心のどこかでずっと気にしてました…クリアであることを祈っていました…
リブログさせてもらった、うりさんのおー次郎くん
PKD検査はキャリアでした
こんなにかわいいヒマラヤンがPKDキャリアなんて…
うりさんは前回の当店のブログ、悪魔の遺伝子、ペルシャのPKD1のブログにてわたくしにコメントしてくれました
こちらです
もしかしたら、うちのおー次郎くんも同じブリーダーのヒマラヤンかも?
もしかしたらうちの子もPKDキャリアかも?と…
検査をおすすめしました
きっと検査結果を見て頭の中が真っ白になり心臓がえぐられるような悲しみが襲ってきたでしょう
それは、かつてまったく同じ体験をした私だからわかる辛い現実です
目の前には何もわかっていない、まだ症状を出していないヒマラヤンの大きな瞳がこちらを見ています
今、こんなに元気なのに、やがて腎臓疾患が発症して死んでしまう…
産まれつき死ぬことが決まっているネコを高額な料金を出して購入した自分の情けなさ、何より今は目の前のこんなにかわいいヒマラヤンが長く生きれないことへの悲しみ、哀れみ…いろいろな感情が入り交じってとても普通ではいられません
これは人災!ブリーダーがしっかりとした知識を持っていればこんなに可哀想なヒマラヤンは生まれなかったのです
最愛の子が苦しむ姿を誰が見たいのですか?といううりさんの言葉は自分のことのように心に響きました
PKDは遺伝子検査をしていれば必ず防げます!
最悪だったのは、このブリーダーはその当時1頭の種おすでヒマラヤンのブリーディングをしていたこと
そしてその種おすがキャリアだったこと…
これが意味することは、そのブリーダーがブリーディングしたヒマラヤンの半分がキャリアでその全てがPKDを発症して死亡するということ
100頭販売してたなら50頭のヒマラヤンがPKDを発症し、その50頭の家族全てが同じ悲しみを経験することになります
これがめすがPKDキャリアでおすがクリアならどれだけPKDキャリアの数が減ってたか…
このことを私は当時、怒りに身を任せブリーダーにかなりきつく言いました…
私の電話で初めて事の重大さを気付き、ブリーダーは泣いていました…
このブリーダーはPKDが優勢遺伝する仕組みを当初理解していませんでした
種おすがキャリアと知っておきながら交配を繰り返したのです
ペルシャ系の猫種は非常に多くのPKDキャリアが今なお、流通していますし、ということはそれを生み出すキャリアの親が遺伝子検査もせず、もしくは遺伝子検査でキャリアと出たにも関わらず交配で使われています‼️
PKDキャリアのネコは100%腎臓に嚢胞が出現し、やがてその全てのネコが重度の腎臓疾患を起こし死亡します
PKDは遺伝子検査さえしていれば必ず防げます‼️
優勢遺伝の為、両親クリアが絶対条件です
多くの遺伝疾患は劣勢遺伝ですからここを間違いないようにしないといけません
PKDと並んでネコに多いPK欠損症…こちらは劣勢遺伝です
片親がクリアなら片親がキャリア又はアフェクテッドであれ発症はしません
このPKDとPKを間違えてごっちゃになっているブリーダーもまた多くいます
まだまだPKDの恐ろしさが多くのブリーダーで認知されていません
わたくしは当事者だからこそ、ここまで掘り下げ意識レベルを上げて取り組み出来たのかも知れません
ブリーダーは命を作る仕事…
そこに責任に伴います!
だからこそ、まるまる1年掛けてヒマラヤンのPKDクリアを探しました
犬は当店ではご存知ポメラニアンをブリーディングしてますしネコもいろいろ居てます
全てはそれからだと思います…
健康な個体を作る為に出来ることは怠っては決していけません
遺伝子検査はその中で最低限のブリーダーに課せられた義務だと思います
東京のブリーダーは泣いて謝罪してくれて、もうキャリアは絶対に使わないと約束してくれました
そしてそれでもまだヒマラヤンのブリーディングがしたい…とおっしゃってました
それを止める権利はわたくしにはありません
わたくしがPKDの件で電話しなくてもきっと遅かれ早かれ自分がしでかした過ちに気付いたことでしょう
擁護するつもりはありませんが、きっと本人が一番辛いのかも知れません
少しずつではありますがブリーダーもちゃんと遺伝子検査をするようになってきました
この子はブルーポイントです…毛色書き換えからの血統書転籍
そして遺伝子検査ですね~
今日ね、ちょっと嬉しいことがあったんですよ
オークション会場にて、オークションが始まる前に、ネコのブリーダーさんはよく聞いて下さいっ❗から始まり、PKD検査についての説明がなされました
異例なことです…
PKDは優勢遺伝するので片親だけキャリアでも意味はない!両親の検査をするように促してました
また、それに伴う遺伝子検査費用に付いてはキャンペーンをして出来るだけ多くのネコブリーダーさんにPKDの両親の検査をするように話してました
これも大きな一歩です!
