アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

銃を持つ自由

 

 

女神の見えざる手

 

ジョンマッデンといえば豊かな色彩を特徴とする監督さんな訳だが老人の性愛を扱った『マリーゴールド・ホテル』シリーズまでの間は単に日本でロードショー公開される作品が少なかっただけで稀作という訳でも休んでいた訳でもありません。この作品は政治家を操って法案を左右するプロロビースト(陳情屋)の仁義なき世界を描いています。ヒロインは冷酷で狡猾で手段を択ばない切れ者。業界内でも恐れられるやり手です。つまり金の為に何でもやる良心の欠片も持ち合わせない人間だと目されている。そんな強面がリベラル側に回って銃規制法案を通そうとする何とも意外性のあるドラマ。ヒロインの行動は常に反対派の裏をかき狡猾かつ捨て身の頭脳戦の果てに、とんでもない罠を仕掛ける。このヒールな主人公の魅力にはノックアウトされました。ただ今作の存在は民主主義に対する極めて痛烈な皮肉を投げかけています。それだけにスピルバーグが撮りたがった気持ちも分かります。つまりロビーングがビジネス化してるって時点で民意は法案に反映されない。そこで力と信念を持ったヒロインが成し遂げようとする銃規制って法案自体も米国的民主主義に反する概念です。なぜなら革命権も含め国民の主権だからです。

 

だから銃刀法がある日本は厳密には民主主義ではない。そもそも安倍晋三のような国賊代議士を殴り殺す権利が国民にはあるという事実を道徳の授業で教えていないという時点で意図的に国民から主権を奪っています。だから戦後のエセ民主主義下では戦前の226や515のような浄化作用が働かず一方的な国民への虐待が続くのです。それも世襲の既得権にぶら下がるだけの無能老害からの一方的な暴力として。そんなクズにロイヤリティを持つ必要はありません。クズ内閣は叩き潰して構わないのです。そうでなければ国民は一方的に殺されるだけです。それこそが民主主義の本質。逆に日本のような民度の低い国では間接民主主義とメディア戦略で統制されてるおかけで革命権の濫用が起こらずに済んでいる訳だが。どちらにせよ民主主義はとっくの昔に形骸化された欺瞞でしかないという現実を前提にしてるからこそ痛快なのだろう。

クリスマスの空爆以降、再び鬼畜米を震源地としたヘイトポルノに嫌気がさしています。どうして西側には客観的状況を把握してない無自覚なレイシストが多いのか。ボコハラムに対するトランプのいっちゃもんは中国ウィグル自治区での宗教問題をジェノサイドだと罵詈雑言を並べる行為と同じで全く正当性がない。これまで欧米は植民地利権を失った地域を経済侵略する事でポストコロニアリズム利権を得ていた。だが最近は腐敗堕落による知的劣化と無能化が酷くてビジネスでは収奪できない。つまり能力で敵わなくなったから暴力で収奪しようとする。スーダンで始まった反ポストコロニアリズム闘争に対し欧米は虐殺を試みながら西側では一切報道していない。そんな一面もありつつアフリカ大陸の中心に陣取る大国ナイジェリアは近年最も急速な高度経済成長を遂げておりブリックス諸国の中でも経済的に大きく存在感を示しつつある。ビジネスライクな関わり方をする英国人に統治されていただけに香港にも似たビジネスセンスがあるのだ。コンテンツ産業も盛んであり映画界は"ノリウッド"と呼ばれ世界中から注目されている。それだけに知人のプロデューサーもラゴスに制作プロダクションを開いた訳だが現地クリエイターも優秀らしい。ただ裕福になったから2億人の消費市場としてだけでなく自国内のコンテンツ産業も既に大きく成長しています。

 

ノリウッドでは個人的にはクンレ・アフォラヤンというラブコメ監督が気に入っています。この監督の作品は軽く笑えるラブコメ要素を大筋に芯の部分には土着的価値観を見せてくれるからです。まだ5本しか彼の作品は見ていない訳だが、そのうち2本は宗教観を中心に据えています。その中でもお気に入りはネトフリ資本第一弾に撮った『スワロー』です。ハリウッドで同時期に同じタイトルの作品があって、そっちは強迫性障害を描いたホラーな訳だが、こっちは少しアウトローな側面を持った上京系ラブコメです。ヒロインの親友が金に困って麻薬輸送の裏ビジネスに関わりコンドームに詰めた麻薬を飲み込んで飛行機で欧州へ運ぶからこのタイトルって訳だがダブルミーニングとして飲み込めない価値観が描かれてるって訳です。それは現地のキリスト教です。ここに描かれる教会は偽善的な臭いを露骨に漂わせています。これは現地の知人に聴いた話だが日本の統一教会に似たような勧誘と収奪を行っている教会も多いらしい。ヒロインは優しくされつつ違和感に我慢できず最終的には田舎に帰り故郷の神様に祈ります。ボコハラムはこの手の土着宗教回帰を大切にした運動体です。それだけに欧米からは嫌悪されるのでしょう。スラヴもセムもロマもアフロもアジアも見下しているのが欧米人であり、その価値観は神すら捨てているのだから。そんな空疎なイデオロギーがアノミー化を産みニヒリズムの中で現在の欧米は衰退しています。それに対してグローバルマジョリティ側は人のふり見て我が振り直してる訳です。それこそ風土に根ずく信仰や習慣や文化が倫理道徳知性を産むのであって、それこそが持続可能な公益資本社会の原動力なのです。これを片っ端からマネタイズして食い潰してしまったのが強欲資本社会の今のG7諸国なのです。

