イッキの奮闘記

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11Jul
- 徒労感
  今の病院にきてから1人で麻酔をすることにもなったが、研修医と一緒に麻酔をすることも増えた。see one, do one, teach oneの精神であれをやれ、これをやれと指示をするよりも自発的な気づきを促す指導を心掛けている。もちろん自分でやった方が速い。しかしそれでは研修医のためにならないと考え、なんでそうするのか考え、気がついてもらいたくて労力のかかる指導をしている。しかし研修医に伝わっている気があまりしない。1日に別々の研修医をそれぞれの症例で指導すると、そのやり取りを2回することになる。非常に疲れる。ただはじめはみんなやり方は分からない。自分もそうだったからこれは教え方を試されていると思って接している。ただ前日と同じことを言わないといけない事柄に遭遇するとやはり徒労感は否めない。もともと今の病院にいる専門医の同僚に相談すると研修医のレベルも色々だから、ある一定以上の研修医には僕のやり方は効果があると思うよとアドバイスをもらった。この病院で何年も勤務してここの研修医の特徴を理解しているからこそのアドバイスだと感じた。僕の指導方法が試されている。
06Jun
- 強烈な劣等感
  今年も麻酔科学会総会へ来ています。去年はポスターで発表しましたが、今回はただ参加するだけなので気楽です。ちなみに去年の発表は症例発表でしたが英語論文化しつい先日受理されました。pubmedなどで見れるのは7月とのことです。僕としては症例報告ですが、2本目の英語論文であり（1つ目は研修医のときに作成）、安堵した気持ちでの参加でした。ただ、初日のmedical education researchの招待講演で演者の先生の英語が聞き取れない。後から聞いた話ですが日本人用にかなり聞き取りやすい英語で話してくれていたようでした。聞き取れない、会話もたどたどしい。できないことに対する劣等感が強く、強い焦りを感じた初日でした。どんどん話すための英会話で勉強しているんだけどなあ。写真は宿泊先のカプセルホテルの朝食
21Apr
- 初めての1人待機
  気がつけば研修医が終わり2年が経過していました。私は中京医科大学という架空の大学病院で2年間麻酔科専攻医として過ごしました。そして海浜病院というこれまた架空の市中病院で専攻医をしています。専攻医としての期間も折り返し、いつの間にか1人で待機をする立場となってしまいました。海浜病院は海辺にある3次救急病院でこのあたりの急患がだいたい運ばれて来ます。この病院に来て2週目には1人麻酔で3週目には1人待機です。当直ではなく待機なので、何もなければ帰宅できますが、先週は珍しく脊椎の緊急手術が入り、それが終わったと思いきや帝王切開があり結局病院を後にしたのは深夜2時でした。大学病院の時は指導医と2人当直で何かあればすぐに聞ける環境にありましたが今は違いかなり心細いです。ただその不安がしっかりしないと思わせてくれ、さらに勉強する原動力にしてくれます。
22Mar
- 最後の当直
  今日で研修医としての救急外来当直が終わりました!!約2年前に前の病院で初めての当直から始まり今の野戦病院で、ほぼ寝れない当直で終わっていきました。全然動けず、学生時代から救急は嫌いでしたが、救急がどんなことをしているか把握できるくらいまで経験させてもらったと感じています。4月からは麻酔科専攻医になり、救急での当直は終わりました。しかし、この地域の救急や医療体制も終わっていると感じました。かかりつけの患者を受け入れない病院や、救急外来で診察する前に他の病院を紹介する病院など、行政レベルで患者振り分けを行っていかないと崩壊は必至と感じることが多かったです。また我々の離職も問題になりそうです。今日が1つの区切りです。終わりが1つ終わりました。次のチャレンジに目を向けていきます。
18Mar
- ひとり麻酔と最後の戦い
  暖かくなり季節の変わり目ですね。そのせいか、寝ても寝てもまだ寝れます。9時間くらい寝てます。今日は何もないラパコレ（腹腔鏡下胆嚢摘出術）でした。指導医の先生が他の手術で導入後早々にいなくなり、抜管時もフロアリーダーの先生が見守ってくれるくらいで、ほぼひとりで術中や抜管に向けて調節していきました。手術後半は筋弛緩薬がきれるタイミングを意識し、拮抗薬を使わず抜管まで持っていきました。もちろん筋弛緩モニター使用下です。手術後半にフェンタニルを使用し、術後鎮痛と挿管チューブ刺激を減らす作戦でした。デスフルランが換気されるのに少し時間がかかりましたが、フェンタニルの効果はあったようで、デスフルランを使用していた割には穏やかな覚醒でした。何もないラパコレだからこそ、術中は慎重に管理しましたが、結果としてはほぼひとりで管理でき4月から専攻医としてやっていくんだなあと思いつつ手応えのある症例でした。そして週末は最後の救急外来当直が2回あります。これで今の病院での当直が終わります。最後の戦いへ行って参ります。
24Feb
- 2021/8-9月まとめ
  気がつけば8月も終わり、秋の気配も感じるようになりました。この夏は猛暑と長い雨と、また最後に猛暑と激しい天気でしたが、皆さんどう過ごしたでしょうか?私は小児科で新型RSウイルスに対応し、救急外来ではcovidに対応していました。RSウイルスは教科書的には冬季に流行するウイルスですが、最近は夏に流行し様相が変わってきています。また重症化もしており、鼻から高流量で酸素を送るnasal high flow療法を行ったり、挿管することもある侮れない疾患です。もともとはここまで重症化することはないそうで、それゆえ新型と囁かれています。最近は小児のcovid 感染も流行しており、ただの上気道感染なのか、RSV感染なのかcovidなのかもうわけワカメで、残り半年の研修がさっさと終わってほしい思いでいっぱいですが、各診療科で研修医として学べる半年でもあり複雑な思いですが、皆さんも僕も体には気をつけて過ごして行きましょう!!
