前回のブログでコメントを書いて下さった方ありがとうございます
心に染みました…
ちょうど1ヶ月前の今日もみじは旅立ちました
まだ毎日頭に出てきますが、少しずつネガティブな思考から解放されつつあります
今年の半分が終わろうとしていますが、皆さまにとっても激動の半年間になったんじゃないでしょうか⁉️
今日は今年を正月から振り返って、今年半年間で起きたことを記録の意味を込めて時系列で振り返ってみます
白いポメラニアンは居ますか
白のポメラニアンは居ますか
ポメラニアンの白いのは…
これは今日、朝からお昼までに当店に掛かってきた電話です
ひっきりなし…とは言いませんが連日このような問い合わせをたくさん頂きます
最初は非常に困惑していましたが、もう慣れてしまいました
当店の最近生まれたポメラニアンです…
なぜ、これ程問い合わせがあるのでしょう⁉️
当店のポメラニアンがメディア等で紹介され、人気に火がついた?
残念ながら違います…
ではどうしてこうなっちゃったんでしょう
今年の初めから振り返ります…
年末年始は子犬子猫はたくさん売れる時期なので毎年子犬子猫相場は高く推移いたします
子供もそうで年末年始、特に年始はとても高かったです
そんな需要期に当店ではポメラニアンが余り産まれていませんでした
残念な感じですが、親犬の発情期の問題があるので仕方ない感じです
元旦に交配すると、その年度で一番高く売れる⁉️
ブリーダーあるあるです 笑
元旦に交配すると3月上旬に出産をし、そこから50日後はゴールデンウィーク前になります
子犬に於いてはその年度で一番高い時期はゴールデンウィーク直前になります
年間を通して最も子犬が必要になる時期なので当然子犬相場は上がります
年始の子犬が高い時期でも、うちはゴールデンウィーク前にたくさん産まれてくるから別にいいや…って思っていました
当店は年始に余り子犬が産まれてなかったんですが、年始に親犬達の発情が立て続けてありました
これは、ゴールデンウィーク前に子犬ラッシュだなぁと、ワクワク感がありました
まさか、まさか、この時はその鉄板のゴールデンウィーク前が史上最安値になるなんてこの時は微塵たりとも思っていませんでした
ブログでも紹介した名古屋ドームのワンニャンドームのキャットショーです
密です…笑
1月終わりのこのキャットショーの時は国内はコロナウイルスに対しては他国の出来事でしたね…
2月は子犬子猫相場は例年の少し高い状態でずっと推移していました
さすがにもうヤバいんじゃないの3月上旬ざわざわしてきました
この時はもう国内で感染拡大していてブリーダーの間では動揺が出始め、毎日他のオークションの情報を収集したり、値段が崩れてないか?チェックしていました
ついに来た!株価大暴落
凄かったですね~
リーマンショックの時も見ていましたが、またもや歴史を見てしまいました
証券口座に口座あるので久々に株でも買おうかな?と、買うタイミングを見ていました
とくにアニコムの株価の動きをずっと見ていて買い時を探していました
結局このスクリーンショットの時が底値辺りですぐに超絶リバウンドを見せて3か月で倍になりました
もちろん、買いそびれました
株価大暴落のあとにはペット市場にもじわじわ変化が起きました
やがてあちこちで自粛営業が出始め、その波はペット業界へも押し寄せてきました
そしてついにペットの価格の暴落が始まりました
ついに、来たかという感じで、むしろよくここまでペット業界持ちこたえたな…というぐらい環境は悪化していきました
飲食店はあちらこちらで自粛閉店をし、ニュースではもう持たない…保証を…という声が上がってきましたね…
コロナ騒動が国内で始まりたった1ヶ月足らずで、小規模な店舗が悲鳴を上げ政府に保証を家賃を…といった声がたくさん上がったのはびっくりしました
我々もそうなんですが、起業家は頑張り次第で上限なしに利益を出せる反面、不測の事態のリスクも当然あります