 

宮崎駿の名作『天空の城ラピュタ』のクライマックスでシータは大切なメッセージを伝えます。「どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想なロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ」これを当時は環境問題の文脈と勘違いするバカパヨも多かった訳だが、この台詞が語っているのは普遍的なノーヴレスオブリージュであって社会道徳の基礎なのです。サルトル世代のインテリだった宮崎氏はカミュの『異邦人』が逆説的に語る価値観を理解していたのだろう。この現代社会に公共を取り戻す為に最も重要なのは土着的な神様への畏怖なのです。アフォラヤン作品2本には呪術的な奇蹟が描き込まれています。ダルデンヌ兄弟の『イゴールの約束』を思わせる不気味さ。それこそがかつて日本人が大切にし、世界中のあらゆる民族が今でも大切にしている畏怖の念なのです。その感覚を持っている分だけ今の日本人よりナイジェリア人の方が賢く優秀です。そんな現実に向き合おうともせず「移民反対!」とかバカが騒いでる訳だが、いや日本のような貧困国なんて頼んでも来てもらえませんよ。ここまで傲慢で心が貧しい西側諸国は勝手に滅びれば良い。どんどん世界に見捨てられ供給不足で生活できなくなりますから。

リモートワークは融通が利くので昼休みには近くのスーパーへ食料の買い出しに行く。その近くに小学校があるので誤って子供にぶつからないようチャリは常にゆっくり安全運転。元気の良い子供たちの声に癒されるが突然飛び出して来る事を想定して常に制動距離ゼロを心掛けています。そんな訳でよく他愛もない子供たちの話が耳に入って来る訳だが先日聞いた言葉に少しばかり耳を疑いました。あきらかに低学年くらいの女子が男子と話していて「えー絶対それってハニトラだよ!」

 

ハニートラップ(美人局)⇒権力者に美女を抱かせる事で弱みを握る手法。話の文脈からして確かにその手の話の流れだった訳だが意味を理解して云ってるのだろうか?ふと自分が小学校低学年の頃を思い出してみると性的知識以前に物心付いていたかすらも怪しい年齢。思わず妄想が広がる。プーさんが蜂蜜を見つけて駆け寄ると蜂の大群が一斉攻撃。蜂蜜を食べようとした熊を撃退する罠⇒ハニートラップ(蜂蜜の罠)なのではないか。そんな風に無理矢理自分を納得させた。

 

だが考えてみれば自分の時代と違い現代は情報に溢れ親の目が届かない所であらゆる情報にアクセス可能です。それだけに実感として理解してるか否かは別として子供が早々に大人の言葉を使う可能性は昔より高いのかもしれない。それだけに子供に限らず実感と理解を伴わないバズワードが巷には蔓延してる気がします。いわゆる大人でも定型文で話してるだけで、そこに具体的理解がないって事が会議の席ですらあるのです。ひろゆきの論破ブームを真似て「それって貴方の感想ですよね」って年上の世代すらも文脈に関係なく口にする。まあ浅い人間に限っての事だが。ロンパールームは仕事場に持ち込まないで欲しい所です。ただただ内容を考えず言葉だけが上滑りをして会話が感情表明にしかならないと仕事にならない。ひどい人になると機嫌が良い日は内容に関係なく全肯定で調子が悪い日には内容に関係なく全否定。単に快不快だけで生きてる人種は知的労働に向いてません。そんな人種は学歴にも世代にも関係なく一定数いる訳だが今のメディア環境においては損得勘定だけが指針になってる人種ほど、その手のバズワードで黙らせようとする思考力のないボットとして量産されそうで経験や実感の不足と過剰な情報量に不気味さを感じます。

新年そうそう物騒な話になるが、戦争で西側が消滅する可能性は日々増し続けています。なぜなら多様性への想像力のなさがとんでもない勘違いを産み続けているから。オーウェルの『1984』ってデストピア小説では政府がダブルスピークを使っている。それは事実に即さない云い換えで印象操作を行う洗脳手法であり当時のソビエトをモデルにしていた。だが今となっては鬼畜米の侵略戦争に加担して収奪した利権を貪ろうとする為の立法を「平和安全法制」と銘打ったりと西側民主主義国では何処の体制もこの言葉遊びの誤魔化しが常套化しています。それだけに西側のフィルターバブルの中では嘘で印象操作をする事が当たり前になっている。だがそれは世界の2割足らずの国でしか通用しない常識であり、その他の国が「戦争」と云ったら「戦争」なのです。

 

2022年にロシアは”特別軍事作戦を行う”とアゾフ制圧に乗り出した。その結果ポロシェンコからゼレンスキー政権という長きに渡る虐殺に終止符が打たれロシアが解放した地域は既に復興しています。まだアゾフがテロ活動してる地域では未だに死骸すら放置な訳だが。これはあくまでもテロ制圧であり国際法に従った軍事作戦です。その事実をあるがままにロシアは口にしている。だがこれに対して嘘が日常化した西側ではグローバルマジョリティも自分たち同様に噓つきだという妄想を前提に解釈しています。それだけに今の自由主義陣営には言葉すら通じないので交渉が頓挫している。これは極めてマズい事態です。ロシアは実際に戦時体制にすら入っていない。その上で「これ以上虐殺を続けるなら戦争になりますよ」と欧米に警告している。

 