- 2021/9-10月まとめ
  私は、今年度で研修医が終わり来年度から専攻医となりますが、どこへ行こうか悩んだ一ヶ月でした。もともとは中部地方のある大学病院で専攻医を行う予定でしたが、研修医として内部で研修してみると学生として2-3日見学した印象とはギャップがありました。考えてみれば当たり前です。私は20年後は大学で教員をやりたいと思っており、専門医取得後は大学院へ行って留学して研究して、ポストを得て教員というコースを考えています。研修医として籍を置いている今の大学病院では専門医取得まではスムーズで、人手不足で放置しがちという研修内容が自分の性にあっていると思い、地元ではない、縁もゆかりもないある県で研修しています。ただ先ほども言ったように、実際に働いてみると思った以上に人手不足で研究まで手が回らないというのが実情でした。それを踏まえ、いくつか大学病院を見学に行きましたが、研究実験という環境はどこも充実している訳ではないようです。また、今年度はたすき掛けで市中の野戦病院で研修していますが、環境がコロコロ変わるのは色々と疲れます。ローカルルールに慣れたりするのに、余分なエネルギーを割かないといけません。見学に行ったある大学病院は関連病院が多く、教員クラスがほぼ留学しているという魅力がありました。そこも候補の１つでしたが、専門医取得し大学院生になるまでに3-4年のスパンで最低2つの中国・四国地方の病院を回るようになっており、それもどうかなあと思いはじめています。研修医からの継続という意味ではこのまま今の大学病院で専攻医をやる方が余分なストレスなくやれると思います。学生には初期研修病院を選択する際に、後期研修医（専攻医）をイメージして病院を選ぶようにと指導していますが、なかなか思い通りにはいかないなあと思う今日この頃です。
- 2021/10-11月まとめ
  さて、この1か月は循環器内科と脳神経外科のローテがあり悔しさと充実の両方を味わうことになりました。循環器内科では担当患者がPCPSやIABPを留置することになり、ICUに通う日々でした。学生時代や去年の研修でもモノは見たことがありますが、じゃあ実際にどう管理するの？というところまでは踏み込んで学べませんでした。実際に担当患者で管理することになり、肌で学べました。しかし、実際にどう日々のデータからデバイスを調節していくかというのは今の自分ではハードルが高く、指導医からも後追いしているだけで、アセスメントはあってもプランがない、と厳しい評価でした。そこまで複雑な人を研修医が管理できるのか？と思う悔しい研修でした。実臨床が自分の知識やできることと解離がありすぎると、見学者のようになってしまう実感しました。じゃあどうするかといえば、勉強するしかないのでしょう。後半の脳神経外科では、一転し慢性硬膜下血種の症例の入院手続きから、入院中の食事、指示入れ、検査オーダー、手術、退院調整など病棟管理をしています。これは何度かやればできるようになったり、こつが分かったりして満足感を得りやすいです。そのため充実感があり、どんどんやろうという気持ちになります。そんな起伏の多い1か月でした。指導医の立場からすると学生や研修医、若手医師の元のやる気はさておき、その人ができることをちょっとずつできるように誘導、仕向けることが難しいけど教育者としてはやりがいなのかなあとも思ったりしました。
- 2021/11-12月まとめ
  皆さんいかがお過ごしでしょう？2021/10月は脳神経外科で研修しており、任されることが多く充実した研修でした。現在（11月）は心臓血管外科で研修しています。麻酔科志望の私としては、外科医がどんなことを考えて手術しているかは大変重要であり、脳神経外科、心臓血管外科と研修し、手術の注意点や術前術後に気にしていること、また手術中の麻酔の注意点などに気を付けながら研修しています。もちろん、各疾患や診療科ごとの検査なども勉強しますが、学生とは違い実際管理する上での注意点も学べるのは研修医ならではないでしょうか？研修医は研修終了に必要な診療科研修期間が決まっていますがある程度は自由選択期間があり、カスタムできます。もし腎臓内科志望なら他の内科はもちろんのこと、泌尿器科や血管を扱う血管外科、眼科、皮膚科、膠原病内科など関連する診療科でも研修することが大事だと感じています。専門家は3年目以降でみっちり学びますが、それ以外の診療科は研修医のうちに学ぶのがチャンスだと思う今日このごろです。