その為の運転資金や蓄えは持ち合わせていないといけませんし、コロナ騒動がまだ始まったばかりの時に、もうダメだ…もう閉店だ…とオーナーが声をあげ、まるで政府に責任を転嫁(保証が遅い等)する言動には違和感を覚えました
経営者はもうダメだ…とか軽々に言うもんじゃないと思います
その前に今出来ることのベストな何なのか?這いずり回ってでも金策をしたのか?経営者はありとあらゆる不測の事態に対応しなければいけません
そういう弱気な言葉は最後の最後だと個人的に思っています
いや、最後になっても言うべきことじゃないと思います
と、言っても我々ペット業界もヤバい雰囲気になり、問屋の展示会が中止になったりしてきてじわりじわり影響が出てきました
そこで気になるのはペットオークションの動向です
ここがストップしてしまえばもう終わりです
オークション会場では誰かがコロナに感染するとオークション継続が出来ないと言っていました
そして魔の4月がやって来ます
4月7日緊急事態宣言が出ます
この時、関東圏関西圏の大型店やホームセンターのインショップのお店など閉店に追い込まれました
これにより、閉店の店舗に居た生体は辛うじて営業している店舗へと移動になり、子犬子猫の需要がピタリと止まりました
オークション会場はお通夜状態でまず、人が居ない
買い主不在の中、荷主は通常という状態になりました
店は開いてないが、ブリーダーは子犬子猫を抱えれないので売らざる得ない状態になりたちまち暴落し始めました
ブリーダー達の悲鳴が聞こえ、それはまさに当店へも影響を及ぼしてきました
我々のお店は売り手でもあり、また買い手でもあります
メリットとデメリットがある状態です
普段なかなか買えないフレンチブルドックとかが激安で出ていましたから買ってきたりもしました
今なら3倍ぐらいすると思いますがあり得ない値段で買えました
ブリーダーにとっては悲劇そのものです
それをそのまま激安で出したら一瞬で売約済みになりました
もっとたくさん買っとけば良かったなあ~
そして世間は最悪の状態で迎えたゴールデンウィーク前に…
やがて当店のポメラニアンやら子猫がたくさん仕上がってきました
この時、原油先物が史上初のマイナスになってニュースにもなりました
原油を買う人が居ないので、お金出すから原油引き取ってよ…といった状態です
原油はただで、プラス引き取り料払いますよ…と、もう何が何だかわからない世界になってました
お店で言うと商品ただでいいよ~持って帰ってくれるならお金もあげますよ🎵と、言った感じです
原油とか子犬子猫とかは通常時は圧倒的な資産ですがひとたび買い手が不在になると負債に転落する恐怖を感じました
子猫がまさにそれでした
誰も買わない見向きもしない…
そうなると卸値は下がり続けて、ついにただでも要らない…となったんです
血統書付きの欠点もない普通の子猫です
原油の場合、ここから売り手がお金出すから引き取って…となったわけですが、子猫はただで貰われていきました
これ、差し上げます…でショップに引き取られたけど、それでも要らない…ブリーダーも持って帰れないとなれば、原油みたいにマイナス相場になってたのかもしれませんね?
ブリーダーは店舗がなければ置いといても仕方ないのです
我々の影響も甚大でした
トータル的に大損失を出しましたが、普段高く買ってもらってるので安くかわいい生体を買ってもらって少しお店さんに貢献出来たのかな?と思い、早く忘れることにしまいました
特にいつも高くで買ってくれてるショップさんに子犬を卸せたのが不幸中の幸いでした
そして特に子猫は悲惨でしたね~もう目も当てれませんでしたが、ヒマラヤンのみは良かったです
緊急事態直後の千林商店街です
商店街に人が集まってる!密だ…と、ニュースになったりもしました
都心部で人影がなくなった以降も商店街は普段と変わりなく人通りがありました
おかげさまで営業には影響出ませんでした
ゴールデンウィーク中、ペットショップの多くは自粛閉店していたところも多くありました
結果的にゴールデンウィーク中は外出制限下にあり誰もが家庭で自粛性格を送ってたんじゃないでしょうか?