ウクライナは住民保護の為の作戦だったから安全策の消耗戦でアゾフを駆逐し欧米側の資本力を削っただけ。だが欧米相手の戦争となると、そんなに甘い対処はあり得ないし、その準備が充分である事がハッタリではない事が既に実証されています。オレシュニクをはじめとする新型兵器の核ミサイル以上の破壊力は既に立証済みであり、これを量産しながらウクライナに対しては使っていない。つまり欧米を消し飛ばせる数が量産済みだという事実を既にプーチン氏は発表しています。それに対して西側は聞かなかったふりをして未だに戦術核がどうのとか時代遅れな屁理屈をこね回して見せるだけ。「バスワードで注目されれば勝ち」みたいな行動原理でしか動いてない。もはや西側の核兵器なんてロシアの新型ミサイルの前では無力だという実状から頑なに目を背けて個人的な利権の為の挑発を続けている。

 

プーチン氏は慈悲深く極めて道徳的で理性的な人物だから彼が生きてる間は好戦的な世論を宥めていられるが、もし彼がいなくなったらメドベージェフのようなタカ派に限らず大多数の国民が望む通り容赦なく音速の27倍の速度のミサイルが発射され西側諸国は消し飛びます。こちら側のミサイル技術力では音速の数倍程度がやっとなので迎撃なんてできる訳もありません。その事実すら無視してる米国が先に核ミサイルを発射する可能性もあるが、それを打ち落とす性能がロシア側にはあり、どちらにせよ欧米側が滅びるのは確定します。だからこそロシアと中国は協力して米国という老害暴力装置を安楽死させようとしています。それこそ多極の中の一極になるという方向で落ち着くなら良いが米国オリガーキーは世界を亡ぼしても横領し放題の基軸通貨利権を手放したくないようです。この腐敗堕落した強欲が自滅に向かうのは確定だが結果的に西側全体を巻き込んだ形で消滅に至る可能性も高い。「どうか引き金を引かせないでくれ」と世界中が懇願している。もし引き金を引いても滅びるのはG7諸国だけであり新型兵器では核汚染も残らない訳だが、グローバルマジョリティ側には美学があり日本や米国や西欧の文化を愛してもいる。それだけに今となっては危険な暴力装置でしかないG7諸国でも滅ぼしたくはないのだ。そんな慈愛故に生かされてる現状をこのまま無視し続ければ早ければ今年中にでもG7諸国民は4000度の熱で一瞬にして蒸発する事になるだろう。

浅ましい西側大衆のエッセンシャルワークへの軽視が次第に下剋上を受けつつある。「テメーら卑しいG7元先進国の盗人どもを養うのはもう沢山だ」と世界が負け犬諸国に背を向けた。その結果、供給ソースを海外移転して暴利を貪っていた強欲資本主義の薄汚い銭ゲバ国家どもはスタグフレーションに陥った。その中でも日本はアベノミックスで無能大企業の株を買い支えて無能老害どもを厚遇した事で円が価値を失っているので生活悪化は速度を増しています。MMTでも語られる通り国家や経済は破綻しない。だが国民生活は破綻してアンダークラスから順番に食い詰めて餓死に追い込まれかねないフェイズに入りつつあります。その影響は当然ながら我々CGデザイナーの業界にも迫りつつあります。ここ年末になって今更ながらに騒がれ始めたメモリ急騰をはじめとしたハード面の物資不足による停滞が懸念されつつあります。

 

「スマホは生活必需品」なんて狂った言説が垂れ流されるソドムとゴモラの腐敗大衆日本人。想像力の貧困さここに極まれり。シンギュラリティやAIやITというバズワードをこねくり回す野蛮人。開発の大元を支える兵端を意識できない程に知性的に劣化しているカルト宗教状態。万能薬はない。それぞれ昔ながらの産業に補助ツールを入れる上で効率性を上げるだけの自動化装置が歴史を変える訳がなかろうに。ここまで身近に生活が圧迫されてもインフラの重要性に目が向かない。そもそもエネルギーや食糧がなければ生活は成り立たず都市圏の人間なんてあっという間に餓死です。いかに我々の生活が分不相応に低価格で収奪された奴隷労働力の上に成り立っていたのか。その自らの卑劣さから眼を背けるセンメルベース反射が何よりもコロナ敗戦の原因であり欧米レイシストどもと共に経済敗戦し貧困化を加速させたのだ。

 

とりあえず近年は欧米諸国の収奪からの防衛の一環としてアフリカでもアラブでもアジアでもITプラットフォーマーの内製化が進みつつあります。ガーファはペトロダラーと同様に現代の封建領主制でしかない。その横領による収奪を続けられるだけの技術的価値や信頼が今の欧米にはもうないのだ。もし欧州が凍結されたロシア資産を収奪する暴挙を行っていれば、それこそ完全に欧米は世界から信用を失い資本を引き上げられ大多数の企業が倒産し経済的に滅亡に至っていただけにギリギリで踏み止まった感はあるが個人的にはこんなクズどもはさっさと滅びてしまえと思います。そんな負け犬側では無能化したIT企業が力技で高速化した情報収集ツールを"AI"として実装し強欲と愚かさ故の膨大な無駄遣いを行い、その残念過ぎる品質の低さでチャッピーをはじめとした西側AIは世界中の資本家から見捨てられつつあります。

 

