アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

とりあえず完結

 

 

アベンジャーズ/エンドゲーム

 

やたらと最近は4DXが安い。かつては5千円近い所も多かったが今ではほとんどその半額以下。普通の映画並の低価格で遊園地気分を味わえるってんだからお得。昔と違ってフィルムを使わず画質はスマホ以下なのだから映画館が生き残る為には更にこの手の体感型要素を強化して客を呼ぶ他はないと思うのだが。それこそジャンル映画の一部コンテンツに限らず文芸路線作品にすら何かしら体感要素を入れないと、ただ見せるだけの商品価値はゼロに近い。コンテンツ自体はいくらでもweb上で無料で拾えちゃうのだから。そこに商品価値を生む工夫ができない映画館なら潔く潰れてください。VRとかARとかMRとかライブ感のあるインタラクティヴ要素とか技術的には娯楽の可能性は広がっているのだから劇場が客を呼ぶためのサービスは今のままで良い訳がありません。例えば劇場内でスマホを覗いたバーチャル空間で役者のお宝スナップ待ち受け画像が拾えたり同じIPのゲームコンテンツのアイテムを大量発生させたり、ポケモンGO感覚で楽しめるイベント性を持たせたり。まあ何もアイデアがないのなら、とりあえず全館4DXにでもしておいて欲しいものです。アミューズメント要素の高い劇場なら私も今より頻繁に足を運ぶでしょう。それこそ劇場が一般の観客には残り物しか出さないレストランみたいな職業モラルで運営されては本当の品質を味わえるのがポスプロでラッシュを見る一部関係者だけになっちゃいますから。それはもう金を取るに値するビジネスじゃありません。

 

2作目から3作目までの間は、その間に発表されたマーベル作品をチェックしてないとキャラが増え過ぎて訳が分らなくなる訳だが、この4作目は前作から間がほとんど開いてなかったおかげもあり前作だけチェックしておけば大体理解できる内容になっていました。WOWOWで無料放映されたり無料動作サイトに落ちていたりしたので一応前作をおさらいしてから映画館に足を運びました。この前作ではキャッチコピーに"アベンジャーズ全滅"とあった上に主要キャラが短髪にしたり髭を生やしたり等のイメチェンもあり本当に主要キャラのほとんどが灰になったような印象を受けたが、よく見直してみるとサノスの指パッチンで消えたのは偶然にも追加メンバーばかりで一作目からのオリジナルメンバーはほとんど生き残っている事に気付きました。キャプテンアメリカ、アイアンマン、ハルク、ソー、ホークアイと揃っているので戦力的には単にほとんど振り出しに戻っただけ。そして前作の不可解要素だった「なぜDr.ストレンジはあんなにもあっさりと石を渡したのか?」という所にも今作ではちゃんと答えを出しています。この展開を予測できていたのだと。あの灰になる瞬間の悟ったような表情の意味はそこにあるのでしょう。ハルクと古代の者(AncientOne)の対話を聞く限りではそう思えてしまいます。

 

この映画は云わばシリーズ全体に対して『バックトゥザフューチャー2』みたいなニアミス感タップリで展開するタイムスリップモノ。この設定では過去を変えても現在の時間軸は影響を受けないという形なので過去から拾い集めた石を現在で使って消えた人々を蘇らせようって目的でレイダースを展開。一作目の決戦シーンであったり『ガーディアンズオブギャラクシー』の冒頭ダンスシーンであったり『マイティソー』の母が生きている頃であったり『アントマン』と『キャプテンアメリカ』に共通するヒドラ関係であったり石と現在に戻る為のピム粒子を探す中で思わぬ所で親子の再会のドラマがあったりしてシリーズを追って見て来たファンには感慨深い所をちゃんと仕掛けてる。その中でもやはりトニースタークの行動がヤッピーの金持ちからノーブレスオブリージュに完全に移行した事が伺えます。タイムスリップするって事はサノスが起した悲劇の後に作った娘が消えるかもしれないという事。悲劇なくしては生まれなかったかもしれない娘。悲劇の後に築き上げた個人の幸せを世の為に捨てる決意で研究開発に協力したって訳です。ちなみに割と映画の序盤で5年後の話に移行する訳だが、この構造なら時間経過の前までの展開を前作の最後で見せてしまった方が、より前作での絶望感は強調されるし区切れも良かったと思う。

指パッチンで次回へ続く

 

 

アベンジャーズ/

インフィニティ・ウォー

 

