アニメの放送後も、原作の方は着実にストーリーを進め、そしてかつ圧倒的に面白くなっているのが「映像研には手を出すな!」。
新たに加わる癖の強いキャラクターや、変わりゆく周りの状況をも引きずるようなパワーで我が道を進みつづける映像研の3人組を見ると、月並みですが、黒ニンニクやしじみエキス並みに生きていく勇気をもらえます。さらに言うと自分のスタンスや視点を客観視できます。いくつになっても大事なことです。
さて、旧キット1/100ストフリ。
上半身は一応終了ですが、前記事で書きました後頭部の延長はホライジング - マジックスカルプ (ナチュラル)を使って造形しましたので念のため載せておきます。
これに関してはあまり手間のかかる作業ではありませんが、多少印象は変わるとは思います。
今回からは下半身、特に脚の作業ですが、実はこのキットの印象を大きく変えるポイントが恐らくこの脚。
まずはMGのストライクフリーダムの太腿のサイズを参考にしつつ、腹部を延長した際と同じように、ダボなどの切りにくい箇所を避けてカットするラインを決めます。
そのラインにマスキングテープを貼り、シモムラアレック - ハイパーカットソー PRO-SSでカット。
様々なハイパーカットソーがありますが、これはベーシックタイプと同じ0.1mm厚ですが、刃のピッチ(のこの刃の山と山の間隔)が狭くなっており、そのため切れ味が圧倒的に良くなっています。
今回のように2つのパーツをまとめてカットしたい際など、より強力なカッティング作業をスムーズに行いたい際はオススメ。
さて、1mm厚プラ板を積層して、MGを参考に単純に伸ばすと割ととんでもないことに 笑
やっておいてなんですが、これは~・・・これを削るんですか…? 笑
というかですね、仮にこのまま延長したとして、果たしてこの脚は延長するだけでいいのかな?
この形状でバランスが取れていたものを、ただ延長するだけでバランスは、可動は問題ないのか…?
もし細すぎるのであれば拡大する方向性(素材)は…?難易度は上がらない…?
…そんな感じで切っておいてその後の作業量とその効果にひとしきり悩みます。
こういう葛藤、逡巡は結構大事です。
例えば、夜に夢中になってじゃんじゃん作業して、翌朝、起きてから眺めてみたら、なんか思ってたのと違う、なんていうことはありませんか?
これは作業内容と、その結果の客観視不足が原因です。
前の記事の頭部改造ですが、最初から最後までを1日で作業しているように見えますが、刻み始めてから完成まで約3日ほどかけています。一晩で作業してしまうと、その場のテンションだけで進めてしまい、あとで軌道修正ができなくなることが多いからです。
もちろん、切ったり貼ったりの作業にはそれなりに勢いは大事ですが、急いで作業しなければならない事情さえなければ、少しづつバランスや方向性を確認しながら数日で作業を進めるほうが失敗も少なく、軌道修正も楽だと思います。それも改造という模型サブカルの嗜みのひとつです 笑
なので作業に使う工具や素材の有無はもちろん、方向性(考えている工作の方法など)が間違っていないか、もし失敗してリカバリすることになっても、自分のスキルで元に戻せるかなど、ただやみくもに鋸を振るい切り刻んでいくのではなく、じっくり考えながら作業を進めます。
その結果、ただ延長するだけじゃ面白味も工作ハードルも全く上がらないので、横ロール可動部を追加することに。
MGだとこういう可動箇所です。
この可動部があるだけで、立ち姿が変わります。
股関節軸を弄らずに結果にコミットできる十分な作業対効果がある改造です 笑
こういう図を描くのも久しぶりですが、太もも延長と同時に横ロールする構造(ポリキャップ受け側と軸側の構造)図です。
軸側はWAVE- プラサポ[2](PC-04)を使用、受け側はWAVE- P・キャップ(PC-04)を使用。
穴は京商 -SPナイフエッジリーマーで開口。
プラ版の穴の大きさの違いは、構造図を見て頂ければ、軸棒、ポリキャップそれぞれを固定するために必須の構造だとわかると思います。
という感じで脚は少し時間かけます。
果たして作業対効果はどれくらい上がるのか、次回は足首部分も含めた脚の第二弾です。
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酒餅13、まもなくです!