど微生物がすみつき、水を浄化する。処理能力は日量約120トン。1週間で池全体(約8000トン)の浄化がほぼ終わる計算になる。
水質浄化材 コーヒーかすで開発 日本植生環境緑化製品製造販売の日本植生(津山市高尾)は、コーヒーかすを使った水質浄化材を開発した。河川や湖の富栄養化の原因となる硝酸性窒素を取り込み、使用後は植物の肥料に利用できる。来春にも家庭の水槽用に販売する予定で、将来は河川浄化への活用なども検討する。 コーヒーかすを塩化カルシウムの溶液に浸した後、蒸し焼きにして炭化した。水中で塩化物イオンが硝酸性窒素と入れ替わる「イオン交換」と呼ばれる働きで吸着する。炭にすることで塩化カルシウムの定着がよくなり、1グラム当たり約20ミリグラムの処理能力があるという。 イオン交換は海水の飲料化プラントや工場排水の処理などで活用されている。通常は触媒に合成樹脂を用いるが、半額程度のコストで同等の効果が見込める上、土にまけば窒素が植物の肥料になるという。特許取得済み。 水槽用は、飲料メーカーからコーヒーかすを仕入れ、1キロ500円程度で売り出す予定で、販売ルートなどを詰めている。また河川浄化用としての効果を確認する試験を6月から滋賀県草津市の専門施設で行っている。 硝酸性窒素は過剰な農業肥料や生活排水などが原因とされ、河川や湖沼で藻やアオコが繁殖して水質が悪化したり、人体へ多量に取り込むと酸素欠乏症になるため、国が1リットル当たり10ミリグラム以下の水質基準を設けている。 日本植生はヒノキの間伐材から木炭を作り、道路斜面の緑化資材などに活用しており、水質浄化材は炭を使った新製品開発の一環。「コーヒーかすは飲料メーカーが廃棄処分しており、原料の調達コストも安く済む」としている。
八郎湖水質全国ワースト3位06年度,過去最悪に 環境省は21日、2006年度の公共用水域水質測定結果を公表し、水質悪化が著しい八郎湖は、調査対象となった全国180か所の湖沼でワースト3位と過去最悪の順位だった。 八郎湖は01年度ワースト5位となったが、02年度から05年度の4年間は10~14位にとどまっていた。 しかし、06年度の1リットルあたりの化学的酸素要求量(COD)は8・8ミリ・グラムで、前年度比1・3ミリ・グラム悪化した。県によると、悪化の要因として、昨年8~10月は小雨だったうえ、猛暑だった8月に沿岸の八郎潟町で断水騒ぎとなるほどアオコが大量発生したことが考えられるという。 県八郎湖環境対策室は「国の指定湖沼に指定されたので、水質改 善に努めたい」としている。 一方、鎧畑ダム(仙北市)は1リットルあたりのCODが0・5ミリ・グラムで、全国でもっともきれいな湖沼となった。04年度以来2回目だが、鎧畑ダムの上流には強酸性の玉川温泉があり、水質の酸性度が高いとCOD値は出づらいという。
八郎湖の水質、全国ワースト3 鎧畑ダムはトップ 環境省と県は21日、平成18年度の河川、湖沼、海域の水質調査結果を発表した。本県関係では鎧畑ダム(仙北市)の水質が全国180水域の中でトップとなった半面、八郎湖は過去最悪のワースト3だった。鎧畑ダムの1位は2年ぶり。一方、八郎湖は13年度にもワースト5となっており、下位層に定着化しつつある。 県環境管理室によると、鎧畑ダムはCODの環境基準値が最も厳しいAA類型(1リットル当たり1ミリグラム以下)に分類される湖沼。玉川酸性水の影響でプランクトンが少なく、0・5ミリグラムで全国一になった。 八郎湖はA類型(同3ミリグラム以下)だが、8・8ミリグラムと基準を大幅に超過。昨年夏に少雨高温が続いてアオコが大量発生し、CODを押し上げたのが要因とみられる。