ソーの一本目あたりからマーベル作品はやたらと3Dのサービス満点でカメラの側に迫って来る絵が多いから3Dで見る冥利に尽きる訳だが相変わらず引き絵には箱庭のミニチュア感が残っていた。やはり3Dを効かせ過ぎるとスクリーンのサイズ感でしか表現ができなくなるから必然的にドン引きは物が小さく見えてしまう。その一方で4DXの効果はやはりスパイディの動きを体感させる上ではなかなか効果的で他のヒーローよりも活躍して欲しかったが、どちらかというと今回は狙われているヴィジョンとドクターストレンジの活躍ばかりが目立った。<br><br>前作を拝見した時にはトニースタークが何故パラノイアに陥ってるのか等が分り難く『アイアンマン3』を未見だった事を後悔したので前作との間のエピソードである『シビルウォー』(キャプテンアメリカ3)『ホームカミング』(スパイダーマン6)『バトルロイアル』(マイティーソー3)をチェックしてから劇場へ。やはりサムライミのスパイディの頃からマーベル映画は前作までのあらすじを全くお浚いせずに伏線を張りまくっているから最近は特に順番に見ないと面白さが伝わらない。この作品もやはり前作以降の3本と話がほぼ直繋ぎになっていてソーの最後で滅びてしまったアスガルドの難民船が襲われた所から始まって地球ではキャプテンが犯罪者になりスパイディがスタークに雇われた話の続きが展開するってな具合。途中から始まって途中で終わるって感じだから続けて見る事をお勧めしたい。それにしても何と恐ろしいタイトルなんだ。インフィニティストーンなる力の源を巡って闘う話なのでこのタイトルだが、これって直訳すると終わる事のない戦争=戦争の無間地獄って意味。現実に軍需産業で雇用を維持する為に覇権主義を続けてプロパガンダで虐殺の責任を他国に擦り付けるという未だ米国が辿り続けている鬼畜道。

 

2年前、相模原で19人の障害者が殺害された。その犯行には我々の誰もが認めたがらないひとつの合理性がある。それは間引きって奴だ。かつて今平さんの『楢山節考』では貧しい家が養えない赤ん坊を川に流したり老婆を山に捨てたり手癖の悪い一家を丸ごと生き埋めにしたりという面が露骨に描かれた。そんな口減らしが支持されつつあるのだ。ヘイト感情が現在の世界を覆っているのは増え過ぎた人間と貧困故。他国民を排除するという形で間引いて自分たちだけが生き残ろうとするのが保護主義。利益を生めない弱者の切り捨ては問題の解決方法のひとつ。この作品の悪役がやっている事は侵略でもあり救済でもある。アベンジャーズも地球の住人達も等しく半減させるのが目的。最近は露骨に現代の病巣が内容に表れるマーベル系だけに下手な社会派より的確に象徴的に現代のフラストレーションの根底を捉えている。ハリウッドに能天気なバカを期待できる時代は9.11で痛みを知って以降とっくに終わっているのだ。この作品で悪役とされるサノスはそのニヒルな哲学で実質的に地球を救うヒーローであるという視点も成り立つ。DCでは『ウォッチメン』みたいな残虐非道な方法で核による人類滅亡を防ぐヒーローもいるのだから。ヒーローに盲目的に憧れる国民性も変わりつつある事を市場は見逃していない。

キャプテンフューリー

 

 

キャプテン・マーベル


GW前に4DXで見ようと思っていたが時間が合わずに結局webで拝見。冒頭10分で眠くなったがサミュエルLジャクソン演じる若き日のフューリーが登場して目が覚めました。あくまでも生身の人間だから目立ってはいないけど、コイツこそがアベンジャーズのキャプテン。それに比べるとこのヒロインは根性論と力技って感じでイマイチ魅力を感じません。ただ彼女の上官のクリー人を容赦なく殴り飛ばす件はなかなか爽快。基本的にこの上官のマインドは卑劣なDV夫と同じで自分に都合良く相手を利用する事しか考えていない。だから飼い犬に自分に牙を剥かれると自分の都合の良い方向へ誘導しようと挑発します。そんな浅ましいクズのルールに従ってやる必要はない。この手の浅知恵で他人を支配できると思ってる老害は会社内なら問答無用で解雇。卑劣なキモオヤジの詭弁は聞くに値しません。この対処が正解なのです。『インフィニティウォー』のエンドクレジット後で灰になるフィーリーが誰にポケベルでSOSを送っていたのか?なぜ今更ポケベルなのか?シリーズを追う上でそこが明らかになる最後の1分位をチェックする為に見た感じ。

 