だが現在の日本ではWindowsが普及し過ぎて多くの作業ツールがこのOSなしでは動かないのが現状です。その足元を見てマイクロソフトは無理矢理ポンコツAIを捻じ込んで来た。LINUXに逃げようにも我々CGデザイナーが使う代用ツールが不充分。日本には逃げ場がない。この状態では東側に活路を求めたい所だが、お隣の世界最先端IT国は群雄割拠。様々な優秀ツールがあるが覇権を握る独占企業はなく、テンセントですら社内に複数のツールが生まれて用途毎に使い分けられています。これは極めて健全な資本社会の競争が起きている訳だが、ほぼオープンソースにも関わらず西側人材の多くは頭が悪過ぎて使い方を理解できないので広く普及する事ができない。つまり豚に真珠になってしまう。ただの暗記で学歴パスを得ただけの理解力と思考力に乏しいボット野郎じゃ扱えないツールが多い訳だが、それこそが真っ当な仕事に必要なプロツールであり、それに対して西側人材があまりに無能過ぎるだけ。プロとしての知能を持ったクリエイターとプロ用ツールという組み合わせだけが価値を産める訳だが西側では商業的にバカ向け玩具が量産されて知能レベルが低い素人がやった感を味わえるだけの玩具でお客様状態。案件開発とは名ばかりの「みんなでドラゴンクエストビルダーやってクリエイターごっこで遊ぼうの会」になってる無能過ぎる大企業があまりにも多過ぎます。

 

そんなバカを騙す押し付けを少しでも回避する為に年末には一応アプリと設定の整理を行っておきました。まあ気休め程度の焼け石に水ではある訳だが東側に逃げずに国内で仕事を続けるなら、この程度しか対策がない。ある程度は劣位に合わせる必要がある。バカAIは使わないけど生成系はたまに横着に使ったりもします。この程度の仕事をしていたら世界に置き去りにされる事は分り切っているが、とりあえず地元に救いたい企業があるうちは国内で踏ん張りたい。ただITやAIに関する頭の悪過ぎる言説にはウンザリしています。お隣のIT先進国は世界で最も賢いAIを既にあらゆる産業分野にブチ込んで普通にエッセンシャルワーカーが使いこなしています。あくまでもAIはツールであり信仰対象ではありません。その程度の常識すらないバカが西側じゃ「AIに仕事を奪われる」なんて妄言を垂れ流す。むしろ東側の賢いAIは奴隷労働を楽にします。やたらと最近「移民けしからーん」みたいな腐った言説が垂れ流されているが、ならば憲法改正で国民に役務を課す事を可能にして日本国民全員下放してやりましょう。AIも移民も生活の継続に絶対必要だが誰もやりたがらない奴隷労働を担ってくれているのでジャップという無能なクズが胡坐をかいていられるのです。それが分からないならAIすらも豚に真珠です。

社内案件からバブル世代のトキシックワーカーを排除して国内現場に戻ってみると悲惨な有様だった。コンテンツの現状を見たテンセントさんから「そろそろ素人仕事は止めて貰えませんか?」と控えめな指摘を受けたらしいが、ひらたく云えばゴミ。バブル世代は莫大な制作費と2年以上の製作期間をドブに捨ててしまったようなので、とっとと左遷。中心になって制作ごっこをやってた勘違い親父どもを中華利権の力で引き剥がして立て直しに入る。こいつらは本当ならクビにして業界から排除してやりたい所だが人手不足の折なので害が及ばない所に飛ばすのが最良の策だったって所だろう。この大企業から転入したバブル親父数人が入って以降の約4年で弊社の社員数は半数近くに減り業績も傾いた。やってる感のポジション取りの為にデマを流したり若者にパワハラかましたりしてた事実が左遷後にはゴロゴロ証言として出て来たので切り捨てて正解だった。この連中が仕切り続ければ全く立て直しに入れないからという理由で飛ばした訳だが、このクズがいなくなった事の利益は予想以上に大きかったようです。

 

だが連中が残した負の遺産も予想以上に大きかった。ただただ拾って来たアセットを並べて作ったふりをしていたのだから。ハイスペックマシンを使っているので動いていたがリリースしても普通の家庭用PCで動く訳がない。バブル親父は基本的に楽天的で「PCのスペックなんて上がり続けるから大丈夫」とタカを括っていたようだが完全に限度を大きく超えて、その責任を押し付けようとすらしていた。ちょっと世界を見回せばハード面を作るレアメタルは日本のような貨幣価値が暴落した貧困国家では手に入らなくなりつつあり少なくとも国内リリースは収益回収が全く見込めない。だからアジアに売ろうと甘い考えをしてるようだがビジュアル的にあまりの勉強不足で美術的なレベルが低過ぎて普通のアジア人の注目を集めるレベルには全く至ってない。ここ最近アジアのほとんどの地域では品質の高い中国コンテンツが大量に出回っているので消費者の多くは目が肥えている。そこへ欧米の劣化コピー品質を持ち込んだ所で売れる訳がない。とにかく残りの製作期間が半年に迫っているので少なくとも欠陥商品を動く商品に戻すという地点をゴールに設定せざるを得なかった。その先の事は運用時に直すしかない。

 

