G7広島サミット共同宣言　「核兵器なき世界」よりも「安全保障」が最優先

原爆死没者慰霊碑に献花するG7首脳ら(出所：首相官邸)

首相官邸ホームページ (kantei.go.jp)

「日々勉強！結果に責任！」を掲げ、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする
参議院議員　赤池誠章(あかいけまさあき・比例代表全国区)です。

本年は、癸卯年。「国難を乗り越え、“跳躍”の年に」したいと存じます。

　5月19日(金)から21日(日)まで、G7広島サミット(主要先進7か国首脳会合)が、開催されています。

既に、共同宣言が出されています。

G7広島サミット｜外務省 (mofa.go.jp)

その取上げる課題の順番に、先進国首脳の意志が出ています。

⑴ウクライナ支援、⑵核軍縮、⑶中共問題、⑷エネルギー、⑸食料安保、⑹インフラ投資等です。

わが国政府としては、広島開催の意義である核軍縮を一番先に国内外に発信したかったとのでしょうが、当然のことですが、安全保障が最優先となりました。やはり先進国の認識は、「核兵器なき世界」よりも、コロナ禍後、ロシアのウクライナ侵略による影響、気候変動等があり、国際秩序を守り、経済やエネルギー、食料等の「安全保障」が最優先ということだと思います。

◎共同宣言の概要

⑴第一番目に取り上げられたのが、「ロシアの違法な侵略戦争に直面する中で、必要とされる限りウクライナを支援する」ことです。広島サミット中に、ゼレンスキーウクライナ大統領が急遽訪日したのも、その表れです。

個別声明https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100506325.pdf　

⑵そして、2番目に、岸田総理が拘った被爆地広島での開催の意義として、「全ての者にとっての安全が損なわれない形での核兵器のない世界という究極の目標に向けて、軍縮・不拡散の取組を強化する」ことが入っています。

個別声明https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100506513.pdf　

⑶3番目には、中共を前提にして、「デカップリング(切り離し)ではなく、多様化、パートナーシップの深化及びデリスキング(危険性を減少)に基づく経済的強靱性及び経済安全保障への我々のアプローチにおいて協調する」ことです。

個別声明https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100506768.pdf　

⑷露の侵略や気候変動への対応もあり、「Ｇ7内及びその他の国々との協力を通じ、将来のクリーン・エネルギー経済への移行を推進する」とあります。

個別声明https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100506807.pdf　

⑸コロナ禍とともに、これも露の侵略と気候変動等があり、「今日及び将来に向けたニーズに対応するため、パートナー国と共に、「強靱なグローバル食料安全保障に関する広島行動声明」を発出」して、取り組みを強化します。

個別声明https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100506872.pdf　

⑹ 「グローバル・インフラ投資パートナーシップ（ＰＧＩＩ）」を通じて質の高いインフラへの資金提供において最大6,000億米ドルを動員するという我々の目標を実施する」とあります。