この物語の舞台は20世紀後半で、ヒロインがナインインチネールTシャツを着てたりして、まだケータイがなくポケベルを使っているレトロな感じが懐かしい。ストレスの元と称されたトレントレズナーは当時の私にはCDやマーベルよりヒーローだった。その当時タイム誌では彼が全米で最も影響力のある10人にも選ばれた。ちなみにワープでの空間の穴が『ガーディアンズオブギャラクシー』シリーズと同じで六角形って所はマーベルコミックに登場する宇宙空間のお約束って所だろうか。そんな風にダラダラとマーベル映画を見たり普段は互いに忙しくて会えなかった友人と呑みに行ったり、始まる前には「天皇陛下の政治利用だ」とか「経済活動の阻害要因だ」とか「非正規の連中の生活費はどうすんだ」とかブーたれていた長期GWも実際は結構タップリ堪能してしまいました。

国際協力という欺瞞

 

 

ブラックパンサー

 

時間軸としては『シビルウォー』で国王である父を失った直後で跡目争いのお家騒動が描かれます。かつて王国の技術を世界中の黒人を助ける事に使おうとした叔父。国王は彼を秘密裏に粛清し隠蔽していたが、その息子が報復の為に戻り権力を握る。この問題ってやっぱゼロトレランス政策への風刺があるのだろう。どんなに余力のある国でも際限なく移民を受け入れてしまったらパンクしてしまう。それを危惧するマトモな保守に対して暴力革命を起こそうとするパヨクが悪役って訳だ。

 

サンダースやトランプの反グローバリズムという方向性は少なくともヒラリーよりは正しかったって認識は民主党寄りなハリウッドにもあるのだろう。ただ闇雲に国境を開いて良い訳がない。ノルウェーやニュージーランドにおける単独ヘイトクライムによるジェノサイドの例を見てもポピュリズムでポリコレに媚びた欺瞞の寛容性はヘイトクライムを生むだけなのです。それでもある程度は譲歩してできる限りは手を差し伸べますって所だろうか。

疑似家族バトル

 

 

ブラック・ウィドウ


マーベル系は『アベンジャーズ』シリーズは4部作が完結した時点でさよならしようかと思っていたがweb上に落ちていると、ついつい見てしまいます。マーベル系の中では割と地味なロシア人スパイの話。時間軸的には『シビルウォー』と『キャプテンマーベル』に重なっていて、つまりは2作目と3作目の間のまだサノスが指パッチンしてない頃。今作は彼女が幼少期に諜報活動の為に米国で3年間だけ共に暮らした疑似家族と再会して共に戦うという感じでロドリゲスの『スパイキッズ』シリーズを思わせる家族チーム戦になっていました。ただ他のマーベルヒーローが活躍するシーンはなくアクションとしても地味な所が多くて、その癖やたらと他のヒーローを噂話でいじったりしてセルフパロディの様相すら呈していました。「また髪の毛ふぁっさーってやるんでしょ」と妹にいじられるシーンとか自虐ネタしても微妙に滑ってる感じが痛々しい。この手のいじりは便乗系やファンサイトに留めて欲しい。やはり父親がメタボ過ぎてレッドガーディアンの衣装がパツパツになってしまうシーンとかを見てしまうと、もはやパロディにしか感じられないのです。

 

とりあえず疑似家族モノとして、それなりに米国的な古き良き価値観に裏打ちされているだけに一応は共感できたが、やはり4作目でさよならしておけば良かった。ハリウッドと米国自体が衰退しつつある中で娯楽第一線のシリーズモノも下降の一途を辿っています。この程度で広告戦略に騙され続けるのはレイトと速度の区別もつかないでプロなら誰でも分かるような恥ずかしい誤解を平気で晒し続ける知ったかぶりの某偽ギョーカイ人みたいなめくら位でしょう。この手の使えない世代の既得権老害は偽ポートフォリオを送って来てもちゃんと面接で落としてるからプロになる事は今後もありません。ちょっと喋る度にボロが出てると気付かない間抜けは製作現場じゃ当然雇いませんから。めくらではない消費者は「タダなら見てやるよ」って程度の娯楽。今後は「タダでも時間が勿体ないから後回し」となるでしょう。

マーベル版『寄生獣』

 

 