データを開くにつけトキシックワーカーへの怒りが込み上げる。ここまで時間と金を無駄に浪費し大口叩いていたゲロ親父が蓋を開けてみればクソ塗れのゴミだけを残して行った。データを調べたエンジニアは皆「負の遺産が大き過ぎる」と口にする。「ゴミ溜めを片付けてたら大量に地雷が埋まってるイメージ」と上手い事云った奴もいた。ゲロ親父どもはテメーじゃマトモに作る能力がないので様々なサイトから無料アセットを引っ張って来て自分の成果だとアピールし続けていた。それだけにデータとしてめちゃくちゃなだけでなく版権的にヤバい物も大量に混ざっているのだ。かつて私が社内案件にいた頃には指摘し続けてオリジナルで素材を作る時間も充分にあった訳だが連中は自分の無能さが露呈するのを恐れて何かと理由を付けて制作を禁止し続けた。つまり私の人件費分の成果を会社は得られなかった訳だから本来なら連中は会社に対して私の人件費を賠償して欲しい所です。この手の連中は営業力を駆使して根回しと篭絡でデマを流す事でチームを不信感に陥らせてマニュピレイトしようとする。それだけにチームの人間関係すらもぐちゃぐちゃに壊されていた。そこも立て直さねばならない。とにかく若い連中に対しては特に誠実に接して互いを信用できる空気を作る所から始めた。トキシックワーカーどものファシズム禍では疑心暗鬼状態を強いられた若者たちが疲弊していてリモート会議の席で突然泣き出す女の子もいた。その一方で悪影響を受けてポジション取りの不誠実な振る舞いを覚えてしまったが故に左遷の巻き沿いを食った若者もいた。そこへ韓国や中国の優秀なスタッフを入れて本当のプロの現場って奴を見せた事で少しづつ若者たちも本当の制作現場の面白さを知り始めている。この社内の回復局面を見て統合プロデューサーは年末の忘年会の席で「今年は思い切った決断で骨太になれた年だ」と称した。

 

だがどう見ても弊社が崖っぷちな現状は変わっていない。クズを駆除して正常化するまでの間にあまりに時間と費用を無駄にして負の遺産を残し過ぎてしまった。とにかく自分の仕事のストックからあり合わせでオリジナル素材の都合を付けてシステムの構造を根本から最適化し続けている。それだけに実際に制作作業ができるのは来年の2月から5月という極めてタイトで人月が全く足りていない。だが下手な奴を入れると再び腐らされる危険もある。とにかくマトモなスキルがある人材が不足している。トキシックワーカーどもが多くの若者の芽を摘んでしまったから。そんな折、意外な報告が届いた。ここ最近はスイスと香港の投資家を資本元に進めていた社内案件だったが何とアニメゲームという日本文化コンテンツを守る法案が通り予算が付いたらしく弊社にも取り急ぎ2億ほど振り込まれて社内案件は政府管轄事業になってしまった。ってな訳で国民の血税を製作費に使わせて貰うからには中途半端な仕事はできない。アベノミックスで大企業の株を買い続けた事で日本の大企業は利権漬けになり無能化して凋落しただけに国家からの援助に甘える姿勢だけは許されない。よく昔から「油断大敵」と云われる通り利権を得た慢心こそが最も人間をダメにするのです。それこそが最も大きな利権の罠。有害親父どもが一度は踏み潰しかけた案件だが何としても世界に通用するレベルに作り直さねば。そんな訳で来年も背水の陣で24時間CGを作り続ける引き籠り生活は続きそうです。

年末なので今年の総括として。とりあえず中国案件を大量に受けるという予定だったが実際には2~3件に終わった。それは別に仕事がない訳じゃない。むしろ大量にあるが仕事のレベルが高過ぎた。それなりに私も日本のクリエイターの中では実力も実績もある方だが、その程度のレベルの奴は大陸にはゴロゴロいる。やりとりの中で先方が作ったコンポジットデータのタイムラインを開く事もあった訳だが極めて基礎がキッチリして合理的に無駄なく組まれている上にオリジナルで独創的なプラグインを増設して、こちらの技術レベルでは到達できない絵を極めて低負荷の構造に作っていた。これまで私は欧米資本で欧米人と仕事をした事もある訳だが欧米や日本で見かける最近のデータは基本すら整わず誤魔化しだらけで素人にも使える程度のツールを無理やり組み込む事で絵だけは何とか誤魔化した程度の品質の物が多い。それらに比べれば自分のCG作りのスキルは高い水準にある訳だが昨今のアジア系クリエイターは普通にラスボスクラスの連中が掃いて捨てる程に大陸企業に犇めき合っています。

 

それでも先方は日本のマンガをベースにした日本人の感性を活かした絵が欲しいという点において日本人を雇ってくれる。それだけに技術面では全く敵わないが絵の方向性を示すという程度には役に立てた。ほんの10年ほど前に中国企業と仕事をした時には腐った日本企業の内部事情で炎上し間に合わなくなった案件のムチャぶりのスケジュールのせいか所々に穴があるが早い安い上手いの仕上がりだった訳だが今は余裕があるからか普通に完璧以上の仕事を見せつけられました。これは『ナタ2』制作で米国ピクサーがクオリティ不充分でボツを食らったってのも納得できます。それだけ実力に差があるというだけの事。商品は夏に仕上がり中国やサウジやロシア等、世界中でリリースされた訳だが日本を代表するジャンプコンテンツを元にしているにも関わらず「貧困国は大衆に課金の余裕がないからサーバー代が無駄になるだけ」と日本を除外したリリースだった。

 

そんな折の高市発言。歴史すら理解できない日本の恥を晒した訳だが、これが凶と出たか吉と出たか。これは今後仕事を貰い続ける上では酷いマイナス作用もあった訳だが、この炎上を発端にして「日本コンテンツなんてけしからん!」と扱き下ろす為にゲームを始めた連中が意外にハマってしまうという広告効果もあり結果大成功したようです。そりゃ日本コンテンツが元でも内容的にはほとんど大陸の優秀な企業が作っているのだから面白いに決まってます。ただ共産党からストップがかからなかったのは、この開発企業がまだ中国市場では無名の実力派だったからであって我々を資本的に支えていたテンセントがもしケツを持ってたら共産党からの検閲でボツになっていただろう。ディープシークという本当のAIを開発したのは実力派ベンチャーでありBATHに数えられるような大企業ではなかった事からも分る通り共産党政権は大企業には厳しい反面、実力派中小企業は徹底的に優遇します。このように国家権力が大企業から中小を守る事で中国は公益資本主義による高度成長を成し遂げIT分野で世界一の実力を得たのです。その一方で中国との関係悪化により被害を受けた我々はというと…なんとも皮肉な事に日本国政府からの助成を受ける事になり中国案件と並走する形で社内案件のペレストロイカが始まりました。そんな訳で私も主要戦力として社内案件に戻されてしまいました。ただ昨年まで社内案件を徹底的に腐らせていた老害世代の一斉排除を伴ったので少しは救われました。