- 2021/12-2022/1月まとめ
  クリスマス年末年始と寒波が襲いましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?今年もよろしくお願いします。さて12月途中から心臓血管外科が終わり、麻酔科で研修しています。今の病院の心臓血管外科は常勤3人のこじんまりした体制ですが、みんな個性が強く、面白い研修を過ごせました。日々の処置から手術回診まで疲労感もありましたが、同時にユーモアもあり充実感に溢れていました。心臓血管外科での4週間の研修が終わり、3月末まで麻酔科研修が続きます。麻酔科志望なのでこのローテーションにしましたが、実際に麻酔科で研修してみて、麻酔科ってこんなに孤独だっけ?と感じることがあります。恐らく心臓血管外科でのチーム感のせいだと思いますがギャップを感じました。色んな診療科で研修しおわり麻酔科に戻ってきたわけですが改めて特殊な診療科だなあと思うこの頃です。また去年と違い実際に薬剤の量を決定したり手順を決めたりすることも求められ、一歩進んだ研修を行えているのも事実です。
20Oct
- 初執刀
  脳外科ローテで、慢性硬膜外血腫を初執刀しました。横で3年目に指導してもらいながら、骨をゴリゴリ。病棟管理なども自由にやらせてくれて、相談にも乗ってくれる脳外科はいい感じです。脳外科疾患をもっと勉強していきたいです。
13Sep
- 昭和かよ
  私は今、呼吸器内科ローテです。研修医がcovid患者を直接みることはありませんが、日々のカンファレンスでこんな治療をしているのか、とか参考になります。さて次のタームですが、循環器内科です。他の研修医に聞いた話だと、循環器内科ローテで有給をとると悪口を言われるとか。。なんだそれ!!欠勤するわけでもなく、有給なのに悪口とか、いつの時代だよ!とツッコみたくなりました。別に言われても気にしなければいい話なので、有給を取りに行きます!村っぽい病院なのでしょうがないかもしれませんが、こういう今どき残念な考えの診療科ってあるんですね。。
07Aug
- 孤独との戦い
  昨日は当直だったのですが、深夜にCOVID陽性の人が呼吸苦で搬送されてきました。20歳代で若く、呼吸状態は良かったですが、不安で救急要請したようです。連絡があったときは、何で来ちゃうのかなあとも思いましたが、N95マスクをして採血などの検査中に話を聞いていると、不安があったようで、「病院についてから先生が手を握ってくれた時に泣きそうになりました。」と教えてくれました。今の病院では救急車が来ると研修医が患者のところに行って、橈骨動脈を触知し、循環について評価します。その確認が、一人暮らしで自宅療養しているその患者につきさす何かがあったようでした。陽性患者は増えて、憂鬱な気持ちですが、家で戦って、周囲から距離を置かされる患者も辛いんだなあ、と感じた瞬間でした。明日も当直ですが、頑張ります。早く治まってほしいです。
26Jul
- オリンピアン
  今日は夏休みを取って、オリンピックを見に行きました。伊豆でのマウンテンバイクの試合です。有観客でチケットも当たっていたので父と行ってきました。ルールとかコースはよく知らずに行きましたが、その分現地でお勉強しました。マウンテンバイクはかなりハードな競技だと実感しました。狭い道で起伏が激しく、死闘でした。そんな中、終盤でパンクによりリタイヤした選手を間近で見たのですが、あの悔しそうな表情は今までの努力があったからこそ出てきたのだと思います。テレビでは伝わってこない、オリンピアンたちのかける想いが伝わった瞬間でした。写真はもらった戦利品（笑）
25Jul
- 真夏日のサウナ
  最近流行っているサウナですが、僕も好きで前に住んでいた寮の近所に昭和の銭湯があり通っていました。なかなか治安の悪い場所で、入れ墨ゴリゴリのお兄さんと一緒にサウナに入っていました。今住んでいるとこにはスーパー銭湯がありますが患者が来るそうで行っていません。ブームで混んでいるし、サウナを買ってみました!テントサウナです。ただ暑すぎて、サウナ組み立て中に汗だくでした!肝心のサウナは薪ストーブでいい汗かけました。今度は川の近くでサウナやって、川の水で整えたいです。
16Jul
- TAMO JUNTO