ヴェノム


ホリエモンが最近ロケット打ち上げに成功した訳だが、この作品の悪役って、その手の進歩的合理性を持った新自由主義の勝ち組を思わせます。つまり人類の生き残りの為に宇宙開発を急ぐという大局で人類に貢献しながらも、その手段を択ばないが故に貧困層をモルモットとして犠牲にするという非人道的な行為に至り、ジャーナリストから攻撃される。そんなジャーナリストが主人公で謎の寄生生物と共に、そんなマッドサイエンティストなセレブと対峙する。グローバリズムにも新自由主義にも私は反対だが、この手の進歩的合理性には共感しています。

 

3.11で日本は核汚染されてしまったのだからヒステリーで反原発を唱えるよりむしろ核開発を促進し放射能の無害化を研究するという具合に常にポジティヴに具体的リカバリーを模索するってのが責任ある大人の振る舞いであって、それができないで勝ち組を批判するのは負け犬の遠吠えでしかない。むしろそれができない無能のクセに既得権益にしがみ付いて分不相応に勝ち組の顔してる安倍麻生のような保身しか考えない世襲連中を私は批判するのです。つまり私は被験者に同情しながらも、この悪役を嫌いになる事はできませんでした。いくら稚拙で冷酷非道な言動をしても芯の部分では筋が通った考え方で大局を見ているトランプのような人間はクズではないから。それにしてもこのクリーチャーの動きは同じマーベル系なら『ファンタスティックフォー』のリーダーを思わせるゴム状態な訳だが刃物の形状とかを見ると岩明均の『寄生獣』を連想させられます。

折れ曲がる街

 

 

ドクター・ストレンジ


時間を操るインフィニティストーンを持ったマーベルヒーローで『アベンジャーズ』シリーズ3.4作目ではキーになる一人。医者が事故で動かなくなった自分の手を直す為にチベットに行って悟りを開いて魔法使いになって闘うってなヒーローモノで、もしマーベル系の繋がりがなくこれ単体だったら見る気も起きなかっただろう。ルックスからして青のコスチュームに赤のマントに九一分けの髪形って遠くから見るとモロにDC系の超有名ヒーローに見えちゃうし。

 

この主人公のキャラはいかにも達観したインテリって感じで観客としてはイマイチ掴み所がなくて魅力に欠ける訳だが、その反面、派手な魔法の数々はなかなか工夫が効いていて見ていて飽きません。特に師匠の古代の者(AncientOne)や悪役が使うビルを捻じ曲げたり街を折り曲げたりする魔法はヴィジュアル的にエッシャーの騙し絵のようで近年の映画に例えるならノーランの『インセプション』を連想させられました。そしてインフィニティストーンで時間を巻き戻しながらの香港でのトリッキーなアクション。あまり面白くならなさそうな設定でありながらテレポートを多用したり幽体離脱したりとアクションのギミックの多さで飽きさせないって意味では成功しています。

有名所が抜けている

 

 

アベンジャーズ

 

マーベルコミックのスーパーヒーロー大集合な訳だが、やはり『スパイダーマン』や『X-MEN』のキャラも出して欲しい所。別に『ディアデビル』や『ゴーストライダー』はいらないけど。まるで少年ジャンプのヒーロー大集合なのに"ドラゴンボール"と"こち亀"が出てないって感じ。まあメンバーはコミックの時点から決まっているから仕方ないけど。

 

 

 

アベンジャーズ/

エイジ・オブ・ウルトロン

 

当時は新宿にMX4Dや4K対応のシネコンができて東京にも次第に劇場上映に足る画質の映写設備が整った映画館がポツリポツリとではあるが増えつつあった。そんな訳でまだハリウッド第一線レベルの物しか映画らしい画質の映像が見られない状況ではあるが、とりあえずIMAXや4Kといった少しでもフィルムの画質に近づけようとしている劇場限定で映画館通いを始めた。とりあえず我が故郷ニコタマに最近できたシネコンでIMAX。デジタルIMAXじゃこの程度って画質。昔新宿で70mmフィルム上映してたIMAXの鮮やかさは全くなかったが久しぶりに3Dが見れたって所でそれなりに満足。

 

そんな訳で最初に見に行ったのはマーベル系お祭り映画の最新作。何と云っても今回は長寿マンガXメンのキャラ(それもマグニートの子供たち)が参戦って事で楽しみにしていた訳だが、できればもっとメジャー所を出して欲しかった。ミスティークが『アメージングスパイダーマン2』に合流したし早く"アベンジャーズ vs X-MEN"も映画化して欲しいものです。

 