八郎湖が湖沼法の指定湖沼になりました。今までと何が変わるのですか。湖沼法は正式には湖沼水質保全特別措置法といい、1984(昭和59)年にできました。 湖や沼、ため池などは川のように水が流れないため、汚れがたまりやすいのが悩みです。湖や沼の水は水道や農業用水などに使われます。また、さまざまな動植物がすみ、自然環境を守る上でも重要なところ。汚したままにしておくわけにはいきません。ですから国は、特に水をきれいにする必要がある湖や沼とその周辺地域を指定し、対策を強化してきました。 湖沼法ができた翌年、滋賀県の琵琶湖、茨城県の霞ケ浦、千葉県の印旛沼と手賀沼、岡山県の児島湖が指定されました。その後、長野県の諏訪湖、宮城県の釜房ダム、島根県と鳥取県にまたがる中海、島根県の宍道湖、長野県の野尻湖が指定湖沼となり、八郎湖は11カ所目です。 もともと八郎湖は「八郎潟」という大きな湖でした。琵琶湖に次ぎ、日本で2番目に広い面積を誇りましたが、1957年から20年かけて干拓工事が行われ、残ったところを八郎湖と呼ぶようになりました。干拓というのは湖の水をくみ出し、新たに農地などを造ること。干拓によってできたのが大潟村です。 八郎湖には三種川や馬場目川、馬踏川など20以上の川が注ぎ、家庭や工場の排水、農業などに使われた水が流れ込みます。こうした水には植物プランクトンの栄養になる窒素やリンが含まれます。昨年夏にアオコが大量発生したのはこのため。アオコは植物プランクトンの一種で、悪臭を放つので困ります。 国は今回、八郎湖と周辺の9市町村(秋田、能代、男鹿、潟上、三種、五城目、八郎潟、井川、大潟)を湖沼法に基づいて指定しました。県は窒素やリン、水の汚れ具合を示す化学的酸素要求量(COD)をどのくらい減らすか目標を示した計画を国に提出し、下水道の整備や排水規制の強化などに取り組みます。国の指定によって補助事業に選ばれやすくなる一方、目標を達成する義務も負います。
守山の8河川 水質やや改善滋賀県守山市内を流れる中小の河川に含まれる窒素やリンの濃度が10年前と比べて全体的に低下し、水質がやや改善していることが、同市のNPO法人(特定非営利活動法人)「びわこ豊穣(ほうじょう)の郷(さと)」の調査で分かった。調査結果を基に10年間の変化を図表で示した「水環境マップⅢ」も発行、近く市役所や自治会などに配布する。 調査は、琵琶湖・赤野井湾の水質浄化を目指して結成された同郷の前身の「豊穣の郷赤野井湾流域協議会」が1997年に始めた。調査は年6回行い、会員約30人が市内の8河川、約100地点でCOD(化学的酸素要求量)、窒素、リンの各濃度、透視度を計測した。 結果は、アオコなど植物プランクトン発生の要因になる窒素とリンの濃度の年平均値が、2006年までの10年間で、おおむね窒素は1リットル中1-3ミリグラムが同1ミリグラム未満に、リンも1リットル中0・1-0・3ミリグラムが同0・05-0・1ミリグラムに減り、改善傾向がみられた。CODと透視度の数値は、ほぼ横ばいだった。 水環境マップの製作は調査1年目と5年目に続く3回目で、今回初めて7つの学区別に調査結果を収録。写真やグラフを挿入し、一目で変化が分かるように工夫した。 調査に当たった辻ひとみさん(60)=同市吉身2丁目=は「窒素やリン濃度の低下は、農作物栽培での減農薬など農業者の努力が大きいと思う。マップを見て身近な川への関心を高めてほしい」と話している。マップはA4判、22ページ。2000部発行し、図書館や小中学校などにも配る予定という。
ブラックバス300匹死ぬ-綾川町の濁池 香川県綾歌郡綾川町滝宮の濁池で2日、ブラックバス約300匹が死んでいるのが見つかった。県が解剖や水質検査などを行い、原因を調べている。 高松西署を通して住民の通報があり、県環境管理課と中讃保健福祉事務所の職員が正午ごろに確認した。魚の大きさは主に20―30センチ。県によると、数日前からアオコが発生していたことから、「(アオコの)大量発生で水中の酸素が不足したのが原因では」と話している。