今のテーマもそろそろ終盤なんですが、寒くなってくると同時に少しづつ忙しくなってくるのもこの業界の常。
有難いことに、徐々に忙しくなってきましたので、そろそろ今回のキットも次回あたりで完成させて次に行きたいと思います。
今回は、部分塗装のテーマーに沿って「アルコールマーカー」という、全塗装をされない皆さんにはお馴染みのアイテムをご紹介しつつ使っていこうと思います。
今は多数の模型用アルコールマーカーが出ていますが、GPARTSではあまりメインで取り扱ってきませんでした。もちろん、コピックというイラスト向けアルコールマーカーなんかはかなり昔からモデラーに使われていましたし、決して「初心者向けアイテム」というわけではありません。
アルコールマーカーにはそれぞれに特徴がありますが、ここではGPARTSにあるアルコールマーカー2種に絞って簡単にご紹介。まず一つ目はマービー(MARVY)のルプルーム。
このルプルームの最大の特徴は筆ペンのような柔らかな穂先です。
メリットは太い線も比較的楽に描けて、ブレンダーというクリアを使っての「ぼかし」や「滲み」、「グラデーション」など幅のある表現が可能な点です。特にフィギュアには、肌に自然な影を付けたりすることが簡単にできるので非常に便利。
例えばこのPVCフィギュアの肌にはマービー ルプルーム(ブラッシュピンク)R813を、影になる部位にすすっと塗っただけなんですが、自然な感じに馴染みます。
もし塗った箇所と塗っていない箇所の違いが気になるときは、マービー ルプルーム(ブレンダー)N900を使ってエッジをぼかしてあげると簡単に馴染みます。
このルプルームはどちらかというとコピックに近いですが、筆のような穂先を使った微妙な使い方ができるので、完成品フィギュアにちょっとしたひと手間で完成度をグッと上げることができます。
もう一つはご存知GSIクレオス - ガンダムマーカーEX 【メタリックマーカー】(各種)。
最大の特徴ははっきりした発色と隠ぺい力です。
今回のストフリにはこのシリーズのイエローゴールドを使うことにしました。
模型の部分塗装には最適な、インパクトのある発色と使いやすさがあり、画像のような部分塗装には高い効果があります。
因みに上の画像の細かい部位(ダクト内部)には、一旦塗料皿にマーカー塗料を少量出してやり、ホルベイン - ネイルアートミニブラシ(No.1ラウンド)を使用して塗っています。
ガンダムマーカーEXもアルコールマーカーですので、例えば種類は違いますがマービー ルプルーム(ブレンダー)N900ではみ出し箇所をぼかしたり、消したりすることもできます。
このようなそれぞれのメリットを活かして使い分けることで、部分塗装に高い効果を発揮します。
但しこのアルコールマーカーには弱点というか、別の特徴もあります。
ご存知の方も多いと思いますが、いずれも下地に塗料で色が乗っている箇所には使えません。プラスチックなどに直接描いて使わなければならないこと。例えば上のブレンダーでこすると、ラッカー塗装した箇所は色が落ちてしまう。
また筆先から出る塗料の濃度にムラがある影響でか、広い面の塗装をするとムラが出やすいので、完全に部分塗装向き。ルプルームもガンダムマーカーも、いずれもこの点では共通しています。
こういった点から、全塗装をするモデラーさんにはあまりアルコールマーカーは使われていませんが、例えばPVCの完成品フィギュアなどにはそのまま使えますし、今回のように初めから部分塗装で完成させるつもりで作る場合には、気軽さ、手軽さ等メリットも多いのでお勧めです。
そんなわけで旧キット1/100ストライクフリーダム現状。右が巣組みのMGです。
次回はなんとか完成(?)、そして次の作品は何にしましょう?