 

ちなみに高市発言に対して相変わらず日本メディアは人間のクズのようで真っ先に米国の顔色伺った物言いをしてる。それ以前にデタラメな挑発は先方に対し失礼であるという当たり前の仁義すら失い鬼畜米の暴力に怯えて理性を失った餓鬼のような鬼畜の態度を晒していて何とも恥ずかしい。ここ最近中国は台湾に最新兵器を提供して武装させている事からも分る通り大東亜戦争敗北後から台湾は中国であり、それを収奪しようとする鬼畜米から台湾を守っているのです。ロシアも鬼畜米からウクライナを守る為に売国奴政権の虐殺魔アゾフを制圧した。ベトナムの時もアフガンの時もリビアもシリアもイラクも鬼畜米という侵略者の盗人が安倍晋三のような権力マフィア反社売国奴を買収して内戦を起こす事で収奪を正当化しようとした。かつて日本が満州にやったのと同じ卑劣な偽旗作戦による侵略戦争です。だが今や腐敗堕落して弱体化した鬼畜米の云う事を聞くのは利権に腐った親米ジャップ位だろう。アジアで活躍する日本人としては肩身が狭くて仕方ない。いっそ朝鮮人のふりをした方が信用して貰えます。

イソ子ちゃん終了~www

 

 

新聞記者


「戦場カメラマンの一番の願いは失業することなんだ」byロバートキャパ

 

その夢は既に不本意な形で叶っています。つまり誰もがスマホというカメラを持ち、いつでもSNSに発信できる現状では現場に駆けつける記者は必要ない。それは安田純平氏が解放された時に橋下元知事も似たような主張をしていた。つまりジャーナリズムが担うべき役割は大きく変質した。もう現場百回の取材よりも当事者のプライベートな声を拾い集めるweb上の情報精査の分析力の方が正確な情報発信に繋がる時代です。エビデンス収集や裏取りすらも直接足を運ぶ事は少ない。だから今の自称ジャーナリストがやっている事はむしろ学者や作家や知識人などの評論家に近い。だから芸人と同じで売名の為にはパフォーマンス力が何よりも武器になります。そもそもマスメディア主流の時代から名を売るジャーナリストってのはパフォーマンス力で勝負しようと勘違いした稚拙な正義を容疑者に一方的に振りかざすという卑しい振る舞いにイラつかされる事もありました。ゴミ売だろうがバカ日だろうが命を張った取材すらしないブル新のバカリーマンがジャーナリストを名乗っている事自体がおこがましい。そんな連中が記者クラブに甘えながら会見の場で自らのパフォーマンスに限られた時間を使うのはジャーナリズムの観点からすれば下手糞な仕事と呼ばざるを得ない。あくまでも話す事ではなく話させる事が仕事なのだから。それこそ上手く挑発する手腕こそが取材者には求められます。そういった対象者の欲望を引き出す能力にかけては我が師の原一男監督は天才的でした。スーパーヒーロー四部作で井上光晴や奥崎健三や武田みゆきや横田弘がなぜあそこまでカメラに欲望を剥き出しにするのかって所は実際に原さんと付き合っていると痛い程に実感させられます。それこそ彼の挑発ほど本音をぶちまけたい衝動に火をつけるものはない。それこそが優秀な取材者。官房長官会見はYOUTUBEで度々耳にしてるが彼女の振る舞いは時に質問にすらなっていない。それも稚拙な正義を振りかざす事も多く取材者の中立性を欠いていて思わず「モリタツの爪の垢を煎じて呑め!」と云いたくなったが、そんな彼女を映画化した今作の話は最初はモリタツが撮る予定だったらしい。その後モリタツはドキュメント版を撮る事になり彼が応援演説をした参院選前のれいわ祭でカメラを回してた原さんの新作と並んで今年のTIFFのドキュメント二大看板となった。

 