買い物も一人で行って下さい…不要不急の外出は控えて…そんな最中少しずつペットに注目が集まってきます
手のひら返しの大暴騰
ゴールデンウィーク明け、例年ではゴールデンウィーク前に上がりきった子犬子猫の相場が落ち着き、今度は夏に向けて下降していきます
でも、今年は違いました、違い過ぎました
ゴールデンウィーク中、自粛していないとある大手の全国チェーンが売れに売れまくった…という情報が飛び交いました
ブリーダー達は複雑な心境だったと思います
売れたショップはあの魔の4月、ひとりでオークションの犬猫を買いまくってました
そう、激安で買うだけ買って、他のペットショップが自粛している隙に売りまくっていたのです
世の中は自粛一辺倒…その退屈な自粛生活にペットの需要が集中したんです
ゴールデンウィーク明けは完全に景色が180度変わっていました
子犬子猫相場が大暴騰したんです…
つい一週間前までのあのお通夜は何だったんだ…しかもそこに犬猫が集中していたうちはブリーダー仲間から失笑される始末
やらかしたなワンニャンホンポ…って言われましたよ
そして、ダメ押しになったのが自粛店の営業再開です
自粛していた全国のあらゆるペットショップは営業再開により子犬子猫を揃えなければいけません
前回暴落した時と真逆のことが始まろうとしていました
自粛生活でペットの需要は増え、自粛店舗の営業再開による生体不足が起き、結果子犬子猫相場は急激に上がりはじめたのです
これは知り合いブリーダーが出荷した時の伝票です
日付は5月4日、ちょうど反転して急に高くなった時…そう、つい一週間前までお通夜だったのにいきなり3倍ぐらいになってビックリして写真撮ってきました
見ると、ヨークシャーテリア、ポメラニアン、チワワどの生体も20万程値段が付いていて、プードルに限っては40万程になってます
これは小売店の仕入れ価格です
そして、何頭程出荷したんでしょう?トータルは350万円程度になってます
これをブリーダーは現金で持って帰ります
凄い売り上げですね~うらやましい限りです 笑
これ、5月4日でしょ?この時驚きを隠せなかったんですが、今現在実はここからさらにギアを上げて更に上がってます
給付金支給によりさらに上昇
ペットショップは突然訪れた特需に沸き販売は好調の中、さらに給付金がペットに向かい始めました
4人家族なら40万円、家族がみんな喜び納得出来る買い物…
ペットはその対象に入り全国的にペットの需要が増えました
今はさっきの価格よりプラス10万程度、チワワ、ヨークシャーテリア、ポメラニアンは30万程度の卸値が付いてます
もう異次元価格ですし、過去を含めて経験したことない価格です
ブリーダーは歓喜に沸き、小売店は悲鳴が上がってます…が、小売店が売れてるからこそ卸値が上がるということになります
ブリーダーはバブル到来で過去に例がないほど儲かってます
ブリーディングは足し算
ブリーディングは足し算なんですよ
産めば産むほど現金に変わるんです
通常、商売において売り上げを上げるということは経営者に取って最大の悩み事じゃないでしょうか
ブリーダーはここが担保されています
産まれた生体を簡単に確実にマーケットで現金化出来ます
価格は当然、生体のクオリティーに左右されますがどれだけ不細工であれ全て現金化出来ます
産めば産むほど売り上げが上がるということになります
これが、いわゆるパピーミルの温床になってきます
我々は身の丈に合った頭数で親犬を管理していますが、一部利益重視のブリーダーは頭数が居れば居るほど儲かる訳ですから、無制限無責任に頭数を増やす訳です
そこで飼育崩壊が起きます
お金が絡むと少なからずこういった人達が出てきて、一部の利益重視のブリーダーによって、業界全てが批判のほこ先になったりします
これだけ卸値が上がると彼らに燃料を投下するようなことなんで非常に心配でもあります
ブリーダーは親犬達のおかげで生活出来ています
親犬達が稼いだお金ですから親犬達に一番最初に使ってあげるべきなのです
設備、食事、そして医療費、世話をするスタッフの人件費、親犬達がストレスなく生活出来るようにまずは資金を向けなければいけません
それが出来て始めてブリーダーだと思います
コロナ禍で特需に湧くペット業界ですが、目先のバブルに惑わされずペットの素晴らしいところをこれから始めて飼おうとしている皆さまにしっかりと伝えて、そして最後までしっかりと飼育してもらうように説明していかなければいけません
売れば終わりじゃなく、売ればスタートですから