ロキが残した杖が今回もトラブルの元。人類を守るためにもっと強力なシステムが必要だという強迫観念にかられたスタークが杖から人工知能ウルトロンを作ってしまい、それが暴走するってな話。主人公たちがトラブルの元凶でもあるって意味で同じマーベルの『ファンタスティック4』にも似ている。そもそもソーさえ地球に来なければ、こんなドラブルは起こらなかったのだから。ウルトロンを倒す為の戦士を作ろうとするスタークに対してバナー博士がはなった「これじゃ堂々巡りだ」って台詞は象徴的。平和を守る為に兵器を作り、その兵器から身を守る為にもっと強力な兵器を作る。これって米国自体が繰り返してきた過ちそのものにも見えてしまいます。

ほぼアベンジャーズ本編

 

 

シビル・ウォー/

キャプテン・アメリカ

 

『エイジオブウルトロン』の続きに当る今作は一言で云うならばマーベルヒーローたちによる壮大なる内ゲバ。このエピソードではスパイダーマンとアントマンとブラックパンサーも参戦。現在の米国は相当に病んでいる事はこんなヒーロー映画にすら現れている。キャプテンアメリカ側とアイアンマン側が覇権的で自分勝手なアベンジャーズの活動に反感を抱いた国際的な統制を受け入れるか否かで分裂。正に自由経済と保護主義で分断された現在の米国を象徴する構図。米国が正義の味方を気取って暴力を行使する事で世界中に生み出されたテロリストの報復で手痛い被害を被るってのも近年の米国の悲劇。国際犯罪の裏にロシアが暗躍という想像力に欠如した鬼畜米の妄想も確定的事実として描き込まれる。その中で団結して闘うという方向性に行くと思いきやウィンターソルジャーの過去を知る事で分断は更に深まり、この対立の続きは『アベンジャーズ3』でって所だろうか。

 

それにしてもやはりバッキーはカッコイイ。1作目で死んだと思いきや2作目でウィンターソルジャーとして蘇り、この3作目では冤罪で追われキャプテンアメリカやアントマンと共に協定賛成派であるアイアンマンやスパイダーマンやブラックパンサーやヴィジョンに立ち向かう。ヒドラによる洗脳で冷血非道な虐殺を行う事もあるけれど基本的には味方。本来なら争わないで済むはずの事が彼ら自身の無頓着さ故に生まれた敵の謀略にはまって引き裂かれる。「もしここにハルクとソーがいたらどちらに付くだろうか?」とトニースタークが尋ねる訳だが、その2人は同じ頃に遥か彼方のゴミの惑星でさらに厄介なトラブルに巻き込まれていた。その顛末は『マイティーソー3』に続くって訳だ。

がんばれバッキー

 

 

キャプテン・アメリカ/

ザ・ファースト・アベンジャー

 

明らかに『アベンジャーズ』への伏線。これ以前から『マイティソー』でトニースタークの名前が出て来たり世界観の繋がりを強調した部分は最近目立っていたけど、この作品では父スタークが大活躍。物語の舞台は第二次大戦中の欧州って事でインディジョーンズよろしくナチを千切っては投げのパターン。レーザー銃とか子供が喜びそうなアイテムもたっぷりで物語の舞台が半世紀以上昔である事を忘れそうになる。仲間内に日系人がいたり歴史すらも忘れ去って楽しめって感じ。実際に対ナチスで日系米国部隊の活躍って逸話もあるけれど基本、当時の米国人にとって日本は敵だから日系人は強制収容所送りが常識。「ナチスだからこれ位の事はしているだろう」という素晴らしい歴史検証のもと作られるアクション。って言葉は雑誌"映画秘宝"でこの手のB級映画に贈られる皮肉タップリの賛辞な訳だが、その手の嘘に嘘を重ねた米国的常識の上にファンタジーが描かれている事を嘲笑する意味でも楽しめます。

 

 

 

キャプテン・アメリカ/

ウィンター・ソルジャー

 

前作で最もイケメンでカッコ良かったのに早々にやられて残念に思っていたバッキーが悪役として帰って来た。それだけに悪役を応援したくなる所だが今回の相棒サムもなかなかイケてる。「左から失礼」って冒頭の何気ない件で出会う黒人がまさかここまで活躍するとは思わなかった。ただ主人公の体力を見せつけるための当て馬にしか見えなかったから。それが大空を縦横無尽に飛び回り主人公以上の活躍を見せる。そんな感じで『アベンジャーズ』から引き継がれたキャラも新たなヒーローも登場するというなかなか豪華な内容。祭りの後の手抜き感はないので想像していたよりは楽しめました。やはり最近のマーベル映画はどれをとってもA級王道ヒーローモノって感じで派手な娯楽って意味では外れがありません。