この望月衣塑子って記者は子育てを期に楽な部署へ移してもらうって事で政治部の記者クラブへフランクに入ったという経緯もあり、しがらみに囚われない言動を続けている訳で、その主張自体には共感できる所も多い。この作品では冒頭に描かれていたが少なくとも山口敬之の強姦もみ消しやその後のメディアを使ったセカンドレイプと吊し上げに関しての憤りには激しく同意できます。それこそ後のセクハラ発言なんかより、こっちの方が問題は大きい。その後の民事の判決にあった通り「強姦の告発は公益に資するものであり山口氏が主張する名誉棄損には当たらない」であるにも関わらず政権の圧力で刑事告訴は不起訴にされ、その後の執拗な被害者バッシングや被告自身からのセカンドレイプにより彼女は自殺未遂にまで追い込まれながらも闘った。この映画は主に公文書改竄を命じられて自殺した官僚の後輩と望月記者がもし出会っていたらというフィクション。それぞれに正しい事をしたいという気持ちが踏み躙られてゆく様が描かれます。タイトルにある通りあくまでも記者が主題なので真実に向き合う姿勢がテーマなのでしょう。メディアが政権の恫喝に屈して現実に目を背けた報道ばかりを繰り返す昨今においては、この手の教条的正義を振りかざす記者でも既得権益にしがみ付き続ける乞食記者どもよりはマシだと云えます。クソみたいなプライドにしがみ付き実体を伴わない金融で目先の数字だけを粉飾し延命を続ける事で実体経済を瀕死状態に追いやった政財界と保身の為にそれに従う官僚。老害の虚栄心が未来を潰す。その実態を糾弾し続けるリベラル側の姿勢の方がまだ劣化したビジネス保守に比べれば愛国的です。この作品にはその手の劣化したブルジョワ層も犠牲になり続けるプロレタリア層も描かれる事はなく、あくまでも権力者と民衆の間の立場にある人々が政権に阿る卑劣化競争(クズ政権を庇う為に卑劣な嘘をついた方が出世できるという現状においての出世競争)に抗う姿だけが描かれています。いかにも今風の映像手法を上手く使って緊迫感と憤りを煽る撮り方。映像手法的にはなかなか悪くないが事の本質としては現実と真逆の陰謀論へと進んでしまうのが残念。平和ボケした反戦脳が矛盾を生み貧困化を促進する構図は右も左も同じ。ただの親米売国奴が愛国者面して無責任に平和を語る。この作品の場合は明らかにバカパヨの盲目的平和主義が根底にあるように思えます。

 

もし本当に国家戦略特区で細菌兵器の極秘開発が進められていたら私は迷わず安倍政権を応援したでしょう。それは国益に資する行為。細菌兵器だろうがサイバー兵器だろうが核兵器だろうが支那や鬼畜米のスパイに漏れない形で核の傘に代る兵器の開発に成功していればFTAも駐留経費負担もクズ鉄兵器の爆買い要求も蹴飛ばせた。あくまでも国家の義務は一義的には国民を守る事であり、その為に現実的対処をしっかりと施しているのであれば森友だろうが加計だろうが桜だろうが、その程度の横領は糾弾に値しない。だが経済や外交等があまりに酷過ぎるのは英語が読めない開きめくらでない限りネットで海外の報道を読めば明白であり、そんな無能過ぎる首相の首を挿げ替える為の手段として野党がスキャンダルを演出しているに過ぎない。だから現実的な国防が機能していれば何も文句はありません。だが実際に加計学園がやった事はオリーブの黒川氏が発表した通り国家予算の私的横領。細菌研究に充分な設備を作る為に助成された公金は学園内にワインセラーを造るのに使われ、もしそこで細菌兵器の研究を行えば確実にパンデミックが起こる程度の粗末な設備しか揃えられていない。つまり教育に使われるはずの公金は安倍友の宴に消えた。そして国防に使われるはずの公金は鬼畜米の欠陥品に使われ今や自衛隊の訓練場には便所の紙すら満足に支給できない惨状。保身の為に鬼畜米に諂い日本を売り渡す敗戦利得者の売国奴どもがここまで日本を壊した。そんな事実から目を背け相変わらず砂上の楼閣でソドムとゴモラを続けようと核心を避け続ける世襲議員や財界の売国奴老害ども。もう奴らも逃げ切る事はできない。オリンピック不況でバベルの塔が砕かれた後には外国人労働者だらけの言葉が通じないカオスの世界。正に旧約聖書の教訓にすら気付かない白痴化した日本人。桜を見る会で安倍後援会は時間前に入り功労者に出されるはずの御馳走を食い潰した。それこそネオリベに毒された売国奴老害を象徴しています。この日本を食い潰す蝗。既得権に恋々としがみ付き私利私欲で国士を潰し子供たちから未来を奪い続ける乞食。安倍晋三は平和ボケして堕落した卑しく無能な日本人の写し鏡。深作の『バトルロワイヤル』でクズ化した大人たちに殺し合わされる子供たちを山本太郎は命を捨ててまで助けるが、そこで助けた子供も藤原竜也=クズだった。そんな皮肉なフィクションを現実の方が後追いでトレースしようとしています。

痩せ細った社会

 

 

ヤクザと家族 The Family


かつてはマキノの世代に古き良き任侠道として描かれたヤクザ。その価値観をブッ壊し利己主義に走る暴力団を描いた深作の世代の戦後ヤクザ。それを更にブッ壊し損得勘定すら捨てて衝動のままに殺戮する北野の世代以降のネオヤクザ。Vシネが主流になり細野や三池といったウチの先輩の世代が描く凋落時代の変態ヤクザ。そこから更に我々の世代をすっ飛ばし二回りした藤井道人の世代はヤクザをどう描くのかが気になって拝見。結果、今作に描かれるヤクザ像はマキノの世代にあった古き良き任侠道の価値観を捻り潰す時代の圧力という構図でした。いわゆる日本の経済的凋落と暴対法によって貧困化した元暴力団の悲哀はTV報道レベルでも伝わっている所。深作以降の世代に描かれたようなネオリベ的なヤクザ像は今作では影を潜めています。それなりにビジネスヤクザとして上手く立ち回ろうとする悪役ヤクザも一応はいるが、そいつらは単にセコイだけのしょうもない連中程度の位置付けで、むしろ法外の凌ぎを引き継いで上手く法の抜け穴を立ち回る若者たちに、いかに古き良き任侠道の絆が感染し継承されるかって所が描かれています。それは一回りして共同体であったり道徳を重んじるこの国の優れた価値観を取り戻しているようにも感じられます。その意味で今まで見た5本程度の藤井道人作品の中では一番気に入りました。どうしようもない札付きの命を救い拾ってくれた親分への忠義心。本当の家族以上の絆と愛情。悪く云えばストレート過ぎて毒っ気がない。むしろ毒っ気は無臭殺菌された堅気の世間の方へと向けられます。この主人公はキャバクラでバイトしてたJDと恋に落ちる訳だが、この恋愛要素の描き方がまるで青臭い学園マンガのラブコメみたいな健全さを感じさせるって所には特に世代を感じさせられました。ちょっと前までヤクザ映画の恋愛模様って男尊女卑的な価値観が異常に強かっただけに。ただこの恋愛模様も含め藤井監督の世代自体が妙に無臭殺菌された物足りなさを感じます。それこそクライマックスで怒涛の展開を一気に見せる上手い構成で勝負してるって感じで泥臭さがなくスマートに泣かせる方向へ持って行ってくれる。これはこれで見事だが、むしろ私が見たいのは新しい世代の叫びの部分。観客を不愉快にさせる位の正直な主張を乗せてもそろそろ良いのではないだろうか。