オークション会場には多くのショップのバイヤーも居てます
PKDは両親クリアじゃないとダメなんだ!と皆さんが周知してくれればPKDの検査が進んで行くと思います
ペルシャ系の猫に非常に多く出てくることも言って欲しかったですが、やがてその事実も皆さんに浸透しオークション経由は必ず検査している!となれば不幸なネコを作るブリーダーも減り、最終的に悲しむ飼い主さんも減って行くと思います
他方で…
弊社は、遺伝子検査は
動物愛護法に違反する行為であると考えています。
また医学的、科学的見地からも
大きな問題があります。
生命の尊重を侵害する行為
遺伝子検査は、
動物愛護法 第1条の基本理念である生命の尊重を侵害する行為です。
また医学的、科学的にも根本的な問題があります。
遺伝子検査推進派は、小売りチェーン店が母体となっている
オークションや小売店サイドに立つオークションです。
犬猫を販売する商売の観点から遺伝子検査を強く推進しています。
遺伝子に問題がある親犬、親猫であっても仔犬、子猫を産ませている
一部業者がいる点を大袈裟にクローズアップし、
遺伝子検査の正当性を主張しています。
本音は、別のところにあります。
万能でない 遺伝子検査
まだまだ全ての病気の遺伝子を解明する事などできません。道半ばです。
医学的、科学的な見地からも遺伝子検査には、大きな問題があります。
遺伝子検査で遺伝子に問題が全く無くても、
1% 程度の確率で同様な疾患にはかかります
遺伝子検査でクリアになった子であっても同種の
遺伝子の病気になるのも事実です。
遺伝子検査は万能ではないのです。
親の遺伝子に問題があっても子に問題遺伝子が発生する確率は、
様々なパターンがあります。
血友病など特別な病気を持つ両親の問題遺伝子が
子の遺伝子に発生する確率は、50%程度あります。
片親が遺伝子に異常がある場合は、子に問題遺伝子が発生する確率は、
一般に17%前後まで下がります。
遺伝子に問題がある子が将来的に病気を発症する確率は、更に減って数%です。
遺伝子に問題因子があっても大半の子は病気を発症しないで一生を終えます。
実際に病気を発症するのは、先天的な遺伝子が原因というより、
後天的な要因が大きく影響して病気を発症させるのです。
人間の場合も高齢出産の妊婦がダウン症の
遺伝子検査をするか否かで倫理上の問題があります。
大学病院の産婦人科の教授の意見を聞いても実際にダウン症の検査をして、
ダウン症の赤ちゃんが産まれる確率が数十%あるとお母さんに伝えても、
妊婦の大半は、赤ちゃんを産む事を選択すると言います。
それは、命の問題だからです。
犬、猫も人間と同様に大切な命
犬、猫も人間と同様に家族と考える人が大半です。
犬、猫も人間と同様に大切な命です。
弊社は、ペットも人間同様に大切な命と考えています。
工業製品であるなら、検査をして不良品を排除するのは、
問題ない事ですが、命あるペットを工業製品と同列に扱い、
医学的にも科学的にも問題のある遺伝子検査で
命を選別してよいのでしょうか?
遺伝子検査推進派は、犬、猫だけでなく、
治らない病気の人、障害のある人に対しても、
社会に存在してはいけないと差別し、
選別すべきと考えているのではないでしょうか?
これは、病気、障害のある人や犬、猫を差別する恐るべき考えだと思います。
弊社は、動物愛護法違反であり、医学的、科学的にも大きな問題のある
遺伝子検査で命の選別をすべきではないとのスタンスを取っています。
公表されてるものなので貼り付けましたが、こういう考えのオークションも存在します
これを見た皆さんはどう思いますか⁉️
遺伝子検査は動物愛護法違反だ…遺伝子検査はしないほうがいいんだ…となれば、ブリーダーはオークションからお墨付きを貰った…となり、それが例えキャリア、アフェクテッドの親から生まれた生体であれ、その事実を伏せてオークションで売ればいいんだ…とならないのか?と普通に考えても思うのですが…
非常に影響力のある関東のオークションです
この見解、考え方の是正を強く願うばかりです
わたくしはこちらのオークションの会員じゃないですし、会員になるつもりもありませんが業界人としてちょっと賛同できないですね
これは裏話ですが、ペットオークションにも派閥じゃないんですが足並みが揃ってない部分もあります
むしろ対立関係と言っても過言じゃないと思います
我々が出入りしているのはほぼ全国全てのオークションが加入しているペットパークと呼ばれる場所
上記の見解を示してるオークションとはまた異なります
オークションのなかでも遺伝子検査推進派と否定派があると言うことです
わたくしはペットの命を生産する立場にありますから、健康な個体作りに重きをおいてます
この考えはこの仕事していく以上不変ですしだからこそ遺伝子検査をしています
このオークションがなぜこの様なスタンスを取っているのか?はわたくしには知るすべはありませんが遺伝子検査が動物愛護法違反だとはさらさら思いません
それは実際にPKDキャリアのヒマラヤンを目の前にして強く感じたことです…
こういう可哀想なネコは作ってはいけないんだ!そしてそれが出来るのは作り手である我々ブリーダーしかいないんだ!と…
少なくともわたくしが出入りしているオークションには同じ考えの方々が多く出入りしています
遺伝子検査は道なかばです
しかし、少しずつゆっくりと浸透し時間は多少掛かりますが遺伝子検査をすることにより不幸な個体が確実に減ってきているのも事実です
またまた書きますが、ペルシャ系の猫種はPKDキャリアが多く流通しています
もしペットとして購入を考えいる方がいれば両親PKDクリアを確認してください‼️
その行動がやがてブリーダーの遺伝子検査への意識向上へと繋がります
不幸な個体が1頭でも少なくなればいいですね☺️
最後に、まったく関係ないお話ですが、ポメラニアンも出産してますよ
もちろんポメラニアンも遺伝子検査してますよ 笑
また、ポメラニアンのブログも書きますね❗
それと、多くのお客さんが当店のポメラニアンのお顔を見て頂き家族に迎え入れたいとおっしゃってくださってます
すぐに居なくなるので、皆さん赤ちゃん達がいるタイミングが分かりづらい…との指摘を受けています
ここら辺も改善して出来る限りご要望にあったポメラニアンをご紹介出来るよう努力していきます!
それではおやすみなさい