  昨日は野戦病院で救急の当直でしたが、ブラジル人の母親と付き添いの息子が忙しい２０時くらいにやってきました。主訴は腹痛で、母親はポルトガル語しか話せなく、少し不安そうでした。息子が通訳してくれたので、病歴は聴取できましたが、採血をする際に僕が「TAMO JUNTO（大丈夫、任せて）」と声をかけてあげました。我が清水エスパルスでは週末の川崎戦で、ブラジルデーが開催されます。そこでTAMO JUNTOタオルが配られるため、このワードを知っていました。場は一瞬、和み、よしよしと思っていました。　その後採血しようとすると、血管が意外と細くて採血はできましたが、輸液が滴下せず、別の場所でルートをトライしましたが、ここでも入らず。母親から別の人への交代をお願いされ、TAMO JUNTOがむしろハードルを上げてしまった感があって、なんだかきまりが悪かったです。
13Jul
- 無痛分娩
  暑くなってきましたね。いよいよ夏本番です。私はゆるっと産婦人科で研修というか学生みたいに見学していることが多いです。今いる野戦病院では無痛分娩という手段で経膣分娩する方がそこそこいらっしゃいます。前に大学病院の見学をした時に、無痛分娩をやっているという話しを聞きましたが、当時はへーと思うくらいで特に興味はありませんでした。それから特に勉強することもなく経過していましたが、今の病院でやっているとカンファでも話題に出ますし、せっかくだからしっかり見ておくか、と思い今日は分娩室に何度か見に行きました。教科書には呼吸を整えたりすることも無痛分娩に含まれるとの記載がありましたが、本質的には硬膜外麻酔です。カテーテルを入れて持続でブピバカインやフェンタニルを投与しています。衝撃だったのは陣痛が来ているにも関わらず妊婦がケロッとして電話していたことでした。痛みは無いにこしたことはありませんし、無くしてほしいというのが本音です。しかし日本では無痛分娩は分娩の1%くらいしかなく、やっている施設が少なく普及していないのが現実です。野郎には分娩の苦しみは分かりませんが、この方法がもっと普及したらいいのになあと思います。個人的にはもう少し勉強が必要だと思いました。
24Jun
- 緊急性ってある?
  野戦病院での救急科ローテも明日でおわりで来週からは産婦人科での研修です。この病院は救急外来へ来る患者数がほんとに多いです。２４時間で１００人くらい。歩いて来る人もいれば、タクシー代わりに救急車で来る人もいます。そんな患者に問診時に、なんで今日この時間に救急外来へ来ようと思ったのですか?と尋ねると、多くの人が「午前の外来は予約していないから、受診できないでしょう」という答えが返ってきます。そんな方には予約外でも受診していいですよ、とお伝えしています。救急外来に来る患者さんの多くが、正しい知識を持たずになんとなく救急外来を受診するということがあります。僕みたいな研修医が診察することもありますし、専門医ではないので間違えることもあります。緊急性があって、ほんとに受診しないといけない人ってかなり少ないのだなあと感じる今日この頃です。東北でみた地域研修のようにかかりつけ医がしっかりいて、日頃から相談できるのって大事だし、今の世の中必要なことなんじゃないかなあと思います。皆さんはかかりつけ医持っていますか?
10Jun
- 慣れてきた
  野戦病院で勤務し始めて２週間が経ちますが、慣れてきました。救急外来での立ち振る舞いが分かり、スタッフのキャラも分かってきたのでストレスはだいぶ減ってきました。各疾患や処置の仕方など分からないことも多いですが、そこはコツコツ学んでいくしかないです。指導医の先生は丁寧に色々と教えてくれるので分かるのは楽しいですし、これを続けていけたらと思います。
03Jun
- 後輩の笑顔
  地域研修も終わり、もとの地域へ戻って来ました。たすき掛けの関係で私は、この地域の野戦病院で研修しております。はじめの1ヶ月は救急外来なので、また環境もかわり救急車がドンドンくる多忙な日々を過ごしています。日々、帰って飯くって8時前には寝る毎日です。今日の仕事終わりに、研修医室へ戻ると1年次研修医が帰り際に「そのスクラブかっこいいっすね!」とひと声。初対面でしたが、彼の笑顔が印象的で僕も思わず「まだあるからあげようか?」と言ったらまた笑顔（笑）実はMGH 研修記のときにもらった手術スクラブでした。トータル3枚あって、自分の机の上に２枚目あったので一枚あげました。彼の笑顔になんだか僕も嬉しくなり、いい気分で帰宅しました。S木くん、ありがとう。明日は金曜。なんとか頑張ります。

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