 

この藤井道人監督の履歴を調べて初期と最新作を3本連続で見て、なぜ『新聞記者』みたいな作品が実現できたか納得できました。それは独裁政権下で言論弾圧に晒される事が多い中国で結果的に健全なジャーナリズムが育ち立派な社会派映画を量産する事情に少し似ています。いかにして映画人に言論弾圧はなされるか。それはウィンクラーの『真実の瞬間』等のレッドパージ映画には分かり易く描写されています。ただ政府が大企業に圧力をかけるだけで映画人は失職するのです。だがそれは撮影所文化の時代の話。既得権にぶら下がって記事を書いたり映画を撮っていれば容易く潰される。つまり逆に云えば雑草状態のジャーナリストや映画人はヒット&ゴーが可能な訳です。だから中国人は圧政の中にあっても全く忖度せずに国民党時代も共産党時代も自国政府批判映画を量産している。そもそも最初から守られていないから。いくら組織を潰した所で人と人のつながりで金を集め撮ってしまう。ビジネスとして壊滅状態にあるメディアほど自由にモノが云えるという訳です。やはり自分で金集めて撮ってる奴は強い。その都度、様々な団体を立ち上げ解散する制作委員会制度の強味です。きっと望月イソ子を扱った時は左翼系市民団体でも中心に金を集めたのでしょう。だから肝心な所がパヨクの妄想に忖度したような内容になっていた。そんな立派な国家ならまだ良いが実際の安倍はもっと愚劣な売国奴。個人的な保身の為に鬼畜米に何もかも差し出し国益を棄損し統計を改竄し目の前の数値の為にあらゆる国防を機能不全に陥らせた。だがその手の視点は、そもそも既得権に浴す側の社会事情への実感がなければ表現できない。だから余裕があった時代と違って映画としては浅くなってしまう。この藤井道人という監督は見事に無駄なくエンタメ映画を組み上げる。だがそこにはヌーベルバーグ作品のような物足りなさが付いて回る。なぜなら余裕がなく切り捨てざるを得なかった無駄に見える所にこそ真理があったりするからです。モラトリアム期に様々な無駄を試す余裕が若者になければ文化はますますシュリンクし続けるでしょう。それは選択と集中で平常時には無駄に見える社会インフラを削り続けた事で有事に対応できずに、ますます沈んでゆく我が国ならではの象徴的かつ必然的な現象にも思えます。

 

この痩せ細った社会で

平和主義で思考停止した

戦後日本人という凡庸なる悪は

自分だけが生き残ろうと

暴力団を排除し

風俗を排除し

飲食店を排除し

医療介護を排除し

何もかも排除した所で

闘う覚悟を持たぬ限り沈み続け

すぐに貴方にも排除される順番が回って来ます。

星婆とバンジョー

 

 

宇宙でいちばんあかるい屋根


『新聞記者』で知られた藤井道人って普段どんな作風なのかな~って気になったからチェックして見た訳だが…え?同じ??あれは社会派だったからあえて微妙にサーチュレーション抜いてたんだとばかり思ってた訳だが、こんな作品でもやってんの?ちょっとカッコ付け過ぎじゃない?ちょっと不思議なホームコメディ路線でもこの色か。この物語は父の後妻に育てられた普通のJKが屋上で星空を飛ぶ星婆に出会ってアドバイスを受けながら少しづつ自分の悩みを解決していくという、ちょっと笑って泣ける等身大の青春モノ。まあ内容的にはウチの卒業制作とかにもよくありそうだが、さすがに学生作品に比べると演出的にも安心のクオリティだし芝居も上手い。

 

ヒロインが憧れるお隣さんのイケメンがバンジョーを弾いている所から始まる訳だがバンジョーというと私の中では半世紀以上前にフォークの神様ピートシーガー爺ちゃんがあ~び~よ~よ~とか変な声を出しながら奏でてたイメージが強かったので若い人が奏でているのを見るのはちょっと新鮮。彼の姉の彼氏とかヒロインに告白して来る男子とか最初は酷い振る舞いをする男にイライラさせられたりもしたが、それなりに事情が分かると何気に愛しく感じてしまいます。それでも実際の世の中にはフラれた相手の誹謗中傷をSNSに書き込むようなクズもいるので要注意。基本的に女性に避けられる男性って無意識に女性に不利益を被らせる不愉快な奴だと女性の側も分かるから避けるのであってフラれたなら我がふり直す事を考えましょう。そうやって直し続けた結果、不細工なのに超モテモテになった知人がいました。やはり誤りは自ら見つけて正すものです。